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公開番号2023183210
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-12-27
出願番号2022096719
出願日2022-06-15
発明の名称成膜方法
出願人株式会社アルバック
代理人弁理士法人南青山国際特許事務所
主分類C23C 14/06 20060101AFI20231220BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】ターゲット液面での皮膜の成長を抑制しつつ、ターゲットから入射する高エネルギー粒子の影響による膜質の変化を抑制できる成膜方法を提供する。
【解決手段】本発明の一形態に係る成膜方法は、減圧雰囲気に維持されたチャンバ内に設置された基板に窒素ラジカルを供給し、液相状態のガリウムターゲットに200V以下の放電電圧と磁場を印加することで生成されたマグネトロンプラズマによって前記ガリウムターゲットをスパッタし、前記基板上に窒化ガリウム膜を形成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
減圧雰囲気に維持されたチャンバ内に設置された基板に窒素ラジカルを供給し、
液相状態のガリウムターゲットに200V以下の放電電圧と磁場を印加することで生成されたマグネトロンプラズマによって前記ガリウムターゲットをスパッタし、前記基板上に窒化ガリウム膜を形成する
成膜方法。
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
請求項1に記載の成膜方法であって、
前記ガリウムターゲットの表面に漏洩する磁場の強度は、0.06テスラ以上である
成膜方法。
【請求項3】
請求項2に記載の成膜方法であって、
前記減圧雰囲気は、圧力が0.1Pa以上1Pa以下のアルゴンガス雰囲気であり、
前記窒素ラジカルの供給源にラジカルガンが用いられ、前記圧力に対する前記ラジカルガンに供給される窒素ガスの分圧比は、5%以上25%以下である
成膜方法。
【請求項4】
請求項3に記載の成膜方法であって、
前記放電電圧は、150V以下である
成膜方法。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1つに記載の成膜方法であって、
前記液相材料のガリウムターゲットは、金属製の容器に収容され、
前記磁気回路を前記容器の中心に対して偏心した回転軸のまわりに回転させながら、前記ガリウムターゲットをスパッタする
成膜方法。
【請求項6】
請求項1~4のいずれか1つに記載の成膜方法であって、
前記液相材料のガリウムターゲットは、金属製の容器に収容され、
前記基板を前記容器の中心に対して偏心した回転軸のまわりに回転させながら、前記ガリウムターゲットをスパッタする
成膜方法。
【請求項7】
請求項1~4のいずれか1つに記載の成膜方法であって、
前記窒化ガリウム膜にドーピングされる不純物元素からなるターゲット材料をスパッタしながら、前記ガリウムターゲットをスパッタする
成膜方法。
【請求項8】
請求項1~4のいずれか1つに記載の成膜方法であって、
前記基板を300℃以上900℃以下で加熱しながら、前記ガリウムターゲットをスパッタする
成膜方法。
【請求項9】
請求項1~4のいずれか1つに記載の成膜方法であって、
前記放電電圧の電源は、直流電源および高周波電源の少なくとも1つを含む
成膜方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、マグネトロンスパッタ法により基板上に窒化ガリウム膜を形成する成膜方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
ラジカルガンを用いた反応性スパッタリング法が知られている。例えば特許文献1には、ラジカルガン部の放出口から真空槽内に配置された基板に窒素ラジカルを照射しながら金属ガリウムのターゲットをプラズマによってスパッタすることで、基板上に窒化ガリウム薄膜を形成するスパッタ装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2019/167715号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
マグネトロンスパッタリング法で形成された膜には、ターゲットから入射する反跳イオンなどの高エネルギー粒子の影響によるダメージが生じやすく、比抵抗等の膜質変化の原因となっている。これを防ぐため、例えば、磁場強度を上げたりスパッタ電源に高周波を重畳したりして高密度プラズマを形成し、放電電圧を下げることで、基板に入射する粒子のエネルギーを下げる手法が採用される。
【0005】
一方、ガリウムターゲットはプラズマの熱で溶解し、その液面がスパッタされる。このような液相状態の金属(以下、液体金属ともいう)の反応性マグネトロンスパッタを行う場合、プラズマ密度が上がると反応性ガスとターゲット液面での反応性が高まり、その反応生成物である皮膜が液面に堆積する。この皮膜は絶縁性であるため、プラズマに曝されることで帯電し、これが原因で異常放電や液面の突沸といった現象を引き起こすおそれがある。
【0006】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、ターゲット液面での皮膜の成長を抑制しつつ、ターゲットから入射する高エネルギー粒子の影響による膜質の変化を抑制できる成膜方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一形態に係る成膜方法は、
減圧雰囲気に維持されたチャンバ内に設置された基板に窒素ラジカルを供給し、
液相状態のガリウムターゲットに200V以下の放電電圧と磁場を印加することで生成されたマグネトロンプラズマによって前記ガリウムターゲットをスパッタし、前記基板上に窒化ガリウム膜を形成する。
【0008】
本発明の成膜方法においては、反応性の高い窒素ラジカルを用いた反応性マグネトロンスパッタ法を採用することで、チャンバ内への窒素導入量を低減してガリウムターゲットの液面への反応生成物である皮膜の成長を抑制する。また、ガリウムターゲットを200V以下の放電電圧でスパッタすることで、ターゲットから基板へ向けて入射する反跳イオンのエネルギーを低減し、当該粒子の影響による膜質の変化を抑制する。
【0009】
前記ガリウムターゲットの表面に漏洩する磁場の強度は、0.06テスラ以上であってもよい。
チャンバ内への窒素導入量の低減効果によりターゲット液面での皮膜の成長が抑制されるため、磁場強度の増加によりプラズマ密度を向上させることができる。
【0010】
前記減圧雰囲気は、圧力が0.1Pa以上1Pa以下のアルゴンガス雰囲気であってもよい。前記窒素ラジカルの供給源にラジカルガンが用いられてもよく、前記圧力に対する前記ラジカルガンに供給される窒素ガスの分圧比は、5%以上25%以下であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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