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公開番号2024059609
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-01
出願番号2023214174,2023501559
出願日2023-12-19,2021-07-12
発明の名称タンパク質中のグルタミン残基にコンジュゲートされたカンプトテシンアナログおよびその使用
出願人リジェネロン ファーマシューティカルズ,インク.
代理人弁理士法人清原国際特許事務所
主分類C07K 16/28 20060101AFI20240423BHJP(有機化学)
要約【課題】タンパク薬物コンジュゲート(例えば、抗体薬物コンジュゲート)、医薬組成物、およびそれらを用いる疾患の処置方法を提供する。また、タンパク薬物コンジュゲートを産生する特異的かつ効率的な方法を提供する。
【解決手段】本明細書には、例えば、治療部分、例えばカンプトテシンアナログおよび/または誘導体の標的に特異的な送達に有用なタンパク薬物コンジュゲート、ならびにその組成物が記載される。ある実施形態では、トランスグルタミナーゼおよび1,3-付加環化技法の組合せを利用してタンパク薬物構築物(例えば、抗体薬物コンジュゲート)を産生する特異的かつ効率的な方法が提供される。カンプトテシンアナログ、抗体薬物コンジュゲート、および、グルタミニルで修飾された抗体とカンプトテシンアナログのペイロードとを含む組成物が、提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
式(A):
BA-(Gln-NH-L1-B-(-L2-(-M-Dxd)





(A)
による構造を有する化合物であって、式中、
BAは、抗体またはその抗原結合性フラグメントであり、
Glnは、グルタミン残基であり、
L1は、存在しないか、または第1のリンカーであり、
Bは、基B’および基B’’のうち少なくとも1つの付加物を含む分枝ユニットであり、基B’および基B’’のうち少なくとも1つは、-N

および
JPEG
2024059609000435.jpg
15
26
から選択され、基B’および基B’’のうち他方は、
JPEG
2024059609000436.jpg
23
82
から選択され、式中、QはCまたはNであり、
L2は、少なくとも1つの基B’’を介して分枝ユニットBに共有結合される第2のリンカーであり、
Mは、存在しないか、または構造:
JPEG
2024059609000437.jpg
24
43
を有する部分であり、式中、R、R’、およびR’’は、独立してそれぞれの出現時に水素またはC

-C

アルキルであり、またはR’とR’’は一体となることで5員環または6員環を形成し、
Dxdは、式(P):
JPEG
2024059609000438.jpg
50
62
による構造を有する抗腫瘍薬剤であり、
kは、1~12の整数であり、
mは、1~30の整数であり、
nは、1~30の整数である、
化合物。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
式(I):
BA-(Gln-NH-L1-B-(-L2-M-Dxd)



(I)
による構造を有する化合物であって、式中、
BAは、抗体またはその抗原結合性フラグメントであり、
Glnは、グルタミン残基であり、
L1は、存在しないか、または第1のリンカーであり、
Bは、基B’の少なくとも1つの付加物を含む分枝ユニットであり、基B’は、-N


JPEG
2024059609000439.jpg
21
103
から選択され、式中、QはCまたはNであり、
L2は、少なくとも1つの基B’’を介して分枝ユニットBに共有結合される第2のリンカーであり、基B’と基B’’は少なくとも1つの付加物を形成し、
Mは、存在しないか、または構造:
JPEG
2024059609000440.jpg
25
41
を有する部分であり、式中、R、R’、およびR’’は、独立してそれぞれの出現時に水素またはC

