TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024031197
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-07
出願番号2022134610
出願日2022-08-26
発明の名称樹脂組成物および光学部材
出願人帝人株式会社
代理人個人
主分類C08L 69/00 20060101AFI20240229BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】適切な屈折率およびアッベ数を有し、かつ、透明性、耐熱性、耐湿熱性および低吸水性に優れた樹脂組成物およびそれから形成される光学部材を提供する。
【解決手段】下記式(1)で表される繰り返し単位(a-1)を全繰り返し単位中35~85モル%含むポリカーボネート樹脂およびガラス転移温度が110℃~160℃であるアクリル樹脂を含む樹脂組成物であって、ポリカーボネート樹脂とアクリル樹脂との重量比が99:1~55:45である樹脂組成物。
【化1】
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024031197000006.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">24</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">103</com:WidthMeasure> </com:Image> (式中、Wは炭素数1~20のアルキレン基または炭素数6~20のシクロアルキレン基を表し、R1は炭素数1~20の分岐または直鎖のアルキル基、もしくは置換基を有してもよい炭素数6~20のシクロアルキル基を表し、mは0~10の整数を示す。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(1)で表される繰り返し単位(a-1)を全繰り返し単位中35~85モル%含むポリカーボネート樹脂およびガラス転移温度が110℃~160℃であるアクリル樹脂を含む樹脂組成物であって、ポリカーボネート樹脂とアクリル樹脂との重量比が99:1~55:45である樹脂組成物。
JPEG
2024031197000005.jpg
24
103
(式中、Wは炭素数1~20のアルキレン基または炭素数6~20のシクロアルキレン基を表し、R

は炭素数1~20の分岐または直鎖のアルキル基、もしくは置換基を有してもよい炭素数6~20のシクロアルキル基を表し、mは0~10の整数を示す。)
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
カルボジイミドを更に含有し、カルボジイミドの含有量が、ポリカーボネート樹脂とアクリル樹脂の合計100重量部に対して0.001~20重量部である請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
カルボジイミドの分子量が、150~13000である請求項2に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
アッベ数が35~60である請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
ガラス転移温度が130~160℃である請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
屈折率が1.450~1.600である請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
飽和吸水率が1.5%以下である請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
請求項1~7のいずれかに記載の樹脂組成物から形成される光学部材。
【請求項9】
光学レンズである請求項8に記載の光学部材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、適切な屈折率およびアッベ数を有し、かつ、透明性、耐熱性、耐湿熱性および低吸水性に優れた樹脂組成物およびそれから形成される光学部材に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
カメラ、ビデオカメラあるいはカメラ付携帯電話、テレビ電話あるいはカメラ付ドアホンなどには、撮像モジュールが用いられている。近年、この撮像モジュールに用いられる光学系では、特に小型化が求められている。光学系を小型化していくと光学系の色収差が大きな問題となる。そこで、光学レンズの屈折率を高く、かつアッベ数を小さくして高分散にした光学レンズ材料と、屈折率を低くかつアッベ数を大きくして低分散にした光学レンズ材料を組み合わせることで、色収差の補正を行うことができることが知られている。
【0003】
近年、撮影モジュールに使用される光学素子の種類はより多くなっており、様々なバランスの屈折率とアッベ数を有する光学レンズ向け樹脂の要望が強くなっている。しかしながら、屈折率を低くかつアッベ数を大きくして低分散にした光学レンズ材料に関しては、耐熱性とのバランスが取れた熱可塑性樹脂の報告は少ない。
【0004】
従来、レンズ用透明樹脂としてはアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂(以下、PCと称することがある)などが知られている。アクリル樹脂は、屈折率が低く、アッベ数が高い特徴を有する一方で、PCは一般的には屈折率が高く、アッベ数が低いものが多い。そこで光学的なバランスを取るためにアクリル樹脂とPCの混和物が想定されるが、アクリル樹脂とPCの混和物は本質的に非相溶であり不透明な材料を生じることが知られている。例えば、特許文献1には、PCとアクリル樹脂との混和物が不透明で、両方のポリマーが有する物性が発現しないことが示されている。
【0005】
これらの課題を解決するべく、これまでに特殊な構造を有するポリカーボネート樹脂を用いたアクリル樹脂との樹脂組成物が報告されている(特許文献2、3)。しかしながら、本発明者らの検討によれば、特許文献に記載されている樹脂組成物は光学特性と耐熱性を高度に両立することが困難であることが見出された。更に、吸水率も高く、光学部材とした際の吸水膨張や湿熱試験時の劣化も問題となる。したがって、ポリカーボネート樹脂とアクリル樹脂の組成物において、適切な屈折率およびアッベ数を有し、かつ、透明性、耐熱性、、耐湿熱性および低吸水性を高度に両立した組成物はこれまでに報告されていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
米国特許第4319003号明細書
特開2015-232091号公報
特開2019-104872号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、適切な屈折率およびアッベ数を有し、かつ、透明性、耐熱性、耐湿熱性および低吸水性に優れた樹脂組成物およびそれから形成される光学部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、ポリカーボネート樹脂に特定の環構造を特定割合で含有し、特定のアクリル樹脂と混和することで、適切な屈折率およびアッベ数を有し、透明性、耐熱性、耐湿熱性および低吸水性に優れた特性を有する樹脂組成物となることを究明し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、発明の課題は、下記により達成される。
【0009】
1.下記式(1)で表される繰り返し単位(a-1)を全繰り返し単位中35~85モル%含むポリカーボネート樹脂およびガラス転移温度が110℃~160℃であるアクリル樹脂を含む樹脂組成物であって、ポリカーボネート樹脂とアクリル樹脂との重量比が99:1~55:45である樹脂組成物。
【0010】
JPEG
2024031197000001.jpg
24
103
(式中、Wは炭素数1~20のアルキレン基または炭素数6~20のシクロアルキレン基を表し、R

