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公開番号2024070561
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-23
出願番号2022181131
出願日2022-11-11
発明の名称硬化性樹脂組成物
出願人信越化学工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08L 101/00 20060101AFI20240516BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】硬化性樹脂中に高濃度で量子ドットを凝集することなく分散することができ、信頼性の高い量子ドットを含む硬化性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】量子ドットを含む硬化性樹脂組成物であって、前記硬化性樹脂組成物が、前記量子ドットをシルセスキオキサンと共重合させたシルセスキオキサン重合体と、熱硬化性樹脂との混合物であることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
量子ドットを含む硬化性樹脂組成物であって、前記硬化性樹脂組成物が、前記量子ドットをシルセスキオキサンと共重合させたシルセスキオキサン重合体と、熱硬化性樹脂との混合物であることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
続きを表示(約 980 文字)【請求項2】
量子ドットを含む硬化性樹脂組成物であって、前記硬化性樹脂組成物が、前記量子ドット及びアルコキシシランを共重合させたシルセスキオキサン重合体と、熱硬化性樹脂との混合物であることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
【請求項3】
前記量子ドットの表面がシランカップリング剤により表面修飾をされているものであることを特徴とする請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項4】
前記量子ドットの表面がシランカップリング剤により表面修飾をされているものであることを特徴とする請求項2に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項5】
前記アルコキシシランがそれぞれ官能基の異なる2種類以上のアルコキシシランからなるものであることを特徴とする請求項2に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項6】
前記アルコキシシランがモノアルコキシシラン、ジアルコキシシラン、及びトリアルコキシシランのいずれか少なくとも1種類以上のアルコキシシランからなるものであることを特徴とする請求項2に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項7】
前記アルコキシシランがモノアルコキシシラン、ジアルコキシシラン、及びトリアルコキシシランのいずれか少なくとも1種類以上のアルコキシシランからなるものであることを特徴とする請求項5に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項8】
前記シランカップリング剤がアミノ基、チオール基、カルボキシ基、ホスフィノ基、ホスフィンオキシド基、及びアンモニウムイオンのいずれか1種以上を有するものであることを特徴とする請求項3に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項9】
前記シランカップリング剤がアミノ基、チオール基、カルボキシ基、ホスフィノ基、ホスフィンオキシド基、及びアンモニウムイオンのいずれか1種以上を有するものであることを特徴とする請求項4に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項10】
前記シルセスキオキサンが官能基としてビニル基、アクリル基、メタクリル基、水酸基、フェノール性水酸基、エポキシ基、及びグリシジル基のいずれか1種以上の反応性置換基を有するものであることを特徴とする請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、量子ドットを含む硬化性樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
粒子径がナノサイズである半導体結晶粒子は量子ドットと呼ばれ、光吸収により生じた励起子がナノサイズの領域に閉じ込められることにより半導体結晶粒子のエネルギー準位は離散的となり、またそのバンドギャップは粒子径により変化する。これらの効果により量子ドットの蛍光発光は一般的な蛍光体と比較して高輝度かつ高効率かつその発光はシャープである。
またその粒子径によりバンドギャップが変化するという特性から発光波長を制御できるという特徴を有しており、固体照明やディスプレイの波長変換材料としての応用が期待されている。例えばディスプレイに量子ドットを波長変換材料として用いることで従来の蛍光体材料よりも広色域化、低消費電力が実現できる。
【0003】
量子ドットを波長変換材料として用いられる実装方法として量子ドットを樹脂材料中に分散させ、透明フィルムで量子ドットを含有した樹脂材料をラミネートすることで波長変換フィルムとしてバックライトユニットに組み込む方法が提案されている(特許文献1)。
またカラーフィルタ材料として量子ドットを用いることでバックライトユニットから青色単色光を量子ドットが吸収し、赤色又は緑色に発光することでカラーフィルタ及び波長変換材料として機能することで高効率化と色再現性の優れた画像素子への適応も提案されている(特許文献2)。
このバックライトユニットをマイクロサイズのLEDアレイに置き換えられたマイクロLEDディスプレイが注目されている。マイクロLEDディスプレイにおいてはカラーフィルタをマイクロサイズのLED上に形成することが求められる。量子ドットカラーフィルタをLEDアレイに形成する方法として硬化性材料を用いたリソグラフィープロセスが提案されている(特許文献3)。近年このLEDアレイサイズの微細化が進んでおり、従来以上の量子ドットの微細なパターニングが求められている。またカラーフィルタ用途では励起光である青色単色光がカラーフィルタから漏れるのを抑制するためカラーフィルタの光吸収量を高くすることも必要とされている。カラーフィルタの光吸収量を高めるためには量子ドット濃度を高くすることが必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2013-544018号公報
特開2017-021322号公報
特開2021-089347号公報
特表2016-518468号公報
特表2013-505346号公報
特許第6283092号公報
【非特許文献】
【0005】
Journal of Photopolymer Science and Technology, Vol 23, 2010, p115-119
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般的にアクリル樹脂やシリコーン樹脂などの硬化性樹脂材料は極性を有し、PGMEAやPGME等の極性を持った溶剤に分散されているため、基本的に疎水性である量子ドットとの相溶性が悪く凝集が発生することも大きな問題となる。特に量子ドットの濃度を増やすとさらにこの凝集の問題は深刻となる。量子ドットの凝集体は硬化時の樹脂の架橋を阻害し硬化性を低下させたり、またこの樹脂組成物を硬化して得られる波長変換材料内部に凝集体が存在することで発光強度ムラが生じたりと製品特性に悪影響を与える。量子ドットの凝集対策として分散剤を入れる検討がなされているが、量子ドット含有量を下げてしまうことや、硬化性樹脂の硬化工程において硬化阻害や、着色などの原因にもなり硬化後の樹脂の特性を変質させてしまうなどの問題があった。
【0007】
また硬化後の樹脂組成物中の量子ドットは樹脂材料中に存在しているため溶液中での環境と異なり配位子の脱離などが起こりやすく、経時変化によりその発光特性の劣化も問題となる。
【0008】
このような問題に対し、極性を有する溶媒や樹脂材料への分散性を改善あるいは安定性の向上のため量子ドットの表面コーティング(特許文献4)やカプセル化(特許文献5)、多面体オリゴマー状シルセスキオキサンリガンドの結合(特許文献6)などが提案されているなど様々な方法が試みられているが樹脂材料への分散性、特に量子ドットの含有量が10質量部以上の高濃度での凝集抑制および安定性の両立、さらに樹脂と混合した組成物の硬化性のすべてを両立することは困難である。
【0009】
本発明は前述のような問題に鑑みてなされたもので、硬化性樹脂中に高濃度で量子ドットを凝集することなく分散することができ、信頼性の高い量子ドットを含む硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明では、量子ドットを含む硬化性樹脂組成物であって、前記硬化性樹脂組成物が、前記量子ドットをシルセスキオキサンと共重合させたシルセスキオキサン重合体と、熱硬化性樹脂との混合物である硬化性樹脂組成物を提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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