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公開番号2024051676
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022157962
出願日2022-09-30
発明の名称導電反射膜
出願人北川工業株式会社
代理人名古屋国際弁理士法人
主分類C23C 14/14 20060101AFI20240404BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】外観異常が発生しにくく、長期的な使用が可能になるよう耐食性を改善した導電反射膜を提供する。
【解決手段】導電反射膜は、ガラス又は樹脂からなる基材上に、マンガンを3~7mass%含む銀合金の導電層を備えた構成を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ガラス又は樹脂からなる基材上に、マンガンを3~7mass%含む銀合金の導電層を備えた、
導電反射膜。
続きを表示(約 110 文字)【請求項2】
請求項1に記載の導電反射膜であって、
前記導電層の厚さが10~40nmであり、60℃、95%RHの空気中で、1000時間後に測定した腐食面積比が3%以下である、
導電反射膜。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、導電反射膜に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
タッチパネルやセンサなどに使用される薄膜には、電気抵抗が低く、反射率の高い物が求められている。そして、そうした導電反射膜として、銀をスパッタリングした物の検討が進められている。また、従来のスパッタリングターゲットとして、銀に様々な元素を添加した合金を使用することにより、特に高温・高湿環境下において、電気抵抗の増加や反射率の低下が起こりにくくなるよう特性を改善する試みが行われてきた。(例えば、特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2004-002929号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の銀を用いた導電反射膜は、銀が空気中の酸素や水分、硫黄、ハロゲンなどと反応してしまうため、電気的特性や光学的特性の低下に加え、外観異常が発生しやすいという問題があった。
【0005】
本発明は、外観異常が発生しにくく、長期的な使用が可能になるよう耐食性を改善した導電反射膜を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、本発明の構成について説明する。
(1)本発明の導電反射膜は、ガラス又は樹脂からなる基材上に、マンガンを3~7mass%含む銀合金の導電層を備えた構成を有する。
【0007】
なお、上記の導電反射膜は、更に以下のような構成を備えていてもよい。
(2)導電層の厚さが10~40nmであり、60℃、95%RHの空気中で、1000時間後に測定した腐食面積比が3%以下である導電反射膜である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の導電反射膜は、スパッタリングされた銀合金膜中に含まれるマンガン成分が、膜の表面付近に偏析している。そのため、空気中の酸素や水分、硫黄、ハロゲンなどに対して、銀よりも優先的にマンガンが反応し、導電反射膜の導電層の表面に、マンガンの酸化被膜が形成されやすい構成になっている。こうして形成されるマンガンの酸化被膜は、銀と空気中の酸素や水分、硫黄、ハロゲンなどとの反応を阻害するため、結果的に導電反射膜の耐食性を向上させることができる。
【0009】
なお、スパッタリングによる成膜には、膜を構成する材料となるスパッタリングターゲットが必要となる。スパッタリングターゲットとなる銀合金中のマンガン成分が7mass%より多くなる場合、成分の偏りにより、安定したスパッタリングができなくなり、成膜された導電反射膜の均一性が損なわれてしまうため、本発明のように優れた耐食性を発揮することができなくなる。また、スパッタリングターゲットとなる銀合金中のマンガン成分が3mass%未満の場合、成膜された導電反射膜の表面に、前記のマンガンの酸化被膜が形成されにくくなるため、本発明のように優れた耐食性を発揮することができなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は本発明の導電反射膜の構成を模式的に表した断面図である。
図2Aは実施例1の表面状態を示す写真である。図2Bは実施例2の表面状態を示す写真である。図2Cは実施例3の表面状態を示す写真である。図2Dは実施例4の表面状態を示す写真である。図2Eは実施例5の表面状態を示す写真である。図2Fは実施例6の表面状態を示す写真である。図2Gは実施例7の表面状態を示す写真である。
図3Aは比較例1の表面状態を示す写真である。図3Bは比較例2の表面状態を示す写真である。図3Cは比較例3の表面状態を示す写真である。図3Dは比較例4の表面状態を示す写真である。図3Eは比較例5の表面状態を示す写真である。図3Fは比較例6の表面状態を示す写真である。図3Gは比較例7の表面状態を示す写真である。図3Hは比較例8の表面状態を示す写真である。図3Iは比較例9の表面状態を示す写真である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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