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公開番号2024035598
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-14
出願番号2022140168
出願日2022-09-02
発明の名称半導体装置
出願人株式会社デンソー
代理人個人,個人,個人
主分類H01L 25/07 20060101AFI20240307BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】EM寿命を向上できる半導体装置を提供すること。
【解決手段】一相分の上下アーム回路を構成する半導体装置は、はんだ104を介して接続された継手部80、81を備える。半導体素子の主電極に電気的に接続された複数のはんだのそれぞれは、CuおよびSnを含む。各はんだの接続対象のそれぞれは、Ni層を有する。はんだ104はCuおよびSnを含み、継手部80、81はNi層801、811を有する。はんだ104の粒径は、コレクタ電極を接続対象とするはんだの粒径よりも小さい。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
上面に信号用のパッドと主電極である上部電極を有し、前記上面とは板厚方向において反対の面である下面に主電極であり、前記板厚方向から平面視した面積が前記上部電極よりも大きい下部電極を有する複数の半導体素子(40)と、
はんだを介して前記主電極に電気的に接続された複数の導体(50、60、70、80、81、82、92)と、を備え、
前記複数の半導体素子は、上下アーム回路(9)の上アーム(9H)を構成する第1半導体素子(40H)と、前記上下アーム回路の下アーム(9L)を構成し、前記板厚方向において前記上面が同じ側となるように前記板厚方向に直交する一方向において前記第1半導体素子と並んで配置された第2半導体素子(40L)と、を含み、
前記複数の導体は、前記第1半導体素子の上部電極に第1上部はんだ(101H、102H)を介して接続された第1上部導体(50H、70H)と、前記第1半導体素子の下部電極に第1下部はんだ(103H)を介して接続された第1下部導体(60H)と、前記第2半導体素子の上部電極に第2上部はんだ(101L、102L)を介して接続された第2上部導体(50L、70L)と、前記第2半導体素子の下部電極に第2下部はんだ(103L)を介して接続された第2下部導体(60L)と、前記第1上部導体と前記第2下部導体とを中継はんだ(104)を介して接続する継手導体(80、81)と、を含み、
各はんだは、CuおよびSnを含み、
各はんだの接続対象のそれぞれは、Ni層(801、811)を有し、
前記第1上部はんだ、前記第2上部はんだ、および前記中継はんだの少なくともひとつの粒径が、前記第1下部はんだおよび前記第2下部はんだの粒径よりも小さい、半導体装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記第1上部導体は、第1本体部(50H)と、前記第1半導体素子の上部電極と前記第1本体部との間に介在する第1スペーサ部(70H)と、を有し、
前記第2上部導体は、第2本体部(50L)と、前記第2半導体素子の上部電極と前記第2本体部との間に介在する第2スペーサ部(70L)と、を有し、
前記第1上部はんだは、前記第1半導体素子の上部電極と前記第1スペーサ部との間、および、前記第1スペーサ部と前記第1本体部との間にそれぞれ介在し、
前記第2上部はんだは、前記第2半導体素子の上部電極と前記第2スペーサ部との間、および、前記第2スペーサ部と前記第2本体部との間にそれぞれ介在している、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記継手導体は、前記中継はんだである第1中継はんだを介して前記第1上部導体と前記第2下部導体とを接続する第1継手導体であり、
前記複数の導体は、主端子(92)と、前記第2上部導体と前記主端子とを第2中継はんだ(105)を介して接続する第2継手導体(82)と、を含み、
前記第2中継はんだの粒径が、前記第1下部はんだおよび前記第2下部はんだの粒径よりも小さい、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第1下部はんだおよび前記第2下部はんだの粒径よりも小さい前記はんだである小粒はんだの内部、もしくは、前記小粒はんだの接続対象の表面に、粒径を小さくするための凝固の起点部を有する、請求項1~3いずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記起点部は、前記小粒はんだ内に配置され、前記小粒はんだの接続対象の表面に固定された複数のワイヤ片(120)である、請求項4に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記小粒はんだの接続対象である前記導体は、前記Ni層上に、Niを主成分とし、表面が連続して凹凸をなす凹凸酸化膜(803)を有し、
前記起点部は、前記凹凸酸化膜を覆うボイド(121)である、請求項4に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記小粒はんだの接続対象である前記導体は、溢れたはんだを収容する溝(83)を有し、
前記溝の内周端は、連続する凹凸状をなしており、
前記起点部は、前記溝の内周端の凹部および/または凸部である、請求項4に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記小粒はんだには、導電性のボール(122)が添加されており、
