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公開番号2024157220
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-07
出願番号2023071448
出願日2023-04-25
発明の名称酸化セリウムの製造方法、酸化セリウム及びその分散液
出願人エム・テクニック株式会社
代理人弁理士法人坂本国際特許商標事務所
主分類C01F 17/235 20200101AFI20241030BHJP(無機化学)
要約【課題】複雑な表面処理剤又は処理操作を用いずに簡便な表面処理によって、溶媒、分散剤又は樹脂等に対する良好な分散性を有する酸化セリウム粒子を製造する方法を提供すること。
【解決手段】セリウム元素の酸化数の平均値が3以上4未満である還元酸化セリウム粒子を準備する工程、及び前記還元酸化セリウム粒子の表面を酸処理する工程を含む、酸処理酸化セリウム粒子の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
セリウム元素の酸化数の平均値が3以上4未満である還元酸化セリウム粒子を準備する工程、及び
前記還元酸化セリウム粒子の表面を酸処理する工程
を含む、酸処理酸化セリウム粒子の製造方法。
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
前記還元酸化セリウム粒子を準備する工程において、原料の酸化セリウムを還元することで前記還元酸化セリウム粒子が調製される、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記還元酸化セリウム粒子を準備する工程において、還元剤を用いて原料の酸化セリウムを還元することで前記還元酸化セリウム粒子が調製される、請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記還元剤がヒドラジンである、請求項3に記載の製造方法。
【請求項5】
前記酸処理工程で用いられる酸がカルボン酸又は硝酸である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項6】
前記酸処理酸化セリウム粒子の粒子径が1nm~100nmである、請求項1に記載の製造方法。
【請求項7】
請求項1~6に記載の方法で酸処理酸化セリウム粒子を製造し、
得られた酸処理酸化セリウム粒子を溶媒、分散剤及び樹脂の少なくとも一つを含む分散媒中に分散することで、酸処理酸化セリウム粒子の分散液を製造する方法。
【請求項8】
吸光度換算の赤外吸収スペクトルにおいて、400cm
-1
~500cm
-1
の吸光度の最大値を1とした時に283cm
-1
における吸光度が0.490より小さい、酸化セリウム粒子。
【請求項9】
吸光度換算の赤外吸収スペクトルにおいて、400cm
-1
~500cm
-1
の吸光度の最大値を1とした時に663cm
-1
における吸光度が0.191より大きく、610cm
-1
における吸光度が0.264より大きい、酸化セリウム粒子。
【請求項10】
吸光度換算の赤外吸収スペクトルにおいて、ピーク分離を行った際に320cm
-1
より低波数側に中心を持つピーク面積の和が1000cm
-1
~50cm
-1
の範囲における全ピーク面積の和に占める割合が23.0%より低い、酸化セリウム粒子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、酸化セリウムの製造方法、酸化セリウム及びその分散液に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
酸化セリウム(IV)は、化学組成をCeO

で表される酸化物の一種であり、古くからCMP(Chemical Mechanical Polishing)スラリーとしてガラスや半導体の研磨等に広く使用されている材料である。物性面では紫外線吸収能や高い酸素吸蔵放出能を持ち、その特異な性質から、近年では研磨剤のみならず、化粧品等の紫外線吸収剤や光高屈折率材、燃料電池用固体電解質、自動車の排気ガスを分解する触媒担体等新たな用途への利用が進められている。
【0003】
しかし、酸化セリウムナノ粒子の無極性溶媒への分散はあまり知られておらず、報告された分散液は、複雑な処理を必要とし、又は不純物を含有するとの問題があった。
【0004】
特許文献1に、幅広い範囲の溶媒、モノマーへの分散性に優れた酸化セリウム(IV)ナノ粒子の製造方法が開示されている。具体的には、セリウム(IV)イオンとカルボン酸を含む塩基性水溶液を用いて水熱合成することでカルボン酸を含有する酸化セリウム(IV)を得ている。この場合、粒子に含有するカルボン酸が20~30重量%と多く、長鎖カルボン酸を必要としている。
【0005】
特許文献2に、酸化セリウムの一次粒子が球状に集合した二次粒子からなるコア部分と、前記二次粒子表面にシェル部分となる高分子の層が存在する球状単分散コアシェル型酸化セリウムポリマーハイブリッドナノ粒子が、シラン系カップリング剤等で表面修飾された表面改質コアシェル型ナノ粒子が開示されている。具体的には、エチレングリコール中でセリウム(III)イオンとポリビニルピロリドンを加熱して得た粒子を酢酸処理後、シラン処理を行っている。この場合、分散液には当然、添加剤であるポリビニルヒドリドンと表面処理剤であるシランを不純物として含有する。また、特許文献2の表面改質コアシェル型ナノ粒子は多成分の複合体であり、酸化セリウム粒子とは異なる。
【0006】
以上のように、従来の技術では酸化セリウム粒子の分散液を得る為に、各種の複雑な表面処理剤又は処理操作を必要としていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2018―145057号公報
特開2017―20020号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、従来の技術で必要とされた各種の複雑な表面処理剤又は処理操作を用いずに簡便な表面処理によって、溶媒、分散剤又は樹脂等に対する良好な分散性を有する酸化セリウム粒子を製造する方法を提供することにある。更に、酸化セリウム粒子、及び良好に分散された酸化セリウム粒子の分散液を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、酸化セリウムナノ粒子の分散液に上記問題が生じる理由が、酸化セリウム(IV)を含む金属酸化物はその表面が水酸基で覆われていることに起因すると考え、表面を適切に処理又は修飾することで分散性を改善できるのではないかと考えた。
本発明者らは上記課題を解決するべく鋭意検討した結果、セリウム元素の酸化数の平均値が3以上4未満である還元酸化セリウム粒子に対して、単に酸処理を行うだけである簡便な表面処理で、意外にも、溶媒、分散剤又は樹脂等に対する良好な分散性を有する酸化セリウム粒子が得られることを見出して、本発明を完成した。すなわち、本発明は以下の通りである。
【0010】
[1] セリウム元素の酸化数の平均値が3以上4未満である還元酸化セリウム粒子を準備する工程、及び
前記還元酸化セリウム粒子の表面を酸処理する工程
を含む、酸処理酸化セリウム粒子の製造方法。
[2] 前記還元酸化セリウム粒子を準備する工程において、原料の酸化セリウムを還元することで前記還元酸化セリウム粒子が調製される、[1]に記載の製造方法。
[3] 前記還元酸化セリウム粒子を準備する工程において、還元剤を用いて原料の酸化セリウムを還元することで前記還元酸化セリウム粒子が調製される、[1]に記載の製造方法。
[4] 前記還元剤がヒドラジンである、請求項3に記載の製造方法。
[5] 前記酸処理工程で用いられる酸がカルボン酸又は硝酸である、[1]~[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6] 前記酸処理酸化セリウム粒子の粒子径が1nm~100nmである、[1]~[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7] [1]~[6]に記載の方法で酸処理酸化セリウム粒子を製造し、
得られた酸処理酸化セリウム粒子を溶媒、分散剤及び樹脂の少なくとも一つを含む分散媒中に分散することで、酸処理酸化セリウム粒子の分散液を製造する方法。
(【0011】以降は省略されています)

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