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公開番号2024042240
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-28
出願番号2022146822
出願日2022-09-15
発明の名称餃子羽根形成用組成物及びその用途
出願人味の素株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類A23L 35/00 20160101AFI20240321BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】冷蔵庫内や室温下においたり、あるいは、停電により冷凍庫内温度が上昇したりすることで、解凍された後も保形性があり、餃子本体と一体でトレイから取り出すことができ、かつ-18℃以下で保存したものと同等の調理後品質を再現し得る、予備解凍後調理に適し、かつフェーズフリーフードとして利用可能な餃子羽根形成用組成物、及び該羽根形成用組成物を含む冷凍羽根つき餃子、並びにそれらの製造方法を提供すること。
【解決手段】テクスチャーアナライザーを用いて、保存後の餃子羽根形成用組成物の硬さ(最大応力(単位:g))と付着力(負の面積値(単位:g・sec))を測定した場合に、該餃子羽根形成用組成物の硬さ(X)と付着力(Y)とが、式(1):
Y > ‐1.4167X + 52.4436 (1)
で示される関係にあることを特徴とする、餃子羽根形成用組成物;該組成物が凍結状態で表面に付着している冷凍餃子;該冷凍餃子、又は該組成物を焼成加熱前の餃子の表面に付着させて得られる餃子を焼成加熱することを含む、羽根つき餃子の製造方法;該組成物を、焼成加熱前の餃子の表面に付着させること、並びに、当該餃子を凍結することを含む、冷凍餃子の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
テクスチャーアナライザーを用いて、保存後の餃子羽根形成用組成物の硬さ(最大応力(単位:g))と付着力(負の面積値(単位:g・sec))を測定した場合に、該餃子羽根形成用組成物の硬さ(X)と付着力(Y)とが、式(1):
Y > ‐1.4167X + 52.4436 (1)
で示される関係にあることを特徴とする、餃子羽根形成用組成物。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
水、油、澱粉及び乳化剤を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
澱粉がα化澱粉である、請求項2記載の組成物。
【請求項4】
α化澱粉の含有量が2%以上である、請求項3記載の組成物。
【請求項5】
α化澱粉がα化コーン澱粉及び/又はα化馬鈴薯澱粉である、請求項3記載の組成物。
【請求項6】
α化澱粉が化学的処理を施されていない、請求項5記載の組成物。
【請求項7】
ゲル化剤を含む、請求項1記載の組成物。
【請求項8】
ゲル化剤含有量が0.01~10%である、請求項7記載の組成物。
【請求項9】
ゲル化剤がゼラチン、寒天、カラギーナン、グルコマンナン及びコンニャクイモ抽出物からなる群より選択される、請求項7記載の組成物。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物が凍結状態で表面に付着している、冷凍餃子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、餃子羽根形成用組成物、該羽根形成用組成物を含む冷凍餃子及びその用途等に関する。より詳細には、本発明は、解凍後も保形性があり、餃子本体と一体としてトレイから取り出すことができ、かつ優れた調理後品質を再現し得る羽根形成用組成物及びそれを含む冷凍餃子、該冷凍餃子の製造方法、並びに、予備解凍した、該冷凍餃子もしくは前記羽根形成用組成物を表面に付着させた餃子を、焼成加熱することによる羽根つき餃子の製造方法、即ち、該羽根形成用組成物もしくは該冷凍餃子の、調理時間の短縮等を目的とした、あるいはフェーズフリーフード(日常時・非常時といった社会のフェーズ(時期、状態)を取り払い、普段便利に利用しつつ災害時にも適切に使える食品)としての使用等に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来の冷凍羽根つき餃子において、-18℃以下の保存下では、羽根形成用組成物(本明細書において、「バッター」という場合がある。)が凍って餃子本体にくっついており、一体としてトレイから取り出すことが可能である。また、フライパンで調理する時にバッターが徐々に溶け、きれいな羽根つき餃子を作ることができる。羽根の広がりや焼きムラの改善、食感の向上などを目的として、種々の羽根形成用組成物が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