前記起点部は、前記ボールである、請求項4に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記ボールは、NiまたはCuを含む、請求項8に記載の半導体装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この明細書における開示は、半導体装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、上下アーム回路の上アームを構成する半導体素子と、下アームを構成する半導体素子を備えた半導体装置を開示している。先行技術文献の記載内容は、この明細書における技術的要素の説明として、参照により援用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-92166号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した半導体装置は、上アームを構成する半導体素子の低電位側の主電極に接続された導体と、下アームを構成する半導体素子の高電位側の主電極に接続された導体とを、はんだを介して接続する継手導体を備える。継手導体のはんだ接合部の接合面積は小さい。特許文献1では、継手導体のはんだ接合部のEM進行を抑制するために、継手導体にNi層を設けている。EMは、ElectroMigrationの略称である。
【0005】
カーボンニュートラルが提唱され、車両のEV化が進む中で、半導体装置にはさらなる小型化、大電流化が求められている。つまり、EM寿命を向上するためのさらなる改善が求められている。上述の観点において、または言及されていない他の観点において、半導体装置にはさらなる改良が求められている。
【0006】
本開示はこのような課題に鑑みてなされたものであり、EM寿命を向上できる半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
開示のひとつである半導体装置は、
上面に信号用のパッドと主電極である上部電極を有し、上面とは板厚方向において反対の面である下面に主電極であり、板厚方向から平面視した面積が上部電極よりも大きい下部電極を有する複数の半導体素子(40)と、
はんだを介して主電極に電気的に接続された複数の導体(50、60、70、80、81、82、92)と、を備え、
複数の半導体素子は、上下アーム回路(9)の上アーム(9H)を構成する第1半導体素子(40H)と、上下アーム回路の下アーム(9L)を構成し、板厚方向において上面が同じ側となるように板厚方向に直交する一方向において第1半導体素子と並んで配置された第2半導体素子(40L)と、を含み、
複数の導体は、第1半導体素子の上部電極に第1上部はんだ(101H、102H)を介して接続された第1上部導体(50H、70H)と、第1半導体素子の下部電極に第1下部はんだ(103H)を介して接続された第1下部導体(60H)と、第2半導体素子の上部電極に第2上部はんだ(101L、102L)を介して接続された第2上部導体(50L、70L)と、第2半導体素子の下部電極に第2下部はんだ(103L)を介して接続された第2下部導体(60L)と、第1上部導体と第2下部導体とを中継はんだ(104)を介して接続する継手導体(80、81)と、を含み、
各はんだは、CuおよびSnを含み、
各はんだの接続対象のそれぞれは、Ni層(801、811)を有し、
第1上部はんだ、第2上部はんだ、および中継はんだの少なくともひとつの粒径が、第1下部はんだおよび第2下部はんだの粒径よりも小さい。
【0008】
上部電極が下部電極よりも小さく、継手導体を備える構成の場合、第1上部はんだ、第2上部はんだ、中継はんだにおける電流密度は、第1下部はんだおよび第2下部はんだにおける電流密度よりも高くなる。開示の半導体装置によれば、電流密度が高い第1上部はんだ、第2上部はんだ、および中継はんだの少なくともひとつの粒径が、第1下部はんだおよび第2下部はんだの粒径よりも小さい。これにより、EMによるNi層の消失を遅くすることができる。この結果、EM寿命を向上できる半導体装置を提供することができる。
【0009】
この明細書における開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。この明細書に開示される目的、特徴、および効果は、後続の詳細な説明、および添付の図面を参照することによってより明確になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
第1実施形態に係る半導体装置が適用される車両の駆動システムの概略構成を示す図である。
第1実施形態に係る半導体装置を示す平面図である。
図2のIII-III線に沿う断面図である。
図2のIV-IV線に沿う断面図である。
封止体を省略した平面図である。
エミッタ電極側のヒートシンクを省略した平面図である。
出力電流および還流電流を示す図である。
図3の領域VIIIを拡大した断面図である。
継手部のはんだ接合面付近を拡大した断面図である。
参考例を示す断面図である。
EM進行のメカニズムを示す参考図である。
変形例を示す平面図である。
第2実施形態に係る半導体装置において、継手部のはんだ接合面付近を拡大した断面図である。
第3実施形態に係る半導体装置において、継手部を含むヒートシンクを示す平面図である
図14の領域XVを拡大した図である。
第4実施形態に係る半導体装置において、継手部のはんだ接合構造を示す断面図である。
変形例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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