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公開番号2024042120
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-27
出願番号2024018943,2019230884
出願日2024-02-09,2019-12-20
発明の名称生肉加熱用組成物
出願人味の素株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類A23L 13/75 20230101AFI20240319BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】加熱肉の食感を改質するための組成物の提供。
【解決手段】(A)ピロリン酸又はその塩と、(B)リンゴ酸又はその塩、トレハロース、リン酸又はその塩、並びに、焼成カルシウムからなる群より選択される少なくとも一つとを含有する、生肉加熱用組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)ピロリン酸又はその塩と、
(B)リンゴ酸又はその塩、トレハロース、リン酸又はその塩、並びに、焼成カルシウムからなる群より選択される少なくとも一つと
を含有する、豚肉の生肉加熱用組成物であって、
前記(B)は、リン酸又はその塩、あるいは、焼成カルシウムを少なくとも含む、組成物。
続きを表示(約 530 文字)【請求項2】
豚肉の生肉の加熱方法が、マイクロ波加熱である、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
前記組成物が、常温において流動性を有する、請求項1又は2記載の組成物。
【請求項4】
前記組成物が、マイクロ波加熱対応容器に収容されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
(A)ピロリン酸又はその塩と、
(B)リンゴ酸又はその塩、トレハロース、リン酸又はその塩、並びに、焼成カルシウムからなる群より選択される少なくとも一つと
の共存下で、豚肉の生肉を加熱することを含む、加熱肉含有食品の製造方法であって、
前記(B)は、リン酸又はその塩、あるいは、焼成カルシウムを少なくとも含む、製造方法。
【請求項6】
(A)ピロリン酸又はその塩と、
(B)リンゴ酸又はその塩、トレハロース、リン酸又はその塩、並びに、焼成カルシウムからなる群より選択される少なくとも一つと
の共存下で、豚肉の生肉を加熱することを含む、加熱肉含有食品の食感改質方法であって、
前記(B)は、リン酸又はその塩、あるいは、焼成カルシウムを少なくとも含む、方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱肉含有食品の食感を改質するために好適に用いられる生肉加熱用組成物に関する。また、本発明は当該組成物等を利用した加熱肉含有食品の製造方法に関する。さらに本発明は、当該組成物等を利用した加熱肉含有食品の食感改質方法に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電子レンジ等のマイクロ波加熱装置が、種々の食材の加熱調理等に利用されているが、生肉をマイクロ波加熱に供すると、加熱後の肉(加熱肉)の食感が、ぱさつき、硬くなる傾向が見られる。柔らかさ、しっとり感、弾力感等の食感は、肉の美味しさを決定づける要素の一つであり、これらの食感を向上することにより、加熱肉を含有する食品の製品価値を高めることを期待できる。
【0003】
食肉を軟化する方法としては、例えば、タンパク質分解酵素を用いる方法が従来、報告されている(特許文献1~3等)。しかし酵素は通常、加熱により失活するため、例えば、加熱殺菌処理に予め供することを要する形態(液体状等)の製剤では、タンパク質分解酵素を含有しても、所望の食肉軟化効果を十分に奏し得ないことが懸念され、タンパク質分解酵素を利用する製剤は、採用し得る形態に制限があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2003-508084号公報
特開平5-252911号公報
特開平4-197156号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、生肉を加熱(特に、マイクロ波加熱)して得られる加熱肉の食感(例、柔らかさ、しっとり感、弾力感等)を改質するための新規方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上述の課題を解決するべく鋭意検討した結果、特定の成分の共存下で生肉を加熱することにより、得られる加熱肉の食感を改質し得ることを見出し、さらに研究を重ねることによって、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
【0007】
[1](A)ピロリン酸又はその塩と、
(B)リンゴ酸又はその塩、トレハロース、リン酸又はその塩、並びに、焼成カルシウムからなる群より選択される少なくとも一つと
を含有する、生肉加熱用組成物であって、
