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公開番号2024036258
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-15
出願番号2022141091
出願日2022-09-05
発明の名称湯張制御装置
出願人リンナイ株式会社
代理人個人
主分類F24H 9/16 20220101AFI20240308BHJP(加熱;レンジ;換気)
要約【課題】湯張制御装置の水抜きを容易としながら、断水などの際に大気開放通路を通って排出されるべき湯水が給湯装置側に逆流するのを回避する。
【解決手段】給湯装置から浴槽に湯水を導く給湯通路20に電磁弁31を備え、電磁弁よりも給湯装置側にフィルタ33を設け、電磁弁よりも浴槽側に2つの逆止弁34,35を直列で設ける。また、2つ逆止弁の間から分岐した大気開放通路36に大気開放弁37を設ける。大気開放弁は、給湯装置に上水を導く給水通路から分岐した上水圧力通路18を介して上水の圧力を受けることで開弁バネの付勢力に抗して閉弁する。そして、給水通路および上水圧力通路の水抜き時に開栓される水抜栓から流入する空気を、上流逆止弁34とフィルタとの間に導入可能に連通通路38を接続し、連通通路を開閉可能な空気流入弁39を設ける。空気流入弁は、開弁方向に付勢されており、水抜栓の閉栓状態で上水の圧力を受けることで閉弁する。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
給湯装置から浴槽に湯水を導く給湯通路に設けられ、前記浴槽の湯張りを制御する湯張制御装置において、
前記給湯通路を開閉する電磁弁と、
前記電磁弁よりも前記給湯装置側に設けられ、該給湯装置からの湯水に混入する異物を除去するフィルタと、
前記電磁弁よりも前記浴槽側に直列で2つ設けられ、前記給湯通路を閉じる閉弁方向に付勢されていると共に、前記給湯装置から供給される湯水の圧力が所定の開弁圧力を上回ると開弁する逆止弁と、
前記給湯通路の前記2つの逆止弁の間から分岐した大気開放通路を開閉可能に設けられ、前記給湯装置に上水を導く給水通路から分岐した上水圧力通路を介して上水の圧力を受けることで開弁バネの付勢力に抗して閉弁すると共に、上水の圧力が低下すると前記開弁バネの付勢力によって開弁して前記2つの逆止弁の間の湯水を排出する大気開放弁と、
前記給水通路および前記上水圧力通路の水抜き時に開栓される水抜栓から流入する空気を、前記2つの逆止弁のうち前記電磁弁側の上流逆止弁と前記フィルタとの間に導入可能に接続された連通通路と、
前記連通通路を開閉可能に設けられ、開弁方向に付勢されていると共に、前記水抜栓の閉栓状態で上水の圧力を受けることで閉弁する空気流入弁と
を備えることを特徴とする湯張制御装置。
続きを表示(約 290 文字)【請求項2】
請求項1に記載の湯張制御装置において、
前記大気開放弁は、前記上水圧力通路が接続された一次室と、前記大気開放通路が接続された二次室とがダイヤフラムで仕切られていると共に、前記開弁バネによって前記ダイヤフラムが前記一次室に向けて付勢されており、前記上水圧力通路を介して上水の圧力が前記一次室にかかると、前記ダイヤフラムが前記二次室側に押し込まれることで閉弁し、
前記連通通路は、一端が前記給湯通路の前記上流逆止弁と前記フィルタとの間に接続されており、他端が前記大気開放弁の前記一次室に接続されている
ことを特徴とする湯張制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、給湯装置から浴槽に湯水を導く給湯通路に設けられ、浴槽の湯張りを制御する湯張制御装置に関し、詳しくは、給湯装置の水抜きに伴い湯張制御装置から水抜きする技術に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
給湯装置で生成した湯を用いて浴槽に湯張りするシステムでは、給湯装置から浴槽に湯水を導く給湯通路に、湯張りを制御する湯張制御装置が設けられており、この湯張制御装置は、電磁弁やフィルタや逆止弁などを備えている。電磁弁は、給湯通路を開閉可能であり、電磁弁の開弁によって湯張りが開始され、電磁弁の閉弁によって湯張りが停止される。フィルタは、電磁弁よりも上流側(給湯装置側)に設けられ、給湯装置からの湯水に混入する異物を除去して、電磁弁に異物が挟まるのを防止している。逆止弁は、電磁弁よりも下流側(浴槽側)に設けられ、給湯通路を閉じる閉弁方向に付勢されている。電磁弁の開弁によって給湯装置から供給される湯水の圧力が所定の開弁圧力を上回ると、逆止弁が開弁して湯水を通過させる。一方、湯張り中に断水などの理由で上水の圧力が低下すると、給湯装置から供給される湯水の圧力が低下することで逆止弁が閉弁するので、給湯通路を通って浴槽側から給湯装置側に湯水が逆流するのを阻止できる。そして、2つの逆止弁を直列に設置しておくことによって、逆止弁が1つの場合よりも確実に湯水の逆流を阻止することが可能となる。
【0003】
また、こうした湯張制御装置では、給湯通路の2つの逆止弁の間から分岐した大気開放通路に大気開放弁を設置したものが知られている。大気開放弁は、開弁バネによって開弁方向に付勢されていると共に、給湯装置に上水を供給する給水通路から分岐した上水圧力通路が接続されており、上水圧力通路を介して上水の圧力を受けることで開弁バネの付勢力に抗して閉弁状態になっている。そして、断水などで上水の圧力が低下すると、開弁バネの付勢力で大気開放弁が開弁し、2つの逆止弁の間の湯水が排出されると共に、大気開放弁から流入する空気で置換される。そのため、仮に逆止弁の閉弁が不完全であったとしても、浴槽側から給湯装置側への湯水の逆流を防ぐことができる。さらに、大気開放弁は、給湯装置の水抜きの際にも、給水通路の止水栓を閉めて上水の供給が停止されるのに伴って開弁するので、湯張制御装置の水抜きに利用できる。
