TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024052481
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2023032071
出願日2023-03-02
発明の名称検査装置および検査方法
出願人住友ベークライト株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G02C 13/00 20060101AFI20240404BHJP(光学)
要約【課題】エレクトロクロミックシートを有するレンズ等を製造する際に、その製造途中において、エレクトロクロミックシートが備えるエレクトロクロミック素子における導通の可否を容易に検査することができる検査装置および検査方法を提供すること。
【解決手段】検査装置500で検査されるエレクトロクロミックウエハ150(エレクトロクロミックシート)は、このものの異なる位置で露出する第1導電部と第2導電部とを有する。検査装置500は、固定手段510と、第1印加電極523および第2印加電極525を有する印加手段520と、第1導電部に第1印加電極523が接触し、かつ、第2導電部に第2印加電極525が接触する接触位置と、第1導電部に第1印加電極523が接触せず、かつ、第2導電部に第2印加電極525が接触しない非接触位置とに、第1印加電極523および第2印加電極525を配置させ得る移動手段530とを備える。
【選択図】図10
特許請求の範囲【請求項1】
第1基板と、
前記第1基板と対向して配置された第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に配置され、電圧の印加により着色を呈する着色領域を区画する封止部と、
前記着色領域内に配置されたエレクトロクロミック素子と、
前記封止部の前記エレクトロクロミック素子に対する外側に、前記第1基板側から前記第2基板側に向かって形成された第1穴部を埋めるように設けられた第1導電部と、前記第2基板側から前記第1基板側に向かって形成された第2穴部を埋めるように設けられた第2導電部と、を有するエレクトロクロミックシートにおける導通を検査する検査装置であって、
前記エレクトロクロミック素子は、前記第1基板の前記第2基板側に積層された、第1電極と、
前記第2基板の前記第1基板側に積層された、第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に形成され、前記電圧の印加により着色を呈する着色層とを備え、
前記第1電極は、前記第1基板と、前記封止部および前記第1導電部との間において、前記エレクトロクロミックシートの平面視で、前記着色領域から延伸して、前記第1導電部まで到達して、前記第1導電部に電気的に接続するようにパターニングして設けられ、
前記第2電極は、前記第2基板と、前記封止部および前記第2導電部との間において、前記エレクトロクロミックシートの平面視で、前記着色領域から延伸して、前記第2導電部まで到達して、前記第2導電部に電気的に接続するようにパターニングして設けられており、
前記第1導電部および前記第2導電部は、それぞれ、前記エレクトロクロミックシートにおいて、異なる位置で露出しており、
当該検査装置は、前記エレクトロクロミックシートを固定する固定手段と、
前記エレクトロクロミック素子に前記電圧を印加する電源と、当該電源の正極側に電気的に接続された第1印加電極と、前記電源の負極側に電気的に接続された第2印加電極とを有する印加手段と、
前記第1印加電極および前記第2印加電極の移動により、前記第1導電部に前記第1印加電極が接触し、かつ、前記第2導電部に前記第2印加電極が接触する接触位置と、前記第1導電部に前記第1印加電極が接触せず、かつ、前記第2導電部に前記第2印加電極が接触しない非接触位置とに、前記第1印加電極および前記第2印加電極を配置させ得る移動手段と、を備えることを特徴とする検査装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記着色層は、前記第1電極側から前記第2電極側に向かって、順次積層された、第1エレクトロクロミック層と、電解質層と、第2エレクトロクロミック層とを備え、
前記第1エレクトロクロミック層は、酸化反応によって着色を呈する材料を主材料として含有し、
前記第2エレクトロクロミック層は、還元反応によって着色を呈する材料を主材料として含有する請求項1に記載の検査装置。
【請求項3】
前記第1導電部および前記第2導電部は、それぞれ、前記エレクトロクロミックシートの厚さ方向に沿って形成された端部において露出し、前記エレクトロクロミックシートの平面視で、前記異なる位置で露出している請求項1に記載の検査装置。
【請求項4】
前記移動手段は、前記第1印加電極に接続された第1移動機構と、
前記第2印加電極に接続された第2移動機構と、
前記第1移動機構および前記第2移動機構の作動により、それぞれ、前記第1印加電極および前記第2印加電極を前記接触位置に配置、または、前記第1印加電極および前記第2印加電極を前記非接触位置に配置させる位置切替部とを有する請求項1に記載の検査装置。
【請求項5】
前記印加手段は、さらに、前記電源と前記第1印加電極と前記第2印加電極とが電気的に接続された導通状態と、
前記第1印加電極と前記第2印加電極とが短絡した短絡状態と、の切り替えを行うスイッチング素子を有する請求項1に記載の検査装置。
【請求項6】
前記第1印加電極と前記第2印加電極は、それぞれ、前記第1導電部および前記第2導電部に接触する接触部材を備え、
前記接触部材は、ゴム材料および導電性材料を含有する請求項1に記載の検査装置。
【請求項7】
請求項1に記載の検査装置を用いた前記エレクトロクロミックシートにおける導通を検査する検査方法であって、
前記移動手段により、前記第1印加電極および前記第2印加電極を、前記非接触位置に配置させた状態で、前記固定手段に前記エレクトロクロミックシートを固定する第1工程と、
前記移動手段の作動により、前記第1印加電極および前記第2印加電極を、前記非接触位置から前記接触位置に配置させることで、前記第1導電部に前記第1印加電極を接触させ、かつ、前記第2導電部に前記第2印加電極を接触させる第2工程と、
