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公開番号2024077636
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-07
出願番号2024028885,2020564068
出願日2024-02-28,2019-05-14
発明の名称免疫グロブリン分子の条件的活性化のための結合部分
出願人ハープーン セラピューティクス,インク.
代理人弁理士法人清原国際特許事務所
主分類C07K 19/00 20060101AFI20240531BHJP(有機化学)
要約【課題】結合分子のその標的への結合をマスクするための非CDRループと、バルク血清タンパク質を結合するためのCDRとを含む結合部分、結合部分を含有する条件的に活性な標的結合タンパク質、上記結合タンパク質を含む医薬組成物、およびそのような製剤を使用する方法を提供する。
【解決手段】条件的に活性な結合タンパク質であって、該結合タンパク質は、非CDRループを含む結合部分と、切断可能なリンカーと、CD3εドメインに結合する免疫グロブリン分子を含む第1の標的抗原結合ドメインであって、ここで、前記非CDRループは、第1の標的抗原結合ドメインに特異的な結合部位を含む、第1の標的抗原結合ドメインと、第2の標的抗原結合ドメインと、を含み、ここで、結合部位は、第1の標的抗原結合ドメインのその標的への結合をマスクすることができる、結合タンパク質である。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
非CDRループおよび切断可能なリンカーを含む結合部分であって、ここで、前記結合部分は、結合分子のその標的への結合をマスクすることができ、ここで、前記結合分子は、免疫グロブリン分子または非免疫グロブリン分子を含む、
結合部分。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
前記結合部分は、天然ペプチド、合成ペプチド、操作された足場、または操作されたバルク血清タンパク質である、請求項1に記載の結合部分。
【請求項3】
前記操作された足場は、sdAb、scFv、Fab、VHH、フィブロネクチンIII型ドメイン、免疫グロブリン様足場、DARPin、シスチンノットペプチド、リポカリン、3ヘリックスバンドル足場、プロテインG関連アルブミン結合モジュール、またはDNAあるいはRNAのアプタマー足場を含む、請求項1または2に記載の結合部分。
【請求項4】
前記結合部分はバルク血清タンパク質に結合することができる、請求項1-3のいずれか1つに記載の結合部分。
【請求項5】
前記非CDRループは、可変ドメイン、定常ドメイン、C1セットドメイン、C2セットドメイン、Iドメイン、またはそれらの任意の組み合わせである、請求項1-4のいずれか1つに記載の結合部分。
【請求項6】
前記結合部分は相補性決定領域(CDR)をさらに含む、請求項1-5のいずれか1つに記載の結合部分。
【請求項7】
前記結合部分はバルク血清タンパク質に結合することができる、請求項6に記載の結合部分。
【請求項8】
前記バルク血清タンパク質は半減期延長タンパク質である、請求項7に記載の結合部分。
【請求項9】
前記バルク血清タンパク質は、アルブミン、トランスフェリン、IgG1、IgG2、IgG4、IgG3、IgA単量体、第XIII因子、フィブリノゲン、IgE、または五量体IgMである、請求項7または8に記載の結合部分。
【請求項10】
前記結合部分は免疫グロブリン軽鎖に特異的な結合部位を含む、請求項1-9のいずれか1つに記載の結合部分。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
相互参照
本出願は、2018年5月14日に出願された米国仮特許出願第62/671,344号;2018年5月14日に出願された第62/671,349号;2018年11月6日に出願された第62/756,429号;および2018年11月6日に出願された第62/756,453号に基づく利益を主張し、その各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 12,000 文字)【0002】
引用による組み込み
本明細書で言及される公開物、特許、および特許出願はすべて、あたかも個々の公開物、特許あるいは特許出願がそれぞれ参照により組み込まれるべく具体的かつ個々に指示されるかのように、および、その全体に記載されるかのように、同程度まで、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
T細胞エンゲージャーは、T細胞を腫瘍細胞に一時的に繋ぎ止め、T細胞による腫瘍殺傷を媒介する。ブリナツモマブ(BLINCYTO(登録商標))などのT細胞エンゲージャーは、いくつかの血液悪性腫瘍における臨床活動を示していた。固形腫瘍におけるT細胞エンゲージャーの取り入れは、腫瘍と正常組織との間で十分な差次的発現を有する腫瘍抗原の不足によって制限されている。腫瘍微小環境において優先的に活性なT細胞エンゲージャーは、より多くの固形腫瘍抗原の安全な標的化を可能にし得る。
【0004】
循環における治療用分子、診断用分子、またはイメージング分子(imaging molecule)の半減期を延長し、かつ、非特異的結合なしに、意図した位置(例えば、腫瘍細胞)内でその標的に到達する能力を向上させる必要がある。
【発明の概要】
【0005】
