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公開番号2024017416
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-08
出願番号2022120037
出願日2022-07-27
発明の名称シール構造
出願人ダイハツ工業株式会社
代理人個人
主分類F16H 57/029 20120101AFI20240201BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】ケース内への水等の侵入を抑制すると共にオイル付着が視認されにくいシール構造を提供する。
【解決手段】シール構造1は、収容ケース11内に配された回転軸23と、回転軸23の外周側に配された多重シール部65と、多重シール部65に連通した連通路66と、収容ケース11の外部と連通した空間部67とを有する。多重シール部65は、回転軸23の軸線方向に沿って配された第1オイルシール65a及び第2オイルシール65bを含み、収容ケース11内において、回転軸23の軸線方向一方側の領域と、他方側の領域とに隔てるものであり、連通路66は、一端側が第1オイルシール65a及び第2オイルシール65bの間の隙間66aに連通すると共に他端側が開口部66bを介して空間部67と連通しており、空間部67は、開口部66bから外れた位置において、収容ケース11の外部と連通する通気孔68を有することを特徴とする。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
収容ケースの内部において回転可能に配された回転軸と、
前記収容ケースの内部において、前記回転軸の外周側に配された多重シール部と、
前記多重シール部に対して連通した連通路と、
前記収容ケースの外部と連通した空間部と、
を有し、
前記多重シール部は、前記回転軸の軸線方向に沿って並べて配置された第1オイルシール及び第2オイルシールを含み、前記収容ケースの内部において、前記回転軸の軸線方向一方側の領域と、他方側の領域とに隔てるものであり、
前記連通路は、一端側において前記第1オイルシール及び前記第2オイルシールの間に設けられた隙間に連通すると共に、他端側に設けられた開口部を介して前記空間部と連通しており、
前記空間部は、前記開口部から外れた位置において、前記収容ケースの外部と連通する通気孔を有すること、を特徴とするシール構造。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
前記連通路が、前記空間部における前記収容ケースの下方側に向けて延びるように形成されており、
前記通気孔が、前記収容ケースの下方側に向けて開口されていること、を特徴とする請求項1に記載のシール構造。
【請求項3】
前記収容ケースが、前記収容ケースとは異なる他部材に対する合わせ面を有しており、
前記空間部が、前記合わせ面において凹部として形成されており、
前記凹部の開放端が、前記他部材によって閉塞されると共に、前記他部材及び前記凹部の少なくとも一方に前記通気孔が形成されていること、を特徴とする請求項1又は2に記載のシール構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シール構造に関する。さらに詳しくは、領域間のオイルの移動を制限するオイルシールのシール構造に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、走行用の駆動源としてエンジンを搭載した車両は、当該エンジンの動力を、変速機を介して駆動輪に伝達している。ここで、エンジンの搭載方式には、クランクシャフトが車体の前後方向に対して縦向きに配置された縦置きと横向きに配置された横置きとが知られている。
【0003】
エンジンが縦置きで搭載されている、FR(Front-engine Rear-wheel-drive:フロントエンジン・リヤドライブ)方式が採用された車両では、変速機の出力軸にトランスファを結合して、当該出力軸の動力を左右の前輪に伝達することにより、FR仕様から4WD(four-wheel drive:4輪駆動)仕様への変更がなされる。また、出力軸からトランスファへの動力の伝達/遮断を切り替えるクラッチを設ければ、左右の後輪による2輪駆動状態と左右の前輪及び後輪による4輪駆動状態との切替が可能な4WD仕様の車両が形成できる。
【0004】
上述したように、変速機の出力軸にトランスファを結合した構成では、変速機のオイルとトランスファのオイルとを分離する必要がある。そこで、変速機とトランスファとの間において、変速機及びトランスファの外殻をなすケースと、出力軸との間には、オイルシールが配されている。これにより、変速機のオイルとトランスファのオイルとが分離されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-40613号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1に記載のシール構造は、トランスファの内部において、トランスファケースと、出力軸に装着されたスプロケットとの間に二組のオイルシールが設けられている。また、二組のオイルシールは、それぞれ出力軸の軸線方向に沿って、スプロケットを介して前後対称に配されている。また、前後二組のオイルシールは、それぞれ一対のオイルシールによって構成され、一対のオイルシールが、出力軸の軸線方向に所定の間隔を空けて並べて配されている。言い換えれば、前後二組のオイルシールは、それぞれ二重のオイルシール(以下、二重オイルシールとも称する)を有し、合計4個のオイルシールによって構成されている。
【0007】
また、特許文献1に記載のシール構造では、それぞれの二重オイルシールが、スプロケットの内周部に設けられた前側延出部及び後側延出部に対して、液密的に当接するものとされている。そのため、例えば、二重オイルシールにおける外側と、内側との温度差が生じた場合や圧力差が生じた場合、二重オイルシールにおけるそれぞれのオイルシールの間の隙間が変化する懸念がある。そこで、二重オイルシール構造を採用する場合は、それぞれのオイルシールの間の隙間における圧力を解放するために、隙間からトランスファケースの外部に連通する通気孔(エア抜穴とも称する)を形成することが考えられる。
【0008】
しかしながら、前記通気孔をトランスファケースの外部に直接的に連通させた場合は、前記通気孔を通るオイルミストの凝集によって通気孔の開口端にオイル垂付着が生じ、当該オイル垂付着が、整備作業者に視認される懸念があった。このように、オイル垂付着が、整備作業者等に視認された場合、オイル漏れと誤認されて、品質問題に発展する懸念があった。また、通気孔の開口端が浸水した場合、当該通気孔を通じてトランスファケース内に水や異物等が、侵入する懸念があった。
【0009】
そこで、本発明は、複数のオイルシールの間の圧力を調整可能とすると共に、ケース内への水や異物等の侵入を抑制可能なシール構造を提供することを目的とする。また、本発明は、オイル付着が視認されにくいシール構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)上述した課題を解決すべく提供される本発明のシール構造は、収容ケースの内部において回転可能に配された回転軸と、前記収容ケースの内部において、前記回転軸の外周側に配された多重シール部と、前記多重シール部に対して連通した連通路と、前記収容ケースの外部と連通した空間部と、を有し、前記多重シール部は、前記回転軸の軸線方向に沿って並べて配置された第1オイルシール及び第2オイルシールを含み、前記収容ケースの内部において、前記回転軸の軸線方向一方側の領域と、他方側の領域とに隔てるものであり、前記連通路は、一端側において前記第1オイルシール及び前記第2オイルシールの間に設けられた隙間に連通すると共に、他端側に設けられた開口部を介して前記空間部と連通しており、前記空間部は、前記開口部から外れた位置において、前記収容ケースの外部と連通する通気孔を有すること、を特徴とするものである。
(【0011】以降は省略されています)

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