は炭素数1~20の分岐または直鎖のアルキル基、もしくは置換基を有してもよい炭素数6~20のシクロアルキル基を表し、mは0~10の整数を示す。)
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

帝人株式会社
樹脂組成物および光学部材
1か月前
帝人株式会社
全芳香族ポリアミド溶液の製造方法
16日前
帝人株式会社
熱可塑性樹脂組成物及びそれを含む光学部材
9日前
帝人株式会社
熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる成形品
19日前
帝人株式会社
ゴム補強用複合繊維コードおよびその製造方法
1か月前
帝人株式会社
ポリカーボネート樹脂およびそれからなる成形品
9日前
帝人株式会社
ポリカーボネート共重合体およびそれからなる成形品
9日前
帝人株式会社
ポリカーボネート共重合体およびそれからなる成形品
9日前
帝人株式会社
ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品
1か月前
帝人株式会社
ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品
1か月前
帝人株式会社
難燃性ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品
11日前
帝人株式会社
全芳香族ポリアミド溶液、及び全芳香族ポリアミド溶液の製造方法
16日前
帝人株式会社
熱可塑性樹脂および光学部材
1か月前
帝人株式会社
炭素繊維及び炭素繊維の製造方法
1か月前
帝人株式会社
熱可塑性芳香族コポリアミド樹脂、および、それを用いた樹脂成形体、およびその製造方法
1か月前
帝人株式会社
光架橋性化合物、組成物、ハイドロゲル、ハイドロゲルの製造方法及び積層ハイドロゲルの製造方法
29日前
株式会社日本触媒
組成物
1か月前
株式会社ナリス化粧品
構造体
2日前
東レ株式会社
多孔質フィルム
1か月前
三菱ケミカル株式会社
積層体
29日前
株式会社きもと
障子用フィルム
2か月前
株式会社コバヤシ
成形体
2か月前
三菱ケミカル株式会社
樹脂組成物
1か月前
東レ株式会社
ポリエステルフィルム
2か月前
東レ株式会社
ポリアミド樹脂組成物
25日前
東レ株式会社
ポリエステルフィルム
2か月前
株式会社松風
光硬化性組成物
1か月前
サンノプコ株式会社
樹脂組成物
2か月前
株式会社日本触媒
無機粒子含有分散体
1か月前
アイカ工業株式会社
ホットメルト組成物
16日前
株式会社魁半導体
機能性粉体及び組成物
2か月前
テクノUMG株式会社
物品
1か月前
AGC株式会社
水性分散液
1か月前
株式会社カネカ
硬化性組成物
2か月前
ユニチカ株式会社
多孔質ポリアミドイミド
1か月前
株式会社カネカ
硬化性組成物
2か月前
続きを見る