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公開番号2024017128
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-08
出願番号2022119573
出願日2022-07-27
発明の名称エッチング方法
出願人TOPPANホールディングス株式会社
代理人個人,個人
主分類C23F 1/18 20060101AFI20240201BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】EF値が高いエッチング断面形状が得られるエッチング方法を提供する。
【解決手段】エッチング方法は、銅又は銅合金からなる金属板をエッチングする方法であって、塩化第二鉄及び塩化第二銅の少なくとも一方からなる酸化剤と、カルボン酸と、を含有する第一段階用エッチング液を用いて、パターンが形成されたフォトレジストが設けられた金属板をエッチングする第一エッチング工程と、塩化第二鉄及び塩化第二銅の少なくとも一方からなる酸化剤と、カチオン界面活性剤と、を含有する第二段階用エッチング液を用いて、第一エッチング工程でエッチングされた金属板をエッチングする第二エッチング工程と、を有する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
銅又は銅合金からなる金属板をエッチングする方法であって、
塩化第二鉄及び塩化第二銅の少なくとも一方からなる酸化剤と、カルボン酸と、を含有する第一段階用エッチング液を用いて、パターンが形成されたフォトレジストが設けられた前記金属板をエッチングする第一エッチング工程と、
塩化第二鉄及び塩化第二銅の少なくとも一方からなる酸化剤と、カチオン界面活性剤と、を含有する第二段階用エッチング液を用いて、前記第一エッチング工程でエッチングされた前記金属板をエッチングする第二エッチング工程と、
を有するエッチング方法。
続きを表示(約 65 文字)【請求項2】
前記カルボン酸がギ酸、酢酸、及びプロピオン酸の少なくとも一種である請求項1に記載のエッチング方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はエッチング方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電気製品の小型化及び高機能化に伴い、この電気製品に組み込まれる電子デバイスにも更なる小型化、高機能化、及び信頼性の向上が要求されている。このような背景にあって、振動抑制などメカニカルな制御が必要な電子デバイスに用いられるバネ板にも、小型化、微細化が求められている。
例えば、より携帯性が求められるハンディなスマートフォンへ組み込まれているリニア共振アクチュエータ(LRA)方式の振動デバイスには、メカニカルなバネ材が必要である。このようなバネ材には、より小型化、微細化が求められており、特許文献1に開示されているように、金属板製のバネ材の加工部材が用いられている。また、静電容量方式による加速度センサデバイスに用いられるバネ材にも、より小型化、微細化が求められており、特許文献2に開示されているように、金属板の加工部材が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2008-527962号公報
特開2006-78444号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したような電子デバイスに組み込むためには、バネ板の外形加工が必要である。一般的には、金型を用いたパンチング加工にてバネ板を安価に製造できていたが、要求されている小型で微細なバネ板は、パンチング加工では加工面にバリや反りが生じるため、微細加工の限界があった。
そこで、小型で微細なバネ板の製造に、フォトエッチング加工法が用いられるようになった。フォトエッチング加工法は、バネ板の材料である金属板の両面に、所望するパターンが開口するフォトレジストを形成し、パターンの開口部から露出する金属板を酸性のエッチング液で溶解させ、バネ板の外形加工を行う方法である。次いで、アルカリ性のフォトレジスト剥離液でフォトレジストを除去し、所望する外形形状のバネ板を製造する。
【0005】
フォトエッチング加工法は、パンチング加工法と比べると、金属板に機械的に応力を加えないため、反りが生じにくい、バリが発生しない、微細加工ができるなどのメリットがある。また、さらなる小型化が年々求められている電子デバイス側から、エッチング後の金属板の断面形状(エッチング断面形状)がより高アスペクト比でより微細であることが求められるようになった。
【0006】
フォトエッチング加工法で高アスペクト比なエッチング断面形状を作製するには、レジスト2の開口部からサイド方向にエッチングされる量(サイド方向のエッチング量Se)を抑制する必要がある。金属板1の片面のエッチング形状を示した図1のように、深さ方向へ最も深くエッチングされた深さ(エッチング深度D)よりも、サイド方向のエッチング量Seを抑制することが求められる。
またここで、レジスト2のレジスト幅をWa、金属板1の表面の非エッチング幅をWbとすると、サイド方向のエッチング量Seは(Wa-Wb)/2となる。一般にエッチングファクター(EF)と呼ばれるEF値は、D/Se又は2×D/(Wa-Wb)と定義される。
【0007】
図1のように、通常フォトエッチング加工法によるエッチングは、フォトレジスト2の開口部から等方的に進行するため、フォトレジスト2の直下にもサイドエッチングが進行し、フォトレジスト2の開口径よりもエッチング開口径が大きくなる。
例えば、フォトレジストの隣り合う開口のピッチを200μm、Waを140μmとするフォトレジストパターンを用い、エッチング後のWbを30μmとする場合、エッチング液のスプレー圧を高くしたり、エッチング液の温度やエッチング液のコンディションを最適化したりしても、エッチング深度Dは125μmが限界となり、EF値は2.27程度であった。
【0008】
このように、片側エッチング処理でのEF値が低いと、金属板の両面からエッチング加工する貫通孔形成処理の場合、金属板の表面の非エッチング幅Wbの残幅量の設計や、隣り合う開口のピッチの設計、金属板の厚さの設計などが制限されるため、高アスペクト比な金属板のエッチング断面形状を製作しにくいという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、フォトレジスト直下でのサイド方向のエッチング量Seに対して、エッチング深度D(深さ方向のエッチング量)を向上させることにより、EF値が高いエッチング断面形状が得られるエッチング方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係るエッチング方法は、銅又は銅合金からなる金属板をエッチングする方法であって、塩化第二鉄及び塩化第二銅の少なくとも一方からなる酸化剤と、カルボン酸と、を含有する第一段階用エッチング液を用いて、パターンが形成されたフォトレジストが設けられた金属板をエッチングする第一エッチング工程と、塩化第二鉄及び塩化第二銅の少なくとも一方からなる酸化剤と、カチオン界面活性剤と、を含有する第二段階用エッチング液を用いて、第一エッチング工程でエッチングされた金属板をエッチングする第二エッチング工程と、を有することを要旨とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るエッチング方法によれば、EF値が高いエッチング断面形状を有する金属板を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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