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公開番号2024054659
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-17
出願番号2022161037
出願日2022-10-05
発明の名称ハブユニット軸受
出願人日本精工株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類F16C 33/46 20060101AFI20240410BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】軸方向寸法を縮めることができ、又は、軸方向寸法を変えない場合にはより長い円すいころを使用することで負荷容量を向上できる、ハブユニット軸受を提供する。
【解決手段】アウトボード側保持器の複数のポケット部は、複数の円すいころがアウトボード側保持器の径方向内側に抜け出るのを防止する形状を有する。インボード側保持器の複数のポケット部は、複数の円すいころがインボード側保持器の径方向外側に抜け出るのを防止する形状を有する。ハブ輪の外周面は、複列の内輪軌道の軸方向における間の部分に、小鍔部が設けられない。内輪は、複列の内輪軌道の軸方向における間の部分に、小鍔部が設けられる。小鍔部の径方向外側に、アウトボード側保持器の小径環状部が配置される。アウトボード側保持器の小径環状部の径方向外側に、インボード側保持器の小径環状部が配置される
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
内周面に複列の外輪軌道を有する外輪と、
外周面に複列の内輪軌道を有すると共に、アウトボード側に車輪を支持固定する為の回転側フランジを有するハブと、
前記複列の外輪軌道と前記複列の内輪軌道との間に転動自在に設けられた複数の円すいころと、
アウトボード側列の前記複数の円すいころを転動自在に保持するアウトボード側保持器と、
インボード側列の前記複数の円すいころを転動自在に保持するインボード側保持器と、
を備えるハブユニット軸受であって、
前記ハブは、
アウトボード側からインボード側に向かう順で、前記回転側フランジと、アウトボード側列の前記内輪軌道と、小径段部と、を少なくとも有するハブ輪と、
インボード側列の前記内輪軌道を有し、アウトボード側端面を前記小径段部の段差面に突き当てた状態で前記小径段部の外周面に外嵌し、前記ハブ輪に固定される内輪と、
を備え、
前記アウトボード側保持器及び前記インボード側保持器はそれぞれ、大径環状部と、小径環状部と、前記大径環状部と前記小径環状部とを軸方向に連結する複数の柱部と、前記大径環状部と前記小径環状部と周方向に隣り合う前記柱部とによって画成され、前記円すいころを保持する複数のポケット部と、を有し、
前記アウトボード側保持器の前記複数のポケット部は、前記複数の円すいころが前記アウトボード側保持器の径方向内側に抜け出るのを防止する形状を有し、
前記インボード側保持器の前記複数のポケット部は、前記複数の円すいころが前記インボード側保持器の径方向外側に抜け出るのを防止する形状を有し、
前記ハブ輪の外周面は、前記複列の内輪軌道の軸方向における間の部分に、小鍔部が設けられず、
前記内輪は、前記複列の内輪軌道の軸方向における間の部分に、小鍔部が設けられ、
前記小鍔部の径方向外側に、前記アウトボード側保持器の前記小径環状部が配置され、
前記アウトボード側保持器の前記小径環状部の径方向外側に、前記インボード側保持器の前記小径環状部が配置される
ハブユニット軸受。
続きを表示(約 400 文字)【請求項2】
前記内輪の前記小鍔部と、前記アウトボード側保持器の前記小径環状部と、前記インボード側保持器の前記小径環状部と、は互いの軸方向位置が重なり合うように配置される、
請求項1に記載のハブユニット軸受。
【請求項3】
前記内輪の前記小鍔部は、前記複列の円すいころの尾部とそれぞれ当接可能な当接面を径方向外側の軸方向両側面に持つ、
請求項1又は2に記載のハブユニット軸受。
【請求項4】
前記複列の円すいころの尾部と、前記小鍔部の前記当接面と、の隙間は、アウトボード側列での隙間Δ2>インボード側列での隙間Δ1である、
請求項3に記載のハブユニット軸受。
【請求項5】
前記小鍔部のアウトボード側の前記当接面の傾きθaは、前記円すいころの前記尾部の端面の傾きθb以上である
請求項3に記載のハブユニット軸受。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ハブユニット軸受に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
小型トラックや大型乗用車等、比較的重量が嵩む自動車のハブユニット軸受では、従来、転動体として円すいころを複列で備えるものが使用されている。
【0003】
