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公開番号2024076305
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-05
出願番号2022187829
出願日2022-11-24
発明の名称タイヤ
出願人株式会社ブリヂストン
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08L 9/00 20060101AFI20240529BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明は、ウェットグリップ性能と、低燃費性能と、耐摩耗性能とを高度にバランスさせたタイヤを提供することを課題とする。
【解決手段】樹脂成分/イソプレン骨格ゴムの質量比率≧0.5、を満たし、トレッドゴムの厚さは、9.5mm以下であり、あるいは、周方向主溝の溝深さは、7.5mm以下であり、基準状態においてタイヤ最大幅位置からタイヤ径方向内側及び外側にタイヤ断面高さの15%ずつ離間した位置間のタイヤ径方向領域におけるサイドウォール部の質量が、タイヤの全体の質量の1.5%~5%であり、あるいは、基準状態においてタイヤ最大幅位置からタイヤ径方向内側及び外側にタイヤ断面高さの15%ずつ離間した位置間のタイヤ径方向領域におけるサイドウォール部の厚さが、前記サイドウォール部の最も薄い部分の厚さよりも、1.0~4mm厚い。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ゴム成分と、樹脂成分と、充填剤と、を含むタイヤ用ゴム組成物からなるトレッドゴムを備えるタイヤであって、
前記ゴム成分が、イソプレン骨格ゴムと、スチレン-ブタジエンゴムと、を含み、
前記スチレン-ブタジエンゴムは、ガラス転移温度が-40℃未満であり、
前記樹脂成分の含有量が、前記ゴム成分100質量部に対して1質量部以上50質量部未満であり、
前記樹脂成分は、少なくとも部分的に水素添加されており、且つ、前記イソプレン骨格ゴムとのSP値の差が1.40(cal/cm


1/2
以下であり、
下記の式:
前記樹脂成分/前記イソプレン骨格ゴムの質量比率≧0.5
を満たし、
前記トレッドゴムの厚さは、9.5mm以下であり、あるいは、前記トレッドゴムにタイヤ周方向に延びる周方向主溝を設け、前記周方向主溝の溝深さは、7.5mm以下であり、
前記タイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷とした状態を基準状態とするとき、
前記基準状態においてタイヤ最大幅位置からタイヤ径方向内側及び外側にタイヤ断面高さの15%ずつ離間した位置間のタイヤ径方向領域におけるサイドウォール部の質量が、前記タイヤの全体の質量の1.5%~5%であることを特徴とする、タイヤ。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
ゴム成分と、樹脂成分と、充填剤と、を含むタイヤ用ゴム組成物からなるトレッドゴムを備えるタイヤであって、
前記ゴム成分が、イソプレン骨格ゴムと、スチレン-ブタジエンゴムと、を含み、
前記スチレン-ブタジエンゴムは、ガラス転移温度が-40℃未満であり、
前記樹脂成分の含有量が、前記ゴム成分100質量部に対して1質量部以上50質量部未満であり、
前記樹脂成分は、少なくとも部分的に水素添加されており、且つ、前記イソプレン骨格ゴムとのSP値の差が1.40(cal/cm


1/2
以下であり、
下記の式:
前記樹脂成分/前記イソプレン骨格ゴムの質量比率≧0.5
を満たし、
前記トレッドゴムの厚さは、9.5mm以下であり、あるいは、前記トレッドゴムにタイヤ周方向に延びる周方向主溝を設け、前記周方向主溝の溝深さは、7.5mm以下であり、
タイヤ扁平率が10~65であり、
前記タイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷とした状態を基準状態とするとき、
前記基準状態においてタイヤ最大幅位置からタイヤ径方向内側及び外側にタイヤ断面高さの15%ずつ離間した位置間のタイヤ径方向領域におけるサイドウォール部の厚さが、前記サイドウォール部の最も薄い部分の厚さよりも、1.0~4mm厚いことを特徴とする、タイヤ。
【請求項3】
前記樹脂成分は、前記イソプレン骨格ゴムとのSP値の差が0.50(cal/cm


