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公開番号2024072981
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-29
出願番号2022183915
出願日2022-11-17
発明の名称有機金属錯体、及び有機発光素子
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人
主分類C07F 15/00 20060101AFI20240522BHJP(有機化学)
要約【課題】有機発光素子の色純度と発光効率の向上を図る。
【解決手段】配位子としてナフトイソキノリン環とナフタレン環とが環状に結合されている配位子を有することにより、半値全幅が小さく、発光効率の高い有機金属錯体を有機化合物層に含有させて有機発光素子を構成する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式[1]で表されることを特徴とする有機金属錯体。
ML
m
L’
n
L”
p
[1]
〔前記式[1]において、Mは遷移金属であり、L、L’、L”はそれぞれ異なる配位子を表す。
mは1乃至3の整数、nは0乃至2の整数、pは0乃至2の整数であり、m+n+p=3である。 ML
m
は下記一般式[2]で表される。
TIFF
2024072981000058.tif
71
84
前記一般式[2]において、R
11
乃至R
18
は、水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換のアリールオキシ基、置換又は無置換の複素環基、置換又は無置換のアラルキル基、置換又は無置換のアミノ基、シリル基、シアノ基からそれぞれ独立に選ばれる。
Yは、CRR’、SiRR’、S、SO、SO
2
、NR、O、Se、PRR’、PO、SeO
2
から選ばれ、前記R及び前記R’は置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、ハロゲン原子からそれぞれ独立に選ばれる。

1
乃至X
8
は、炭素原子、窒素原子からそれぞれ独立に選ばれ、前記X
1
乃至前記X
8
が炭素原子の場合、当該炭素原子はアルキル基又はアリール基で置換されていてもよい。前記X
1
乃至前記X
8
のうち隣り合う二つのXが炭素原子の場合、互いに結合して環構造を形成していてもよい。
*、**は、環構造であるCY
1
との結合位置を示す。
CY
1
は、下記一般式[3-1]乃至[3-3]のいずれかで表される。
TIFF
2024072981000059.tif
54
150
前記一般式[3-1]乃至[3-3]において、R
21
乃至R
26
は、水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換のアリールオキシ基、置換又は無置換の複素環基、置換又は無置換のアラルキル基、置換又は無置換のアミノ基、シリル基、シアノ基からそれぞれ独立に選ばれる。

