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公開番号2024028870
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-05
出願番号2023206174,2022517619
出願日2023-12-06,2021-04-14
発明の名称熱可塑性樹脂および光学部材
出願人帝人株式会社
代理人個人
主分類C08G 64/02 20060101AFI20240227BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明は、高い屈折率及び低アッベ数を有する熱可塑性樹脂及びそれを含む光学部材を提供することを目的とする。
【解決手段】下記式(1)で表される繰り返し単位を含む熱可塑性樹脂。
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(式中、Zはベンゼン環が3つ以上縮環した多環芳香族炭化水素であり、L1およびL2はそれぞれ独立に2価の連結基を示し、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、芳香族基を含んでいてもよい炭素原子数1~20の置換基、j1およびj2はそれぞれ独立に1以上の整数を示し、mおよびnはそれぞれ独立に0または1を示し、Wはカルボニル基等の特定の構造より選ばれる少なくとも1つである。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(1)で表される繰り返し単位を含む熱可塑性樹脂。
JPEG
2024028870000026.jpg
48
93
(式中、Zはベンゼン環が3つ以上縮環した多環芳香族炭化水素であり、L

およびL

はそれぞれ独立に2価の連結基を示し、R

およびR

はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、芳香族基を含んでいてもよい炭素原子数1~20の置換基、j1およびj2はそれぞれ独立に1以上の整数を示し、mおよびnはそれぞれ独立に0または1を示し、Wは下記式(2)または(3)で表される群より選ばれる少なくとも1つである。)
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2024028870000027.jpg
22
34
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2024028870000028.jpg
20
43
(式中、Xは2価の連結基を示す。)
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記式(1)において、Zがフェナセン型の多環芳香族炭化水素である請求項1に記載の熱可塑性樹脂。
【請求項3】
前記式(1)において、Zが3つもしくは4つのベンゼン環が縮環した多環芳香族炭化水素である請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂。
【請求項4】
前記式(1)において、Zがフェナントレンである請求項1~3のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
【請求項5】
前記式(1)で表される繰り返し単位が下記式(4)で表される請求項1~4のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
JPEG
2024028870000029.jpg
49
98
(式中、L

およびL

はそれぞれ独立に2価の連結基を示し、R

およびR

はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、芳香族基を含んでいてもよい炭素原子数1~20の置換基、j3およびj4はそれぞれ独立に1以上の整数を示し、mおよびnはそれぞれ独立に0または1を示し、Wは前記式(2)または(3)で表される群より選ばれる少なくとも1つである。)
【請求項6】
前記式(1)中、R

およびR

がそれぞれ独立に水素原子、メチル基、フェニル基、またはナフチル基を示す、請求項1~4のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
【請求項7】
前記式(4)中、R

およびR

がそれぞれ独立に水素原子、メチル基、フェニル基、またはナフチル基を示す、請求項5に記載の熱可塑性樹脂。
【請求項8】
前記式(3)中のXがフェニレン基、ナフタレンジイル基、下記式(5)で表される基および下記式(6)で表される基からなる群より選ばれる少なくとも一つを繰り返し単位として含む請求項1~7のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
JPEG
2024028870000030.jpg
44
54
(式中、R

およびR

はそれぞれ独立して水素原子、芳香族基を含んでもよい炭素原子数1~20の置換基又はハロゲン原子である。)
JPEG
2024028870000031.jpg
29
44
【請求項9】
下記式(7)~(10)で表される単位からなる群より選ばれる少なくとも1つを繰り返し単位として含む請求項1~8のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
JPEG
2024028870000032.jpg
42
75
(式中、R

およびR

はそれぞれ独立して水素原子、芳香族基を含んでもよい炭素原子数1~20の置換基又はハロゲン原子である。)
JPEG
2024028870000033.jpg
46
83
(式中、R

