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公開番号2024058174
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022165364
出願日2022-10-14
発明の名称電波伝送方法、及び、電波伝送システム
出願人AGC株式会社
代理人個人,個人
主分類H01Q 15/14 20060101AFI20240418BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】受信端末における電波の受信強度を増大させるために、反射板の反射角度と各反射素子の位相変化量とを簡単に設定可能な電波伝送方法、及び、電波伝送システムを提供する。
【解決手段】電波伝送方法は、受信端末の電波の受信強度が大きくなるように反射板の反射角度を調整する角度調整処理と、受信強度が大きくなるように反射板の複数の反射素子の複数の位相変化量の分布を調整する位相調整処理とを行い、複数の位相変化量は、複数の反射素子が電波を反射する際に複数の反射位相を2値化又は多値化して得られる位相の変化量であり、位相調整処理は、複数の第1反射位相を設定して第1受信強度を計測し、複数の第1反射位相に対して共通の所定の反射位相を加算又は減算した複数の第2反射位相を設定して第2受信強度を計測し、第1及び第2受信強度に基づいて調整した複数の位相変化量の分布を取得する。
【選択図】図12C
特許請求の範囲【請求項1】
複数の反射素子を有し、反射角度を走査可能な反射板を含み、
前記反射板の反射角度を走査する、電波伝送システムにおいて、
受信端末における前記電波の受信強度が大きくなるように、前記反射角度を調整する角度調整処理と、
前記受信端末における前記電波の受信強度が大きくなるように、前記複数の反射素子が前記電波を反射する際に前記電波の位相を変化させる複数の位相変化量の分布を調整する位相調整処理と
を行い、
前記複数の位相変化量は、前記複数の反射素子が前記電波を反射する際に、前記複数の反射素子に設定される複数の反射位相を2値化又は多値化して得られる位相の変化量であり、
前記位相調整処理は、
複数の第1反射位相を前記複数の反射素子に設定した状態で、前記受信端末における前記電波の第1受信強度を計測する第1計測処理と、
前記複数の第1反射位相に対して共通の所定の反射位相を加算又は減算した複数の第2反射位相、又は、前記複数の第1反射位相を2値化又は多値化する際に用いる前記2値又は前記多値の範囲を表す位相範囲を変更して得る複数の第2反射位相を前記複数の反射素子に設定した状態で、前記受信端末における前記電波の第2受信強度を計測する第2計測処理と、
前記第1受信強度及び前記第2受信強度に基づいて調整した前記複数の位相変化量の分布を取得する反射位相取得処理と
を有する、電波伝送方法。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記反射位相取得処理は、前記第1受信強度及び前記第2受信強度に基づいて、前記複数の反射素子に設定される前記複数の反射位相として、前記複数の第1反射位相、又は、前記複数の第2反射位相を取得する処理である、請求項1に記載の電波伝送方法。
【請求項3】
前記角度調整処理は、前記反射角度を所定角度おきに走査しながら前記電波の受信強度を計測して、前記電波の受信強度が最大になる角度に前記反射角度を調整する処理である、請求項1に記載の電波伝送方法。
【請求項4】
前記複数の反射素子は、水平方向及び垂直方向に配列されており、
前記角度調整処理は、前記水平方向について前記反射角度を第1所定角度おきに走査しながら前記電波の受信強度を計測して、前記電波の受信強度が最大になる角度に前記水平方向における前記反射角度を調整してから、前記垂直方向について前記反射角度を第2所定角度おきに走査しながら前記電波の受信強度を計測して、前記電波の受信強度が最大になる角度に前記前記垂直方向における前記反射角度を調整する処理である、請求項1に記載の電波伝送方法。
【請求項5】
前記第2計測処理は、前記複数の反射素子の複数の反射位相を、前記複数の第1反射位相に前記共通の所定の反射位相を加算して得る前記複数の第2反射位相に設定した状態と、前記複数の第1反射位相から前記共通の所定の反射位相を減算して得る前記複数の第2反射位相に設定した状態とで、前記受信端末における前記電波の前記第2受信強度を2回計測する処理であり、
