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公開番号2024054374
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-16
出願番号2024024010,2019014119
出願日2024-02-20,2019-01-30
発明の名称フッ素樹脂の製造方法
出願人東ソー株式会社
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類C08F 24/00 20060101AFI20240409BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】加熱時の着色を低減したフッ素樹脂およびフッ素樹脂の製造方法を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)で表される残基単位を含み、クロム、鉄及び、ニッケルの含有量の合計が500質量ppb以下であることを特徴とするフッ素樹脂。
【化1】
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024054374000015.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">29</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">140</com:WidthMeasure> </com:Image> (式(1)中、Rf1、Rf2、Rf3、Rf4はそれぞれ独立してフッ素原子または炭素数1~7のエーテル性酸素原子を有していても良い直鎖状、分岐状または環状のパーフルオロアルキル基を示す。また、Rf1、Rf2、Rf3、Rf4は互いに連結して炭素数4以上8以下のエーテル性酸素原子を有していてもよいパーフルオロ脂肪族環を形成してもよい。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(2)で表される単量体、ラジカル重合開始剤、及び有機溶媒の存在下、反応系中の水分量1000質量ppm以下で沈殿重合させる沈殿重合工程を有することを特徴とする、下記一般式(1)で表される残基単位を含み、クロム、鉄及び、ニッケルの含有量の合計が500質量ppb以下であるフッ素樹脂の製造方法。
JPEG
2024054374000011.jpg
29
140
(式(1)中、Rf

、Rf

、Rf

、Rf

はそれぞれ独立してフッ素原子または炭素数1~7のエーテル性酸素原子を有していてもよい直鎖状、分岐状または環状のパーフルオロアルキル基からなる群から選択される基を示す。また、Rf

、Rf

、Rf

、Rf

は互いに連結して炭素数4以上8以下のエーテル性酸素原子を有していてもよいパーフルオロ脂肪族環を形成してもよい。)
JPEG
2024054374000012.jpg
30
137
(式(2)中、Rf

、Rf

、Rf

、Rf

はそれぞれ独立してフッ素原子または炭素数1~7のエーテル性酸素原子を有していてもよい直鎖状、分岐状または環状のパーフルオロアルキル基を示す。また、Rf

、Rf

、Rf

、Rf

は互いに連結して炭素数4以上8以下のエーテル性酸素原子を有していてもよいパーフルオロ脂肪族環を形成してもよい。)
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
ラジカル重合開始剤、上記一般式(2)で表される単量体および上記一般式(2)で表される単量体を溶解し、上記一般式(1)で表される残基単位を含む樹脂を析出させる有機溶媒中で重合させる工程を有する請求項1に記載の樹脂の製造方法。
【請求項3】
ハンセン溶解度パラメーターから下記の式(3)によって計算される樹脂との溶解指標Rが4以上である有機溶媒を用いることを特徴とする請求項1乃至2いずれか一項に記載の樹脂の製造方法。
R=4×{(δD

-δD



+(δP

-δP



+(δH

-δH




0.5
・・・(3)
(ここでδD

、δP

、δH

はそれぞれ前記樹脂粒子のハンセン溶解度パラメーターの分散項、極性項および水素項、δD

、δP

、δH

はそれぞれ前記有機溶媒のハンセン溶解度パラメーターの分散項、極性項および水素項である。)
【請求項4】
分子内にフッ素原子と水素原子を含む有機溶媒を用いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のフッ素樹脂粒子の製造方法。
【請求項5】
下記一般式(2)で表される単量体、ラジカル重合開始剤、及び有機溶媒の存在下反応系中の水分量1000質量ppm以下で溶液重合させる溶液重合工程、溶液重合で得られたフッ素樹脂を含む溶液を貧溶剤と接触させて、系内の水分量を100質量ppm以下に保持しながらフッ素樹脂を析出させる析出工程を有することを特徴とする、下記一般式(1)で表される残基単位を含み、クロム、鉄及び、ニッケルの含有量の合計が500質量ppb以下であるフッ素樹脂の製造方法。
JPEG
2024054374000013.jpg
29
140
(式(1)中、Rf