ある実施形態は、非CDRループおよび切断可能なリンカーを含む結合部分を提供し、ここで、上記結合部分は、その標的への結合分子の結合をマスクする(masking)ことができ、ここで、上記結合分子は、免疫グロブリン分子または非免疫グロブリン分子を含む。いくつかの実施形態では、上記部分は、天然ペプチド、合成ペプチド、操作された足場(engineered scaffold)、または操作されたバルク血清タンパク質(engineered bulk serum protein)である。いくつかの実施形態では、上記操作された足場は、sdAb、scFv、Fab、VHH、フィブロネクチンIII型ドメイン、免疫グロブリン様足場、DARPin、シスチンノットペプチド、リポカリン、3ヘリックスバンドル足場、プロテインG関連アルブミン結合モジュール、またはDNAあるいはRNAのアプタマーの足場(aptamer scaffold)を含む。いくつかの実施形態では、上記部分は、バルク血清タンパク質に結合することができる。いくつかの実施形態では、非CDRループは、可変ドメイン、定常ドメイン、C1セットドメイン、C2セットドメイン、Iドメイン、またはそれらの任意の組み合わせに由来する。いくつかの実施形態では、上記部分は、相補性決定領域(CDR)をさらに含む。いくつかの実施形態では、上記部分は、バルク血清タンパク質に結合することができる。いくつかの実施形態では、上記バルク血清タンパク質は、半減期延長タンパク質である。いくつかの実施形態では、上記バルク血清タンパク質は、アルブミン、トランスフェリン、IgG1、IgG2、IgG4、IgG3、IgA単量体、第XIII因子、フィブリノゲン、IgE、または五量体IgMである。いくつかの実施形態では、上記バルク血清タンパク質は、アルブミン、トランスフェリン、第XIII因子、またはフィブリノゲンである。いくつかの実施形態では、上記結合部分内のCDRは、上記バルク血清タンパク質に特異的な結合部位を提供する。いくつかの実施形態では、結合部分は、上記結合部分と、標的抗原結合ドメインあるいは非免疫グロブリン結合部分との間の特異的な分子間相互作用を介して、その標的抗原結合ドメイン(免疫グロブリン分子など)または非免疫グロブリン結合分子の標的への結合をマスクすることができる。いくつかの実施形態では、結合部分内の非CDRループは、標的抗原結合ドメイン(免疫グロブリン分子など)あるいは非免疫グロブリン結合分子への結合部分の結合に特異的な結合部位を提供する。
【0006】
いくつかの実施形態では、結合部分は、免疫グロブリン軽鎖に特異的な結合部位を含む。いくつかの実施形態では、免疫グロブリン軽鎖は、Igκ遊離軽鎖(Igκ free light chain)である。いくつかの実施形態では、CDRは、バルク血清タンパク質または免疫グロブリン軽鎖に特異的な結合部位を提供する。いくつかの実施形態では、免疫グロブリン分子は、標的抗原結合ドメインである。いくつかの実施形態では、上記結合部分は、標的抗原結合ドメインに結合する。いくつかの実施形態では、上記結合部分は、標的抗原結合ドメインに共有結合する。いくつかの実施形態では、上記結合部分は、結合部分と標的抗原結合ドメインとの間の特異的な分子間相互作用を介して、標的抗原結合ドメインのその標的への結合をマスクすることができる。いくつかの実施形態では、非CDRループは、上記結合部分の標的抗原結合ドメインへの結合に特異的な結合部位を提供する。いくつかの実施形態では、切断可能なリンカーが切断されると、結合部分は標的抗原結合ドメインから分離され、標的抗原結合ドメインはその標的に結合する。いくつかの実施形態において、標的抗原ドメインは腫瘍抗原に結合する。いくつかの実施形態では、腫瘍抗原は、EpCAM、EGFR、HER-2、HER-3、c-Met、FoIR、PSMA、CD38、BCMA、およびCEA.5T4、AFP、B7-H3、CDH-6、CAIX、CD117、CD123、CD138、CD166、CD19、CD20、CD205、CD22、CD30、CD33、CD352、CD37、CD44、CD52、CD56、CD70、CD71、CD74、CD79b、DLL3、EphA2、FAP、FGFR2、FGFR3、GPC3、gpA33、FLT-3、gpNMB、HPV-16 E6、HPV-16 E7、ITGA2、ITGA3、SLC39A6、MAGE、メソテリン、Muc1、Muc16、NaPi2b、Nectin-4、CDH-3、CDH-17、EPHB2、ITGAV、ITGB6、NY-ESO-1、PRLR、PSCA、PTK7、ROR1、SLC44A4、SLITRK5、SLITRK6、STEAP1、TIM1、Trop2、またはWT1を含む。いくつかの実施形態では、標的抗原ドメインは、免疫チェックポイントタンパク質に結合する。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイントタンパク質は、CD27、CD137、2B4、TIGIT、CD155、ICOS、HVEM、CD40L、LIGHT、OX40、DNAM-1、PD-L1、PD1、PD-L2、CTLA-4、CD8、CD40、CEACAM1、CD48、CD70、A2AR、CD39、CD73、B7-H3、B7-H4、BTLA、IDO1、IDO2、TDO、KIR、LAG-3、TIM-3、またはVISTAである。いくつかの実施形態では、標的抗原結合ドメインはT細胞に結合する。いくつかの実施形態では、標的抗原結合ドメインはCD3に結合する。いくつかの実施形態では、切断可能リンカーは切断部位を含む。いくつかの実施形態では、切断部位は、プロテアーゼによって認識される。いくつかの実施形態では、プロテアーゼ切断部位は、セリンプロテアーゼ、システインプロテアーゼ、アスパラギン酸塩プロテアーゼ、トレオニンプロテアーゼ、グルタミン酸プロテアーゼ、メタロプロテイナーゼ、ゼラチナーゼ、またはアスパラギンペプチドリアーゼによって認識される。いくつかの実施形態では、プロテアーゼ切断部位は、カテプシンB、カテプシンC、カテプシンD、カテプシンE、カテプシンK、カテプシンL、カリクレイン、hK1、hK10、hK15、プラスミン、コラゲナーゼ、IV型コラゲナーゼ、ストロメライシン、第Xa因子、キモトリプシン様プロテアーゼ、トリプシン様プロテアーゼ、エラスターゼ様プロテアーゼ、サブチリシン様プロテアーゼ、アクチニダイン(actinidain)、ブロメライン、カルパイン、カスパーゼ、カスパーゼ-3、Mir1-CP、パパイン、HIV-1プロテアーゼ、HSVプロテアーゼ、CMVプロテアーゼ、キモシン、レニン、ペプシン、マトリプターゼ、レグマイン、プラスメプシン、ネペンテシン(nepenthesin)、メタロエキソペプチダーゼ、メタロエンドペプチダーゼ、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)、MMP1、MMP2、MMP3、MMP7、MMP8、MMP9、MMP10、MMP11、MMP12、MMP13、MMP14、ADAM9、ADAM10、ADAM12、ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子(uPA)、エンテロキナーゼ、前立腺特異的標的(PSA、hK3)、インターロイキン-1β変換酵素、トロンビン、FAP(FAP-α)、ジペプチジルペプチダーゼ、II型膜貫通セリンプロテアーゼ(TTSP)、好中球エラスターゼ、カテプシンG、プロテイナーゼ3、好中球セリンプロテアーゼ4、マスト細胞キマーゼ、およびマスト細胞トリプターゼによって認識される。