しかし、加熱調理時間の短縮や調理後品質の改善のために、冷凍餃子を冷蔵庫内や室温下で予備解凍する場合があり得るが、冷凍羽根つき餃子の場合、バッターが溶け、餃子本体にくっつかず、トレイに残るという課題があった。また、調理時にバッターがない、あるいは少ないため、餃子の耳部が乾燥し硬くなったり、羽根の形成ができなかったりするという課題もあった。また、非常時(災害発生時)に停電が起こると、冷凍庫内の温度が上昇しバッターが溶け出すため、同様の課題が存在する。即ち、通常の冷凍羽根つき餃子は日常時と非常時の調理後品質に明確な差が見られ、フェーズフリーフードとして適していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2019/021348号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、冷蔵庫内や室温下においたり、あるいは、停電により冷凍庫内温度が上昇したりすることで、解凍された後も保形性があり、餃子本体と一体でトレイから取り出すことができ、かつ-18℃以下で保存したものと同等の調理後品質を再現し得る、予備解凍後調理に適し、かつフェーズフリーフードとして利用可能な餃子羽根形成用組成物、及び該羽根形成用組成物を含む冷凍羽根つき餃子、並びにそれらの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上述の課題を解決するべく、配合する澱粉やゲル化剤等の種類や含有量を変化させて、種々の組成の羽根形成用組成物を調製し、凍結後、種々の条件で解凍した後、テクスチャーアナライザーを用いて、各羽根形成用組成物の硬さ(最大応力(単位:g))及び付着力(負の面積値(単位:g・sec))を測定した。それらの羽根形成用組成物を用いた冷凍餃子を、-18℃を超える条件下で保存(予備解凍)したときに、羽根形成用組成物の保形性が維持されるか否かと、該羽根形成用組成物の硬さ(X)及び付着力(Y)との関係を調べた。その結果、式(1):
Y > ‐1.4167X + 52.4436 (1)
の関係にある場合に、未加熱の羽根形成用組成物であっても、予備解凍後も羽根形成用組成物の保形性が維持されて、餃子本体と一体でトレイから取り出すことができることを見出した。しかも、予備解凍後の餃子を調理したところ、きれいに羽根が形成され、餃子の皮の耳部も乾燥せず、-18℃以下で保存したものと同等の調理後品質を再現できることが明らかとなった。
また、本発明者は、羽根形成用組成物が式(1)の関係を満たすためには、α化澱粉やゲル化剤を配合させることが望ましいことも見出した。
本発明者は、これらの知見に基づいてさらに検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は以下の通りである。
[項1]
テクスチャーアナライザーを用いて、保存後の餃子羽根形成用組成物の硬さ(最大応力(単位:g))と付着力(負の面積値(単位:g・sec))を測定した場合に、該餃子羽根形成用組成物の硬さ(X)と付着力(Y)とが、式(1):
Y > ‐1.4167X + 52.4436 (1)
で示される関係にあることを特徴とする、餃子羽根形成用組成物。
[項2]
水、油、澱粉及び乳化剤を含む、項1記載の組成物。
[項3]
澱粉がα化澱粉である、項2記載の組成物。
[項4]
α化澱粉の含有量が2重量%以上である、項3記載の組成物。
[項5]
α化澱粉がα化コーン澱粉及び/又はα化馬鈴薯澱粉である、項3又は4記載の組成物。
[項6]
α化澱粉が化学的処理を施されていない、項3~5のいずれか一項に記載の組成物。
[項7]
ゲル化剤を含む、項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
[項8]
ゲル化剤の含有量が0.01~10%である、項7記載の組成物。
[項9]
ゲル化剤がゼラチン、寒天、カラギーナン、グルコマンナン及びコンニャクイモ抽出物からなる群より選択される、項7又は8記載の組成物。
[項10]
項1~9のいずれか一項に記載の組成物が凍結状態で表面に付着している、冷凍餃子。
[項11]
予備解凍後調理用である、項10記載の冷凍餃子。
[項12]
災害時保存用である、項10記載の冷凍餃子。
[項13]
項10~12のいずれか一項に記載の冷凍餃子を焼成加熱することを含む、羽根つき餃子の製造方法。
[項14]
項1~9のいずれか一項に記載の組成物を、焼成加熱前の餃子の表面に付着させること、並びに、当該餃子を焼成加熱することを含む、羽根つき餃子の製造方法。
[項15]
項1~9のいずれか一項に記載の組成物を、焼成加熱前の餃子の表面に付着させること、並びに、当該餃子を凍結することを含む、冷凍餃子の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明の餃子羽根形成用組成物によれば、その加熱有無に関わらず、-18℃以下の冷凍温度帯以外で保存した後も保形性があり、餃子本体と一体でトレイから取り出すことができる。また、調理後品質も-18℃以下で保存したものとほぼ同等の品質を再現できる。そのため、調理時間の短縮や調理後品質の改善のために、冷凍餃子を冷蔵庫内や室温下で予備解凍しても、高品質な羽根つき餃子を作ることができる。また、該餃子羽根形成用組成物を用いた冷凍羽根つき餃子は、日常時・非常時でもフェーズフリーフードとして利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
テクスチャーアナラザーによる圧縮試験の測定結果を示す応力-時間曲線のイメージ図である。
試験例1の各試験区におけるトレイへの餃子羽根形成用組成物の残存を示す図である。
試験例1の各試験区における冷凍餃子の調理後の外観を示す図である。
試験例1~7のデータにより得られる近似曲線と、保存後の保形性を有するバッターが、式(1)の関係を満たすことを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、調製時の加熱の有無に関係なく、冷凍餃子を冷蔵庫内や室温下で予備解凍保存したり、冷凍保存時に停電等により冷凍庫内温度が上昇したりしても、保存後の保形性があり、餃子本体と一体でトレイから取り出すことができ、かつ冷凍保存したものと同等の調理後品質を再現し得る、餃子羽根形成用組成物(以下、「本発明の羽根形成用組成物」ともいう。)を提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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