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公開番号2024030672
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-07
出願番号2022133714
出願日2022-08-25
発明の名称マグネシウム合金の表面改質方法
出願人山梨県,株式会社グローバルマグネシウムコーポレーション
代理人個人
主分類C23C 8/40 20060101AFI20240229BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】穏やかな条件でマグネシウム合金の表面を改質する。
【解決手段】マグネシウム合金20の表面改質方法は、OH基を備え25℃で液体である有機化合物と、水とを含有する処理液18にマグネシウム合金20を浸し、100℃以上の温度に処理液18を維持し、処理液18中でマグネシウム合金20の表面を処理して、表面に耐食性を付与する。有機化合物は多価アルコールであることが好ましい。多価アルコールは、グリセリン、エチレングリコール、およびプロピレングリコールの一種以上であることが好ましい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
OH基を備え25℃で液体である有機化合物と、水とを含有する処理液にマグネシウム合金を浸し、
100℃以上の温度に前記処理液を維持し、前記処理液中で前記マグネシウム合金の表面を処理して、前記表面に耐食性を付与するマグネシウム合金の表面改質方法。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
請求項1において、
前記有機化合物が多価アルコールであるマグネシウム合金の表面改質方法。
【請求項3】
請求項2において、
前記多価アルコールが、グリセリン、エチレングリコール、およびプロピレングリコールの一種以上であるマグネシウム合金の表面改質方法。
【請求項4】
粒径100μm以下の泡と、水とを含有する処理液にマグネシウム合金を浸し、
90℃以上の温度に前記処理液を維持し、前記処理液中で前記マグネシウム合金の表面を処理して、前記表面に耐食性を付与するマグネシウム合金の表面改質方法。
【請求項5】
気密容器内で水を含有する処理液にマグネシウム合金を浸し、
100℃以上140℃以下の温度に前記処理液を維持し、前記処理液中で前記マグネシウム合金の表面を処理して、前記表面に耐食性を付与するマグネシウム合金の表面改質方法。
【請求項6】
表面に塑性ひずみが付与されたマグネシウム合金を、水を含有する処理液に浸し、前記処理液中で前記マグネシウム合金の表面を処理して、前記表面に耐食性を付与するマグネシウム合金の表面改質方法。
【請求項7】
請求項6において、
90℃以上100℃以下の温度に前記処理液を維持しながら前記マグネシウム合金の表面を処理するマグネシウム合金の表面改質方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願は、マグネシウム合金の表面に耐食性皮膜を形成するマグネシウム合金の表面改質方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
マグネシウム合金は、軽量で高強度のため、携帯機器の筐体、エンジンのシリンダー、および建築材料などに利用されている。しかしながら、マグネシウム合金の表面は酸化されやすい。このため、陽極酸化処理または化成処理などによって、マグネシウム合金の表面に耐食性を付与している。特許文献1では、温度170℃~190℃、圧力0.25MPa~1.0MPaの水蒸気で、マグネシウム合金の表面を耐食処理している。特許文献1のマグネシウム合金の表面処理の条件よりも穏やかな条件で、マグネシウム合金の表面を改質する方法が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-82451号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は、このような事情に鑑みてなされたものであり、穏やかな条件でマグネシウム合金の表面を改質することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願のある態様のマグネシウム合金の表面改質方法は、OH基を備え25℃で液体である有機化合物と、水とを含有する処理液にマグネシウム合金を浸し、100℃以上の温度に処理液を維持し、処理液中でマグネシウム合金の表面を処理して、表面に耐食性を付与する。
【0006】
本願の他の態様のマグネシウム合金の表面改質方法は、粒径100μm以下の泡と、水とを含有する処理液にマグネシウム合金を浸し、90℃以上の温度に処理液を維持し、処理液中でマグネシウム合金の表面を処理して、表面に耐食性を付与する。
【0007】
本願のさらに他の態様のマグネシウム合金の表面改質方法は、気密容器内で水を含有する処理液にマグネシウム合金を浸し、100℃以上140℃以下の温度に処理液を維持し、処理液中でマグネシウム合金の表面を処理して、表面に耐食性を付与する。
【0008】
本願のさらに他の態様のマグネシウム合金の表面改質方法は、表面に塑性ひずみが付与されたマグネシウム合金を、水を含有する処理液に浸し、処理液中でマグネシウム合金の表面を処理して、表面に耐食性を付与する。
【発明の効果】
【0009】
本願のマグネシウム合金の表面改質方法によれば、水蒸気でマグネシウム合金の表面を改質する従来の処理条件の温度170℃~190℃かつ圧力0.25MPa~1.0MPaと比べて、穏やかな処理条件でマグネシウム合金の表面が改質できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
第一実施形態および第四実施形態のマグネシウム合金の表面改質方法に使用できる処理装置の断面模式図
第二実施形態のマグネシウム合金の表面改質方法に使用できる処理装置の断面模式図。
第三実施形態のマグネシウム合金の表面改質方法に使用できる処理装置の断面模式図。
実施例1-3で得られたマグネシウム合金片の表面の粉末X線回折チャート。
処理前のマグネシウム合金片の外観画像。
実施例2-1で得られたマグネシウム合金片の外観画像。
実施例5-3で得られたマグネシウム合金片の外観画像。
実施例5-3で得られたマグネシウム合金片の表面の電子顕微鏡像。
比較例3で得られたマグネシウム合金片の表面の電子顕微鏡像。
実施例7-1で得られたマグネシウム合金片の外観画像。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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