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公開番号2024062807
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-10
出願番号2022170903
出願日2022-10-25
発明の名称保護グルコノラクトン及び該保護グルコノラクトンを使用したC-アリールヒドロキシグリコサイドの製造方法
出願人株式会社トクヤマ,国立大学法人大阪大学
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C07D 309/30 20060101AFI20240501BHJP(有機化学)
要約【課題】本発明は、保護グルコノラクトン及び該保護グルコノラクトンを使用したC-アリールヒドロキシグリコサイドの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、下記式(I):
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024062807000024.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">36</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">170</com:WidthMeasure> </com:Image>
[式中、Rは、下記式:
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024062807000025.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">11</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">170</com:WidthMeasure> </com:Image>
(式中、L1、L2及びL3は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいアルキル基を表す。)で表される基である。]で表される保護グルコノラクトン及び該保護グルコノラクトンを使用したC-アリールヒドロキシグリコサイドの製造方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(I):
TIFF
2024062807000018.tif
35
170
[式中、Rは、下記式(i):
TIFF
2024062807000019.tif
11
170
[式中、L

、L

及びL

は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいアルキル基を表す。]
で表される基を表す。]
で表される保護グルコノラクトン。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
下記式(II):
TIFF
2024062807000020.tif
39
170
[式中、
Xは、以下の(α-1)~(α-16):
(α-1)ハロゲン原子
(α-2)ニトリル基
(α-3)ニトロ基
(α-4)アミノ基
(α-5)アルキル基
(α-6)ハロアルキル基
(α-7)モノアルキルアミノ基
(α-8)ジアルキルアミノ基
(α-9)脂環式アミノ基
(α-10)アルキルオキシカルボニル基
(α-11)アミノカルボニル基
(α-12)モノアルキルアミノカルボニル基
(α-13)ジアルキルアミノカルボニル基
(α-14)脂環式アミノカルボニル基
(α-15)保護基で保護されていてもよいヒドロキシ基
(α-16)保護基で保護されていてもよいチオール基
からなる置換基群αから選択される置換基を表し、
Arは、下記式(ii):
TIFF
2024062807000021.tif
11
170
[式中、

10
は、アルキレン基、ハロアルキレン基、アリーレン基、ハロアリーレン基、ヘテロアリーレン基、ハロヘテロアリーレン基、エステル結合、エーテル結合又はカルボニル基を表し、
cは、0又は1を表し、

10
は、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいヘテロアリール基を表す。]
で表される基を表す。]
で表されるC-アリールヒドロキシグリコサイドを製造する方法であって、
塩基の存在下、
請求項1に記載の保護グルコノラクトンと、
下記式(III):
TIFF
2024062807000022.tif
35
170
[式中、X及びArは、前記と同義であり、Yは、臭素原子又はヨウ素原子を表す。]
で表されるアリールハライドと、
を接触させた後、酸で処理し、前記C-アリールヒドロキシグリコサイドを形成する工程
を含む、前記方法。
【請求項3】
Arが、下記式(Ar-1)、(Ar-2)又は(Ar-3):
TIFF
2024062807000023.tif
93
170
[式中、