また、ハブユニット軸受としては、内輪軌道をそれぞれ有する一対の内輪がハブに組み込まれる、いわゆる第一世代や第二世代のハブユニット軸受のほか、近年、部品点数を減らし、コストの低減を図ることなどを目的として、片側の内輪軌道をハブ輪の外周面に直接形成した、いわゆる第三世代と呼ばれるハブユニット軸受が使用されている。
【0004】
特許文献1には、転動体として円すいころを用いた第三世代のハブユニット軸受が開示されている。以下、第三世代のハブユニット軸受をHUB3と呼ぶことがある。特許文献1のような円すいころ軸受タイプのHUB3は、ころ軸受タイプであるため、玉軸受タイプのHUB3に比べて負荷容量が大きい割に断面高さが低いが、軸方向寸法は大きくなりやすく、ホイール軸受を設置可能な空間内に収まりにくい。
【0005】
円すいころ軸受タイプのHUB3の軸方向寸法を狭めようとする場合、列間距離を縮める必要がある。ここで、特許文献1のHUB3の場合、両列の保持器ともに、円すいころが径方向外側に抜け出るのを防止する形状を備えた内抱え保持器である。したがって、特許文献1のHUB3の軸方向寸法を狭めようとすると、両列の保持器の小径環環状部同士が干渉してしまうので、その分、軸方向寸法が狭められない。
【0006】
特許文献2には、保持器の干渉を避けるため、両列の保持器の小径側環状部を径方向にずらした例が開示されている。しかしながら、内輪に小鍔が形成されるので、当該小鍔と保持器との干渉を防ぎつつ軸方向寸法を狭めようとしても限度がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2008-001327号公報
特開2007-333023号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、軸方向寸法を縮めることができ、又は、軸方向寸法を変えない場合にはより長い円すいころを使用することで負荷容量を向上できる、ハブユニット軸受を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
【0010】
(1) 内周面に複列の外輪軌道を有する外輪と、
外周面に複列の内輪軌道を有すると共に、アウトボード側に車輪を支持固定する為の回転側フランジを有するハブと、
前記複列の外輪軌道と前記複列の内輪軌道との間に転動自在に設けられた複数の円すいころと、
アウトボード側列の前記複数の円すいころを転動自在に保持するアウトボード側保持器と、
インボード側列の前記複数の円すいころを転動自在に保持するインボード側保持器と、
を備えるハブユニット軸受であって、
前記ハブは、
アウトボード側からインボード側に向かう順で、前記回転側フランジと、アウトボード側列の前記内輪軌道と、小径段部と、を少なくとも有するハブ輪と、
インボード側列の前記内輪軌道を有し、アウトボード側端面を前記小径段部の段差面に突き当てた状態で前記小径段部の外周面に外嵌し、前記ハブ輪に固定される内輪と、
を備え、
前記アウトボード側保持器及び前記インボード側保持器はそれぞれ、大径環状部と、小径環状部と、前記大径環状部と前記小径環状部とを軸方向に連結する複数の柱部と、前記大径環状部と前記小径環状部と周方向に隣り合う前記柱部とによって画成され、前記円すいころを保持する複数のポケット部と、を有し、
前記アウトボード側保持器の前記複数のポケット部は、前記複数の円すいころが前記アウトボード側保持器の径方向内側に抜け出るのを防止する形状を有し、
前記インボード側保持器の前記複数のポケット部は、前記複数の円すいころが前記インボード側保持器の径方向外側に抜け出るのを防止する形状を有し、
前記ハブ輪の外周面は、前記複列の内輪軌道の軸方向における間の部分に、小鍔部が設けられず、
前記内輪は、前記複列の内輪軌道の軸方向における間の部分に、小鍔部が設けられ、
前記小鍔部の径方向外側に、前記アウトボード側保持器の前記小径環状部が配置され、
前記アウトボード側保持器の前記小径環状部の径方向外側に、前記インボード側保持器の前記小径環状部が配置される
ハブユニット軸受。
(2) 前記内輪の前記小鍔部と、前記アウトボード側保持器の前記小径環状部と、前記インボード側保持器の前記小径環状部と、は互いの軸方向位置が重なり合うように配置される、
(1)に記載のハブユニット軸受。
(3) 前記内輪の前記小鍔部は、前記複列の円すいころの尾部とそれぞれ当接可能な当接面を径方向外側の軸方向両側面に持つ、
(1)又は(2)に記載のハブユニット軸受。
(4) 前記複列の円すいころの尾部と、前記小鍔部の前記当接面と、の隙間は、アウトボード側列での隙間Δ2>インボード側列での隙間Δ1である、
(3)に記載のハブユニット軸受。
(5) 前記小鍔部のアウトボード側の前記当接面の傾きθaは、前記円すいころの前記尾部の端面の傾きθb以上である
(3)に記載のハブユニット軸受。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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