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公開番号2024049359
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-09
出願番号2023154161
出願日2023-09-21
発明の名称ポリオレフィン微多孔膜、電池用セパレータおよび二次電池
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08J 9/26 20060101AFI20240402BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明により、熱的安定性と高レート特性を有するバランスに優れたポリオレフィン微多孔膜を提供する。
【解決手段】
下記(1)~(3)の特徴を有する、ポリオレフィン微多孔膜。
(1)熱機械分析装置(Thermomechanical-Analysis、TMA)で測定される、30℃における収縮応力をSα、80℃における収縮応力をSβとした場合の、下記式にて算出される収縮応力の変化率が、MDおよびTD共に10%未満であること。
収縮応力の変化率(%)=|Sα-Sβ|/Sα×100
(2)初期電気抵抗が0.9Ωcm2未満であること。
(3)ポリプロピレンの含有率が3質量%以上であること。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記(1)~(3)の特徴を有する、ポリオレフィン微多孔膜。
(1)熱機械分析装置(Thermomechanical-Analysis、TMA)で測定される、30℃における収縮応力をSα、80℃における収縮応力をSβとした場合の、下記式にて算出される収縮応力の変化率が、MDおよびTD共に10%未満であること。
収縮応力の変化率(%)=|Sα-Sβ|/Sα×100
(2)初期電気抵抗が0.9Ωcm

未満であること。
(3)ポリプロピレンの含有率が3質量%以上であること。
続きを表示(約 890 文字)【請求項2】
初期の電気抵抗をRα、温度70℃および圧力7.8MPaで10秒間加熱圧縮した後の電気抵抗をRβとした場合の、下記式にて算出される電気抵抗の変化率が30%以下である、請求項1に記載のポリオレフィン微多孔膜。
電気抵抗の変化率(%)=|Rα-Rβ|/Rα×100
【請求項3】
ポロメータで測定される平均流量径Daveが28nm以上であり、最大流量径Dmaxから平均流量径Daveを差し引いて得られる値Dmax-Daveが20nm以下である、請求項1または2に記載のポリオレフィン微多孔膜。
【請求項4】
シャットダウン温度が141℃以上である、請求項1または2に記載のポリオレフィン微多孔膜。
【請求項5】
メルトフローレート(MFR)が0.2g/10min未満である、請求項1または2に記載のポリオレフィン微多孔膜。
【請求項6】
初期の膜の長さをLα、700kgf/cm

のMD張力付与後の膜の長さをLβとした場合の、下記式にて算出される膜の長さの変化率が12%未満である、請求項1または2に記載のポリオレフィン微多孔膜。
膜の長さの変化率(%)=|Lα-Lβ|/Lα×100
【請求項7】
メルトダウン温度が160℃以上である、請求項1または2に記載のポリオレフィン微多孔膜。
【請求項8】
ゲルパーエミーションクロマトグラフィー(GPC)法により得られる微分分子量分布曲線において、重量平均分子量(Mw)が150万以上、分子量分布(Mw/Mn)が15以下である、請求項1または2に記載のポリオレフィン微多孔膜。
【請求項9】
ポリオレフィン微多孔膜の少なくとも一方の表面に、さらに1層以上の多孔質層を備える、請求項1または2に記載のポリオレフィン微多孔膜。
【請求項10】
請求項1または2に記載のポリオレフィン微多孔膜を有する電池用セパレータ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はポリオレフィン微多孔膜、電池用セパレータおよび二次電池に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
ポリオレフィン微多孔膜は、電池用セパレータ、電解コンデンサー用隔膜、各種フィルタ、透湿防水衣料、逆浸透濾過膜、精密濾過膜等の各種用途に用いられている。ポリオレフィン微多孔膜を、特にリチウムイオン電池用セパレータとして用いる場合、その性能は電池特性、電池生産性および電池安全性に深く関わる。
【0003】
近年、電池の高エネルギー密度化や軽量化が求められる電気自動車ではパウチ型リチウムイオン電池が多く採用されている。パウチ型セルは、枚葉状に切断した電極シートの間にセパレータを挟んで積み重ねたもの(積層体)である場合が多いが、セパレータと電極のズレ防止のため、ロール状のセパレータを九十九折り(葛折り)しながら、その折り面間に正極板と負極板を交互に位置させた葛折式の積層型も多く使用されている。葛折式積層法では、セパレータには高い張力がかかるため、セパレータには、高張力を付与した際にも変形しにくい特性が求められている。
【0004】
また、二次電池の製造工程において熱プレス工程がある。生産効率向上のため、熱プレス条件は高温高圧且つ短時間になる傾向がある。そのため、高温高圧条件下においても、安定な特性を持つセパレータが要求されている。
【0005】
さらに、リチウムイオン透過には十分な貫通孔を持つことが要求される。近年は10Cを越えるようなハイレートの充放電も要求され、電気抵抗を低減したセパレータが要求されている。
【0006】
特許文献1には、熱機械分析装置(TMA)によるTD方向の最大収縮応力温度が143℃以上、かつ最大収縮応力が1.3MPa以下であるポリオレフィン微多孔膜が開示されている。
【0007】
特許文献2には、ポリプロピレンおよびポリエチレンを含み、フィブリルネットワークを三次元的に密に形成することで、突刺強度とより高度な耐圧縮性、シャットダウン特性、メルトダウン特性を向上したセパレータが開示されている。
【0008】
特許文献3には、40℃における単位断面積当たり収縮応力のフィルム幅方向成分が、1.2N/mm

以下の大面積のフィルムにおいても電池のセパレータに求められる物性の均一性および平面性に優れるポリオレフィン微多孔膜が開示されている。
【0009】
特許文献4には、従来のポリオレフィン製微多孔膜と同等又はそれよりも低い膜抵抗を有すると共に、高気孔率、高出力特性をも有するポリオレフィン製微多孔膜が開示されている。
【0010】
特許文献5には、膜厚方向に連通孔を有し、80℃における長手方向(機械方向:MD))の収縮応力(TMA)が15~40N/mであるポリオレフィン微多孔膜が開示されている。
(【0011】以降は省略されています)

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