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公開番号2024051532
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022157749
出願日2022-09-30
発明の名称保護フィルム付きカバーフィルム
出願人東山フイルム株式会社
代理人個人,個人
主分類B32B 27/00 20060101AFI20240404BHJP(積層体)
要約【課題】カバーフィルムの防汚処理面と第1保護フィルムとの密着性が高く、剥離後に防汚性が低下せず、かつ、第2保護フィルムを剥離する際に第1保護フィルムの剥離を生じない保護フィルム付きカバーフィルムを提供する。
【解決手段】保護フィルム付きカバーフィルムは、カバーフィルムが基材フィルムと水の接触角が100°以上である防汚層とを有し、表面側が防汚処理面であり裏面側が非防汚処理面であり、防汚処理面に第1保護フィルムの第1粘着層が貼り合され、非防汚処理面に第2保護フィルムの第2粘着層が貼り合されており、第1粘着層の防汚処理面に対する剥離力(P1)と、第2粘着層の非防汚処理面に対する剥離力(P2)とがP1>P2の関係を満足する。また、前記第1粘着層が、分子量分布(Mw/Mn)が3.0以下である(メタ)アクリル系共重合体と、架橋剤とを所定の比率で含有する粘着組成物の硬化物であることを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
表面側が防汚処理面であり裏面側が非防汚処理面であるカバーフィルムと、前記カバーフィルムの防汚処理面側に配置された第1保護フィルムと、前記カバーフィルムの非防汚処理面側に配置された第2保護フィルムを有し、
前記カバーフィルムが、基材フィルムと、最も表面側に配置された水の接触角が100°以上である防汚層とを有し、
前記第1保護フィルムが、第1基材と第1粘着層とを有し、前記第1粘着層が前記防汚処理面に貼り合されており、
前記第2保護フィルムが、第2基材と第2粘着層とを有し、前記第2粘着層が前記非防汚処理面に貼り合されており、
前記第1粘着層の23℃における前記防汚処理面に対する剥離力(P1)と、前記第2粘着層の23℃における前記非防汚処理面に対する剥離力(P2)とが、P1>P2の関係を満足し、
前記第1粘着層が、第1反応性基を有する(メタ)アクリル系共重合体と、前記第1反応性基と反応する第2反応性基を有する架橋剤とを含有する粘着組成物の硬化物であり、
前記第1反応性基を有する(メタ)アクリル系共重合体の分子量分布(Mw/Mn)が3.0以下であり、
前記第1反応性基を有する(メタ)アクリル系共重合体の第1反応性基に対する、前記架橋剤が有する第2反応性基のモル比(第2反応性基のモル量/第1反応性基のモル量)が、0.01~0.30であることを特徴とする保護フィルム付きカバーフィルム。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
前記第1粘着層の23℃における前記防汚処理面に対する剥離力(P1)と前記第2粘着層の23℃における前記非防汚処理面に対する剥離力(P2)との差(P1-P2)が、10mN/25mm以上である請求項1に記載の保護フィルム付きカバーフィルム。
【請求項3】
前記第1粘着層の23℃における前記防汚処理面に対する剥離力(P1)が、30mN/25mm~380mN/25mmであり、
前記第2粘着層の23℃における前記非防汚処理面に対する剥離力(P2)が、10mN/25mm~300mN/25mmである請求項1または2に記載の保護フィルム付きカバーフィルム。
【請求項4】
前記カバーフィルムの基材フィルムが、ポリイミド系フィルムである請求項1または2に記載の保護フィルム付きカバーフィルム。
【請求項5】
前記カバーフィルムの防汚層が、防汚性ハードコート層である請求項1または2に記載の保護フィルム付きカバーフィルム。
【請求項6】
前記第1反応性基を有する(メタ)アクリル系共重合体が、リビングラジカル重合により得られたものである請求項1または2に記載の保護フィルム付きカバーフィルム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイの表面に配置されるカバーフィルムであって、その両面に保護フィルムが貼付された保護フィルム付きカバーフィルムに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
画像表示装置の最表面にはガラス基板やプラスチック基板からなるカバーウィンドウが配置される。また、スマートホンやタブレット端末などのディスプレイにはタッチパネルが設けられ、その取扱い時に、ディスプレイ表面に指紋や汗などの汚れが付着することがある。そのため、汚れの付着を抑制したり、汚れを拭き取りやすくしたりするために、カバーウィンドウには、防汚層が設けられることがある。
【0003】