1/2
以下である、請求項1又は2に記載のタイヤ。
【請求項4】
前記イソプレン骨格ゴムと前記スチレン-ブタジエンゴムとのSP値の差が、0.3(cal/cm


1/2
以上である、請求項1又は2に記載のタイヤ。
【請求項5】
前記イソプレン骨格ゴムの含有量が、前記ゴム成分100質量部中、1~80質量部である、請求項1又は2に記載のタイヤ。
【請求項6】
前記イソプレン骨格ゴムの含有量が、前記ゴム成分100質量部中、1~40質量部である、請求項5に記載のタイヤ。
【請求項7】
前記スチレン-ブタジエンゴムが、窒素原子を含む官能基とアルコキシ基とを有する変性剤で変性されている、請求項1又は2に記載のタイヤ。
【請求項8】
前記樹脂成分は、軟化点が110℃より高く、ポリスチレン換算の重量平均分子量が200~1600g/molである、請求項1又は2に記載のタイヤ。
【請求項9】
前記樹脂成分が、水添C5系樹脂、水添C5-C9系樹脂、水添ジシクロペンタジエン系樹脂、及び水添テルペン系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載のタイヤ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤに関するものである。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、車両の安全性を向上させる見地から、湿潤路面での制動性能(以下、「ウェットグリップ性能」と略称する。)を向上させるために、種々の検討がなされている。例えば、下記特許文献1には、天然ゴムを70質量%以上含むゴム成分に対して、熱可塑性樹脂と、シリカを含む充填剤を配合してなるゴム組成物を、タイヤのトレッドゴムに適用することで、乾燥路面及び湿潤路面の双方に対するタイヤの制動性能が向上することが開示されている。
一方、昨今の環境問題への関心の高まりに伴う世界的な二酸化炭素排出規制の動きに関連して、自動車の低燃費化に対する要求が強まりつつある。このような要求に対応するため、タイヤ性能についても、低燃費性能の向上(転がり抵抗の低減)が求められている。
また、タイヤの経済性の観点から、タイヤ用ゴム組成物の開発にあたっては、ウェットグリップ性能、低燃費性能の他、耐摩耗性能を向上させることも求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2015/079703号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、本発明者が検討したところ、上記特許文献1に記載の技術によれば、タイヤのウェットグリップ性能を向上させることができるものの、低燃費性能及び耐摩耗性能に改善の余地があることが分かった。
【0005】
そこで、本発明は、ウェットグリップ性能と、低燃費性能と、耐摩耗性能とを高度にバランスさせたタイヤを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する本発明の要旨構成は、以下の通りである。
(1)ゴム成分と、樹脂成分と、充填剤と、を含むタイヤ用ゴム組成物からなるトレッドゴムを備えるタイヤであって、
前記ゴム成分が、イソプレン骨格ゴムと、スチレン-ブタジエンゴムと、を含み、
前記スチレン-ブタジエンゴムは、ガラス転移温度が-40℃未満であり、
前記樹脂成分の含有量が、前記ゴム成分100質量部に対して1質量部以上50質量部未満であり、
前記樹脂成分は、少なくとも部分的に水素添加されており、且つ、前記イソプレン骨格ゴムとのSP値の差が1.40(cal/cm


1/2
以下であり、
下記の式:
前記樹脂成分/前記イソプレン骨格ゴムの質量比率≧0.5
を満たし、
前記トレッドゴムの厚さは、9.5mm以下であり、あるいは、前記トレッドゴムにタイヤ周方向に延びる周方向主溝を設け、前記周方向主溝の溝深さは、7.5mm以下であり、
前記タイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷とした状態を基準状態とするとき、
前記基準状態においてタイヤ最大幅位置からタイヤ径方向内側及び外側にタイヤ断面高さの15%ずつ離間した位置間のタイヤ径方向領域におけるサイドウォール部の質量が、前記タイヤの全体の質量の1.5%~5%であることを特徴とする、タイヤ。
【0007】
ここで、スチレン-ブタジエンゴムのガラス転移温度については、ISO 22768:2006に従い、所定の温度範囲で昇温しながらDSC曲線を記録し、DSC微分曲線のピークトップ(Inflection point)をガラス転移温度とする。具体的には、後述する実施例に記載の方法により測定する。
また、本明細書において、イソプレン骨格ゴム、スチレン-ブタジエンゴム及び樹脂成分のSP値(溶解度パラメータ)は、Fedors法に従って、算出する。
【0008】
(2)ゴム成分と、樹脂成分と、充填剤と、を含むタイヤ用ゴム組成物からなるトレッドゴムを備えるタイヤであって、
前記ゴム成分が、イソプレン骨格ゴムと、スチレン-ブタジエンゴムと、を含み、
前記スチレン-ブタジエンゴムは、ガラス転移温度が-40℃未満であり、
前記樹脂成分の含有量が、前記ゴム成分100質量部に対して1質量部以上50質量部未満であり、
前記樹脂成分は、少なくとも部分的に水素添加されており、且つ、前記イソプレン骨格ゴムとのSP値の差が1.40(cal/cm


