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公開番号2024056665
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-23
出願番号2023176070
出願日2023-10-11
発明の名称血清アルブミンと生理活性を有する蛋白質との融合蛋白質
出願人JCRファーマ株式会社
代理人個人,個人
主分類C12N 15/62 20060101AFI20240416BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】通常ではCHO細胞等の宿主細胞を用いて組換え蛋白質として発現させたときに,発現量が低く,及び/又は,活性が低い生理活性蛋白質を,活性の高い組換え蛋白質として効率よく製造する方法を提供する。
【解決手段】融合蛋白質は,ヒトガラクトシルセラミダーゼ又はヒトグルコセレブロシダーゼをヒト血清アルブミンのアミノ末端側又はカルボキシル末端側に結合させたものを提供する。更に,本融合蛋白質は,血液脳関門を通過させるために,抗トランスフェリン受容体抗体との結合体とすることもできる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
リソソーム酵素と,血清アルブミン(SA)を含んでなる,融合蛋白質。
続きを表示(約 970 文字)【請求項2】
該リソソーム酵素が,ヒトリソソーム酵素である,請求項1に記載の融合蛋白質。
【請求項3】
該SAが,ヒト血清アルブミン(HSA)である,請求項1又は2に記載の融合蛋白質。
【請求項4】
該リソソーム酵素が,配列番号1で示されるアミノ酸配列を有する野生型ヒトガラクトシルセラミダーゼに対して80%以上の同一性を有するヒトガラクトシルセラミダーゼ(hGALC)であって,該SAが,配列番号3で示されるアミノ酸配列を有する野生型ヒト血清アルブミンに対して80%以上の同一性を有するヒト血清アルブミン(HSA)である,請求項1乃至3の何れかに記載の融合蛋白質。
【請求項5】
該hGALCが配列番号1で示されるアミノ酸配列を有する野生型hGALCに対して90%以上の同一性を有するものであり,該HSAが配列番号3で示されるアミノ酸配列を有する野生型HSAに対して90%以上の同一性を有するものである,請求項4に記載の融合蛋白質。
【請求項6】
該hGALCが,配列番号1で示される野生型hGALCのアミノ酸配列に対して1~10個のアミノ酸が置換,欠失又は/及び付加されたアミノ酸配列を含んでなるものである,請求項4に記載の融合蛋白質。
【請求項7】
該hGALCが,配列番号1で示される野生型hGALCのアミノ酸配列に対して1~5個のアミノ酸が置換,欠失又は/及び付加されたアミノ酸配列を含んでなるものである,請求項4に記載の融合蛋白質。
【請求項8】
該hGALCが,配列番号1で示される野生型hGALCのアミノ酸配列に対して1~3個のアミノ酸が置換,欠失又は/及び付加されたアミノ酸配列を含んでなるものである,請求項4に記載の融合蛋白質。
【請求項9】
該hGALCが,配列番号1で示される野生型hGALCのアミノ酸配列に対して1個のアミノ酸が置換されたアミノ酸配列を含んでなるものである,請求項4に記載の融合蛋白質。
【請求項10】
該アミノ酸の置換が,側鎖が水酸化反応され得るアミノ酸であるアミノ酸ファミリー内での置換である,請求項9に記載の融合蛋白質。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は,血清アルブミン(SA)と生理活性を有する蛋白質(生理活性蛋白質)とを結合させた融合蛋白質及びその製造方法に関する。かかる融合蛋白質は,例えば,SAのC末端と生理活性蛋白質のN末端を結合させたものに関する。生理活性蛋白質には,これを哺乳動物細胞等の宿主細胞に当該生理活性蛋白質をコードする遺伝子を導入して組換え蛋白質として発現させたとき,特に組換え蛋白質を細胞から分泌して培養液中に蓄積するように発現させたときに,発現量が低く,及び/又は,活性が低いものがある。本発明は,活性の高い組換え蛋白質として効率よく製造できる,かかるSAと生理活性蛋白質との融合蛋白質に関し,また当該融合蛋白質を製造するための方法に関する。但し,SAと融合させるべき生理活性蛋白質に特に制限なく,全ての生理活性蛋白質をSAとの融合蛋白質とさせることができる。