加熱される生肉が鶏肉であるとき、前記(B)は、リンゴ酸又はその塩、並びに、トレハロースを少なくとも含み、
加熱される生肉が豚肉であるとき、前記(B)は、リン酸又はその塩、あるいは、焼成カルシウムを少なくとも含む、組成物。
[2]生肉の加熱方法が、マイクロ波加熱である、[1]記載の組成物。
[3]前記組成物が、常温において流動性を有する、[1]又は[2]記載の組成物。
[4]前記組成物が、マイクロ波加熱対応容器に収容されている、[1]~[3]のいずれか一つに記載の組成物。
[5](A)ピロリン酸又はその塩と、
(B)リンゴ酸又はその塩、トレハロース、リン酸又はその塩、並びに、焼成カルシウムからなる群より選択される少なくとも一つと
の共存下で、生肉を加熱することを含む、加熱肉含有食品の製造方法であって、
加熱される生肉が鶏肉であるとき、前記(B)は、リンゴ酸又はその塩、並びに、トレハロースを少なくとも含み、
加熱される生肉が豚肉であるとき、前記(B)は、リン酸又はその塩、あるいは、焼成カルシウムを少なくとも含む、製造方法。
[6]生肉の加熱方法が、マイクロ波加熱である、[5]記載の製造方法。
[7]生肉の加熱が、前記(A)及び(B)を含有する組成物の共存下で行われる、[5]又は[6]記載の製造方法。
[8]前記組成物が、常温において流動性を有する、[7]記載の製造方法。
[9]生肉の加熱が、マイクロ波加熱対応容器に生肉並びに前記(A)及び(B)を収容して行われる、[5]~[8]のいずれか一つに記載の製造方法。
[10](A)ピロリン酸又はその塩と、
(B)リンゴ酸又はその塩、トレハロース、リン酸又はその塩、並びに、焼成カルシウムからなる群より選択される少なくとも一つと
の共存下で、生肉を加熱することを含む、加熱肉含有食品の食感改質方法であって、
加熱される生肉が鶏肉であるとき、前記(B)は、リンゴ酸又はその塩、並びに、トレハロースを少なくとも含み、
加熱される生肉が豚肉であるとき、前記(B)は、リン酸又はその塩、あるいは、焼成カルシウムを少なくとも含む、方法。
[11]生肉の加熱方法が、マイクロ波加熱である、[10]記載の方法。
[12]生肉の加熱が、前記(A)及び(B)を含有する組成物の共存下で行われる、[10]又は[11]記載の方法。
[13]前記組成物が、常温において流動性を有する、[12]記載の方法。
[14]生肉の加熱が、マイクロ波加熱対応容器に生肉並びに前記(A)及び(B)を収容して行われる、[10]~[13]のいずれか一つに記載の方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、加熱肉の食感を改質でき、食感が改質された加熱肉含有食品を提供できる。
本発明によれば、食感が改質された加熱肉含有食品の製造に好適に用いられ得る、生肉加熱用組成物を提供できる。
本発明によれば、食感が改質された加熱肉含有食品の製造方法及び加熱肉含有食品の食感改質方法を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(本発明の生肉加熱用組成物)
本発明の生肉加熱用組成物(本明細書において「本発明の組成物」と称する場合がある)は、(A)ピロリン酸又はその塩と、(B)リンゴ酸又はその塩、トレハロース、リン酸又はその塩、並びに、焼成カルシウムからなる群より選択される少なくとも一つとを含有することを、特徴の一つとする。
本明細書において「(A)ピロリン酸又はその塩」を「成分A」と称し、「(B)リンゴ酸又はその塩、トレハロース、リン酸又はその塩、並びに、焼成カルシウムからなる群より選択される少なくとも一つ」を「成分B」と称する場合がある。
【0010】
本発明の組成物は、生肉加熱用であり、生肉を本発明の組成物の共存下で加熱するために好適に用いられる。本発明において「生肉」とは、動物(例、家禽、家畜等)から採取された後、実質的に加熱されていない肉をいう。ここで「実質的に加熱されていない」とは、(i)全く加熱されていない場合、及び(ii)加熱されているが、該加熱により肉中のタンパク質が変性していない場合(例えば、凍結している生肉を、単に解凍するために加熱した場合等)のいずれかであることを意味する。生肉の種類は、食品に通常用いられるものであれば特に制限されないが、例えば、鶏肉、鴨肉等の家禽肉;豚肉、牛肉、馬肉、めん羊肉、山羊肉、家兎肉等の家畜肉等が挙げられ、好ましくは、鶏肉又は豚肉である。生肉の形態は、食品において通常用いられる形態であれば特に制限されないが、固有の形状を有するものが好ましい。本発明において固有の形状を有する生肉とは、固有の形状を有しないミンチ状やペースト状の生肉(例、挽肉、骨肉分離肉(MDM)等)と区別される概念であり、そのような固有の形状を有する生肉を、本発明において「食肉片」と称する場合がある。本発明において加熱される生肉は、複数の食肉片を結着させた結着肉(成形肉等とも一般に称される)であってもよい。加熱される生肉が食肉片である場合、食肉片の1個当たりの重量は特に制限されないが、通常1~500gであり、好ましくは3~100gであり、より好ましく5~50gである。
(【0011】以降は省略されています)

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