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公開番号2024055035
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-18
出願番号2022161615
出願日2022-10-06
発明の名称反射防止フィルムおよび反射防止フィルムの製造方法
出願人東山フイルム株式会社
代理人弁理士法人上野特許事務所
主分類G02B 1/111 20150101AFI20240411BHJP(光学)
要約【課題】高い反射防止性、優れた耐擦傷性を備える反射防止フィルム、およびそのような反射防止フィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】基材フィルム12と、基材フィルム12の面上に形成されたハードコート層14と、ハードコート層14の面上に形成された高屈折率層16と、高屈折率層16の面上に形成された低屈折率層18と、を有し、高屈折率層16は、反応性基を有する(メタ)アクリレート化合物と、(メタ)アクリレート化合物と結合形成可能な反応性基を有するシランカップリング剤で表面処理された酸化チタン粒子と、を含有する電離放射線硬化性組成物の硬化物より構成され、酸化チタン粒子の体積基準の累積粒度分布における平均粒子径D50は20nm以上であり、体積基準の累積粒度分布における90%粒子径D90は120nm以下である、反射防止フィルム10とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基材フィルムと、前記基材フィルムの面上に形成されたハードコート層と、前記ハードコート層の面上に形成された高屈折率層と、前記高屈折率層の面上に形成された低屈折率層と、を有し、
前記高屈折率層は、反応性基を有する(メタ)アクリレート化合物と、前記(メタ)アクリレート化合物と結合形成可能な反応性基を有するシランカップリング剤で表面処理された酸化チタン粒子と、を含有する電離放射線硬化性組成物の硬化物より構成され、
前記酸化チタン粒子の体積基準の累積粒度分布における平均粒子径D50は20nm以上であり、体積基準の累積粒度分布における90%粒子径D90は120nm以下である、反射防止フィルム。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
前記高屈折率層の波長550nmにおける屈折率は、1.83以上、2.00以下であり、
前記低屈折率層の波長550nmにおける屈折率は、1.35以上、1.49以下である、請求項1に記載の反射防止フィルム。
【請求項3】
前記ハードコート層と、前記高屈折率層との間に、波長550nmにおける屈折率が前記ハードコート層の屈折率より高く前記高屈折率層の屈折率より低い、中屈折率層を有する、請求項1または請求項2に記載の反射防止フィルム。
【請求項4】
基材フィルムの面上にハードコート層を形成し、
前記ハードコート層の面上に、反応性基を有する(メタ)アクリレート化合物と、前記(メタ)アクリレート化合物と結合形成可能な反応性基を有するシランカップリング剤で表面処理された酸化チタン粒子を溶剤に分散させた粒子分散体と、を含有する電離放射線硬化性組成物を塗布して高屈折率層を形成し、
前記高屈折率層の面上に低屈折率層を形成する、反射防止フィルムの製造方法であって、
前記粒子分散体において、固形分の合計100質量%に対するチタン原子の含有量は、40質量%以上、80質量%以下である、反射防止フィルムの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、反射防止フィルムおよび反射防止フィルムの製造方法に関し、さらに詳しくは、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、スマートホンなどのタッチパネル等のディスプレイ表面に好適に用いられる反射防止フィルム、およびそのような反射防止フィルムの製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、スマートホンなどのタッチパネル等のディスプレイ表面には、画面への外光の映り込みを防止するなどのために、反射防止フィルムを配置することがある。例えば、特許文献1には、基材フィルム上に、中屈折率層、高屈折率層、および低屈折率層を有する反射防止フィルムが開示されている。高屈折率層を構成する組成物としては、酸化チタンとウレタンアクリレートの混合物が挙げられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-55659号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、スマートホンやカーナビゲーションシステムなど、屋外でのタッチ操作を想定したディスプレイの普及に伴い、高度な反射防止性を有しつつ、タッチ操作を繰り返しても傷のつきにくい、反射防止フィルムの需要が高まっている。しかしながら特許文献1の反射防止フィルムは、反射防止性に優れるものの、モバイル端末等のディスプレイ表面用途では耐擦傷性が十分と言えず、さらに高い耐擦傷性が求められる。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、高い反射防止性、優れた耐擦傷性を備える反射防止フィルム、およびそのような反射防止フィルムの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明に係る反射防止フィルムは、基材フィルムと、前記基材フィルムの面上に形成されたハードコート層と、前記ハードコート層の面上に形成された高屈折率層と、前記高屈折率層の面上に形成された低屈折率層と、を有し、前記高屈折率層は、反応性基を有する(メタ)アクリレート化合物と、前記(メタ)アクリレート化合物と結合形成可能な反応性基を有するシランカップリング剤で表面処理された酸化チタン粒子と、を含有する電離放射線硬化性組成物の硬化物より構成され、前記酸化チタン粒子の体積基準の累積粒度分布における平均粒子径D50は20nm以上であり、体積基準の累積粒度分布における90%粒子径D90は120nm以下であることを特徴とする。
【0007】
ここで、前記高屈折率層の波長550nmにおける屈折率は、1.83以上、2.00以下であり、前記低屈折率層の波長550nmにおける屈折率は、1.35以上、1.49以下であるとよい。また、前記反射防止フィルムは、前記ハードコート層と、前記高屈折率層との間に、波長550nmにおける屈折率が前記ハードコート層の屈折率より高く前記高屈折率層の屈折率より低い、中屈折率層を有するとよい。
【0008】
本発明に係る反射防止フィルムの製造方法は、基材フィルムの面上にハードコート層を形成し、前記ハードコート層の面上に、反応性基を有する(メタ)アクリレート化合物と、前記(メタ)アクリレート化合物と結合形成可能な反応性基を有するシランカップリング剤で表面処理された酸化チタン粒子を溶剤に分散させた粒子分散体と、を含有する電離放射線硬化性組成物を塗布して高屈折率層を形成し、前記高屈折率層の面上に低屈折率層を形成する、反射防止フィルムの製造方法であって、前記粒子分散体において、固形分の合計100質量%に対するチタン原子の含有量は、40質量%以上、80質量%以下である。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る反射防止フィルムは、基材フィルムと、前記基材フィルムの面上に形成されたハードコート層と、前記ハードコート層の面上に形成された高屈折率層と、前記高屈折率層の面上に形成された低屈折率層と、を有し、前記高屈折率層が、反応性基を有する(メタ)アクリレート化合物と、前記(メタ)アクリレート化合物と結合形成可能な反応性基を有するシランカップリング剤で表面処理された酸化チタン粒子と、を含有する電離放射線硬化性組成物の硬化物より構成され、前記酸化チタン粒子の体積基準の累積粒度分布における平均粒子径D50が20nm以上であり、体積基準の累積粒度分布における90%粒子径D90が120nm以下であることから、高い反射防止性、優れた耐擦傷性を備える。高屈折率層に含有される酸化チタン粒子が(メタ)アクリレート化合物と結合形成可能な反応性基を有するシランカップリング剤で表面処理されていること、またD50およびD90が上記所定の範囲をとることが、反射防止性と耐擦傷性の両立に、高い効果をもたらす。
【0010】
ここで、前記高屈折率層の波長550nmにおける屈折率が、1.83以上、2.00以下であり、前記低屈折率層の波長550nmにおける屈折率が、1.35以上、1.49以下である場合には、反射防止フィルムにおいて、耐擦傷性の向上と低反射率化を高度に両立することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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