続きを表示(約 3,200 文字)【0002】
本発明は,特に血清アルブミン(SA)とリソソーム酵素とを結合させた融合蛋白質に関し,例えば,SAのC末端とリソソーム酵素のN末端,もしくはリソソーム酵素のC末端とSAのN末端とを直接又はリンカーを介して結合させたものに関する。リソソーム酵素には,これを哺乳動物細胞等の宿主細胞に当該リソソーム酵素をコードする遺伝子を導入して組換え蛋白質として発現させたとき,特に組換え蛋白質を細胞から分泌して培養液中に蓄積するように発現させたときに,発現量が低く,及び/又は,活性が低いものがある。本発明は,活性の高い組換え蛋白質として効率よく製造できる,かかるリソソーム酵素とSAとの融合蛋白質に関し,また当該融合蛋白質を製造するための方法に関する。但し,リソソーム酵素と融合させるべき生理活性蛋白質に特に制限なく,全てのリソソーム酵素をSAとの融合蛋白質とさせることができる。
【0003】
本発明は,また特に血清アルブミン(SA)とガラクトシルセラミダーゼ(GALC)とを結合させた融合蛋白質に関し,例えば,SAのC末端とGALCのN末端,もしくはGALCのC末端とSAのN末端とを直接又はリンカーを介して結合させたものに関する。GALCは,これを哺乳動物細胞等の宿主細胞にGALCをコードする遺伝子を導入して組換え蛋白質として発現させたとき,特に組換え蛋白質を細胞から分泌して培養液中に蓄積するように発現させたときに,発現量が低く,及び/又は,活性が低い場合がある。本発明は,活性の高い組換え蛋白質として効率よく製造できる,かかるGALCとSAとの融合蛋白質に関し,また当該融合蛋白質を製造するための方法に関する。
【0004】
本発明は,また特に血清アルブミン(SA)とグルコセレブロシダーゼ(GBA)とを結合させた融合蛋白質に関し,例えば,SAのC末端とGBAのN末端,もしくはGBAのC末端とSAのN末端とを直接又はリンカーを介して結合させたものに関する。GBAは,これを哺乳動物細胞等の宿主細胞にGBAをコードする遺伝子を導入して組換え蛋白質として発現させたとき,特に組換え蛋白質を細胞から分泌して培養液中に蓄積するように発現させたときに,発現量が低く,及び/又は活性が低い場合がある。本発明は,活性の高い組換え蛋白質として効率よく製造できる,かかるGBAとSAとの融合蛋白質に関し,また当該融合蛋白質を製造するための方法に関する。
【0005】
本発明は,血清アルブミン(SA)とサイトカインとを結合させた融合蛋白質に関し,例えば,SAのC末端とサイトカインのN末端,もしくはサイトカインのC末端とSAのN末端とを直接又はリンカーを介して結合させたものに関する。サイトカインには,これを哺乳動物細胞等の宿主細胞に当該サイトカインをコードする遺伝子を導入して組換え蛋白質として発現させたとき,特に組換え蛋白質を細胞から分泌して培養液中に蓄積するように発現させたときに,発現量が低く,及び/又は,活性が低いものがある。本発明は,活性の高い組換え蛋白質として効率よく製造できる,かかるサイトカインとSAとの融合蛋白質に関し,また当該融合蛋白質を製造するための方法に関する。但し,サイトカインと融合させるべき生理活性蛋白質に特に制限なく,全てのサイトカインをSAとの融合蛋白質とさせることができる。
【0006】
