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公開番号2024057889
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022164866
出願日2022-10-13
発明の名称光検出器
出願人浜松ホトニクス株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01L 31/10 20060101AFI20240418BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】暗電流を抑制しつつ検出感度を向上できる光検出器を提供する。
【解決手段】光検出器1は、第1導電型半導体層2と、第1導電型半導体層2上に設けられた半導体光吸収層3と、半導体光吸収層3上に設けられた第2導電型半導体層4とを備えている。半導体光吸収層3の内部には、入射光Iを散乱させることで半導体光吸収層3の内部に局在不均一電場を形成する微細改質部6が第2導電型半導体層4から離間して設けられている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1導電型半導体層と、
前記第1導電型半導体層上に設けられた半導体光吸収層と、
前記半導体光吸収層上に設けられた第2導電型半導体層と、を備え、
前記半導体光吸収層の内部には、入射光を散乱させることで前記半導体光吸収層の内部に局在不均一電場を形成する微細改質部が前記第2導電型半導体層から離間して設けられている光検出器。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
前記微細改質部は、前記第1導電型半導体層に対する前記半導体光吸収層の積層方向に交差する交差方向に配列されている請求項1記載の光検出器。
【請求項3】
前記微細改質部は、前記第1導電型半導体層に対する前記半導体光吸収層の積層方向に複数段に配列されている請求項1記載の光検出器。
【請求項4】
前記微細改質部の周囲は、前記半導体光吸収層によって囲まれている請求項1記載の光検出器。
【請求項5】
前記微細改質部は、改質部及び空洞部の少なくとも一方によって構成されている請求項1記載の光検出器。
【請求項6】
前記第1導電型半導体層に対する前記半導体光吸収層の積層方向に交差する交差方向に対する前記微細改質部の幅は、前記入射光の波長以下となっている請求項1記載の光検出器。
【請求項7】
前記第2導電型半導体層上に設けられ、前記局在不均一電場の形成によって前記半導体光吸収層で生じる光電流を取り出す取出電極を備える請求項1~6のいずれか一項記載の光検出器。
【請求項8】
前記第1導電型半導体層に対する前記半導体光吸収層の積層方向から見た場合に、前記微細改質部は、前記取出電極と重ならない領域に位置している請求項7記載の光検出器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、光検出器に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、車両の自動運転機能や衝突防止機能に供されるレーザセンシング技術の発展が顕著となっている。これに伴い、赤外域における安価で高性能な光検出器の開発が要求されてきている。例えば波長1.3μm以上の短波赤外(SWIR)帯では、InGaAsを基板とする半導体受光素子が主流である。しかしながら、当該基板を用いた高性能なアレイ型光検出器は、コスト面に問題を抱えている。
【0003】
このような背景の中、InGaAsに依存しない光検出器として、光吸収層の内部の局在不均一電場を利用する光検出器が開発されてきている。この種の光検出器では、InGaAsに代えて、例えばSi、Geといった比較的安価な材料が光吸収層として利用されている。当該材料は、間接遷移半導体であるため、バンドエッジ波長帯付近において感度が低下することが課題となっている。このような課題に対し、光入射に応じて半導体光吸収層の近傍に局在不均一電場が生じる構成を設け、光閉じ込めに伴う電場増強によって感度向上を図る技術が検討されている。局在不均一電場の別の効果には、不確定性原理により半導体内部の電子に大きな波数を与えられることが挙げられる。この効果により、間接遷移の半導体材料で直接的に光学遷移ができるようになることも、光吸収の向上に寄与すると考えられる。
【0004】
局在不均一電場による電場増強を利用した光検出器としては、例えば特許文献1に記載の受光素子が挙げられる。この従来の受光素子では、基板上に第1導電型半導体層、ノンドープ型半導体光吸収層、第2導電型半導体層、導電層がこの順に設けられている。導電層、第2導電型半導体層、及びノンドープ型半導体光吸収層の積層体には、周期的に配列された複数の開口が設けられている。この開口は、入射光の波長以下となる幅を有し、導電層及び第2導電型半導体層を貫通してノンドープ型半導体光吸収層に達するように設けられている。
【0005】
また、例えば特許文献2に記載の受光素子は、半導体層と、当該半導体層の表面に所定の間隔dをもって配置され、MSM接合を形成する一対の金属電極とを有している。一対の金属電極同士の間隔は、入射光の波長をλとした場合に、λ>dの関係を満たしている。一対の金属電極の少なくとも一方は、半導体層とショットキー接合を形成し、半導体層の屈折率をnとした場合に、λ/(2n)より小さい深さとなる位置まで半導体層に埋め込まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2009/088071号公報
米国特許出願公開第2009/0134486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
局在不均一電場による電場増強を利用した光検出器の検出感度は、未だにInGaAsを利用した光検出器に及ばない。その一方で、同じ局在不均一電場を利用するにあたっては、不確定性原理により半導体内部の電子に大きな波数を与えることで、直接遷移を実現する手法が考えられる。この原理に基づく光検出器の感度向上にあたっては、半導体光吸収層での局在不均一電場の波数成分を十分に確保する必要がある。局在不均一電場の効果は、局在不均一電場の発生位置と半導体光吸収層での空乏層位置との間の距離が増加することで急速に減衰する。特許文献1に記載の受光素子では、局在不均一電場の発生位置が導電層と第2導電型半導体層との界面付近となるが、当該発生位置は、第2導電型半導体層の厚さの分だけノンドープ型半導体光吸収層から離間している。このため、特許文献1の構造を適用して当該原理に基づく光検出器の感度向上を図ることは難しいと考えられる。
【0008】
特許文献2に記載の受光素子では、金属電極を半導体層に埋め込むことで検出感度の向上が図られている。しかしながら、局在不均一電場の発生位置となる半導体層と光電流の取出電極とが一体化しているため、ショットキー接合に起因する暗電流が比較的大きくなるという問題がある。このため、特許文献2に記載の受光素子では、SN比の向上が難しいという課題がある。
【0009】
本開示は、上記課題の解決のためになされたものであり、暗電流を抑制しつつ検出感度を向上できる光検出器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題の解決のため、本願発明者らは、局在不均一電場の発生源に着目した。上述したように、局在不均一電場の効果は、局在不均一電場の発生位置と半導体光吸収層での空乏層位置との間の距離が増加することで急速に減衰する。局在不均一電場の発生位置と半導体光吸収層での空乏層位置とを一致或いは近接させる手法としては、例えば半導体層にエッチングで開口を設け、当該開口の内部に局在不均一電場の発生源となる金属構造体を配置する構造が考えられる。
(【0011】以降は省略されています)

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