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公開番号2024047684
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-08
出願番号2022153312
出願日2022-09-27
発明の名称燃料電池装置
出願人ダイニチ工業株式会社
代理人
主分類H01M 8/04303 20160101AFI20240401BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】発電運転の停止時に水蒸気が燃料供給装置に逆流することを抑制して補機の故障を防ぎ、信頼性の高い燃料電池装置を提供する。
【解決手段】発電運転を停止する停止工程において、燃料ポンプ154を停止する際には、空気の供給量を低下させるようエアブロア142を制御する。これにより、原燃料流路22へ水蒸気が逆流することが抑制されるので、原燃料流路22に設けられた燃料ポンプ154に水蒸気が到達せず、故障を防止することができる。その結果、逆流防止用の逆止弁を廃止することができるため、コストダウンも可能となる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
燃料ガスと酸素含有ガスとを用いて発電を行う燃料電池と、
原燃料を水蒸気改質して燃料ガスを生成する改質器と、
前記改質器に原燃料を供給する燃料ポンプと、
前記改質器に水を供給する改質水ポンプと、
前記燃料電池に酸素含有ガスを供給するエアブロアと、
前記燃料電池の発電を停止する停止工程において、前記エアブロアの駆動を制御して前記燃料電池に酸素含有ガスを供給することで前記燃料電池を冷却し、前記燃料電池の温度が原燃料および水の供給を停止させる温度に低下すると、前記燃料ポンプと前記改質水ポンプとを停止させて原燃料と水の供給を停止する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記燃料ポンプを停止する際に、酸素含有ガスの供給量を低下させるよう前記エアブロアを制御する燃料電池装置。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
前記制御装置は、前記停止工程において、前記燃料ポンプの停止前は前記エアブロアを第1のデューティ比で駆動し、前記燃料ポンプの停止後は前記エアブロアを前記第1のデューティ比よりも低い第2のデューティ比で駆動する請求項1記載の燃料電池装置。
【請求項3】
前記燃料電池に供給される酸素含有ガスの流量を検知する空気流量センサを備え、
前記制御装置は、前記停止工程における酸素含有ガスの流量の最小値および最大値を設定し、前記空気流量センサが検知する酸素含有ガスの流量が最小値以下または最大値以上となった場合は、最小値から最大値の間の所定値に流量を固定して前記エアブロアを駆動する固定流量制御を行う請求項2記載の燃料電池装置。
【請求項4】
前記制御装置は、前記燃料ポンプの停止前に前記エアブロアを固定流量制御している場合、前記燃料ポンプを停止する際には前記エアブロアを前記第2のデューティ比で駆動する請求項3記載の燃料電池装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池装置に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
水素を含有する燃料ガスと酸素含有ガス(空気)とを用いて発電を行ない、電気を外部に供給する燃料電池装置が知られており、発電を行う燃料電池モジュールと、燃料電池モジュールを動作させるための補機等を筐体内に備えて構成される。
【0003】
このような燃料電池装置は、天然ガスやLPガス等の原燃料を水蒸気改質し、燃料電池モジュールに供給する燃料ガスを生成するための改質器を備えている。また改質器の上流には、水を気化して水蒸気を生成する気化器を備えており、この気化器に原燃料と水とが導入されるようになっている。そして、気化器で発生した水蒸気と原燃料とが混合されて下流側の改質部に導入され、改質器で燃料ガスが生成されるように構成されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
そして、気化器へ原燃料を供給する燃料供給装置には、上流側より、供給源から供給される原燃料ガスを遮断する2連の電磁弁、原燃料ガスを送出するガスポンプ、原燃料ガスが一時的に滞留するタンク、原燃料ガスの流量を検知する流量センサ、原燃料ガスに含まれる硫黄分を除去する脱硫器、原燃料ガスの逆流を防止する逆止弁、などの補機が設けられており、原燃料ガスの供給源および各補機の間をガス供給管により接続している。
【0005】
上述のように構成される燃料電池装置では、気化圧が燃料供給圧力を上回ると、気化器で発生した水蒸気が燃料供給装置の配管内に逆流する現象が起こる。水蒸気が逆流すると、燃料供給装置に設けられている燃料ポンプ、流量センサ、脱硫器といった補機を故障させてしまうおそれがある。また、配管が銅の場合には腐食してしまうおそれもある。そのため、燃料供給装置の最下流に逆止弁を設け、この逆止弁を閉じることによって、水蒸気の逆流を防止している。
【0006】
また、逆止弁を連続して2つ設け、逆止弁の間の流路に、地上側に曲がったU字部を形成している。これにより、配管抵抗を上昇させるとともに、万一水蒸気が逆流した場合であっても結露水はU字部の底に滞留するため、上流の補機へ水蒸気が流れ込むことが防止されて故障を防ぐことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2015-109234号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、故障や動作不良等で逆止弁が正常に開閉しなかった場合には、水蒸気が燃料供給装置に逆流して補機を故障させてしまうおそれがある。また、逆止弁を設けたり、さらには配管をU字に構成することは、製造コストの上昇にもつながる。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためのもので、発電運転の停止時に水蒸気が燃料供給装置に逆流することを抑制して補機の故障を防ぎ、信頼性の高い燃料電池装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、燃料ガスと酸素含有ガスとを用いて発電を行う燃料電池と、
原燃料を水蒸気改質して燃料ガスを生成する改質器と、
前記改質器に原燃料を供給する燃料ポンプと、
前記改質器に水を供給する改質水ポンプと、
前記燃料電池に酸素含有ガスを供給するエアブロアと、
前記燃料電池の発電を停止する停止工程において、前記エアブロアの駆動を制御して前記燃料電池に酸素含有ガスを供給することで前記燃料電池を冷却し、前記燃料電池の温度が原燃料および水の供給を停止させる温度に低下すると、前記燃料ポンプと前記改質水ポンプとを停止させて原燃料と水の供給を停止する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記燃料ポンプを停止する際に、酸素含有ガスの供給量を低下させるよう前記エアブロアを制御する燃料電池装置である。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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