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公開番号2024057470
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-24
出願番号2022164236
出願日2022-10-12
発明の名称熱処理装置及び金属製部材製造方法
出願人株式会社不二越
代理人個人,個人
主分類C23C 8/22 20060101AFI20240417BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】高程度で金属製部材の機械的強度を向上できる熱処理装置を提供する。
【解決手段】熱処理装置1は、加熱室20と、冷却室80と、加熱室20に収容された金属製部材30を加熱し、所定周期で、所定量の浸炭ガスを加熱室20内の圧力が金属製部材30に浸炭ガスが浸炭する所定圧力以上になるように加熱室20に流入させた後に、加熱室20内の圧力が所定圧力未満になるように浸炭ガスを加熱室20内から排気させる第一浸炭工程と、第一浸炭工程後に、冷却室80に収容された金属製部材30を冷却室80に冷却ガスを流入及び排気させて冷却する冷却工程と、冷却工程後に、加熱室20に収容された金属製部材30を加熱し、加熱室20に浸炭ガスを流入及び排気させる第二浸炭工程とを行う制御装置10とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
加熱、ガスの流入及び排気、並びに金属製部材の収容が可能な加熱室と、
前記加熱室に接続されており、ガスの流入及び排気、並びに前記金属製部材の収容が可能な冷却室と、
前記加熱室に収容された前記金属製部材を加熱し、所定周期で、所定量の浸炭ガスを前記加熱室内の圧力が前記金属製部材に前記浸炭ガスが浸炭する所定圧力以上になるように前記加熱室に流入させた後に、前記加熱室内の圧力が前記所定圧力未満になるように前記浸炭ガスを前記加熱室内から排気させる第一浸炭工程と、前記第一浸炭工程後に、前記冷却室に収容された前記金属製部材を前記冷却室に冷却ガスを流入及び排気させて冷却する冷却工程と、前記冷却工程後に、前記加熱室に収容された前記金属製部材を加熱し、前記加熱室に前記浸炭ガスを流入及び排気させる第二浸炭工程とを行う制御装置と、
を備えることを特徴とする熱処理装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記制御装置は、前記第一浸炭工程において、前記金属製部材の炭素含有量が所定値である場合のA3変態点温度以上であり、かつ前記金属製部材が炭素を含有しない場合のA3変態点温度未満の温度である第一温度に前記金属製部材を加熱し、前記第二浸炭工程において、前記第一温度よりも高い温度である第二温度に前記金属製部材を加熱することを特徴とする請求項1に記載の熱処理装置。
【請求項3】
前記制御装置は、前記第一浸炭工程において、1分以下の期間、前記加熱室内の圧力が前記所定圧力以上になるように前記加熱室内に前記所定量の前記浸炭ガスを流入させることを特徴とする請求項1に記載の熱処理装置。
【請求項4】
前記制御装置は、前記加熱室に収容された前記金属製部材を加熱する事前加熱工程と、前記事前加熱工程後に前記冷却室に収容された前記金属製部材を前記冷却室に前記冷却ガスを流入及び排気させて冷却する浸炭前冷却工程とを前記第一浸炭工程の前に行うことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の熱処理装置。
【請求項5】
前記制御装置は、前記第二浸炭工程後に、前記冷却室に収容された前記金属製部材を前記冷却室に前記冷却ガスを流入及び排気させて冷却する窒化前冷却工程と、前記窒化前冷却工程後に、前記加熱室に収容された前記金属製部材を加熱し、前記加熱室に窒化ガスを流入及び排気させる窒化工程とを行うことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の熱処理装置。
【請求項6】
前記冷却室は、焼き入れ用の油が浸されている油槽を有し、
前記制御装置は、前記窒化工程後に、前記冷却室に収容された前記金属製部材を前記油槽内の油に浸漬する焼入工程を行うことを特徴とする請求項5に記載の熱処理装置。
【請求項7】