9
乃至X
14
は、炭素原子、窒素原子からそれぞれ独立に選ばれ、前記X
9
乃至前記X
14
が炭素原子の場合、当該炭素原子はアルキル基又はアリール基で置換されていてもよい。前記X
9
乃至前記X
14
のうち隣り合う二つのXが炭素原子の場合、互いに結合して環構造を形成していてもよい。
*、**は、イソキノリン環との結合位置を示す。
ML’
n
及びML”
p
は、下記一般式[4]及び[5]からそれぞれ独立に選ばれる。
TIFF
2024072981000060.tif
49
81
前記一般式[4]及び[5]において、R
31
乃至R
38
及びR
41
乃至R
43
は、水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のアリールオキシ基、置換又は無置換のアラルキル基、置換又は無置換のアミノ基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換の複素環基からそれぞれ独立に選ばれる。〕
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
前記一般式[2]において、CY
1
は、前記一般式[3-1]で表され、Yは、CRR’、SiRR’、S、SO、SO
2
、NR、O、Seから選ばれ、前記R及び前記R’は、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、ハロゲン原子からそれぞれ独立に選ばれることを特徴とする請求項1に記載の有機金属錯体。
【請求項3】
前記一般式[1]において、Mは、Irであることを特徴とする請求項1に記載の有機金属錯体。
【請求項4】
前記一般式[1]において、Yは、CRR’であり、前記R及び前記R’は、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、及びハロゲン原子からそれぞれ独立に選ばれることを特徴とする請求項1に記載の有機金属錯体。
【請求項5】
前記一般式[1]において、X
1
乃至X
14
は、全て炭素原子であることを特徴とする請求項1に記載の有機金属錯体。
【請求項6】
前記一般式[1]において、X
5
は、窒素原子であることを特徴とする請求項1に記載の有機金属錯体。
【請求項7】
前記一般式[1]において、X
11
は、窒素原子であることを特徴とする請求項1に記載の有機金属錯体。
【請求項8】
発光スペクトルの半値全幅は、35nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の有機金属錯体。
【請求項9】
前記一般式[1]において、R
11
乃至R
18
は、水素原子、重水素原子、アリール基からそれぞれ独立に選ばれることを特徴とする請求項1に記載の有機金属錯体。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか一項に記載の有機金属錯体と、溶媒とを含有することを特徴とする発光性インク組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、発光スペクトルの半値全幅(FWHM)が小さく、高い発光効率を示す有機金属錯体、及び該有機金属錯体を含有する有機化合物層を有する有機発光素子、該有機発光素子を有する装置、機器に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
有機発光素子(有機エレクトロルミネッセンス素子、或いは有機EL素子とも呼ぶ)は、第一電極と第二電極とこれら電極間に配置される有機化合物層とを有する電子素子である。これら一対の電極から電子及びホールを注入することにより、有機化合物層中の発光性有機化合物の励起子を生成し、該励起子が基底状態に戻る際に、有機発光素子は光を放出する。有機発光素子の最近の進歩は著しく、低駆動電圧、多様な発光波長、高速応答性、発光デバイスの薄型化・軽量化が可能であることが挙げられる。
現在、有機EL素子の発光効率を向上させる試みとして、燐光発光を用いることが提案されている。燐光発光を用いた有機EL素子は、蛍光発光のものよりも理論上約4倍の発光効率向上が期待される。従って、現在までに燐光発光性の有機金属錯体の創出が盛んに行われている。イリジウム錯体は燐光発光性の有機金属錯体の代表であるが、その燐光発光スペクトルは一般的にFWHMが広いことが課題であった。近年では、FWHMを小さくする試みがなされているが、FWHMを小さくすることによる色純度向上と発光効率の向上とを両立することは困難であることが知られている。特許文献1には発光効率が高い燐光発光材料として下記の化合物Aが、特許文献2には発光スペクトルのピーク幅が小さい化合物として下記の化合物Bが記載されている。
【0003】
TIFF
2024072981000001.tif
72
132
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-114137号公報
特開2021-176839号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の化合物Aは、発光効率が高い化合物であるが、発光スペクトルのFWHMが大きく、色純度が不十分であった。特許文献2に記載の化合物Bは、発光スペクトルのFWHMが小さいものの、発光効率が不十分であった。
燐光発光材料の発光スペクトルを急峻化してFWHMを小さくしようとすると、発光効率が下がってしまうことが知られており、発光スペクトルがFWHMを小さく、且つ高い発光効率の有機金属錯体が求められていた。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、発光スペクトルのFWHMが小さく且つ発光効率の高い有機金属錯体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、下記一般式[1]で表されることを特徴とする有機金属錯体である。
ML
m
L’
n
L”
p
[1]
前記一般式[1]において、Mは遷移金属であり、L、L’、L”はそれぞれ異なる配位子を表す。
mは1乃至3の整数、nは0乃至2の整数、pは0乃至2の整数であり、m+n+p=3である。 ML
m
は下記一般式[2]で表される。
【0007】
TIFF
2024072981000002.tif
71
84
前記一般式[2]において、R
11
乃至R
18
は、水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換のアリールオキシ基、置換又は無置換の複素環基、置換又は無置換のアラルキル基、置換又は無置換のアミノ基、シリル基、シアノ基からそれぞれ独立に選ばれる。
Yは、CRR’、SiRR’、S、SO、SO
2
、NR、O、Se、PRR’、PO、SeO
2
から選ばれ、前記R及び前記R’は置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、ハロゲン原子からそれぞれ独立に選ばれる。

1
乃至X
8
は、炭素原子、窒素原子からそれぞれ独立に選ばれ、前記X
1
乃至前記X
8
が炭素原子の場合、当該炭素原子はアルキル基又はアリール基で置換されていてもよい。前記X
1
乃至前記X
8
のうち隣り合う二つのXが炭素原子の場合、互いに結合して環構造を形成していてもよい。
*、**は、環構造であるCY
1
との結合位置を示す。
CY
1
は、下記一般式[3-1]乃至[3-3]のいずれかで表される。
【0008】
TIFF
2024072981000003.tif
54
150
前記一般式[3-1]乃至[3-3]において、R
21
乃至R
26
は、水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換のアリールオキシ基、置換又は無置換の複素環基、置換又は無置換のアラルキル基、置換又は無置換のアミノ基、シリル基、シアノ基からそれぞれ独立に選ばれる。

9
乃至X
14
は炭素原子、窒素原子からそれぞれ独立に選ばれ、前記X
9
乃至前記X
14
が炭素原子の場合、当該炭素原子はアルキル基又はアリール基で置換されていてもよい。前記X
9
乃至前記X
14
のうち隣り合う二つのXが炭素原子の場合、互いに結合して環構造を形成していてもよい。
*、**は、イソキノリン環との結合位置を示す。
ML’
n
及びML”
p
は、下記一般式[4]及び[5]からそれぞれ独立に選ばれる。
【0009】
TIFF
2024072981000004.tif
49
81
前記一般式[4]及び[5]において、R
31
乃至R
38
及びR
41
乃至R
43
は、水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアルコキシ基、置換又は無置換のアリールオキシ基、置換又は無置換のアラルキル基、置換又は無置換のアミノ基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換の複素環基からそれぞれ独立に選ばれる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、発光スペクトルのFWHMが小さく、且つ発光効率の高い有機金属錯体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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