【0004】
ただし、湯張制御装置の水抜きでは、次のような理由から、フィルタと上流側(電磁弁側)の逆止弁との間の湯水が抜け難く残ってしまうことがある。まず、水抜きの際には、電磁弁を開弁させても逆止弁が閉弁したままであり、大気開放弁から流入する空気が上流側の逆止弁を通って電磁弁側に導入される(大気圧が作用する)ことはない。一方、給湯装置の水抜きに伴いフィルタよりも上流側(給湯装置側)の湯水が抜けると、フィルタの上流側から下流側の湯水に大気圧が作用する。また、フィルタの細かい目で水の表面張力が生じることで上流側から空気が入り込み難くなる。このため、フィルタと上流側の逆止弁との間では、湯水がフィルタ側から流れ出ようとしても、置換される空気の流入がなく、フィルタにおける水の表面張力と、フィルタの上流側から作用する大気圧とで湯水の重量が支えられる。その結果、フィルタと上流側の逆止弁との間の湯水が閉じ込められたまま残ってしまう。
【0005】
そこで、給湯通路のフィルタと上流側の逆止弁との間に大気開放通路と連通させる連通通路を接続すると共に、この連通通路に空気流入弁を設置することが提案されている(特許文献1)。空気流入弁は、開弁方向に付勢されているものの、給湯装置から湯水が供給されていれば、給湯通路側から湯水の圧力を受けて閉弁状態になっている。そして、水抜き時には給湯装置からの湯水の圧力が低下するのに伴って空気流入弁が開弁し、大気開放弁から連通通路を通って導入される空気でフィルタと上流側の逆止弁との間の湯水を置換可能となるため、フィルタにおける水の表面張力を破って湯水が流れ出ることで湯張制御装置の水抜きが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-046990号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上述のような構成を有する湯張制御装置では、逆止弁の閉弁が不完全な状態で浴槽側から逆流する湯水が大気開放通路を通って大気開放弁から排出される際に、空気流入弁が開弁しているため、大気開放通路から湯水が連通通路を通ってフィルタと上流側の逆止弁との間に流れ込んで給湯装置側に逆流してしまう虞があるという問題があった。
【0008】
この発明は従来の技術における上述した課題に対応してなされたものであり、湯張制御装置の水抜きを容易としながら、断水などの際に大気開放通路を通って排出されるべき湯水が給湯装置側に逆流するのを回避可能な技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するために、本発明の湯張制御装置は次の構成を採用した。すなわち、
給湯装置から浴槽に湯水を導く給湯通路に設けられ、前記浴槽の湯張りを制御する湯張制御装置において、
前記給湯通路を開閉する電磁弁と、
前記電磁弁よりも前記給湯装置側に設けられ、該給湯装置からの湯水に混入する異物を除去するフィルタと、
前記電磁弁よりも前記浴槽側に直列で2つ設けられ、前記給湯通路を閉じる閉弁方向に付勢されていると共に、前記給湯装置から供給される湯水の圧力が所定の開弁圧力を上回ると開弁する逆止弁と、
前記給湯通路の前記2つの逆止弁の間から分岐した大気開放通路を開閉可能に設けられ、前記給湯装置に上水を導く給水通路から分岐した上水圧力通路を介して上水の圧力を受けることで開弁バネの付勢力に抗して閉弁すると共に、上水の圧力が低下すると前記開弁バネの付勢力によって開弁して前記2つの逆止弁の間の湯水を排出する大気開放弁と、
前記給水通路および前記上水圧力通路の水抜き時に開栓される水抜栓から流入する空気を、前記2つの逆止弁のうち前記電磁弁側の上流逆止弁と前記フィルタとの間に導入可能に接続された連通通路と、
前記連通通路を開閉可能に設けられ、開弁方向に付勢されていると共に、前記水抜栓の閉栓状態で上水の圧力を受けることで閉弁する空気流入弁と
を備えることを特徴とする。
【0010】
このような本発明の湯張制御装置では、給湯装置に上水が供給されていれば、上水の圧力を受けて大気開放弁および空気流入弁が閉弁状態となるので、給湯装置からの湯水が大気開放通路や連通通路を流れることはなく、電磁弁を開弁することで浴槽に湯張りすることができる。そして、給湯装置の水抜き時には、水抜栓の開栓によって給水通路および上水圧力通路の水が排出されると共に水抜栓から空気が流入するのに伴い、空気流入弁が開弁し、連通通路を通って空気が上流逆止弁とフィルタとの間に導入される(大気圧が作用する)。すると、上流逆止弁とフィルタとの間では、フィルタにおける水の表面張力だけでは湯水の重量を支えきれなくなるので、表面張力を破って湯水が流れ出ることで容易に水抜きすることが可能となる。さらに、断水などの際に逆止弁の閉弁が不完全な状態で浴槽側から湯水が逆流すると、大気開放通路を通って大気開放弁から湯水が排出されるものの、大気開放通路と連通通路とが完全に独立しているので、大気開放通路を通って排出されるべき湯水が給湯装置側に逆流するのを回避可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

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