【0007】
ある実施形態は、非CDRループ、切断可能なリンカー(L)、第1の標的抗原結合ドメイン(T1)、および第2の標的抗原結合ドメイン(T2)を含む結合部分(M)を含む条件的に活性な結合タンパク質(conditionally active binding protein)を提供し、ここで、上記第1の標的抗原結合ドメイン(T1)は、免疫グロブリン分子を含み、ここで、前記非CDRループは、第1の標的抗原結合ドメインに結合することができ、ここで、前記結合部分は、第1の標的抗原結合ドメインのその標的への結合をマスクすることができる。いくつかの実施形態では、結合部分は、半減期延長タンパク質に結合することができる。いくつかの実施形態では、結合部分は、天然ペプチド、合成ペプチド、操作された足場、または操作された血清バルクタンパク質(engineered serum bulk protein)である。いくつかの実施形態では、上記操作された足場は、sdAb、scFv、Fab、VHH、フィブロネクチンIII型ドメイン、免疫グロブリン様足場、DARPin、シスチンノットペプチド、リポカリン、3ヘリックスバンドル足場、プロテインG関連アルブミン結合モジュール、またはDNAあるいはRNAのアプタマーの足場を含む。いくつかの実施形態では、非CDRループは、可変ドメイン、定常ドメイン、C1セットドメイン、C2セットドメイン、Iドメイン、またはそれらの任意の組み合わせに由来する。いくつかの実施形態では、結合部分は、相補性決定領域(CDR)をさらに含む。いくつかの実施形態では、結合部分は、バルク血清タンパク質に特異的な結合部位を含む。いくつかの実施形態では、上記バルク血清タンパク質は、アルブミン、トランスフェリン、IgG1、IgG2、IgG4、IgG3、IgA単量体、第XIII因子、フィブリノゲン、IgE、または五量体IgMである。いくつかの実施形態では、結合部分は、免疫グロブリン軽鎖に特異的な結合部位をさらに含む。いくつかの実施形態では、免疫グロブリン軽鎖は、Igκ遊離軽鎖である。いくつかの実施形態では、CDRは、バルク血清タンパク質あるいは免疫グロブリン軽鎖に特異的な結合部位、または任意の組み合わせを提供する。いくつかの実施形態では、結合部分は、上記結合部分と第1の標的抗原結合ドメインとの間の特異的な分子間相互作用を介して、第1の標的抗原結合ドメインのその標的への結合をマスクすることができる。いくつかの実施形態では、非CDRループは、結合部分の第1の標的抗原結合ドメインへの結合に特異的な結合部位を提供する。いくつかの実施形態では、第1または第2の標的抗原結合ドメインは腫瘍抗原に結合する。いくつかの実施形態では、腫瘍抗原は以下の少なくとも1つを含む:EpCAM(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P16422を含む)、EGFR(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P00533を含む)、HER-2(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P04626を含む)、HER-3(例示的なタンパク質配列は含む、UniProtkB ID No.P21860を含む)、c-Met(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P08581を含む)、FoIR(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P15238を含む)、PSMA(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q04609を含む)、CD38(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P28907を含む)、BCMA(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q02223を含む)、およびCEA(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P06731を含む)、5T4(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q13641を含む)、AFP(例示的なタンパク質配列は含む、含む、UniProtkB ID No.P02771を含む)、B7-H3(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q5ZPR3を含む)、CDH-6(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P97326を含む)、CAIX(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q16790を含む)、CD117(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P10721を含む)、CD123(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P26951を含む)、CD138(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P18827を含む)、CD166(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