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公開番号2024159898
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2024139946,2020568870
出願日2024-08-21,2020-01-22
発明の名称リチウム複合酸化物の分析方法
出願人株式会社半導体エネルギー研究所
代理人
主分類C01G 53/00 20060101AFI20241031BHJP(無機化学)
要約【課題】リチウム複合酸化物の分析方法を提供する。
【解決手段】化学式Li(1-x-y)Co(1-a-b)Ni(x+a)Mg(y+b)O2で表される化合物のNi原子及びMg原子の置換位置の分析方法であって、Ni原子及びMg原子がそれぞれLiCoO2結晶中に含まれる任意のLi原子またはCo原子に置換された際に得られる安定化エネルギーを算出する第1の計算工程と、Liサイトのカチオン占有率を変化させた際の化学式で表される化合物の安定化エネルギーを算出する第2の計算工程と、化学式で表される化合物の初回充放電効率及びn回目の充放電効率を測定する第1の測定工程を有する分析方法。nは2以上の整数を表す。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
LiCoO

の置換元素としてNi原子及びMg原子を添加した化合物である化学式Li
(1-x-y)
Co
(1-a-b)
Ni
(x+a)
Mg
(y+b)


(0<x+a≦0.015かつ0<y+b≦0.06)で表される化合物において、
同じLi層のLi原子が前記Ni原子及び前記Mg原子に置換される置換位置と、異なるLi層のLi原子が前記Ni原子及び前記Mg原子に置換される置換位置と、同じCo層のCo原子が前記Ni原子及び前記Mg原子に置換される置換位置と、異なるCo層のCo原子が前記Ni原子及び前記Mg原子に置換される置換位置と、Li層のLi原子が前記Mg原子に置換され且つCo層のCo原子が前記Ni原子に置換される置換位置と、Li層のLi原子が前記Ni原子に置換され且つCo層のCo原子が前記Mg原子に置換される置換位置と、について前記化学式で表される化合物の第1の安定化エネルギーを算出する第1の工程と、
前記第1の安定化エネルギーが最も低い前記置換位置と2番目に低い前記置換位置について、Liサイトのカチオン占有率を変化させた際の前記化学式で表される化合物の第2の安定化エネルギーを算出する第2の工程と、を有し、
前記化合物の充電後における構造を推測する、リチウム複合酸化物の分析方法。
続きを表示(約 180 文字)【請求項2】
請求項1において、
前記第1の工程の前記Ni原子及び前記Mg原子は、第1近接乃至第3近接となる組み合わせを有する、リチウム複合酸化物の分析方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、
前記カチオン占有率を少なくとも80%以上100%以下の範囲で変化させて計算を行う、リチウム複合酸化物の分析方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の一様態は、リチウム複合酸化物の分析方法に関する。または物、製造方法に関する。または、本発明は、プロセス、マシン、マニュファクチャ、又は、組成物(コンポジション・オブ・マター)に関する。本発明の一態様は、半導体装置、表示装置、発光装置、蓄電装置、照明装置、または電子機器、またはそれらの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【0002】
なお、本明細書中において、蓄電装置とは、蓄電機能を有する素子及び装置全般を指すものである。例えば、リチウムイオン二次電池などの蓄電池(二次電池ともいう)、リチウムイオンキャパシタ、及び電気二重層キャパシタなどを含む。
【0003】
また、本明細書中において電子機器とは、蓄電装置を有する装置全般を指し、蓄電装置を有する電気光学装置、蓄電装置を有する情報端末装置などは全て電子機器である。
【背景技術】
【0004】
近年、リチウムイオン二次電池、リチウムイオンキャパシタ、空気電池等、種々の蓄電装置の開発が盛んに行われている。特に高出力、高容量であるリチウムイオン二次電池は、携帯電話、スマートフォン、もしくはノート型コンピュータ等の携帯情報端末、携帯音楽プレーヤ、デジタルカメラ、医療機器、又は、ハイブリッド車(HEV)、電気自動車(EV)、もしくはプラグインハイブリッド車(PHEV)等の次世代クリーンエネルギー自動車など、半導体産業の発展と併せて急速にその需要が拡大し、充電可能なエネルギーの供給源として現代の情報化社会に不可欠なものとなっている。
【0005】
そのため、リチウムイオン二次電池のサイクル特性の向上および高容量化のために、正極活物質の改良が検討されている(特許文献1および特許文献2)。
【0006】
また、蓄電装置に要求されている特性としては、様々な動作環境での安全性、長期信頼性の向上などがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2012-018914号公報
特開2016-076454号公報
【非特許文献】
【0008】
Toyoki Okumura et al,”Correlation of lithium ion distribution and X-ray absorption near-edge structure in O3- and O2-lithium cobalt oxides from first-principle calculation”, Journal of Materials Chemistry, 2012, 22, p.17340-17348
Motohashi, T. et al,”Electronic phase diagram of the layered cobalt oxide system LixCoO2(0.0≦x≦1.0) ”, Physical Review B, 80(16) ;165114
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
リチウムイオン二次電池およびそれに用いられる正極活物質には、容量、サイクル特性、充放電特性、信頼性、安全性、又はコストといった様々な面で、改善が望まれており、LiC



の一部を異なる元素に置換したリチウム複合酸化物LiMO

(MはCoを含む2種以上の金属)の開発が進められている。
【0010】
しかしながら、上記置換元素は微量であるためリチウム複合酸化物の構造を明らかにする方法はまだ開発されていない。リチウム複合酸化物の構造が明らかになれば材料開発や充放電特性や信頼性等のメカニズム解明の一助になると考えられる。
(【0011】以降は省略されています)

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