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公開番号2024072017
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-27
出願番号2022182586
出願日2022-11-15
発明の名称ジカルボン酸誘導体構造を有する化合物の製造方法
出願人国立大学法人九州大学,株式会社レゾナック
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C07C 67/38 20060101AFI20240520BHJP(有機化学)
要約【課題】オレフィンが有する炭素炭素二重結合に、カルボキシ基および/またはカルボン酸エステル基を合計で2個導入して、高い収率でジカルボン酸誘導体構造を有する化合物を製造できる製造方法を提供する。
【解決手段】オレフィンとアルコールと一酸化炭素および酸素とを、金属酸化物からなる担体にパラジウムを含む化合物を担持させた不均一触媒および前記オレフィンが有する炭素炭素二重結合1当量に対して0.10当量以上0.75当量以下の塩化銅の存在下で反応させる反応工程を有する、ジカルボン酸誘導体構造を有する化合物の製造方法とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
オレフィンとアルコールと一酸化炭素および酸素とを、金属酸化物からなる担体にパラジウムを含む化合物を担持させた不均一触媒および前記オレフィンが有する炭素炭素二重結合1当量に対して0.10当量以上0.75当量以下の塩化銅の存在下で反応させる反応工程を有する、ジカルボン酸誘導体構造を有する化合物の製造方法。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
前記金属酸化物が、二酸化ジルコニウム、二酸化チタン、三酸化二アルミニウム、二酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛から選ばれる1種または2種以上である、請求項1に記載のジカルボン酸誘導体構造を有する化合物の製造方法。
【請求項3】
前記オレフィンが、脂環式オレフィンである、請求項1または請求項2に記載のジカルボン酸誘導体構造を有する化合物の製造方法。
【請求項4】
前記オレフィンが、下記式(1)で示される化合物である、請求項1または請求項2に記載のジカルボン酸誘導体構造を有する化合物の製造方法。
TIFF
2024072017000007.tif
43
170
(式(1)中、R

およびR

は、それぞれ独立に、炭素数1以上5以下のアルキル基を示す。)
【請求項5】
前記ジカルボン酸誘導体構造を有する化合物が、下記式(2)で示される化合物である、請求項4に記載のジカルボン酸誘導体構造を有する化合物の製造方法。
TIFF
2024072017000008.tif
43
170
(式(2)中、R
11
、R
12
、R

およびR

は、それぞれ独立に、水素原子あるいは、炭素数1以上5以下のアルキル基を示す。)
【請求項6】
前記反応工程を行うことにより得られた反応液から前記不均一触媒を分離して再生不均一触媒を得る分離工程と、
オレフィンとアルコールと一酸化炭素および酸素とを、前記再生不均一触媒および塩化銅の存在下で反応させる再反応工程とを有する、請求項1または請求項2に記載のジカルボン酸誘導体構造を有する化合物の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ジカルボン酸誘導体構造を有する化合物の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、オレフィン(不飽和炭化水素)の炭素炭素二重結合に、カルボキシ基および/またはカルボン酸エステル基を合計で2個導入してなるジカルボン酸誘導体構造を有する化合物は、種々の化合物の原料、樹脂への添加剤などに用いられている。
このようなジカルボン酸誘導体構造を有する化合物の製造方法として、特許文献1または特許文献2に記載された方法がある。
【0003】
特許文献1には、ジシクロペンタジエン、一酸化炭素、アルコール及び/又はその誘導体であるアセタール、ケタール、オルト蟻酸アルキルを、パラジウム触媒、銅又は鉄化合物及び/又は酸素の存在下で反応させるトリシクロ[5.2.1.0
2,6
]デセ-3-エン-8.9-ジカルボン酸ジエステルの製造方法が開示されている。
【0004】
特許文献2には、ノルボルネン類と、アルコール、一酸化炭素および酸素とを、パラジウム金属またはその化合物、銅の化合物、塩素化合物および、マンガンまたは亜鉛の化合物を含有する触媒の存在下に反応させて、ノルボルネン類の炭素炭素二重結合に2個のカルボン酸エステル基が導入されたノルボルネン類の製造方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開昭60-104039号公報
特開平7-138205号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、オレフィンとアルコールと一酸化炭素および酸素とを反応させて、オレフィンが有する炭素炭素二重結合に、カルボキシ基および/またはカルボン酸エステル基を合計で2個導入して、ジカルボン酸誘導体構造を有する化合物を製造する従来の方法では、ジカルボン酸誘導体構造を有する化合物の収率を向上させることが求められていた。
【0007】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、オレフィンが有する炭素炭素二重結合に、カルボキシ基および/またはカルボン酸エステル基を合計で2個導入して、高い収率でジカルボン酸誘導体構造を有する化合物を製造できる製造方法を提供することを目的とする。
なお、本発明における「ジカルボン酸誘導体構造」とは、カルボキシ基およびカルボン酸エステル基の少なくとも1種を合計で2個以上有する構造を意味する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決するために、オレフィンとアルコールと一酸化炭素および酸素とを反応させて、オレフィンが有する炭素炭素二重結合に、カルボキシ基および/またはカルボン酸エステル基を合計で2個導入して、ジカルボン酸誘導体構造を有する化合物を製造する際に使用する触媒に着目し、鋭意検討した。
【0009】
その結果、触媒として、金属酸化物からなる担体にパラジウムを含む化合物を担持させた不均一触媒を、塩化銅とともに用いればよいことを見出した。
さらに、本発明者は、上記の触媒と、所定量の塩化銅の存在下で、オレフィンとアルコールと一酸化炭素および酸素とを反応させることにより、オレフィンの炭素炭素二重結合に、カルボキシ基および/またはカルボン酸エステル基が合計で2個導入されたジカルボン酸誘導体構造を有する化合物を、高い収率で製造できることを確認し、本発明を想到した。
すなわち、本発明は以下の事項に関する。
【0010】
[1] オレフィンとアルコールと一酸化炭素および酸素とを、金属酸化物からなる担体にパラジウムを含む化合物を担持させた不均一触媒および前記オレフィンが有する炭素炭素二重結合1当量に対して0.10当量以上0.75当量以下の塩化銅の存在下で反応させる反応工程を有する、ジカルボン酸誘導体構造を有する化合物の製造方法。
(【0011】以降は省略されています)

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