前記受信強度取得処理は、前記通信部を介して前記第1受信強度と、前記2回の計測で得られた2つの前記第2受信強度とを取得する処理であり、
前記反射位相取得処理は、前記第1受信強度と、前記2つの第2受信強度のうちの最大の受信強度に対応する複数の反射位相を、前記複数の第1反射位相と、前記2回の計測に用いた2種類の前記複数の第2反射位相との中から求める処理である、請求項1に記載の電波伝送方法。
【請求項6】
前記反射位相取得処理において前記複数の第2反射位相を取得すると、
前記取得した前記複数の第2反射位相を前記複数の第1反射位相として設定した状態で前記第1計測処理を行い、
前記取得した前記複数の第2反射位相を前記複数の第1反射位相に設定した状態で前記第2計測処理を行う、請求項2に記載の電波伝送方法。
【請求項7】
前記反射素子は、前記反射位相に応じて、3値以上の複数の前記位相変化量を設定可能である、請求項1に記載の電波伝送方法。
【請求項8】
前記位相変化量は、第1値又は第2値の2値であり、
前記反射板は、前記複数の反射素子の前記位相変化量を前記第1値又は前記第2値に設定することで、前記反射角度を走査する、請求項1に記載の電波伝送方法。
【請求項9】
前記第1値と前記第2値との差は、120度~240度である、請求項8に記載の電波伝送方法。
【請求項10】
複数の反射素子を有し、反射角度を走査可能な反射板と、
前記反射板の反射角度を走査する制御部と
を含み、
前記制御部は、
受信端末における前記電波の受信強度が大きくなるように、前記反射角度を調整する角度調整処理と、
前記受信端末における前記電波の受信強度が大きくなるように、前記複数の反射素子が前記電波を反射する際に前記電波の位相を変化させる複数の位相変化量の分布を調整する位相調整処理と
を行い、
前記複数の位相変化量は、前記複数の反射素子が前記電波を反射する際に、前記複数の反射素子に設定される複数の反射位相を2値化又は多値化して得られる位相の変化量であり、
前記位相調整処理は、
複数の第1反射位相を前記複数の反射素子に設定した状態で、前記受信端末における前記電波の第1受信強度を計測する第1計測処理と、
前記複数の第1反射位相に対して共通の所定の反射位相を加算又は減算した複数の第2反射位相、又は、前記複数の第1反射位相を2値化又は多値化する際の角度範囲を変更して得る複数の第2反射位相を前記複数の反射素子に設定した状態で、前記受信端末における前記電波の第2受信強度を計測する第2計測処理と、
前記第1受信強度及び前記第2受信強度に基づいて調整した前記複数の位相変化量の分布を取得する反射位相取得処理と
を有する、電波伝送システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電波伝送方法、及び、電波伝送システムに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、波と相互作用する表面であって、前記波が該表面によって反射又は透過されるように該表面のインピーダンスを変化させるための複数の同調可能素子を備える表面(反射面)と、前記複数の同調可能素子の各々を制御するように前記表面に接続された制御装置と、を備える整形デバイスがある。整形デバイスは、前記制御装置に接続され且つパイロット信号を受信する送信モジュールを更に備え、前記制御装置が、前記送信モジュールが受信した前記パイロット信号に応じて前記複数の同調可能素子を制御する。各同調可能素子が二つの状態のみを有し、全ての同調可能素子の状態が、表面のインピーダンスを定める。二つの状態は、位相シフトに対応している。複数の同調可能素子は、電磁的同調可能特性を有する電磁素子である(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2016-536931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来の整形デバイス(反射板)に関して、複数の同調可能素子(反射素子)が波(電波)の位相を変化させる量(位相変化量)をどのように設定するかについての具体的な開示はない。
【0005】
例えば、反射板が反射した電波を受信端末が受信する際の受信強度が大きくなるように各反射素子における位相変化量を少しずつ変化させながら各反射素子における最適な位相変化量を探索すると、計算量が膨大になり、簡単な作業では済まない。
【0006】