本発明は,特に血清アルブミン(SA)とインターロイキンとを結合させた融合蛋白質に関し,例えば,SAのC末端とインターロイキンのN末端,もしくはインターロイキンのC末端とSAのN末端とを直接又はリンカーを介して結合させたものに関する。インターロイキンには,これを哺乳動物細胞等の宿主細胞に当該インターロイキンをコードする遺伝子を導入して組換え蛋白質として発現させたとき,特に組換え蛋白質を細胞から分泌して培養液中に蓄積するように発現させたときに,発現量が低く,及び/又は活性が低いものがある。本発明は,活性の高い組換え蛋白質として効率よく製造できる,かかるインターロイキンとSAとの融合蛋白質に関し,また当該融合蛋白質を製造するための方法に関する。但し,インターロイキンと融合させるべき生理活性蛋白質に特に制限なく,全てのインターロイキンをSAとの融合蛋白質とさせることができる。
【0007】
本発明は,特に血清アルブミン(SA)とインターロイキン10(IL-10)とを結合させた融合蛋白質に関し,例えば,SAのC末端とIL-10のN末端,もしくはIL-10のC末端とSAのN末端とを直接又はリンカーを介して結合させたものに関する。IL-10は,これを哺乳動物細胞等の宿主細胞にIL-10をコードする遺伝子を導入して組換え蛋白質として発現させたとき,特に組換え蛋白質を細胞から分泌して培養液中に蓄積するように発現させたときに,発現量が低く,及び/又は,活性が低い場合がある。本発明は,活性の高い組換え蛋白質として効率よく製造できる,かかるIL-10とSAとの融合蛋白質に関し,また当該融合蛋白質を製造するための方法に関する。
【0008】
本発明は,血清アルブミン(SA)と神経栄養因子とを結合させた融合蛋白質に関し,例えば,SAのC末端と神経栄養因子のN末端,もしくは神経栄養因子のC末端とSAのN末端とを直接又はリンカーを介して結合させたものに関する。神経栄養因子には,これを哺乳動物細胞等の宿主細胞に当該神経栄養因子をコードする遺伝子を導入して組換え蛋白質として発現させたとき,特に組換え蛋白質を細胞から分泌して培養液中に蓄積するように発現させたときに,発現量が低く,及び/又は,活性が低いものがある。本発明は,活性の高い組換え蛋白質として効率よく製造できる,かかる神経栄養因子とSAとの融合蛋白質に関し,また当該融合蛋白質を製造するための方法に関する。但し,神経栄養因子と融合させるべき生理活性蛋白質に特に制限なく,全ての神経栄養因子をSAとの融合蛋白質とさせることができる。
【0009】
本発明は,特に血清アルブミン(SA)と脳由来神経栄養因子(BDNF)とを結合させた融合蛋白質に関し,例えば,SAのC末端とBDNFのN末端,もしくはBDNFのC末端とSAのN末端とを直接又はリンカーを介して結合させたものに関する。BDNFは,これを哺乳動物細胞等の宿主細胞にBDNFをコードする遺伝子を導入して組換え蛋白質として発現させたとき,特に組換え蛋白質を細胞から分泌して培養液中に蓄積するように発現させたときに,発現量が低く,及び/又は,活性が低い場合がある。本発明は,活性の高い組換え蛋白質として効率よく製造できる,かかるBDNFとSAとの融合蛋白質に関し,また当該融合蛋白質を製造するための方法に関する。
【0010】
本発明は,また特に血清アルブミン(SA)と神経成長因子(NGF)とを結合させた融合蛋白質に関し,例えば,SAのC末端とNGFのN末端,もしくはNGFのC末端とSAのN末端とを直接又はリンカーを介して結合させたものに関する。NGFは,これを哺乳動物細胞等の宿主細胞にNGFをコードする遺伝子を導入して組換え蛋白質として発現させたとき,特に組換え蛋白質を細胞から分泌して培養液中に蓄積するように発現させたときに,発現量が低く,及び/又は,活性が低い場合がある。本発明は,活性の高い組換え蛋白質として効率よく製造できる,かかるNGFとSAとの融合蛋白質に関し,また当該融合蛋白質を製造するための方法に関する。
(【0011】以降は省略されています)

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