q13740を含む)、CD19(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P15931を含む)、CD20(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P11836を含む)、CD205(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.O60449を含む)、CD22(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P20273を含む)、CD30(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P28908を含む)、CD33(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P20138を含む)、CD352(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q96DU3を含む)、CD37(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P11049を含む)、CD44(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P16070を含む)、CD52(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P31358を含む)、CD56(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P13591を含む)、CD70(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P32970を含む)、CD71(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P02786を含む)、CD74(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P04233を含む)、CD79b(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P40259を含む)、DLL3(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q9NYJ7を含む)、EphA2(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P29317を含む)、FAP(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q12884を含む)、FGFR2(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P21802を含む)、FGFR3(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P22607を含む)、GPC3(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P51654を含む)、gpA33(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q99795を含む)、FLT-3(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P36888を含む)、gpNMB(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q14956を含む)、HPV-16 E6(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P03126を含む)、HPV-16 E7(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P03129を含む)、ITGA2(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P17301を含む)、ITGA3(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P26006を含む)、SLC39A6(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q13433を含む)、MAGE(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q9HC15を含む)、メソテリン(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q13421を含む)、Muc1(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P15941を含む)、Muc16(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q8WX17を含む)、NaPi2b(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.O95436を含む)、Nectin-4(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q96918を含む)、CDH-3(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q8WX17を含む)、CDH-17(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.E5RJT3を含む)、EPHB2(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P29323を含む)、ITGAV(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