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公開番号2024033206
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-13
出願番号2022136658
出願日2022-08-30
発明の名称電解質膜、膜電極接合体および膜電極接合体を備えた燃燃料電池の運転方法
出願人東レ株式会社
代理人
主分類H01M 8/1067 20160101AFI20240306BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】発電温度が80℃を超える場合であっても良好な発電性能が得られる、燃料電池用電解質膜を提供する。
【解決手段】
燃料電池に用いられる電解質膜であって、前記電解質膜が炭化水素系高分子電解質を含み、前記電解質膜が相分離構造を有し、かつ、前記電解質膜の小角X線散乱によって観察される相分離構造の平均周期サイズにおいて、大気中での平均周期サイズ(A)(nm)と水中での平均周期サイズ(B)(nm)との比率(A/B)が0.30以上である、電解質膜。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
燃料電池に用いられる電解質膜であって、前記電解質膜が炭化水素系高分子電解質を含み、前記電解質膜が相分離構造を有し、かつ、前記電解質膜の小角X線散乱によって観察される相分離構造の平均周期サイズにおいて、大気中での平均周期サイズ(A)(nm)と水中での平均周期サイズ(B)(nm)との比率(A/B)が0.30以上である、電解質膜。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
前記相分離構造が共連続様である、請求項1に記載の電解質膜。
【請求項3】
前記大気中での平均周期サイズ(A)が25nm以上100nm未満である、請求項1に記載の電解質膜。
【請求項4】
前記水中での平均周期サイズ(B)が40nm以上110nm未満である、請求項1に記載の電解質膜。
【請求項5】
前記炭化水素系高分子電解質のイオン交換容量(IEC)が1.5meq/g以上3.1meq/g未満である、請求項1に記載の電解質膜。
【請求項6】
前記電解質膜の示差走査熱量分析法によって測定される結晶化熱量が0.1J/g以上である、または、前記電解質膜の広角X線回折によって測定される結晶化度が0.5%以上である、請求項1に記載の電解質膜。
【請求項7】
前記炭化水素系高分子電解質が芳香族炭化水素系ポリマーを含む、請求項1に記載の電解質膜。
【請求項8】
前記芳香族炭化水素系ポリマーが芳香族ポリエーテルケトン系ポリマーである、請求項7に記載の電解質膜。
【請求項9】
前記炭化水素系高分子電解質が、イオン性基を含有するセグメントと、イオン性基を含有しないセグメントと、をそれぞれ一個以上有するブロック共重合体である、請求項1に記載の電解質膜。
【請求項10】
前記イオン性セグメントが下記一般式(S1)で表される構造を含有する、請求項9に記載の電解質膜。
TIFF
2024033206000028.tif
14
170
(一般式(S1)中、Ar

~Ar

は、それぞれ独立に、置換または無置換のアリーレン基を表し、Ar

~Ar

のうち少なくとも1つはイオン性基を有する。Y

およびY

は、それぞれ独立に、ケトン基または、ケトン基に誘導され得る保護基を表す。*は、一般式(S1)または他の構成単位との結合を表す。)
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池に用いられる電解質膜、膜電極接合体および膜電極接合体を備えた燃燃料電池の運転方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
燃料電池は、水素、メタノールなどの燃料を電気化学的に酸化することによって、電気エネルギーを取り出す一種の発電装置であり、近年、クリーンなエネルギー供給源として注目されている。なかでも、電解質として固体高分子電解質膜を備えた固体高分子形燃料電池は、高いプロトン伝導性を有する固体高分子電解質膜が開発されたため、常温でも作動でき、かつ、エネルギー密度が高いことから、比較的小規模の分散型発電施設、自動車や船舶など移動体の発電装置として幅広い応用が期待されている。
【0003】
固体高分子形燃料電池は、通常、膜電極複合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)がセパレータによって挟まれたセルをユニットとして構成されている。膜電極複合体は、通常、燃料ガスおよび酸化ガスを触媒層へ供給するガス拡散層と、発電を担う反応の起こるアノードとカソードの触媒層と、上記触媒層間のプロトン伝導体となる高分子電解質膜とで構成されている。
【0004】
燃料電池の通常運転(定常運転)時の発電温度は、一般に80℃以下である。発電温度が80℃を超えると、電解質膜が乾燥してプロトン伝導性が低下し発電性能が低下するからである。また、従来から燃料電池の電解質膜として一般的に知られているフッ素系高分子電解質膜は、軟化温度が80℃付近であることも上記理由の一つであると考えられる。
【0005】
従来から一般的に知られているフッ素系高分子電解質膜を用いた固体高分子形燃料電池では、高温かつ低加湿の条件下における発電性能(出力電圧等)が不充分であるため、低温(80℃以下)で比較的高加湿の条件下で運転する必要があった。そのため、燃料電池には比較的大型の加湿器や冷却装置を配備する必要があった。
【0006】
上記のような課題に対して、90℃以上の高温で発電する燃料電池に、改良されたフッ素系高分子電解質膜を用いることが提案されている(例えば、特許文献1、2)。
【0007】
一般的に、フッ素系高分子電解質膜は高価であり、ガスバリア性や機械的強度が比較的低いことから、フッ素系高分子電解質膜に替えて炭化水素系高分子電解質膜を燃料電池に使用すること検討されており、また提案されている(例えば、特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2006-302600号公報
特開2011-34769号公報
特開2010-44908号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記特許文献3には、80℃を超える温度域で発電することは記載されていないし、また、具体的に開示された炭化水素系高分子電解質膜では、80℃を超える温度域で十分な発電性能を得ることはできない。
【0010】
そこで、本発明の目的は、80℃を超える温度域で発電する場合であっても良好な発電性能が得られる、燃料電池用電解質膜を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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