加熱、ガスの流入及び排気、並びに金属製部材の収容が可能な加熱室と、ガスの流入及び排気、並びに前記金属製部材の収容が可能な冷却室とを備える熱処理装置に収容された前記金属製部材に対して熱処理を行い、炭化された前記金属製部材を製造する金属製部材製造方法であって、
前記加熱室に収容された前記金属製部材を加熱し、所定周期で、所定量の浸炭ガスを前記加熱室内の圧力が前記金属製部材に前記浸炭ガスが浸炭する所定圧力以上になるように前記加熱室に流入させた後に、前記加熱室内の圧力が前記所定圧力未満になるように前記浸炭ガスを前記加熱室から排気させる第一浸炭工程と、
前記第一浸炭工程後に、前記冷却室に収容された前記金属製部材を前記冷却室に冷却ガスを流入及び排気させて冷却する冷却工程と、
前記冷却工程後に、前記加熱室に収容された前記金属製部材を加熱し、前記加熱室に前記浸炭ガスを流入及び排気させる第二浸炭工程と、
を含むことを特徴とする金属製部材製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、金属製部材に対して熱処理を行う熱処理装置及び金属製部材製造方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、金属製部材に対して炉及び熱処理装置を用いて浸炭処理とよばれる熱処理を行うことによって、金属製部材の表面から炭化物を浸入させて金属製部材の機械的強度を向上させる技術が知られている。
【0003】
これに関し、特許文献1には、金属製部材をオーステナイト化温度以上に加熱した後に金属製部材を冷却し、減圧雰囲気下で金属製部材を浸炭処理する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-42399号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、金属製部材の表面から炭化物を浸入させる際に、金属製部材の表面近傍に炭化物が形成され過ぎることによって金属製部材の機械的強度の向上が抑制されるという問題があった。
【0006】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、金属製部材の機械的強度を向上できる熱処理装置及び金属製部材製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の熱処理装置は、加熱、ガスの流入及び排気、並びに金属製部材の収容が可能な加熱室と、前記加熱室に接続されており、ガスの流入及び排気、並びに前記金属製部材の収容が可能な冷却室と、前記加熱室に収容された前記金属製部材を加熱し、所定周期で、所定量の浸炭ガスを前記加熱室内の圧力が前記金属製部材に前記浸炭ガスが浸炭する所定圧力以上になるように前記加熱室に流入させた後に、前記加熱室内の圧力が前記所定圧力未満になるように前記浸炭ガスを前記加熱室内から排気させる第一浸炭工程と、前記第一浸炭工程後に、前記冷却室に収容された前記金属製部材を前記冷却室に冷却ガスを流入及び排気させて冷却する冷却工程と、前記冷却工程後に、前記加熱室に収容された前記金属製部材を加熱し、前記加熱室に前記浸炭ガスを流入及び排気させる第二浸炭工程とを行う制御装置と、を備える。
【0008】
また、前記制御装置は、前記第一浸炭工程において、前記金属製部材の炭素含有量が所定値である場合のA3変態点温度以上であり、かつ前記金属製部材が炭素を含有しない場合のA3変態点温度未満の温度である第一温度に前記金属製部材を加熱し、前記第二浸炭工程において、前記第一温度よりも高い温度である第二温度に前記金属製部材を加熱する。
【0009】
また、前記制御装置は、前記第一浸炭工程において、1分以下の期間、前記加熱室内の圧力が前記所定圧力以上になるように前記加熱室内に前記所定量の前記浸炭ガスを流入させる。
【0010】
また、前記制御装置は、前記加熱室に収容された前記金属製部材を加熱する事前加熱工程と、前記事前加熱工程後に前記冷却室に収容された前記金属製部材を前記冷却室に前記冷却ガスを流入及び排気させて冷却する浸炭前冷却工程とを前記第一浸炭工程の前に行う。
(【0011】以降は省略されています)

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