前記第1導電部に前記第1印加電極を接触させ、かつ、前記第2導電部に前記第2印加電極を接触させて、前記エレクトロクロミック素子に前記電圧が印加されることによる、前記着色領域における前記着色の有無を確認する第3工程とを有することを特徴とする検査方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エレクトロクロミック素子を有するエレクトロクロミックシートの導通を検査する検査装置および検査方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
眼鏡、サングラスのようなアイウエアが備えるレンズとして、偏光性を有する偏光膜や、特定の波長領域の光を選択的に反射することで意匠性を付与することが可能なハーフミラー層を備える光学シートを、その表面に有するレンズが提案されている。
【0003】
すなわち、レンズに、目的とする光学特性を付与するために、かかる光学特性を有する光学シートを、その表面に有するものが提案されている。
【0004】
このような光学シートを表面に有するレンズは、例えば、平面視で平板状をなす光学シートを用意し、この光学シートの両面に保護フィルムを貼付した状態で、平面視で円形状等の所定の形状に、光学シートを個片化された個片化シート(個片化ウエハ)として打ち抜く。その後、この個片化がなされた個片化シートに加熱下で熱曲げ加工を施すことで、熱曲げにより湾曲形状とされた、湾曲凸面と湾曲凹面とを備える湾曲シート(湾曲ウエハ)とする。そして、この湾曲シートから、保護フィルムを剥離させた後に、湾曲形状とされた凹部を備える金型に、金型の凹部と湾曲シートの凸部とが当接するようにして、湾曲シートを吸着させた状態で、インサート射出成形法等を用いて、この湾曲シートの凹面に樹脂材料を主材料として構成される樹脂層(成形層)を形成することにより製造される(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、これとは別に、電圧を印加することで、可逆的に酸化還元反応が起こり、可逆的に色が変化する現象をエレクトロクロミズムと言い、近年、このエレクトロクロミズムを示すエレクトロクロミック材料を用いたエレクトロクロミック素子が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
このエレクトロクロミック素子は、例えば、プラス電圧の印加により発色がなされ、エレクトロクロミック素子の短絡により消色して透明となることから、エレクトロクロミック素子に対するプラス電圧の印加と、エレクトロクロミック素子の短絡との切り替えを行うことが可能なスイッチを設けることで、エレクトロクロミック素子における発色と消色とを、任意のタイミングで行い得るようになる。
【0007】
そこで、このエレクトロクロミック素子を、前述した光学シートに適用すること、すなわち、光学シート(個片化ウエハ)として、エレクトロクロミック素子を備えるエレクトロクロミックシート(エレクトロクロミックウエハ)を用いることで、眼鏡、サングラスのようなアイウエアを、スイッチのON/OFFの切り替えにより、このアイウエアが備えるレンズおいて、発色と消色とを、任意のタイミングで切り替えが可能なものとし得ることが考えられる。
【0008】
よって、前述した光学シートを用いたレンズの製造方法を適用して、光学シートとしてエレクトロクロミックシート(エレクトロクロミックウエハ)を表面に有するレンズを製造する場合、レンズの不良品の発見、排除のために、個片化されたものとして打ち抜かれた個片化シート(個片化ウエハ)や、熱曲げにより湾曲形状とされた湾曲シート(湾曲ウエハ)の状態で、このものが備えるエレクトロクロミック素子に、不具合(エラー)が生じているか否かを知ることが求められる。
【0009】
しかしながら、このエレクトロクロミックシートにおいて、現状では、レンズの製造途中で得られる、個片化シートに個片化される前の光学シートや、個片化シート(個片化ウエハ)および湾曲シート(湾曲ウエハ)の状態で、これらが備えるエレクトロクロミック素子における不具合の発生の有無を、容易に検査することができる検査装置および検査方法について、その開発が望まれているのが実情であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2009-294445号公報
特開2016-45464号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
試験片固定具
15日前
個人
メガネフレーム
15日前
東レ株式会社
積層フィルム
14日前
東レ株式会社
積層フィルム
14日前
古河電子株式会社
光学部品
7日前
個人
ヒンジレス一体フレームメガネ
9日前
日東電工株式会社
光学積層体
7日前
日東電工株式会社
光学積層体
7日前
三菱ケミカル株式会社
反射フィルム
14日前
東レ株式会社
シート、及び樹脂組成物
7日前
日精テクノロジー株式会社
投射光学系
15日前
日東電工株式会社
情報コード付シート
7日前
日東電工株式会社
光学積層体の製造方法
7日前
株式会社タムロン
信号光伝達部材
1日前
キヤノン株式会社
カメラ装置
7日前
住友ベークライト株式会社
眼鏡
7日前
株式会社デンソー
虚像表示装置
7日前
住友ベークライト株式会社
眼鏡
7日前
住友電気工業株式会社
スポットサイズ変換器
17日前
住友ベークライト株式会社
眼鏡
7日前
大阪瓦斯株式会社
放射冷却装置
14日前
住友ベークライト株式会社
眼鏡
7日前
日東電工株式会社
積層体および画像表示装置
16日前
株式会社タムロン
ズームレンズ及び撮像装置
14日前
株式会社タムロン
ズームレンズ及び撮像装置
今日
日本精機株式会社
ミラー及びヘッドアップディスプレイ装置
16日前
日東電工株式会社
マーク付フィルムチップの製造方法
7日前
株式会社ディスコ
光学素子
14日前
アイカ工業株式会社
抗ウイルス反射防止ハードコートフィルム
17日前
ニデックインスツルメンツ株式会社
揺動装置
1日前
ニデックインスツルメンツ株式会社
揺動装置
1日前
レーザーテック株式会社
ビームスプリッタ及び光学装置
14日前
イビデン株式会社
光導波路及び配線基板
16日前
TDK株式会社
光合波器及び可視光光源モジュール
7日前
日本放送協会
3次元映像表示装置
9日前
株式会社ジャパンディスプレイ
表示装置
15日前
続きを見る