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公開番号2024034279
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-13
出願番号2022138415
出願日2022-08-31
発明の名称表面処理剤並びにその製造方法及びその使用方法
出願人コニシ株式会社,国立大学法人九州大学
代理人個人
主分類C23C 28/00 20060101AFI20240306BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】金属板等の基板にカテコール官能基を持つポリマーを付与しうる、貯蔵安定性の良好な表面処理剤を提供する。
【解決手段】4-ビニルカテコールのOH基にtert-ブチルカルボニル基を付加したモノマーを重合し、得られたホモポリマーを、アセトンに溶解してなる表面処理剤である。この表面処理剤を基材に塗布する前又は塗布した後に加熱すると、ポリマー中のtert-ブチルカルボニル基が分解し脱離し、カテコール官能基が生成して、基板と良好に接着する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
化1で表される構成単位を含むポリマーを含有してなる表面処理剤。
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続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
ポリマーが化2で表されるホモポリマーである請求項1記載の表面処理剤。
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(化2中、nの平均は50乃至6,000の範囲内である。)
【請求項3】
ポリマーの数平均分子量が20,000乃至200,000である請求項1又は2記載の表面処理剤。
【請求項4】
化3で表されるモノマーを生成する工程、
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化3で表されるモノマーを重合して、化2で表されるホモポリマーを得る工程及び
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(化2中、nの平均は50乃至6,000の範囲内である。)
得られたホモポリマーを溶媒に溶解させる工程を具備する表面処理剤の製造方法。
【請求項5】
溶媒がアセトンである請求項4記載の表面処理剤の製造方法。
【請求項6】
請求項2記載の表面処理剤を、基材に塗布した後又は基材に塗布する前に、加熱することにより、化2で表されるホモポリマーのtert-ブチルカルボニル基を分解し、ポリビニルカテコールを生成させて、該基材に該ポリビニルカテコールを付着させることを特徴とする表面処理剤の使用方法。
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(化2中、nの平均は50乃至6,000の範囲内である。)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、金属板等の基板の接着性を向上させるために用いる表面処理剤並びにその製造方法及びその使用方法に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、金属板等の基板に塗料を塗布したり、接着剤を塗布する前に、塗料や接着剤と基板の接着性を向上させるため、基板表面に表面処理剤(プライマー)を塗布することが行われている。近年、この表面処理剤として、カテコール官能基を組み込んだ合成ポリマーが望ましいと言われている。そして、カテコール官能基を組み込んだ合成ポリマーは貯蔵安定性がないことや製造しにくいという解決困難な課題があると言われている(特許文献1、段落0005)。
【0003】
特表2021-518448号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、金属板等の基板にカテコール官能基を持つポリマーを付与しうる、貯蔵安定性の良好な表面処理剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
すなわち、本発明は、化1で表される構成単位を含むポリマーを含有してなる表面処理剤並びにその製造方法及びその使用方法に関するものである。
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【0006】
本発明に係る表面処理剤は、化1で表される構成単位を含むポリマーである。したがって、化1で表される構成単位のみからなるホモポリマーや、化1で表される構成単位を含むコポリマーからなるものである。かかるポリマーの数平均分子量(Mn)や質量平均分子量(Mw)は任意であるが、特にMnが20,000乃至2,000,000の範囲内であるのが好ましい。ここで、MnやMwは、ゲル浸透クロマトグラフィー法(GPC法)で測定されるものである。具体的には、東ソー株式会社製のカラムMultipore HXL-M (7.8mm×30cm)を2本使用し、溶離液としてTHFを用いる。そして、標準ポリスチレンに対する相対値として、Mn及びMwを測定するものである。
【0007】
本発明において、特に化1で表される構成単位のみからなるホモポリマーであるのが好ましい。かかるホモポリマーは、化2で表される。
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化2中のnは任意であるが、特にnの平均が50乃至6,000の範囲内であるのが好ましい。
【0008】
化1で表される構成単位を含むポリマーは、以下の方法で製造される。まず、化3で表されるモノマーを生成する。
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化3で表されるモノマーを生成する方法としては、4-ビニルカテコールのOH基にtert-ブチルカルボニル基を付加すればよい。具体的には、コーヒー酸をトリエチルアミン及びジ-tert-ブチルジカーボネートで反応させれば、化3で表されるモノマーを生成することができる。
【0009】
化3で表されるモノマーを重合してポリマーを得る。化3で表されるモノマーのみを重合してホモポリマーを得てもよいし、他のモノマーを共重合してコポリマーを得てもよい。重合はフリーラジカル重合法やRAFT(可逆的付加開裂連鎖移動)重合法等で行うことができる。得られたポリマーをアセトン等の溶媒に溶解させれば、表面処理剤が得られる。
【0010】
かかる表面処理剤は、金属板等の基材に塗布して使用される。基材に塗布する前又は塗布した後に加熱する。加熱温度は200℃程度である。この加熱により、ポリマー中の化1で表される構成単位のtert-ブチルカルボニル基が分解し脱離し、カテコール官能基が生成して、基板と良好に接着する。tert-ブチルカルボニル基が脱離してカテコール官能基が生成する過程で、2モルの炭酸ガスと2モルのイソブテンが生成するが、これらはいずれも常温で気体であり、塗布した表面処理剤中に残存しない。したがって、カテコール官能基を含有するポリマーの他に、異種物質等の残渣が存在しないので、基板との接着性は良好である。特に、ポリマーとしてホモポリマーを用いれば、カテコール官能基のみを含有するポリビニルカテコールとなり、基板との接着性はより良好となる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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