-C

アルキルであり、またはR’とR’’は一体となることで5員環または6員環を形成し、
Dxdは、式(P):
JPEG
2024059609000441.jpg
50
63
による構造を有する抗腫瘍薬剤であり、
kは、1~12の整数であり、
nは、1~30の整数である、
化合物。
【請求項3】
前記BAが、抗体またはその抗原結合性フラグメントである、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
前記BAが、抗HER2抗体、抗STEAP2抗体、抗MET抗体、抗EGFRVIII抗体、抗MUC16抗体、抗PRLR抗体、抗PSMA抗体、抗FGFR2抗体、抗FOLR1抗体、抗HER2/HER2二重特異性抗体、抗MET/MET二重特異性抗体、またはそれらの抗原結合性フラグメントである、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
前記BAが、抗HER2/HER2二重特異性抗体である、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
前記抗HER2/HER2二重特異性抗体が、
第1の抗原結合性ドメイン(D1)と、
第2の抗原結合性ドメイン(D2)と
を含み、
D1は、ヒトHER2の第1のエピトープを特異的に結合し、
D2は、ヒトHER2の第2のエピトープを特異的に結合する、
請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
D1とD2が、ヒトHER2への結合において互いに競合しない、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
前記BAが、表1に明記されるHCVR/LCVRアミノ酸配列対を含む抗STEAP2抗体である、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
前記抗STEAP2が、配列番号2/10、18/26、34/42、50/58、66/58、74/58、82/58、90/58、98/58、106/114、122/130、138/146、154/162、170/178、186/194、202/210、218/226、234/242、250/258、266/274、282/290、298/306、314/322、330/338、346/354、362/370、および378/386からなる群から選択されるHCVR/LCVRアミノ酸配列対を含む、請求項7に記載の化合物。
【請求項10】
前記BAが、抗MET/MET二重特異性抗体である、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2020年7月13日出願の米国仮特許出願第63/051,172号、および2021年2月26日出願の米国仮特許出願第63/154,531号に基づく優先権を主張するものであり、これらの内容はその全体を参照することで本明細書に援用される。
続きを表示(約 1,900 文字)【0002】
本開示の分野
本開示は、タンパク薬物コンジュゲート(例えば、抗体薬物コンジュゲート)、医薬組成物、およびそれらを用いる疾患の処置方法に関する。また、トランスグルタミナーゼと1,3-付加環化技法との組合せを利用してタンパク薬物コンジュゲートを産生する特異的かつ効率的な方法も提供される。より具体的には、本開示は、カンプトテシンアナログおよび誘導体を含むタンパク薬物コンジュゲート(例えば、抗体薬物コンジュゲート)に関する。
【0003】
配列表
配列表の公式の写しは本明細書と同時に、ASCII形式の配列表の紙コピーとして、ファイル名250298_000244_SL.txt、サイズ約996キロバイトで提出され、2021年7月12日に作製された。このASCII形式文書の紙コピーに含まれる配列表は本明細書の一部であり、その全体を参照することで本明細書に援用される。
【背景技術】
【0004】
増殖性疾患は、成長が制御されず、異常細胞が蔓延することを特徴とする。蔓延が制御されない場合、死に至る可能性がある。異常増殖、例えば癌は、外的要因(例えば、タバコ、化学製品、放射線、伝染性生物)と内的要因(遺伝的突然変異、免疫系状態、代謝から生じる突然変異)の両方により生じる。これらの原因となる因子は、一体的または連続的に作用して、異常な増殖を開始または促進する場合がある。癌は、手術、放射線、化学療法、ホルモン、および免疫療法により処置される。しかし、さらに有効な増殖防止薬が必要とされている。
【0005】
理想的な増殖防止療法は、腫瘍細胞を標的とする細胞毒性の高い薬剤の送達を可能にし、正常な細胞は影響を受けずに残る。従来の化学療法による処置は、非癌細胞に対する薬物の効果から生じる毒性副作用が原因で限られている。シュードモナスやジフテリア毒素などの毒素をもって腫瘍標的化プローブ(抗体や成長因子など)のコンジュゲートを使用して、タンパク質および細胞の合成を阻止することを含め、標的とされた薬物輸送に対する様々なアプローチが試みられている。しかし、副作用には、コンジュゲートの非ヒト成分を原因とする免疫系の反応が挙げられる。さらに、薬物コンジュゲートの半減期は、循環から腎濾過を通じての排泄、概略的な(schematic)分解、細網内皮系(RES)による取込み、および非標的器官と組織における蓄積が原因で、限られている。
【0006】
他のアプローチでは、腫瘍組織の脈管内皮の透過性亢進を利用するためにポリマー、リポソーム、および高分子ミセルなどの受動的薬物担体(passive drug)が使用される。高分子薬物と巨大分子は、浸透性の増強と保持機構により、固形腫瘍内に蓄積する。しかし、かかる標的化送達を使用する障害として、血液からの異物の速やかなクリアランスや、高度に正規化され薬学的に許容可能であり、腫瘍細胞の結合に必要な特異性と選択性を有する薬物送達システムの取得における技術的な障害が挙げられる。
【0007】
抗体コンジュゲートなどのタンパク質コンジュゲートは、対象の組織内で標的にペイロードを送達するべく、結合剤の選択的な結合を利用する。ペイロードは、標的にて行動をとることが可能な治療部分とすることができる。
【0008】
リンカーおよびペイロードを抗体にコンジュゲートするための技法がいくつか利用可能である。多くのコンジュゲートは、抗体中でのシステインまたはリシン残基への非選択な共有結合により調製される。この非選択な技法により、異なる部位でのコンジュゲーション、および抗体1つごとに異なる数のコンジュゲーションをもって、生成物の不均質混合物を得ることができる。そのため、当該技術分野では、部位選択的な抗体コンジュゲーションを提供する方法と技法が必要とされる。
【0009】
当該技術分野ではさらに、単剤療法および併用療法に使用するために、癌などの疾患の処置の向上を提供する、様々な抗原に結合可能である安全で有効な抗腫瘍標的化剤が必要とされる。ある実施形態では、本開示はこの必要性を満たし、その他の利点も提供する。
【0010】
前述の議論は、単に当該技術分野が直面する課題の性質をより良く理解してもらうために提示されるが、先行技術として認められるものとしても、本明細書中のいずれかの参照の援用が、かかる参照が本出願に対する「先行技術」を構成することを容認するものとしても解釈されるべきではない。
【発明の概要】
(【0011】以降は省略されています)

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