は、それぞれ独立して、前記置換基群αから選択される置換基、前記置換基群αから選択される置換基を有していてもよいアリール基、又は、前記置換基群αから選択される置換基を有していてもよいヘテロアリール基を表し、
pは、0~3の整数を表す。]
である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記塩基が、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム、イソプロピルマグネシウムクロリド・リチウムクロリド、イソプロピルマグネシウムブロミド・リチウムクロリド、tert-ブチルマグネシウムクロリド・リチウムクロリド及びtert-ブチルマグネシウムブロミド・リチウムクロリドから選択される、請求項2又は3に記載の方法。
【請求項5】
前記酸が、クエン酸、パラトルエンスルホン酸ピリジン塩、パラトルエンンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、塩化アンモニウム、塩酸、硫酸、リン酸、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸一水素カリウム及びリン酸二水素カリウムから選択される、請求項2又は3に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、保護グルコノラクトン及び該保護グルコノラクトンを使用したC-アリールヒドロキシグリコサイドの製造方法に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
SGLT2阻害薬は、抗糖尿病薬として有用である。なお、「SGLT2」は、ナトリウム-グルコース共輸送担体-2を意味する。SGLT2阻害薬としては、例えば、カナグリフロジン(1-(β-D-グリコピラノシル)-4-メチル-3-[5-(4-フルオロフェニル)-2-チエニルメチル]ベンゼン)、エンパグリフロジン((1S)-1,5-アンヒドロ-1-C-{4-クロロ-3-[(4-{[(3S)-オキソラン-3-イル]オキシ}フェニル)メチル]フェニル}-D-グルシトール)、イプラグリフロジン((1S)-1,5-アンヒドロ-1-C-{3-[(1-ベンゾチオフェン-2-イル)メチル]-4-フルオロフェニル}-D-グルシトール-(2S)-ピロリジン-2-カルボン酸)、ダパグリフロジン((2S,3R,4R,5S,6R)-2-[4-クロロ-3-(4-エチルオキシベンジル)フェニル]-6-(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ-2H-ピラン-3,4,5-チオール)等が知られている。
【0003】
SGLT2阻害薬の一般的な製造方法として、D-グルコノラクトンのヒドロキシ基をトリメチルシリル基(TMS基)で保護したものを出発原料として使用する方法が知られている(非特許文献1)。しかしながら、D-グルコノラクトンをTMS化する際、高価な試薬(TMSCl,N-メチルモルホリン)が必要であることに加えて、生成物であるTMS保護D-グルコノラクトンがオイル状の化合物であり、精製が困難であるため、この方法では、SGLT2阻害薬を工業的に安価で効率的に製造することが困難である(非特許文献1及び3)。
【0004】
一方、ヒドロキシ基の保護基として、2-メトキシプロピル基(MOP基)が知られている。ヒドロキシ基のMOP保護は、安価な2-メトキシプロペンを使用して高収率かつ簡便に行うことができることが知られている。また、MOP保護体は、強塩基条件に耐え得るとともに、反応後、弱酸で速やかに除去され得ることも知られている(非特許文献2)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
Org.Process Res.Dev.2018,22,pp.467-488
ACS Omega 2018,3,pp.7875-7887
Org.Process Res.Dev.2019,23,pp.1458-1461
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、保護グルコノラクトン及び該保護グルコノラクトンを使用したC-アリールヒドロキシグリコサイドの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、D-グルコノラクトンのMOP保護体を使用したSGLT2阻害薬の製造方法について検討した結果、D-グルコノラクトンを2-メトキシプロペンと接触させることにより、新規化合物であるMOP保護D-グルコノラクトンを安定な結晶として得ることに成功した。また、塩基の存在下、MOP保護D-グルコノラクトンとアリールハライドとを接触させた後、酸で処理することにより、SGLT2阻害薬の合成中間体であるC-ヒドロキシアリールグリコキシドを結晶として得ることに成功した。C-ヒドロキシアリールグリコキシドは公知の化合物であるが、結晶化したのは本発明者らが最初である。なお、C-ヒドロキシアリールグリコキシドからSGLT2阻害薬(例えば、ダパグリフロジン)への誘導は公知である(非特許文献3)。
【0008】
本発明は、以下の発明を提供する。
[1]下記式(I):
TIFF
2024062807000001.tif
36
170
[式中、Rは、下記式(i):
TIFF
2024062807000002.tif
12
170
[式中、L

、L

及びL

は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいアルキル基を表す。]
で表される基を表す。]
で表される保護グルコノラクトン。
[2]下記式(II):
TIFF
2024062807000003.tif
42
170
[式中、
Xは、以下の(α-1)~(α-16):
(α-1)ハロゲン原子
(α-2)ニトリル基
(α-3)ニトロ基
(α-4)アミノ基
(α-5)アルキル基
(α-6)ハロアルキル基
(α-7)モノアルキルアミノ基
(α-8)ジアルキルアミノ基
(α-9)脂環式アミノ基
(α-10)アルキルオキシカルボニル基
(α-11)アミノカルボニル基
(α-12)モノアルキルアミノカルボニル基
(α-13)ジアルキルアミノカルボニル基
(α-14)脂環式アミノカルボニル基
(α-15)保護基で保護されていてもよいヒドロキシ基
(α-16)保護基で保護されていてもよいチオール基
からなる置換基群αから選択される置換基を表し、
Arは、下記式(ii):
TIFF
2024062807000004.tif
12
170
[式中、

10
は、アルキレン基、ハロアルキレン基、アリーレン基、ハロアリーレン基、ヘテロアリーレン基、ハロヘテロアリーレン基、エステル結合、エーテル結合又はカルボニル基を表し、
cは、0又は1を表し、

10
は、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいヘテロアリール基を表す。]
で表される基を表す。]
で表されるC-アリールヒドロキシグリコサイドを製造する方法であって、
塩基の存在下、
[1]に記載の保護グルコノラクトンと、
下記式(III):
TIFF
2024062807000005.tif
36
170
[式中、X及びArは、前記と同義であり、Yは、臭素原子又はヨウ素原子を表す。]
で表されるアリールハライドと、
を接触させた後、酸で処理し、前記C-アリールヒドロキシグリコサイドを形成する工程
を含む、前記方法。
[3]Arが、下記式(Ar-1)、(Ar-2)又は(Ar-3):
TIFF
2024062807000006.tif
91
170
[式中、
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、保護グルコノラクトン及び該保護グルコノラクトンを使用したC-アリールヒドロキシグリコサイドの製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、実施例1で得られた化合物2の

H NMRデータを示す図である。
図2は、実施例1で得られた化合物2の
13
C NMRデータを示す図である。
図3は、実施例2で得られた化合物3の

H NMRデータを示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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