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公開番号2024017424
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-08
出願番号2022120047
出願日2022-07-27
発明の名称ケイ素及び/又はケイ素を含む物質から水素を発生させる方法と水素製造装置
出願人個人,個人
代理人個人
主分類C01B 3/06 20060101AFI20240201BHJP(無機化学)
要約【課題】
水100%を熱分解して水素を得る方法では、水は水素と酸素との結びつきが強いため、理論上3,000℃~5,000℃の温度を与えないと、水素と酸素に分解しないと言われている。3,000℃以上の温度で水を熱分解して水素を得る方法では、3,000℃以上の高温を得る実質的な方法が得られないことや、そのような高温状態の空間を外界から保つための設備を安価に作れないことや、高温の空間内に連続的に水を供給する手段が考えられないこと等、多くの問題を含んでいる。
【解決手段】
本発明は、ケイ素(シリコン)及び/又はケイ素を含む物質、例えばSiを代表とする複合物、一般に金属シリコンと言われる物質全てのグレードのものを指すものから、水素を発生させる技術である。上記の物質とアルカリ液とを混合し、水素を一定の数量と一定の圧力で継続的に発生させる技術である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ケイ素(シリコン)及び/又はケイ素を含む物質と、アルカリ液とを混合し、水素を一定の数量と一定の圧力で継続的に発生させるようにしたことを特徴とするケイ素及び/又はケイ素を含む物質から水素を発生させる方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
ケイ素(シリコン)及び/又はケイ素を含む物質と、アルカリ液とを混合し、水素を一定の数量と一定の圧力で継続的に発生させるようにしたことを特徴とするケイ素及び/又はケイ素を含む物質から水素を発生させる水素製造装置。
【請求項3】
前記ケイ素(シリコン)及び/又はケイ素を含む物質が、金属シリコンであることを特徴とする請求項1に記載のケイ素及び/又はケイ素を含む物質から水素を発生させる方法。
【請求項4】
前記ケイ素(シリコン)及び/又はケイ素を含む物質が、金属シリコンであることを特徴とする請求項2に記載のケイ素及び/又はケイ素を含む物質から水素を発生させる水素製造装置。
【請求項5】
前記アルカリ液が、日本国内基準の工業用または飲料用の水道水、浄水器を通過した硬水及び軟水、一般的な井戸水、海水を原水とした一定の浄水後の水、天然鉱石と人工鉱石に前記の水を通過させることによって生成する改質した水、
のいずれかからなることを特徴とする請求項1に記載のケイ素及び/又はケイ素を含む物質から水素を発生させる方法。
【請求項6】
前記アルカリ液が、日本国内基準の工業用または飲料用の水道水、浄水器を通過した硬水及び軟水、一般的な井戸水、海水を原水とした一定の浄水後の水、天然鉱石と人工鉱石に前記の水を通過させることによって生成する改質した水、
のいずれかからなることを特徴とする請求項1に記載のケイ素及び/又はケイ素を含む物質から水素を発生させる水素製造装置。
【請求項7】
前記ケイ素(シリコン)及び/又はケイ素を含む物質と前記アルカリ液とを投入する圧力容器を備えており、
前記圧力容器内において前記ケイ素(シリコン)及び/又はケイ素を含む物質とアルカリ液とが反応して水素を発生させることができるようにしたことを特徴とする請求項2、4、6のいずれかに記載のケイ素及び/又はケイ素を含む物質から水素を発生させる水素製造装置。
【請求項8】
前記圧力容器が日本工業規格である、第2種圧力容器、又は第1種圧力容器の規格を備えたものであることを特徴とする請求項7に記載のケイ素及び/又はケイ素を含む物質から水素を発生させる水素製造装置。
【請求項9】
前記アルカリ液に対する、RO膜処理からなる純水処理が行われる工程と、ミネラル成分の添加工程とを備えたことを特徴とする請求項1、3、5のいずれかに記載のケイ素及び/又はケイ素を含む物質から水素を発生させる方法。
【請求項10】
前記アルカリ液に対する、RO膜処理からなる純水処理が行われる工程と、ミネラル成分の添加工程とを経て得られた水に、天然鉱石及び/又は人工鉱石を混合させる改質工程を加えて、改質した水を生成することができるようにしたことを特徴とする請求項9に記載のケイ素及び/又はケイ素を含む物質から水素を発生させる方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水または改質した水をアルカリ液にし、ケイ素(シリコン)またはケイ素を含む物質を用いて水素を発生させるための水素の製造方法および水素の製造装置に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
燃料ガスとして水素を使用することが従来から知られている。水素を製造する製造方法として、多くの発明が提供されている。
例えば水100%を熱分解して水素を得る方法や、硫酸を熱分解し、ヨウ素水を用いて水素を取り出すIS法(Iodine-Sulfe)法等が知られている。IS法は、ブンゼン反応工程と、ヨウ化水素濃縮分解行程と、硫酸濃縮分解行程による3つの行程を経て、水から水素と酸素とを分解して取り出すもの(特許文献1参照)である。
その他に、金属亜鉛とマグネタイトと水とを反応させ、反応生成物として水素を発生させる水の分解方法が知られている(特許文献2参照)。
【0003】
アルミニウムやマグネシウムと水とを接触させることで、水素を発生させる水素の製造方法が知られている(特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-41764号公報
特開2001-270701号公報
特開2007-290888号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
水100%を熱分解して水素を得る方法では、水は水素と酸素との結びつきが強いため、理論上3,000℃~5,000℃の温度を与えないと、水素と酸素に分解しないと言われている。3,000℃以上の温度で水を熱分解して水素を得る方法では、3,000℃以上の高温を得る実質的な方法が得られないことや、そのような高温状態の空間を外界から保つための設備を安価に作れないことや、高温の空間内に連続的に水を供給する手段が考えられないこと等、多くの問題を含んでいることから、水の熱分解による水素の生成は実現には至っていない。
【0006】
前記特許文献1に示すIS法では、900℃程度の高熱を必要とするため、熱源として、高温ガス炉等を用いなければならない。この高温ガス炉は製造コストが高く、しかも3つの工程を経て水素を製造することになり、水素を製造するためのコストが非常に高いものとなっていた。
【0007】
また、前記特許文献2に示す水の分解方法では、金属亜鉛とマグネタイトと600℃で水蒸気と反応させることで水素を製造するものであり、600℃の水蒸気を作るための加熱手段を備えなければならない。
【0008】
さらに、前記特許文献3に示す水の製造方法では、水としてpHが4~10の不凍水を使用するもので、0℃以下でも水素を発生させるものである。この特許文献3では、アルミニウムと水との反応によって水素を発生するが、0℃以下の低温で反応を行なうことから、低温では水素を大量に発生することはできず、高い経済効率で水素を発生することができない。
【0009】
そこで、本発明は、水または改質した水をアルカリ液にし、ケイ素(シリコン)及び/またはケイ素を含む物質と接触させて水素を製造することができる水素の製造方法と、水または改質した水とアルカリ液のアルカリ濃度を調整することで反応スピードの調整を可能にし、さらに反応温度を下げ低温かつ、自身の反応熱を利用し、外部からのエネルギーを極力使用せず、低エネルギー及び効率良く水素を製造するための水素製造装置とを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そこで、本発明に係るケイ素及び/又はケイ素を含む物質から水素を発生させる方法又は水素製造装置は、ケイ素(シリコン)及び/又はケイ素を含む物質と、アルカリ液とを混合し、水素を一定の数量と一定の圧力で継続的に発生させるようにしたことを特徴とするものである。
(【0011】以降は省略されています)

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