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公開番号
2024152191
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-25
出願番号
2023066234
出願日
2023-04-14
発明の名称
炭酸カルシウムの製造方法
出願人
太平洋セメント株式会社
,
公益財団法人地球環境産業技術研究機構
代理人
弁理士法人アルガ特許事務所
主分類
C01F
11/18 20060101AFI20241018BHJP(無機化学)
要約
【課題】バテライトに富む炭酸カルシウムの製造方法を提供すること。
【解決手段】強酸と弱塩基の塩を含む水溶液と、カルシウム含有物質とを接触させて、カルシウム含有物質からカルシウムイオンを抽出する工程と、
カルシウムイオン抽出液と、炭酸ガスを含む気体とを、カルシウムイオンと炭酸ガスとのモル比(CO
2
/Ca
2+
)が0.5~9となる割合で接触させて炭酸カルシウムを生成させる工程
を含む、バテライトに富む炭酸カルシウムの製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
強酸と弱塩基の塩を含む水溶液と、カルシウム含有物質とを接触させて、カルシウム含有物質からカルシウムイオンを抽出する工程と、
カルシウムイオン抽出液と、炭酸ガスを含む気体とを、カルシウムイオンと炭酸ガスとのモル比(CO
2
/Ca
2+
)が0.5~9となる割合で接触させて炭酸カルシウムを生成させる工程
を含む、バテライトに富む炭酸カルシウムの製造方法。
続きを表示(約 320 文字)
【請求項2】
カルシウム含有物質が、廃コンクリート、生コンクリートスラッジ、キルンダスト、フライアッシュ、焼却灰、又はケイ酸カルシウム、リン酸カルシウム及びアルミン酸カルシウムから選択される1以上を主体とする岩石を含む、請求項1記載の製造方法。
【請求項3】
強酸と弱塩基との塩が、無機強酸と、アンモニア及び有機アミンから選択される1以上の弱塩基との塩を含む、請求項1記載の製造方法。
【請求項4】
炭酸ガスを含む気体が、製造設備から排出される排ガスを含む、請求項1記載の製造方法。
【請求項5】
炭酸カルシウムが、バテライトを30%以上含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、カルシウム含有物質からの炭酸カルシウムの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
炭酸ガスの固定化方法として、例えば、(1)化学的固定化方法、(2)生物的固定化方法及び(3)隔離貯留方法がある。炭酸ガスの固定化を実用化するうえで、簡便かつ低コストであること、化学的に安定な物質として固定化できること、固定化で得られた物質が有効利用できることが重要である。かかる観点から、化学的固定化方法、とりわけアルカリ土類金属と炭酸ガスとを接触させて炭酸塩として固定化する方法が、生成する炭酸塩が安定で無害であることから有望な方法であると考えられている。
【0003】
従来、例えば、アルカリ土類金属含有物質を弱塩基と強酸の塩から得られる水溶液に接触させてアルカリ土類金属を水溶液中に移行させ、次いでこの水溶液と炭酸ガスを含む気体とを接触させて、炭酸カルシウム等の炭酸塩を生成する方法が提案されている(特許文献1)。また、カルシウムを含む廃棄物を微細化して所定の二酸化炭素分圧下、微細化廃棄物を水に添加してカルシウムイオンを抽出し、次いでカルシウムイオンを含む液と残渣とを分離して分離後の液と炭酸カルシウム種結晶とを混合し、次いで所定の二酸化炭素分圧下にて混合液から炭酸カルシウムを析出させる方法も提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-97072号公報
特開2006-69860号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
炭酸カルシウムには、菱面体晶であるカルサイト、棒状のアラゴナイト、球状のバテライトという3種の結晶多形が存在するところ、常温、常圧の条件においてカルサイトが安定相であり、バテライトが上記3種の中で最も不安定な形態であることが知られている。
従来の上記化学的固定化方法により生成する炭酸カルシウムは、安定なカルサイトであるが、カルサイトをコンクリートの混合材又は混和材として多目に使用すると、コンクリート強度が低下するという課題が存在することを本発明者らは見出した。
本発明の課題は、バテライトに富む炭酸カルシウムの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、強酸と弱塩基の塩を含む水溶液と、カルシウム含有物質とを接触させて、カルシウム含有物質からカルシウムイオンを抽出し、次いでカルシウムイオン抽出液と、炭酸ガスを含む気体とを、カルシウムイオンと炭酸ガスとのモル比(CO
2
/Ca
2+
)が特定範囲内となる割合で接触させることにより、意外なことに、安定で、かつバテライトに富む炭酸カルシウムが生成することを見出した。
【0007】
すなわち、本発明は、次の〔1〕~〔5〕を提供するものである。
〔1〕強酸と弱塩基との塩を含む水溶液と、カルシウム含有物質とを接触させて、カルシウム含有物質からカルシウムイオンを抽出する工程と、
カルシウムイオン抽出液と、炭酸ガスを含む気体とを、カルシウムイオンと炭酸ガスとのモル比(CO
2
/Ca
2+
)が0.5~9となる割合で接触させて炭酸カルシウムを生成させる工程
を含む、バテライトに富む炭酸カルシウムの製造方法。
〔2〕カルシウム含有物質が、廃コンクリート、生コンクリートスラッジ、キルンダスト、フライアッシュ、焼却灰、又はケイ酸カルシウム、リン酸カルシウム及びアルミン酸カルシウムから選択される1以上を主体とする岩石を含む、前記〔1〕記載の製造方法。
〔3〕強酸と弱塩基との塩が、無機強酸と、アンモニア及び有機アミンから選択される1以上の弱塩基との塩を含む、前記〔1〕又は〔2〕記載の製造方法。
〔4〕炭酸ガスを含む気体が、製造設備から排出される排ガスを含む、前記〔1〕~〔3〕のいずれか一に記載の製造方法。
〔5〕炭酸カルシウムが、バテライトを30%以上含む、前記〔1〕~〔4〕のいずれか一に記載の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、バテライトに富む炭酸カルシウムを簡便な操作で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施例1~4及び比較例1で得られた炭酸カルシウムについて、X線回折法により測定された回折パターンを示す図である。
実施例3で得られた炭酸カルシウムの電子顕微鏡観察像を示す図である。
比較例1で得られた炭酸カルシウムの電子顕微鏡観察像を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に係る炭酸カルシウムの製造方法は、カルシウムイオン抽出工程と、炭酸カルシウム生成工程とを含むことを特徴とする。以下、各工程について詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)
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