TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024032720
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-12
出願番号2023220629,2022172005
出願日2023-12-27,2016-05-23
発明の名称枠体
出願人マクセル株式会社
代理人
主分類C23C 14/04 20060101AFI20240305BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】熱による膨張量の違いを小さくして、熱膨張に起因する歪の発生を抑制できる枠体を提供する。
【解決手段】上枠16と下枠17とを備え、上枠16および下枠17が低熱線膨張係数の金属材からなり、上枠16と下枠17とが接着層18を介して接合されている枠体である。該枠体が複数積層され、積層方向に隣り合う枠体どうしが接着層19を介して接合されている。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
上枠(16)と下枠(17)とを備え、
上枠(16)および下枠(17)が低熱線膨張係数の金属材からなり、
上枠(16)と下枠(17)とが接着層(18)を介して接合されている枠体であって、
該枠体が複数積層され、積層方向に隣り合う枠体どうしが接着層(19)を介して接合されていることを特徴とする枠体。
続きを表示(約 160 文字)【請求項2】
枠体が一対積層され、上方側の枠体の厚み寸法が下方側の枠体の厚み寸法より小さく設定されていることを特徴とする請求項1に記載の枠体。
【請求項3】
上枠(16)と下枠(17)は、突弧面あるいは凹弧面どうしが対向する状態で接合されていることを特徴とする請求項1または2に記載の枠体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、枠体に関し、マスク本体を支持するために用いることができる。本発明の枠体は、例えば、蒸着マスク(メタルマスク)に適用できる。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
表示装置を有するスマートフォンやタブレット端末などのモバイル機器において、機器
の軽量化および駆動時間の長時間化を目的として、液晶ディスプレイに替えて、より軽量
で消費電力が小さな有機ELディスプレイの採用が始まっている。有機ELディスプレイ
は、蒸着マスク法により、基板(蒸着対象)上に有機EL素子の発光層(蒸着層)を形成
することで製造される。このとき、より多くのマスク本体を備える大型化された蒸着マス
クを使用して、一回の蒸着作業でより多くの製品を製造することにより、有機ELディス
プレイの製造コストを低減させることができる。そのため、有機ELディスプレイの製造
メーカーから、蒸着マスクの大型化の要望が高まっている。
【0003】
蒸着マスク法に用いられる蒸着マスクは、例えば特許文献1に開示されている。係る特
許文献1では、複数のマスク部(蒸着パターン)を備えるメタルマスク(マスク本体)と
、額縁状に形成されてメタルマスクを緊張した状態で固定保持するインバー材からなるフ
レーム(枠体)とで蒸着マスクを構成している。メタルマスクは、フレームに対してスポ
ット溶接で接合されている。
【0004】
この種の蒸着マスクは、本出願人も提案しており、例えば特許文献2に開示されている
。係る蒸着マスクは、蒸着パターンを備える複数のマスク本体と、マスク本体に対して不
離一体的に接合される補強用の枠体とからなる。枠体はインバー材(低熱線膨張係数の材
質)で形成されており、各マスク本体は、その外周縁がマスク本体を囲む枠体に電鋳法で
形成された金属層で接合されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2004-323888号公報
特開2005-15908号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1および特許文献2の蒸着マスクのように、メタルマスクを固定保持するフレ
ームや、マスク本体を補強する枠体をインバー材で構成することにより、蒸着時の作業環
境が高温環境であっても、蒸着マスクが膨張するのを抑制して、蒸着層(発光層)の再現
精度および蒸着精度を確保できる。しかし、特許文献1の蒸着マスクのメタルマスクは、
緊張状態でフレームに固定保持されているものの、蒸着マスクを大型化した場合には、フ
レームで支持されていないメタルマスクの面積が大きくなり、自重によりメタルマスクに