P06756を含む)、ITGB6(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P18564を含む)、NY-ESO-1(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P78358を含む)、PRLR(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P16471を含む)、PSCA(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.O43653を含む)、PTK7(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q13308を含む)、ROR1(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q01973を含む)、SLC44A4(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q53GD3を含む)、SLITRK5(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q8IW52を含む)、SLITRK6(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q9HY7を含む)、STEAP1(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q9UHE8を含む)、TIM1(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q96D42を含む)、Trop2(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P09758を含む)、あるいはWT1(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P19544を含む)、またはそれらの任意の組み合わせ。いくつかの実施形態では、第1または第2の標的抗原結合ドメインは免疫チェックポイントタンパク質に結合する。いくつかの実施形態、免疫チェックポイントタンパク質は以下の少なくとも1つである:CD27(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P26842を含む)、CD137(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q07011を含む)、2B4(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q9bZW8を含む)、TIGIT(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q495A1を含む)、CD155(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P15151を含む)、イコサ(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q9Y6W8を含む)、HVEM(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.O43557を含む)、CD40L(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P29965を含む)、LIGHT(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.O43557を含む)、OX40(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.を含む)、DNAM-1(例示的なタンパク質配列は含む、UniProtkB ID No.Q15762を含む)、PD-L1(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q9ZQ7を含む)、PD1(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q15116を含む)、PD-L2(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q9BQ51を含む)、CTLA-4(例示的なタンパク質配列はU
niProtkB ID No.P16410を含む)、CD8(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P10966、P01732を含む)、CD40(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P25942を含む)、CEACAM1(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P13688を含む)、CD48(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P09326を含む)、CD70(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P32970を含む)、AA2AR(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P29274を含む)、CD39(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P49961を含む)、CD73(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P21589を含む)、B7-H3(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q5ZPR3を含む)、B7-H4(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