、Rf

、Rf

、Rf

はそれぞれ独立してフッ素原子または炭素数1~7のエーテル性酸素原子を有していてもよい直鎖状、分岐状または環状のパーフルオロアルキル基からなる群から選択される基を示す。また、Rf

、Rf

、Rf

、Rf

は互いに連結して炭素数4以上8以下のエーテル性酸素原子を有していてもよいパーフルオロ脂肪族環を形成してもよい。)
JPEG
2024054374000014.jpg
30
137
(式(2)中、Rf

、Rf

、Rf

、Rf

はそれぞれ独立してフッ素原子または炭素数1~7のエーテル性酸素原子を有していてもよい直鎖状、分岐状または環状のパーフルオロアルキル基を示す。また、Rf

、Rf

、Rf

、Rf

は互いに連結して炭素数4以上8以下のエーテル性酸素原子を有していてもよいパーフルオロ脂肪族環を形成してもよい。)
【請求項6】
上記一般式(2)で表される単量体、開始剤、有機溶媒の少なくともいずれか一つを濾過フィルター、イオン交換樹脂、金属イオン除去フィルター又は金属イオン除去剤の少なくともいずれか一つで精製した後に重合を行うことを特徴とする請求項1乃至5いずれか一項に記載のフッ素樹脂の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、不純物が少なく、光学特性に優れたフッ素樹脂及びその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来よりフッ素系樹脂は電気特性、光学特性、耐薬品性、防水性、撥液發油性に優れるため半導体をはじめとする電子部品の保護膜、インクジェットプリンテッドの撥水膜、フィルタの防水防油コート、光学分野の部材などに用いられている。
【0003】
なかでもオキソラン環を含むフッ素樹脂は嵩高い環構造を有するため非晶質で高い透明性および高い耐熱性を有する。また炭素、フッ素、酸素からのみ構成されることで高い光学特性、電気特性、耐薬品性、防水性、撥液發油性を有する。さらに非晶性であることから溶融成形加工が可能である。
【0004】
非特許文献1にはオキソラン環を含むフッ素樹脂に関する記載があり、大気中で2週間以上保存すると樹脂の透明度が下がり、260~290℃で加熱した場合黄色く着色する記述がある。この樹脂を再沈殿精製することで、重合時の副反応で生成するカルボン酸基をもつ不純物を除去し大気中に保管しても透明度が低下しないと記載があるものの、加熱時の着色については記載がない。本発明者らによると前記フッ素樹脂を再沈殿生成した場合、樹脂中に含まれる金属成分が十分に除去できず、加熱時に着色が生じるという課題があった。
【0005】
又、特許文献1には懸濁重合や乳化重合等の手段によりフッ素樹脂粒子を得ることが可能であることが記述されている。しかし、重合助剤として用いる分散剤、乳化剤が樹脂粒子の内部に残存し、加熱時に着色の原因となるため本樹脂の特性である透明性および耐熱性を損なってしまう。また、本発明者らによると、フッ素樹脂が特定の金属を含有することによっても加熱時に着色が生じるという課題があった。
【0006】
成形加工の際過熱する必要があることから、前述のフッ素樹脂の加工品は着色が生じる可能性があるものであった。そこで、光学的な用途で使用する観点から加熱時の着色が低減されたフッ素樹脂が要望されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
WO2014/156996号広報
Macromolecules、2005、38、4237-4245
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、加熱時の着色が低減されたフッ素樹脂及びその製造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、下記一般式(1)で表される残基単位を含み、クロム、鉄及び、ニッケルの含有量の合計が500質量ppb以下であるフッ素樹脂が、加熱時の着色が少ないことを見出し、本発明の完成に至った。
【0010】
JPEG
2024054374000001.jpg
29
140
(【0011】以降は省略されています)

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