反り変形が生じてしまう。そのため、再現精度および蒸着精度が低下をするのを避けられ
ない。
【0007】
その点、特許文献2の蒸着マスクでは、各マスク本体はマスク本体を囲む枠体に接合さ
れているので、蒸着マスクを大型化した場合でも、自重によるマスク本体の反り変形が生
じることはなく、蒸着層の再現精度および蒸着精度を確保できる。しかし、インバー材か
らなる枠体であっても、蒸着作業時には僅かに膨張する。また、枠体はインバー材の金属
板材で形成されるが、通常、一般に流通している金属板材には板厚偏差が存在するため、
枠体の部位によって板厚にばらつきがある。このため、枠体の各部分で膨張量が異なり、
膨張量の違いが蒸着マスク全体の歪としてあらわれることがある。このように蒸着マスク
に歪が生じると、蒸着マスクの平坦度が悪化して、再現精度および蒸着精度が極度に低下
してしまう。この歪は、枠体を大型化するにつれ顕著にあらわれる。このような母材の板
厚偏差に由来する歪の発生は、金属板材の製造工程を管理して、板厚偏差が小さい母材を
専用に製造し使用することにより抑制できるが、その分母材が高価となり、蒸着マスクの
製造コストの上昇を招く。ここで、板厚偏差とは、金属板材の標準寸法に対する厚さのば
らつき幅を意味する。
【0008】
本発明の目的は、熱による膨張量の違いを小さくして、熱膨張に起因する歪の発生を抑制できる枠体を提供することにある。係る枠体は、例えば、マスク本体の補強に用いられ、製造コストの上昇を抑えながらマスクの大型化の実現、マスクの平坦度の維持ができ、蒸着層の再現精度および蒸着精度を確保できる蒸着マスクを得ることができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の蒸着マスクは、多数独立の蒸着通孔5からなる蒸着パターン6を備えるマスク
本体2と、マスク本体2の周囲に配置した、低熱線膨張係数の金属板材からなる補強用の
枠体3とを備える。マスク本体2と枠体3とは、金属層8を介して不離一体的に接合され
ている。そして、枠体3が同一形状に形成された上枠16と下枠17とで構成されて、上
枠16と下枠17とが接着層18を介して接合され一体化されていることを特徴とする。
【0010】
複数の枠体3・3を積層して、積層方向に隣り合う枠体3・3どうしを接着層19を介
して接合する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
熱フィラメントCVD装置
2か月前
東レエンジニアリング株式会社
成膜装置
2か月前
株式会社アイセロ
防錆フィルム
17日前
株式会社アルバック
基板処理装置
2か月前
マシン・テクノロジー株式会社
蒸発装置
2か月前
東京エレクトロン株式会社
成膜装置
3か月前
北川工業株式会社
導電反射膜
24日前
東京エレクトロン株式会社
基板処理装置
1か月前
株式会社神戸製鋼所
改質金属材の製造方法
1か月前
TOPPANホールディングス株式会社
エッチング装置
1か月前
株式会社ベル・トレーディング
金属洗浄剤
2か月前
東京エレクトロン株式会社
成膜装置および成膜方法
12日前
株式会社ブイ・テクノロジー
蒸着装置及び蒸着方法
1か月前
株式会社神戸製鋼所
金属-有機化合物複合材
25日前
株式会社野村鍍金
積層硬質炭素膜及びその製造方法
2か月前
東京エレクトロン株式会社
成膜方法および成膜装置
2か月前
株式会社不二越
真空浸炭方法及び真空浸炭装置
1か月前
株式会社MOLDINO
被覆工具
2か月前
株式会社オプトラン
基板ホルダー搬送システム
3か月前
マルイ鍍金工業株式会社
ステンレスの表面処理方法。
3か月前
日本特殊陶業株式会社
複合部材
1か月前
キヤノントッキ株式会社
成膜装置
18日前
富士フイルム株式会社
蒸着方法および蒸着用容器
25日前
ENEOS株式会社
さび止め油組成物
18日前
株式会社アルバック
基板処理装置及びクランプ機構
2か月前
東京エレクトロン株式会社
載置台及び基板処理装置
12日前
芝浦メカトロニクス株式会社
成膜装置
24日前
株式会社不二越
熱処理装置及び金属製部材製造方法
11日前
芝浦メカトロニクス株式会社
成膜装置
24日前
大日本印刷株式会社
マスクの製造方法及びマスク
25日前
日本製鉄株式会社
鋼歯車及び鋼歯車の製造方法
2か月前
大陽日酸株式会社
混合ガス供給方法
2か月前
大陽日酸株式会社
混合ガス供給装置
2か月前
TOPPANホールディングス株式会社
エッチング方法
2か月前
株式会社アルバック
スパッタリング装置及び成膜方法
2か月前
マクセル株式会社
枠体
1か月前
続きを見る