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公開番号2024005987
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-17
出願番号2022106507
出願日2022-06-30
発明の名称シールねじ
出願人日東精工株式会社
代理人
主分類F16B 35/00 20060101AFI20240110BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】
弾性リングの損傷を防止可能なシールねじを提供する。
【解決手段】
頭部12とおねじ15との間に前記おねじ15の外径より大きく、前記頭部12の外径より小径に形成された首下部13を備えたねじ部品11と、前記ねじ部品11の首下部13に装着された弾性リング16とからなり、前記首下部13の外周には、前記弾性リング16が嵌合する凹曲形状の仮止め溝14が形成されていることを特徴とするシールねじ10による。これにより、ねじ部品11に装着された弾性リング16が角部と当接することがなく、弾性リングの破損を防止可能となる。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
頭部とおねじの間に前記おねじの外径より大きく、前記頭部の外径より小径に形成された首下部を備えたねじ部品と、
前記ねじ部品の前記首下部に装着された弾性リングとからなるシールねじにおいて、
前記首下部の外周には、前記弾性リングが嵌合する凹曲形状の仮止め溝が形成されていることを特徴とするシールねじ。
続きを表示(約 250 文字)【請求項2】
前記弾性リングは、その内径が前記首下部の外径より小さく構成されていることを特徴とする請求項1に記載のシールねじ。
【請求項3】
前記弾性リングは、周方向横断面が円形に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のシールねじ。
【請求項4】
前記仮止め溝は、前記弾性リングより大きい曲率半径を有することを特徴とする請求項3に記載のシールねじ。
【請求項5】
前記仮止め溝が転造加工にて形成されていることを特徴とする請求項1にシールねじ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、軸部に弾性部材が装着されたシールねじに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、頭部と軸部とを有するねじ部材の軸部に弾性リングを装着し、被締結部材との隙間を密閉するシールねじにおいて、特許文献1に示されるように弾性リング101がねじ部材102から外れないように抜け止めしているものが知られている。例えば、特許文献1のシールねじ100は、図6に示すように弾性リング101の内径が軸部103に形成されたねじ山104の外径より小さく、弾性リング101がねじ山104に係止するように構成されている。他にも図7に示すように軸部203の外周に弾性リング201が嵌まる環状溝204が形成されており、この環状溝204に弾性リング201が嵌合することで抜け止めするシールねじ200も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許6024945号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のシールねじ100は、搬送中、弾性リング101が揺れ動くと弾性リング101に前記ねじ山104が食い込み、その先端部で弾性リング101が損傷することがあった。また、図7に記載のシールねじ200は、被締結部材205に挿入した際、前記環状溝204の角部分が弾性リング201に食い込み弾性リング201を損傷させることがあった。そのため、これらシールねじ100,200には、輸送時や締結時に弾性部材101,201が損傷する恐れがあり、当該損傷から機密性が損なわれる等の問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みて創成されたものであり、弾性リングの損傷を防止可能なシールねじの提供を目的とする。この目的を達成するため、本発明は、頭部とおねじの間に前記おねじの外径より大きく、前記頭部の外径より小径に形成された首下部を備えたねじ部品と、前記ねじ部品の首下部に装着された弾性リングとからなるシールねじにおいて、前記首下部の外周には、前記弾性リングが嵌合する凹曲形状の仮止め溝が形成されていることを特徴とする。なお、前記弾性リングは、その内径が首下部の外径より小さく構成されていることが好ましい。また、前記弾性リングは、周方向横断面が円形に構成されていることが好ましい。さらに、前記仮止め溝は、前記弾性リングより大きい曲率半径を有することが好ましい。しかも、前記仮止め溝が転造加工にて形成されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係るシールねじによれば、おねじの外径より大きく構成された首下部に形成された仮止め溝に弾性リングが装着されていることにより、装着後弾性リングが角部と当接することがない。このため、搬送中等に弾性リングが破損することを防止可能という利点がある。なお、前記弾性リングの内径が首下部の外径より小さいため、搬送中に弾性リングがねじ部品から脱落することが防止される等の利点がある。また、前記弾性リングの周方向横断面が円形に構成されているため、弾性リングとねじ部品との接点が小さくなる。このため、締結時、弾性リングが円滑に移動可能等の利点がある。さらに、前記仮止め溝が前記弾性リングより大きい曲率半径を有しているため、弾性リングと仮止め溝との間に隙間ができ、より弾性リングが移動し易くなる等の利点がある。しかも、前記仮止め溝が転造加工で形成されているため、速く安価にねじ部品を製造することが可能となる等の利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明に係るシールねじを締結部材と螺合させる前の状態を示す一部断面側面図である。
図1のA部拡大図である。
本発明に係るシールねじを締結部材と螺合させた後の状態を示す一部断面側面図である。
本発明に係るシールねじの転造加工過程を示す説明図であり、転造加工開始時の状態を示す一部断面側面図である。
本発明に係るシールねじの転造加工過程を示す説明図であり、転造加工終了時の状態を示す一部断面側面図である。
特許文献1に開示された従来のシールねじの構造を示す一部断面側面図である。
特許文献2に開示された従来のシールねじの構造を示す一部断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1において10は、シールねじ10であり、このシールねじ10は、図2に示すように頭付き棒状部材であるねじ部品11およびこのねじ部品11に装着される弾性リング16から構成されている。
【0009】
このシールねじ10のねじ部品11は、図1に示すように頭部12と、この頭部12に連続する首下部13と、首下部13に連続するおねじ15が一体成形されている。前記頭部12は、所定の厚みを有する円板形状に構成されており、その下面には、前記首下部13が連続している。この首下部13は、前記頭部12の外径より小さい円柱形状に構成されており、その外周には、仮止め溝14が形成されている。また、首下部13の下端には、前記おねじ15が連続している。このおねじ15は、その外径が前記首下部13と同径あるいは若干小さくなるように構成されている。
【0010】
前記仮止め溝14は、凹曲形状に形成された環状溝であり、その高さ方向中央に底部が来るように構成されている。また、この仮止め溝14には、前記弾性リング16が嵌合している。この弾性リング16は、可撓性を有する樹脂から構成されたOリングであり、周方向の横断面が円形に構成されている。この弾性リング16は、その内径が前記首下部13の外径より小さく仮止め溝14の底部の直径と同径程度に構成されている。このため、仮止め溝14にはめ込まれた弾性リング16は、自身の張力によって抜け止めされる。また、弾性リング16は、周方向横断面の直径が前記仮止め溝14の幅より広くなる一方、その半径r1は、前記仮止め溝14の曲率半径r2より小さくなるように設計されている。このため、仮止め溝14にはめ込まれた弾性リング16は、図2に示すように前記仮止め溝14の底部に当接する一方、仮止め溝14の底部以外との間に若干の隙間を形成する。これら構造により、当該弾性リング16を頭部12側に押圧すると、図3の二点鎖線に示すように弾性リング16が仮止め溝14に沿って移動可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

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