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公開番号2024052559
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2023142403
出願日2023-09-01
発明の名称成膜装置
出願人芝浦メカトロニクス株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C23C 14/34 20060101AFI20240404BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】複数の成膜対象物に対して、同時に均一な膜厚分布による成膜ができる成膜装置を提供する。
【解決手段】実施形態の成膜装置1は、ワーク当接面41aを有し、ワークWをホルダHに搭載させる搭載位置と、ホルダHから分離させる分離位置との間で移動可能なトレイ41と、ホルダ当接面421aを有し、回転軸420を中心にホルダHに搭載されたワークWを公転させるとともに、回転軸420の回転に従って、トレイ41を支持する支持軸422を中心に、ワークWを自転させる自公転ユニット42と、ホルダ当接面421aをホルダHに接離させて、ホルダHを搬送体に搭載する搭載位置と搬送体から分離する分離位置との間で移動させるとともに、トレイ41を搭載位置と分離位置との間で移動させるプッシャユニット43と、回転軸420を回転させることにより、複数のトレイ41を公転させるとともに自転させる回転ユニットと、を有する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
ターゲットを有する成膜室において、ワークに対してスパッタリングにより成膜を行う成膜部と、
前記ワークを搭載したホルダを、前記成膜室に対向する位置に搬送する搬送体と、
前記ワークに接離するワーク当接面を有し、前記ワークを前記ホルダに搭載させる搭載位置と、前記ワークを前記ホルダから分離させる分離位置との間で移動可能なトレイと、
前記ホルダに接離するホルダ当接面を有し、回転軸を中心に前記ホルダに搭載された前記ワークを公転させるとともに、前記回転軸の回転に従って、前記トレイを支持する支持軸を中心に、前記ワークを自転させる自公転ユニットと、
前記ホルダ当接面を前記ホルダに接離させて、前記ホルダを前記搬送体に搭載する搭載位置と前記ホルダを前記搬送体から分離する分離位置との間で移動させるとともに、前記トレイを前記搭載位置と前記分離位置との間で移動させるプッシャユニットと、
前記プッシャユニットによって前記ホルダ当接面を前記ホルダに接触させ、前記トレイを前記分離位置に移動して、前記ワークを前記成膜室に収容した状態で、前記回転軸を回転させることにより、前記トレイを公転させるとともに、前記トレイを自転させる回転ユニットと、
を有することを特徴とする成膜装置。
続きを表示(約 550 文字)【請求項2】
前記自公転ユニットは、前記回転軸の回転を、前記支持軸の回転に変換する変換機構を有することを特徴とする請求項1記載の成膜装置。
【請求項3】
前記変換機構は、
前記回転軸の回転を伝達する伝達部と、
前記伝達部により前記回転軸の回転が伝達されて支持軸を回転させる回転部材と、
を有することを特徴とする請求項2記載の成膜装置。
【請求項4】
前記ホルダ当接面及び前記ホルダは、前記回転軸と前記トレイの公転中心とを位置決めする嵌合部を有することを特徴とする請求項1記載の成膜装置。
【請求項5】
前記搬送体は、前記ホルダが搭載位置にある状態で間欠回転可能に設けられ、前記ホルダを分離位置とする前記プッシャユニットに対応する位置に、前記ホルダを停止させる回転テーブルを有することを特徴とする請求項1記載の成膜装置。
【請求項6】
前記ホルダは、前記ワークを複数搭載可能に設けられ、
前記回転ユニットは、複数の前記ワークを前記成膜室に収容した状態で、前記回転軸を回転させることにより、複数の前記トレイを公転させるとともに、それぞれの前記トレイを自転させることを特徴とする請求項1記載の成膜装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、成膜装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
基板などの成膜対象物の表面に成膜を行う装置として、スパッタリングによる成膜装置が広く用いられている。スパッタリングは、真空引きされたチャンバ内に導入したガスをプラズマ化することによりイオンを発生させ、発生したイオンが、成膜材料であるターゲットの表面に衝突することにより、成膜材料が飛び出して基板に付着することを利用した技術である。
【0003】