また、カバーウィンドウは、搬送時の汚れの付着や傷付きを防止するために、剥離可能な保護フィルムが張り付けられている。しかし、防汚層が形成されたカバーウィンドウは、防汚層の特性から保護フィルムの密着性が低く、保護フィルムが剥がれやすくなる。そこで、防汚層に対する保護フィルムの密着性を改善する技術が提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、第一フィルム基材の第一主面上に最表面層として防汚層が設けられた光学フィルムと、前記光学フィルムの前記防汚層に仮着された表面保護フィルムとを含み、前記表面保護フィルムは第二フィルム基材上に粘着剤層を備え、前記粘着剤層の厚みが16μm以上であり、前記防汚層の水接触角が100°以上であり、前記防汚層と前記粘着剤層とが接しており、前記光学フィルムの前記防汚層と、前記表面保護フィルムの前記粘着剤層との接着力が、0.07N/50mm未満である、保護フィルム付き光学フィルムが開示されている(特許文献1(請求項1)参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-52221号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、画像表示装置の分野では、曲げても表示機能をそのまま維持することができ、繰り返し屈曲して使用できるフレキシブルディスプレイが注目されている。フレキシブルディスプレイとしては、折り畳み可能なフォルダブルディスプレイ、筒状に丸めることができるローラブルディスプレイなどが知られている。このようなフレキシブルディスプレイのカバーウィンドウとしては、基盤としてガラスの代わりに、曲げやすいプラスチックフィルムを用いたカバーフィルムが用いられる。
【0007】
カバーフィルムは、保護フィルムが張り付けられた状態で、印刷、打ち抜き、ディスプレイ表面への貼合、検査などの工程が行われるが、これらの工程において、保護フィルムが防汚層から剥離することがある。特に、フレキシブルディスプレイに用いられる場合、カバーフィルムを曲げ伸ばしした際に、保護フィルムが防汚層から剥離しやすいという問題があった。しかし、保護フィルムの防汚層に対する密着力を高めた場合、粘着層の凝集破壊による糊残りが発生したり、低分子量成分の移行によるカバーフィルム表面の汚染が発生したりして、防汚性能が損なわれる傾向があった。
【0008】
また、プラスチックフィルムはガラスよりも傷がつきやすいため、カバーフィルムでは、防汚層が設けられた面を第1保護フィルムで保護するだけでなく、防汚層が設けられていない面についても第2保護フィルムで保護されることがある。この場合、カバーフィルムへの印刷やディスプレイと貼り合わせる直前に、第2保護フィルムを剥離する必要があるが、第2保護フィルムを剥離しようとすると、防汚層に貼り合された第1保護フィルムが先に剥がれてしまうという問題があった。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、防汚処理面と非防汚処理面とを有するカバーフィルムと、防汚処理面に張り合わされた第1保護フィルムと、非防汚処理面に張り合わされた第2保護フィルムとを有する保護フィルム付きカバーフィルムにおいて、第1保護フィルムが防汚処理面との適度な密着性を有し、剥離した後も防汚処理面の防汚性を損なうことがなく、かつ、第2保護フィルムを剥離する際に第1保護フィルムの剥離が抑制された保護フィルム付きカバーフィルムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決することができた本発明の保護フィルム付きカバーフィルムは、表面側が防汚処理面であり裏面側が非防汚処理面であるカバーフィルムと、前記カバーフィルムの防汚処理面側に配置された第1保護フィルムと、前記カバーフィルムの非防汚処理面側に配置された第2保護フィルムを有し、前記カバーフィルムが基材フィルムと最も表面側に配置された水の接触角が100°以上である防汚層とを有し、前記第1保護フィルムが第1基材と第1粘着層とを有し、前記第1粘着層が前記防汚処理面に貼り合されており、前記第2保護フィルムが第2基材と第2粘着層とを有し、前記第2粘着層が前記非防汚処理面に貼り合されており、前記第1粘着層の23℃における前記防汚処理面に対する剥離力(P1)と、前記第2粘着層の23℃における前記非防汚処理面に対する剥離力(P2)とが、P1>P2の関係を満足している。さらに、前記第1粘着層が、第1反応性基を有する(メタ)アクリル系共重合体と、前記第1反応性基と反応する第2反応性基を有する架橋剤とを含有する粘着組成物の硬化物であり、前記第1反応性基を有する(メタ)アクリル系共重合体の分子量分布(Mw/Mn)が3.0以下であり、前記第1反応性基を有する(メタ)アクリル系共重合体の第1反応性基に対する、前記架橋剤が有する第2反応性基のモル比(第2反応性基のモル量/第1反応性基のモル量)が、0.01~0.30であることを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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