およびR
10
はそれぞれ独立して水素原子、芳香族基を含んでもよい炭素原子数1~20の置換基又はハロゲン原子である。)
JPEG
2024028870000034.jpg
39
105
(式中、R
11
およびR
12
はそれぞれ独立して水素原子、芳香族基を含んでもよい炭素原子数1~20の置換基又はハロゲン原子である。)
JPEG
2024028870000035.jpg
26
75
(式中、R
13
およびR
14
はそれぞれ独立して水素原子、芳香族基を含んでもよい炭素原子数1~20の置換基又はハロゲン原子であり、Uは単結合または2価の連結基である。)
【請求項10】
屈折率が1.65~1.80である請求項1~9のいずれかに記載の熱可塑性樹脂。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、高い屈折率を有し、かつ耐熱性と成形性とをバランスさせることができる熱可塑性樹脂に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
カメラ、ビデオカメラあるいはカメラ付携帯電話、テレビ電話あるいはカメラ付ドアホンなどには、撮像モジュールが用いられている。近年、この撮像モジュールに用いられる光学系では、特に小型化が求められている。光学系を小型化していくと光学系の色収差が大きな問題となる。そこで、光学レンズの屈折率を高く、かつアッベ数を小さくして高分散にした光学レンズ材料と、屈折率を低くかつアッベ数を大きくして低分散にした光学レンズ材料を組み合わせることで、色収差の補正を行うことができることが知られている。
【0003】
光学系の材料として従来用いられていたガラスは要求される様々な光学特性を実現することが可能であると共に、環境耐性に優れているが、加工性が悪いという問題があった。これに対し、ガラス材料に比べて安価であると共に加工性に優れる樹脂が光学部品に用いられてきている。特に、フルオレン骨格やビナフタレン骨格を有する樹脂が、高屈折率である等の理由から使用されている。例えば、特許文献1や2には、9,9-ビス(4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレンを用いた屈折率1.64の高屈折率樹脂が記載されている。しかしながら、屈折率が不十分であり、更なる高屈折率化が求められている。また、特許文献3には、9,9-ビス(4-(2-ヒドロキシエトキシ)-3-フェニルフェニル)フルオレンを有する熱可塑性樹脂が記載されている。
【0004】
高屈折率化を達成するため、特許文献4ではフルオレン骨格に、特許文献5にはビナフタレン骨格に芳香環を導入した熱可塑性樹脂が記載されている。しかしながら、近年の急速な技術革新に伴って、さらなる高屈折率化が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2007/142149号公報
特開平7-198901号公報
特開2015-86265号公報
国際公開第2019/044214号公報
国際公開第2019/044875号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、高い屈折率及び低アッベ数を有する熱可塑性樹脂及びそれを含む光学部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らはこの目的を達成せんとして鋭意研究を重ねた結果、3つ以上のベンゼン環が縮環した構造を含む熱可塑性樹脂が前記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。すなわち、本発明は、以下の通りである。
【0008】
≪態様1≫
下記式(1)で表される繰り返し単位を含む熱可塑性樹脂。
JPEG
2024028870000001.jpg
48
93
(式中、Zはベンゼン環が3つ以上縮環した多環芳香族炭化水素であり、L

およびL

はそれぞれ独立に2価の連結基を示し、R

およびR

はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、芳香族基を含んでいてもよい炭素原子数1~20の置換基、j1およびj2はそれぞれ独立に1以上の整数を示し、mおよびnはそれぞれ独立に0または1を示し、Wは下記式(2)または(3)で表される群より選ばれる少なくとも1つである。)
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2024028870000002.jpg
22
34
JPEG
2024028870000003.jpg
20
43
(式中、Xは2価の連結基を示す。)
≪態様2≫
前記式(1)において、Zがフェナセン型の多環芳香族炭化水素である態様1に記載の熱可塑性樹脂。
≪態様3≫
前記式(1)において、Zが3つもしくは4つのベンゼン環が縮環した多環芳香族炭化水素である態様1または2に記載の熱可塑性樹脂。
≪態様4≫
前記式(1)において、Zがフェナントレンである態様1~3のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
≪態様5≫
前記式(1)で表される繰り返し単位が下記式(4)で表される態様1~4のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
JPEG
2024028870000004.jpg
41
82
(式中、L

およびL

はそれぞれ独立に2価の連結基を示し、R

およびR

はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、芳香族基を含んでいてもよい炭素原子数1~20の置換基、j3およびj4はそれぞれ独立に1以上の整数を示し、mおよびnはそれぞれ独立に0または1を示し、Wは前記式(2)または(3)で表される群より選ばれる少なくとも1つである。)
≪態様6≫
前記式(1)中、R

およびR

がそれぞれ独立に水素原子、メチル基、フェニル基、またはナフチル基を示す、態様1~4のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
≪態様7≫
前記式(4)中、R

およびR

がそれぞれ独立に水素原子、メチル基、フェニル基、またはナフチル基を示す、態様5に記載の熱可塑性樹脂。
≪態様8≫
前記式(3)中のXがフェニレン基、ナフタレンジイル基、下記式(5)で表される基および下記式(6)で表される基からなる群より選ばれる少なくとも一つを繰り返し単位として含む態様1~7のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
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2024028870000005.jpg
44
54
(式中、R

およびR

はそれぞれ独立して水素原子、芳香族基を含んでもよい炭素原子数1~20の置換基又はハロゲン原子である。)
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2024028870000006.jpg
29
44
≪態様9≫
下記式(7)~(10)で表される単位からなる群より選ばれる少なくとも1つを繰り返し単位として含む態様1~8のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂。
JPEG
2024028870000007.jpg
42
75
(式中、R

およびR

はそれぞれ独立して水素原子、芳香族基を含んでもよい炭素原子数1~20の置換基又はハロゲン原子である。)
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2024028870000008.jpg
46
83
(式中、R

およびR
10
はそれぞれ独立して水素原子、芳香族基を含んでもよい炭素原子数1~20の置換基又はハロゲン原子である。)
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2024028870000009.jpg
39
105
(式中、R
11
およびR
12
はそれぞれ独立して水素原子、芳香族基を含んでもよい炭素原子数1~20の置換基又はハロゲン原子である。)
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2024028870000010.jpg
26
75
【発明の効果】
【0009】
本発明の熱可塑性樹脂は、高い屈折率及び低アッベ数を有するため、光学レンズ、プリズム、光ディスク、透明導電性基板、光カード、シート、フィルム、光ファイバー、光学膜、光学フィルター、ハードコート膜等の光学部材に用いることができ、特に携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、パソコン、デジタルカメラ、ビデオカメラ、車載カメラ、又は監視カメラのいずれかに用いるための光学レンズに極めて有用であり、そのため、その奏する産業上の効果は格別である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施例1及び比較例2の熱可塑性樹脂の0.1質量%ジクロロメタン溶液透過スペクトルである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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