このような成膜装置においては、基板の表面に形成される膜の厚さが均一となるようにすることが望ましい。スパッタリングにおいては、例えば、複数のターゲットを配設して、成膜材料が基板に降り注ぐ分布を均等に近づけることが行われる。このとき、さらに膜厚分布を均等とするために、各ターゲットへの印加電力を調整する、ターゲットと成膜対象物との距離や向きを調整する等の方法により、膜厚の面内均一化を図ることが行われていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平01-212756号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記方法では、多くのターゲットを必要とする。このため、印加電力を調整する方法では、電力制御が複雑となる。また、ターゲットと基板との距離を調整する方法でも、基板に近づけたターゲットが他のターゲットから飛び出す成膜材料の粒子を遮蔽してしまうため、基板に近づけることにも限界がある。つまり、ターゲットへの印加電圧の調整や、ターゲットと基板との距離の調整によっても、膜厚の均一化を図ることが困難な場合もある。
【0006】
また、基板に対してターゲットの傾斜角度を付けることによって、膜厚分布を改善できる場合がある。しかし、ターゲットを保持する機構、ターゲットを冷却する機構、成膜効率を向上させるために利用する磁石等、他の構成部材の配置が必要なため、最適な傾斜角度の選択ができない場合があり、膜厚を最適にすることが困難である。
【0007】
これに対処するため、複数のターゲットに対向する基板を回転させて、基板の成膜対象面を、順次異なるターゲットに対向させることにより、複数のターゲットの成膜レートのばらつきを相殺することが行われている(例えば、特許文献1)。この特許文献1には、さらに、複数の基板を、各基板の外側に設けた回転軸を中心に回転(公転)させながら、同時に成膜することも記載されている。しかし、この場合、各基板の表面の各箇所は、いつも同じ軌道を通過し、ターゲットとの距離が不均一なまま変わらないので、成膜材料の堆積に偏在が生じることにつながり、個々の基板内の膜厚分布にばらつきが生じていた。このため、各基板の表面の各箇所が、公転での同じ軌道を通過しないように、公転に加え、各基板毎に、各基板の内側に設けた回転軸を中心に回転(自転)させることも考えられている。
【0008】
ここで、成膜や、成膜された膜に対して酸化又は窒化する膜処理等を、一つのチャンバ内で行うために、成膜を行う成膜室や膜処理を行う処理室が同じチャンバ内に複数配置された成膜装置がある。このような成膜装置では、搬送体に成膜対象物となる基板を載置し、成膜室に対向する位置に基板を移動させた後、プッシャによって搬送体から基板を分離させ、ターゲットに基板を近づけた状態で成膜を行い、再び搬送体に基板を載置して次の成膜室や処理室に移動させる。このような成膜装置においては、プッシャによって基板を上昇させた状態で成膜を行うが、上述の課題に対応するため、プッシャの昇降機構に加えて複数の基板の自転及び公転を行う機構が求められていた。
【0009】
本発明の実施形態は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、複数の成膜対象物に対して、同時に均一な膜厚分布による成膜ができる成膜装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するため、実施形態の成膜装置は、ターゲットを有する成膜室において、ワークに対してスパッタリングにより成膜を行う成膜部と、前記ワークを搭載したホルダを、前記成膜室に対向する位置に搬送する搬送体と、前記ワークに接離するワーク当接面を有し、前記ワークを前記ホルダに搭載させる搭載位置と、前記ワークを前記ホルダから分離させる分離位置との間で移動可能なトレイと、前記ホルダに接離するホルダ当接面を有し、回転軸を中心に前記ホルダに搭載された前記ワークを公転させるとともに、前記回転軸の回転に従って、前記トレイを支持する支持軸を中心に、前記ワークを自転させる自公転ユニットと、前記ホルダ当接面を前記ホルダに接離させて、前記ホルダを前記搬送体に搭載する搭載位置と前記ホルダを前記搬送体から分離する分離位置との間で移動させるとともに、前記トレイを前記搭載位置と前記分離位置との間で移動させるプッシャユニットと、前記プッシャユニットによって前記ホルダ当接面を前記ホルダに接触させ、前記トレイを前記分離位置に移動して、前記ワークを前記成膜室に収容した状態で、前記回転軸を回転させることにより、前記トレイを公転させるとともに、前記トレイを自転させる回転ユニットと、を有する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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