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公開番号2024017648
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-08
出願番号2022120441
出願日2022-07-28
発明の名称核酸増幅用組成物の保存安定性向上方法
出願人東洋紡株式会社
代理人
主分類C12Q 1/6851 20180101AFI20240201BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】 保存安定性の向上した核酸増幅用組成物を提供すること。
【解決手段】 本発明は、(I)DNAポリメラーゼ、(II)オリゴヌクレオチド及び/又はモノヌクレオチドであるヌクレオチド類、及び(III)緩衝剤と、(IV)界面活性剤、硫酸アンモニウム、及び0.1~2.2mMの2価以上の金属イオンからなる群より選択される少なくとも1種の添加剤とを共存させることで、保存安定性が向上したプレミックスタイプの核酸増幅用組成物を提供する。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
(I)DNAポリメラーゼ、(II)オリゴヌクレオチド及びモノヌクレオチドからなる群より選択される少なくとも一種のヌクレオチド類、及び(III)緩衝剤を含む核酸増幅用組成物に、(IV)界面活性剤、硫酸アンモニウム、及び0.1~2.2mMの2価以上の金属イオンからなる群より選択される少なくとも1種の添加剤を共存させることを特徴とする、核酸増幅用組成物の保存安定性を向上させる方法。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
25℃で1日間保存した場合の核酸増幅反応性能の低下を抑制する、請求項1に記載の保存安定性を向上させる方法。
【請求項3】
4℃で1ヵ月間保存した場合の核酸増幅反応性能の低下を抑制する、請求項1に記載の保存安定性を向上させる方法。
【請求項4】
界面活性剤として、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、及び両性イオン性界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の保存安定性を向上させる方法。
【請求項5】
界面活性剤として、Tween20、TritonX-100、TritonX-114、ノニデットP40、Brij35、Brij58、SDS、CHAPS、CHAPSO、及びEmulgen420からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の保存安定性を向上させる方法。
【請求項6】
2価以上の金属イオンとして、マグネシウムイオン及びマンガンイオンからなる群より選択される少なくとも一種を含む、請求項1に記載の保存安定性を向上させる方法。
【請求項7】
(IV)添加剤として、0.1~2.2mMの2価以上の金属イオンと、界面活性剤及び硫酸アンモニウムからなる群より選択される少なくとも1種とを含む、請求項1に記載の保存安定性を向上させる方法。
【請求項8】
(IV)添加剤として、0.1~2.2mMの2価以上の金属イオン、界面活性剤及び硫酸アンモニウムを含む、請求項1に記載の保存安定性を向上させる方法。
【請求項9】
(II)ヌクレオチド類として蛍光標識されたプローブを含む、請求項1に記載の保存安定性を向上させる方法。
【請求項10】
更に、(V)抗DNAポリメラーゼ抗体を含む、請求項1に記載の保存安定性を向上させる方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、核酸増幅用組成物の保存安定性向上方法に関する。より具体的には、所定の添加剤を共存させることにより核酸増幅用組成物の保存安定性を向上させる方法、及びこれにより保存安定性が向上した核酸増幅用組成物、並びにこのように保存安定性が向上した核酸増幅用組成物を用いてリアルタイムポリメラーゼ連鎖反応またはリアルタイム逆転写ポリメラーゼ連鎖反応により核酸を検出する方法等に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
核酸増幅法は数コピーの標的核酸を可視化可能な数億コピー以上に増幅する技術であり、遺伝子診断、臨床検査といった医療分野、あるいは、食品や環境中の微生物検査等において広く用いられている。代表的な核酸増幅法に、PCR(Polymerase Chain Reaction)がある。PCRは、(1)熱処理によるDNA変性(2本鎖DNAから1本鎖DNAへの解離)、(2)鋳型1本鎖DNAへのプライマーのアニーリング、(3)DNAポリメラーゼを用いた前記プライマーの伸長、という3ステップを1サイクルとし、サイクルを繰り返すことによって、試料中の標的核酸を増幅する方法である。アニーリングと伸長を同温度で、2ステップで行う場合もある。
【0003】
RNAを分析する手法として、PCRの前段で、鋳型RNAをcDNAに変換する逆転写(Reverse Transcription;RT)を実施するRT-PCRがある。RT-PCRは、(1)RT、PCRを非連続に実施する2ステップRT-PCR、(2)RT、PCRを連続して実施する1ステップRT-PCRの2つに大別される。
【0004】
PCRおよびRT-PCRは、遺伝子検査や病原性微生物検査に広く用いられている。ウイルス検査の例として、病原性RNAウイルスの一つであるノロウイルスが挙げられる。ノロウイルスは、急性胃腸炎の原因となる1本鎖RNAウイルスである。感染力が強く、集団食中毒や集団感染を引き起こすことから、公衆衛生上関心の高いウイルスである。ノロウイルスの病原体検査では、組織培養法が確立できておらず、電子顕微鏡法、ELISAによる免疫学的抗原検出法、または核酸増幅技術を利用したウイルス遺伝子の検出法が開発されてきた。このうち、日本においては、厚生労働省医薬食品局安全部監視安全課の通知(食安監1105001号)に基づくRT-PCR法が公定法として普及しており、ノロウイルスの数多くの試験が実施されている。
【0005】
病原性微生物検査では、感染拡大を早期に抑止するためにも、多検体を短時間で効率的に検査することが求められている。例えば、ノロウイルスや変異型コロナウイルスSARS-CoV-2をはじめとするRNAウイルスを検出する検査であれば、作業が煩雑で時間を要する検体からのRNA精製作業を省略し、作業を簡略化する手法が知られている(例えば、特許文献1、非特許文献1)。
【0006】
市販のPCR反応試薬は、往々にして複数のパーツに分かれており、試験に使用する際は各パーツを混合し、PCR反応液を用事調製する必要がある。高頻度に試験を実施する場合、PCR反応液の調製作業の回数を減らすため、複数回の試験分を一括して調製することで、作業負担の軽減が試みられてきた。しかし、調製したPCR反応液は長期間保存すると感度が低下する問題があった。例えば、蛍光化合物を利用した増幅産物の検出方法では、得られる蛍光強度の低下や消失として確認される。試薬の感度低下は、検査を正しく実施できなくなり偽陰性を生じさせる恐れがある。
【0007】
そこで、作業性に優れながら、PCR反応液などの核酸増幅用組成物の保存安定性を高める方法の開発が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
WO2019/017452号パンフレット
【非特許文献】
【0009】
食品微生物学会誌、第35巻、2018年、第193-198頁
【発明の概要】
【0010】
本発明の目的は、作業性に優れながら、核酸増幅用組成物としての保存安定性の低下が抑制され、長期保存後に使用しても十分な感度でターゲット核酸の有無を検出できる手法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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