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公開番号2024047270
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-05
出願番号2022152798
出願日2022-09-26
発明の名称1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物の製造方法
出願人住友化学株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C07C 68/08 20060101AFI20240329BHJP(有機化学)
要約【課題】向上した生産性を有する、1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物の製造方法を提供すること。
【解決手段】(1)式(A)の化合物(A)と、式(B)を有し、2以上のカルボキシ基を有する化合物(B)とを混合することによりエステル化反応を行う工程、(2)得られた反応混合物、Po/w(C)が0.7以上の有機溶媒(C)、塩基性化合物(D)、水及びPo/w(E)が0.5以下の化合物(E)を混合した後に分液操作により水層を抜き取り、1以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物の有機溶媒(C)の溶液を取得する工程を含み、Po/w(C)とPo/w(E)との差は0.5以上である、1以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物の製造方法。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024047270000052.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">22</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">170</com:WidthMeasure> </com:Image> 【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(1)式(A):
TIFF
2024047270000050.tif
11
63
[式中、


は、2価の脂肪族炭化水素基、又は2価の脂環式炭化水素基、又は2価の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基は炭素数1~13のアルカンジイル基であり、該脂肪族炭化水素基に含まれる-CH

-は、-O-、-OCO-、-C(=O)-O-、-S-又は-N(R

)-で置き換わっていてもよく、R

は、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を表し、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1~4のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1~4のアルコキシ基、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる-CH

-は、-O-、-S-又は-N(R

)-で置き換わっていてもよく、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる-CH(-)-は、-N(-)-又は-S(-)-で置き換わっていてもよく、R

は、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を表し、


は、単結合又は2価の連結基を表し、
kは1~3の整数を表し、kが2以上の整数である場合、複数のA

及びB

は、互いに同一であっても異なっていてもよく、


は、重合性基又は炭素数1~13のアルキル基を表す]
で示され、1個の水酸基を有する化合物(A)と、式(B):
TIFF
2024047270000051.tif
20
82
[式中、


及びA

は、それぞれ独立に、2価の脂環式炭化水素基、又は2価の芳香族炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1~4のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1~4のアルコキシ基、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる-CH

-は、-O-、-S-又は-N(R

)-で置き換わっていてもよく、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる-CH(-)-は、-N(-)-又は-S(-)-で置き換わっていてもよく、R

は、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を表し、


は、単結合又は2価の連結基を表し、
qは1~3の整数を表し、rは1~3の整数を表し、sは0又は1を表し、ただし、qが1のとき、rは2又は3である]
で示され、2個以上のカルボキシ基を有する化合物(B)とを混合することにより、エステル化反応を行う工程、並びに
(2)得られた反応混合物、オクタノール/水分配係数Po/w
(C)
が0.7以上の有機溶媒(C)、塩基性化合物(D)、水、及びオクタノール/水分配係数Po/w
(E)
が0.5以下の化合物(E)を混合した後に分液操作により水層を抜き取り、1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物の有機溶媒(C)の溶液を取得する工程
を含み、Po/w
(C)
とPo/w
(E)
との差は0.5以上である、1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物の製造方法。
続きを表示(約 280 文字)【請求項2】
工程(1)におけるエステル化反応は縮合剤(F)の存在下で行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
縮合剤(F)はカルボジイミド化合物である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
縮合剤(F)は非水溶性である、請求項2又は3に記載の方法。
【請求項5】
化合物(E)は水酸基を有する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項6】
有機溶媒(C)は、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素及びエステル系溶媒からなる群から選択される1以上の溶媒である、請求項1又は2に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物の製造方法に関する。
続きを表示(約 4,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、フラットパネル表示装置(FPD)に用いられる、偏光板、位相差板等の光学フィルムに適用され得る液晶材料が注目されており、液晶材料の中間体として、1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物が好ましく用いられている。
1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物の製造方法としては、アルコールとジカルボン酸クロリドとを反応させる方法、アルコールとジカルボン酸とを任意に縮合剤の存在下で反応させる方法(特許文献1)、ジカルボン酸の保護及び脱保護を経てモノエステル化を行う方法等が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-157776号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の製造方法では、未反応物及び/又は副生成物の除去が課題となることがあった。その除去方法又はそれらの除去方法としては、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて除去する方法等が知られているが、この方法は、工業スケールでの製造には適さない。
【0005】
本発明では、向上した生産性を有する、1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下の好適な実施形態を提供するものである。
[1](1)式(A):
TIFF
2024047270000001.tif
11
63
[式中、


は、2価の脂肪族炭化水素基、又は2価の脂環式炭化水素基、又は2価の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基は炭素数1~13のアルカンジイル基であり、該脂肪族炭化水素基に含まれる-CH

