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公開番号2024054890
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-18
出願番号2022161322
出願日2022-10-06
発明の名称両親媒性ポリマー溶液の調液方法
出願人東ソー株式会社
代理人
主分類C08F 20/56 20060101AFI20240411BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】
製膜に好適な両親媒性ポリマー溶液の調液方法を提供することにある。
【解決手段】
数平均分子量5万以上の両親媒性ポリマーの溶液調液において、孔径0.2~1μmの親水化メンブレンフィルターでろ過する工程を含む調液方法により、両親媒性ポリマー溶液から不溶性成分および難溶性成分を効率的に除去することができ、前記課題を解決する。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
数平均分子量5万以上の両親媒性ポリマーの溶液調液において、孔径0.2~1μmの親水化メンブレンフィルターでろ過する工程を含む調液方法。
続きを表示(約 210 文字)【請求項2】
ろ過が加圧ろ過であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
両親媒性ポリマーがブロック共重合体であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
両親媒性ポリマーが温度応答性ブロック共重合体であることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
溶媒の沸点が50~200℃であることを特徴とする請求項4に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、両親媒性ポリマー溶液の調液方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
表面処理技術は素材の持つ特性とは別の特性を与えることができる技術であり、機能性の付与だけでなく機能性製品のコスト削減に効果がある。表面処理技術のうち塗装は、機能性材料の溶液を素材に塗布して塗膜を形成するが、機能性材料として有機化合物やポリマー化合物を適用可能で、幅広い機能発現が可能である。例えば特許文献1では、有機EL材料含有溶液を塗布した有機EL素子が紹介されており、有機EL材料の薄膜を簡易かつ低コストに成膜することができ、カラー表示が可能になる。また特許文献2では、温度応答性ポリマー溶液を塗布した温度応答性培養基材が紹介されており、培養温度では細胞が基材に接着して増殖可能で、冷却すると細胞が基材から剥離して細胞を回収できる。
【0003】
一方で機能性材料が高分子量体のポリマー化合物である場合は、ポリマー溶液中に分子量過大のポリマーを含む不溶性成分および難溶性成分の残存が発生する。さらに、ポリマー製造工程で混入された無機塩等を含む不溶性成分がポリマー溶液中に残存することもある。上記難溶性成分および不溶性成分を含んだ溶液で塗装すると見た目や機能が低下することがある。難溶性成分をフィルターろ過で除く場合でも、特に機能性材料が分子量の高い両親媒性ポリマーである場合は、両親媒性ポリマーがフィルター表面に固着や溶媒の揮発による溶液の高粘度化で起こる目詰まりで、調液が困難な課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5320282号公報
特許第6638706号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本特許の目的は、製膜に好適な両親媒性ポリマー溶液の調液方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、以上の点を鑑み、鋭意研究を重ねた結果、数平均分子量5万以上の両親媒性ポリマーの溶液調液において、孔径0.2~1μmの親水化メンブレンフィルターでろ過する工程を含む調液方法により、製膜に好適な両親媒性ポリマー溶液を調液できることを見出し、本発明を完成した。すなわち本発明は以下の態様を含包する。
<1>数平均分子量5万以上の両親媒性ポリマーの溶液調液において、孔径0.2~1μmの親水化メンブレンフィルターでろ過する工程を含む調液方法。
<2>ろ過が加圧ろ過であることを特徴とする<1>に記載の方法。
<3>両親媒性ポリマーがブロック共重合体であることを特徴とする<2>に記載の方法。
<4>両親媒性ポリマーが温度応答性ブロック共重合体であることを特徴とする<3>に記載の方法。
<5>溶媒の沸点が50~200℃であることを特徴とする<4>に記載の方法。
【発明の効果】
【0007】
数平均分子量5万以上の両親媒性ポリマーの溶液調液において、孔径0.2~1μmの親水化メンブレンフィルターでろ過する工程を含む調液方法により、両親媒性ポリマー溶液から不溶性成分および難溶性成分が除去され、製膜に好適な両親媒性ポリマー溶液を効率的に調液できる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明するが、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その趣旨の範囲内で適宜変更して実施できる。
【0009】
数平均分子量5万以上の両親媒性ポリマーの溶液調液において、孔径0.2~1μmの親水化メンブレンフィルターでろ過する工程を含む調液方法である。
【0010】
両親媒性ポリマーとは1つの分子内に水相になじむ親水基と有機相になじむ疎水基の両方を持つポリマーである。親水基の一例として、水酸基、アミノ基、カルボキシ基が挙げられる。また疎水基の一例として、アルキル基、フェニル基が挙げられる。両親媒性ポリマーの種類に特に限定はないが、親水基と疎水基が強度に作用するブロック共重合体で目詰まりが容易に発生する。ブロック共重合体の親水基と疎水基に特に限定はないが、一例として親水基はHLB値が9以上の繰り返し単位からなるブロックであり、疎水基は9未満の繰り返し単位であるブロックである。HLB値(Hydrophile-Lipophile Balance:HLB)とは、W.C.Griffin, Journal of the Society of Cosmetic Chemists, 1, 311(1949).に記載の、水と油への親和性の程度を表す値であり、0から20までの値を取り、0に近いほど疎水性が高く、20に近いほど親水性が高くなる。計算式によりHLB値を算出方法として、アトラス法、グリフィン法、デイビス法、川上法があるが、本明細書においては、グリフィン法により算出した値を使用し、本発明のブロック共重合体を構成する各ブロックの繰り返し単位中の親水部の式量と繰り返し単位の総式量を元に、下記の計算式により算出した。
(【0011】以降は省略されています)

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