q7Z7D3を含む)、BTLA(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q76A9を含む)、IDO1(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P14902を含む)、IDO2(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q6ZQW0を含む)、TDO(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P48755を含む)、KIR(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q99706を含む)、LAG-3(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.P18627を含む)、TIM-3(HAVCR2としても知られている、例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q8TDQ0を含む)、またはVISTA(例示的なタンパク質配列はUniProtkB ID No.Q9D659を含む)。
【0008】
いくつかの実施形態では、第1または第2の標的抗原結合ドメインは免疫細胞に結合する。いくつかの実施形態では、第1または第2の標的抗原結合ドメインはT細胞に結合する。いくつかの実施形態では、第1または第2の標的抗原結合ドメインはCD3に結合する。いくつかの実施形態では、結合部分(M)、切断可能なリンカー(L)、第1の標的抗原結合ドメイン(T1)、および第2の標的抗原結合ドメイン(T2)は、構成M:L:T1:T2、および構成T2:T1:L:Mのうち1つである。いくつかの実施形態では、結合部分はアルブミン結合ドメイン(抗Alb)を含み、第1の標的抗原結合ドメイン(T1)はCD3結合ドメイン(例えば、抗CD3scFV)を含み、および、ProTriTAC分子は、抗Alb:抗CD3:T2の配向(orientation)を有している。いくつかの実施形態では、結合部分はアルブミン結合ドメイン(抗Alb)を含み、第2の標的抗原結合ドメイン(T2)はCD3結合ドメイン(例えば、抗CD3scFV)を含み、および、ProTriTAC分子は、抗Alb:T1:抗CD3の配向を有している。T1ドメインは、ある例において、限定されないが、抗EGFRドメイン、抗MSLNドメイン、抗BCMAドメイン、抗EpCAMドメイン、抗PSMAドメイン、または抗DLL3ドメインなどの腫瘍抗原結合ドメインである。
【0009】
いくつかの実施形態では、切断可能リンカーは切断部位を含む。いくつかの実施形態では、切断部位は、プロテアーゼによって認識される。いくつかの実施形態では、プロテアーゼ切断部位は、セリンプロテアーゼ、システインプロテアーゼ、アスパラギン酸塩プロテアーゼ、トレオニンプロテアーゼ、グルタミン酸プロテアーゼ、メタロプロテイナーゼ、ゼラチナーゼ、またはアスパラギンペプチドリアーゼによって認識される。いくつかの実施形態では、プロテアーゼ切断部位は、カテプシンB、カテプシンC、カテプシンD、カテプシンE、カテプシンK、カテプシンL、カリクレイン、hK1、hK10、hK15、プラスミン、コラゲナーゼ、IV型コラゲナーゼ、ストロメライシン、第Xa因子、キモトリプシン様プロテアーゼ、トリプシン様プロテアーゼ、エラスターゼ様プロテアーゼ、サブチリシン様プロテアーゼ、アクチニダイン、ブロメライン、カルパイン、カスパーゼ、カスパーゼ-3、Mir1-CP、パパイン、HIV-1プロテアーゼ、HSVプロテアーゼ、CMVプロテアーゼ、キモシン、レニン、ペプシン、マトリプターゼ、レグマイン、プラスメプシン、ネペンテシン(nepenthesin)、メタロエキソペプチダーゼ、メタロエンドペプチダーゼ、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)、MMP1、MMP2、MMP3、MMP7、MMP8、MMP9、MMP10、MMP11、MMP12、MMP13、MMP14、ADAM9、ADAM10、ADAM12、ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子(uPA)、エンテロキナーゼ、前立腺特異的標的(PSA、hK3)、インターロイキン-1β変換酵素、トロンビン、FAP(FAP-α)、ジペプチジルペプチダーゼ、II型膜貫通セリンプロテアーゼ(TTSP)、好中球エラスターゼ、カテプシンG、プロテイナーゼ3、好中球セリンプロテアーゼ4、マスト細胞キマーゼ、およびマスト細胞トリプターゼによって認識される。いくつかの実施形態では、条件的に活性なタンパク質は、結合部分に結合された半減期延長ドメインを含み、ここで、上記半減期延長ドメインは、結合タンパク質にセーフティ・スイッチ(safety switch)を提供し、およびここで、リンカーが切断されると、結合部分と半減期延長ドメインを第1の標的抗原結合ドメインから分離することによって、結合タンパク質が活性化され、それにより、結合タンパク質がセーフティ・スイッチから分離される。いくつかの実施形態では、リンカーの切断は腫瘍微小環境内にある。
【0010】
ある実施形態は、結合部分内の非CDRループによって標的抗原結合ドメインに結合した結合部分を含む、条件的に活性な結合タンパク質をもたらし、ここで、上記結合部分は、半減期延長ドメインにさらに結合され、切断可能なリンカーを含み、ここで、上記標的抗原結合ドメインは、免疫グロブリン分子を含み、ここで、上記結合タンパク質は、リンカーの切断によるその活性化前に延長された半減期を有しており、およびここで、活性化の際に、結合部分および半減期延長ドメインは標的抗原結合ドメインから分離され、ならびにここで、活性化状態の結合タンパク質は、延長された半減期を有していない。いくつかの実施形態では、リンカーの切断は腫瘍微小環境内にある。
(【0011】以降は省略されています)

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