-は、-O-、-OCO-、-C(=O)-O-、-S-又は-N(R

)-で置き換わっていてもよく、R

は、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を表し、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1~4のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1~4のアルコキシ基、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる-CH

-は、-O-、-S-又は-N(R

)-で置き換わっていてもよく、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる-CH(-)-は、-N(-)-又は-S(-)-で置き換わっていてもよく、R

は、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を表し、


は、単結合又は2価の連結基を表し、
kは1~3の整数を表し、kが2以上の整数である場合、複数のA

及びB

は、互いに同一であっても異なっていてもよく、


は、重合性基又は炭素数1~13のアルキル基を表す]
で示され、1個の水酸基を有する化合物(A)と、式(B):
TIFF
2024047270000002.tif
20
82
[式中、


及びA

は、それぞれ独立に、2価の脂環式炭化水素基、又は2価の芳香族炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1~4のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1~4のアルコキシ基、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる-CH

-は、-O-、-S-又は-N(R

)-で置き換わっていてもよく、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる-CH(-)-は、-N(-)-又は-S(-)-で置き換わっていてもよく、R

は、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を表し、


は、単結合又は2価の連結基を表し、
qは1~3の整数を表し、rは1~3の整数を表し、sは0又は1を表し、ただし、qが1のとき、rは2又は3である]
で示され、2個以上のカルボキシ基を有する化合物(B)とを混合することにより、エステル化反応を行う工程、並びに
(2)得られた反応混合物、オクタノール/水分配係数Po/w
(C)
が0.7以上の有機溶媒(C)、塩基性化合物(D)、水、及びオクタノール/水分配係数Po/w
(E)
が0.5以下の化合物(E)を混合した後に分液操作により水層を抜き取り、1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物の有機溶媒(C)の溶液を取得する工程
を含み、Po/w
(C)
とPo/w
(E)
との差は0.5以上である、1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物の製造方法。
[2]工程(1)におけるエステル化反応は縮合剤(F)の存在下で行われる、前記[1]に記載の方法。
[3]縮合剤(F)はカルボジイミド化合物である、前記[2]に記載の方法。
[4]縮合剤(F)は非水溶性である、前記[2]又は[3]に記載の方法。
[5]化合物(E)は水酸基を有する、前記[1]~[4]のいずれかに記載の方法。
[6]有機溶媒(C)は、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素及びエステル系溶媒からなる群から選択される1以上の溶媒である、前記[1]~[5]のいずれかに記載の方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、向上した生産性を有する、1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物の製造方法を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、本発明の範囲はここで説明する実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を損なわない範囲で種々の変更をすることができる。
【0009】
本発明の、1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物〔以下、化合物(T)と称することがある〕の製造方法は、下記工程(1)及び(2)を含む。
工程(1):式(A)で示され、1個の水酸基を有する化合物(A)〔本明細書において、化合物(A)と称することがある〕と、式(B)で示され、2個以上のカルボキシ基を有する化合物(B)〔本明細書において、化合物(B)と称することがある〕とを混合することにより、エステル化反応を行う工程。
工程(2):得られた反応混合物、オクタノール/水分配係数Po/w
(C)
が0.7以上の有機溶媒(C)〔本明細書において、有機溶媒(C)と称することがある〕、塩基性化合物(D)、水、及びオクタノール/水分配係数Po/w
(E)
が0.5以下の化合物(E)〔本明細書において、化合物(E)と称することがある〕を混合した後に分液操作により水層を抜き取り、1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物の有機溶媒(C)の溶液を取得する工程。ここで、Po/w
(C)
とPo/w
(E)
との差は0.5以上である。
【0010】
[工程(1)]
<化合物(A)>
1個の水酸基を有する化合物(A)は、式(A):
TIFF
2024047270000003.tif
11
63
[式中、


は、2価の脂肪族炭化水素基、又は2価の脂環式炭化水素基、又は2価の芳香族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基は炭素数1~13のアルカンジイル基であり、該脂肪族炭化水素基に含まれる-CH

-は、-O-、-OCO-、-C(=O)-O-、-S-又は-N(R

)-で置き換わっていてもよく、R

は、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を表し、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1~4のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1~4のアルコキシ基、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる-CH

-は、-O-、-S-又は-N(R

)-で置き換わっていてもよく、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基に含まれる-CH(-)-は、-N(-)-又は-S(-)-で置き換わっていてもよく、R

は、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を表し、


は、単結合又は2価の連結基を表し、
kは1~3の整数を表し、kが2以上の整数である場合、複数のA

及びB

は、互いに同一であっても異なっていてもよく、


は、重合性基又は炭素数1~13のアルキル基を表す]
で示される。


、B

、P

及びkは、所望する1個以上のカルボキシ基を有するカルボン酸エステル化合物に応じて随意に選択できる。
(【0011】以降は省略されています)

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