そこで、受信端末における電波の受信強度を増大させるために、反射板の位相変化量を簡単に設定可能な電波伝送方法、及び、電波伝送システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の実施形態の電波伝送方法は、複数の反射素子を有し、反射角度を走査可能な反射板を含み、前記反射板の反射角度を走査する、電波伝送システムにおいて、前記受信端末における前記電波の受信強度が大きくなるように、前記反射角度を調整する角度調整処理と、前記受信端末における前記電波の受信強度が大きくなるように、前記複数の反射素子が前記電波を反射する際に前記電波の位相を変化させる複数の位相変化量の分布を調整する位相調整処理とを行い、前記複数の位相変化量は、前記複数の反射素子が前記電波を反射する際に、前記複数の反射素子に設定される複数の反射位相を2値化又は多値化して得られる位相の変化量であり、前記位相調整処理は、複数の第1反射位相を前記複数の反射素子に設定した状態で、前記受信端末における前記電波の第1受信強度を計測する第1計測処理と、前記複数の第1反射位相に対して共通の所定の反射位相を加算又は減算した複数の第2反射位相、又は、前記複数の第1反射位相を2値化又は多値化する際に用いる前記2値又は前記多値の範囲を表す位相範囲を変更して得る複数の第2反射位相を前記複数の反射素子に設定した状態で、前記受信端末における前記電波の第2受信強度を計測する第2計測処理と、前記第1受信強度及び前記第2受信強度に基づいて調整した前記複数の位相変化量の分布を取得する反射位相取得処理とを有する。
【発明の効果】
【0008】
受信端末における電波の受信強度を増大させるために、反射板の反射角度と各反射素子の位相変化量とを簡単に設定可能な電波伝送方法、及び、電波伝送システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の一実施形態における電波伝送システムの動作説明図である。
実施形態の電波伝送システムの構成の一例を示すブロック図である。
実施形態の電波伝送システムを壁に取り付けた状態の一例を示す図である。
実施形態の反射板の複数のセルの配列の一例を示す図である。
実施形態の反射板での反射角度の調整の原理の一例を説明する図である。
実施形態の反射板での反射角度の調整の原理の一例を説明する図である。
実施形態の反射板のセルの構成の一例を示す図である。
共振素子のPINダイオードのオンとオフによるセル内での共振素子の結合状態の一例を示す図である。
共振素子のPINダイオードのオンとオフによるセル内での共振素子の結合状態の一例を示す図である。
共振素子のPINダイオードのオンとオフによるセル内での共振素子の結合状態の一例を示す図である。
共振素子のPINダイオードのオンとオフによるセル内での共振素子の結合状態の一例を示す図である。
極座標系における天頂角θ及び方位角φを示す図である。
反射板の反射面を水平方向に向けて配置した状態における仰角Θ及び方位角Φを示す図である。
無線基地局と受信端末との間における電波の経路の一例を示す図である。
実施形態の電波伝送方法の位相調整処理の一例を説明する図である。
実施形態の電波伝送方法の位相調整処理の一例を説明する図である。
反射板の反射波の指向性の測定結果の一例を示す図である。
反射板の反射波の指向性の測定結果の一例を示す図である。
反射板の反射波の指向性の測定結果の一例を示す図である。
反射板の反射波の指向性の測定結果の一例を示す図である。
実施形態の電波伝送システムの制御部が実行する処理の一例を表すフローチャートである。
実施形態の電波伝送システムの制御部が実行する処理の一例を表すフローチャートである。
実施形態の電波伝送システムの制御部が実行する処理の一例を表すフローチャートである。
実証実験を行った際の実施形態の反射板と比較用の反射板との配置の一例を示す図である。
実験結果の一例を示す図である。
実施形態の変形例の位相調整処理の一例を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の電波伝送方法、及び、電波伝送システムを適用した実施形態について説明する。以下では、同一の要素に同一の符号を付して、重複する説明を省略する場合がある。
(【0011】以降は省略されています)

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