1/2
以下であり、
下記の式:
前記樹脂成分/前記イソプレン骨格ゴムの質量比率≧0.5
を満たし、
前記トレッドゴムの厚さは、9.5mm以下であり、あるいは、前記トレッドゴムにタイヤ周方向に延びる周方向主溝を設け、前記周方向主溝の溝深さは、7.5mm以下であり、
タイヤ扁平率が10~65であり、
前記タイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷とした状態を基準状態とするとき、
前記基準状態においてタイヤ最大幅位置からタイヤ径方向内側及び外側にタイヤ断面高さの15%ずつ離間した位置間のタイヤ径方向領域におけるサイドウォール部の厚さが、前記サイドウォール部の最も薄い部分の厚さよりも、1.0~4mm厚いことを特徴とする、タイヤ。
ここで、「サイドウォール部の厚さ」とは、タイヤ幅方向断面において、カーカスラインに垂直な方向に計測した際の厚さを意味する。
また、当該タイヤ径方向領域におけるサイドウォール部の厚さが、「前記サイドウォール部の最も薄い部分の厚さよりも、1.0~4mm厚い」とは、当該タイヤ径方向領域におけるサイドウォール部の厚さの平均が、「前記サイドウォール部の最も薄い部分の厚さよりも、1.0~4mm厚い」ことを意味する。なお、上記タイヤ径方向領域において凸部が形成されている場合は、その凸部の高さも含めて厚さとする。
本明細書において、「適用リム」とは、タイヤが生産され、使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会)のJATMA YEAR BOOK、欧州ではETRTO(The European Tyre and Rim Technical Organisation)のSTANDARDS MANUAL、米国ではTRA(The Tire and Rim Association,Inc.)のYEAR BOOK等に記載されているまたは将来的に記載される、適用サイズにおける標準リム(ETRTOのSTANDARDS MANUALではMeasuring Rim、TRAのYEAR BOOKではDesign Rim)を指す(即ち、上記の「リム」には、現行サイズに加えて将来的に上記産業規格に含まれ得るサイズも含む。「将来的に記載されるサイズ」の例としては、ETRTO 2013年度版において「FUTURE DEVELOPMENTS」として記載されているサイズを挙げることができる。)が、上記産業規格に記載のないサイズの場合は、タイヤのビード幅に対応した幅のリムをいう。また、「規定内圧」とは、上記JATMA等に記載されている、適用サイズ・プライレーティングにおける単輪の最大負荷能力に対応する空気圧(最高空気圧)を指し、上記産業規格に記載のないサイズの場合は、「規定内圧」は、タイヤを装着する車両毎に規定される最大負荷能力に対応する空気圧(最高空気圧)をいうものとする。また、「最大負荷荷重」とは、上記に最大負荷能力に対応する荷重をいう。
【0009】
(3)前記樹脂成分は、前記イソプレン骨格ゴムとのSP値の差が0.50(cal/cm


1/2
以下である、上記(1)又は(2)に記載のタイヤ。
【0010】
(4)前記イソプレン骨格ゴムと前記スチレン-ブタジエンゴムとのSP値の差が、0.3(cal/cm


1/2
以上である、上記(1)~(3)のいずれか1つに記載のタイヤ。
(【0011】以降は省略されています)

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