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公開番号2024014410
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-01
出願番号2022117216
出願日2022-07-22
発明の名称エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂硬化物、及びエポキシ接着剤
出願人信越化学工業株式会社,学校法人 関西大学
代理人個人,個人,個人
主分類C08G 59/30 20060101AFI20240125BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】伸び特性と引張剪断強度の両方を増大させるという特性を発現する組成のエポキシ樹脂組成物、その硬化物、及びエポキシ接着剤を提供する。
【解決手段】エポキシ樹脂組成物であって、(A)エポキシ基を1分子内に2つ以上含むエポキシ樹脂、(B)下記一般式(1)で表されるポリオルガノシロキサン化合物、及び(C)エポキシ樹脂硬化剤を含み、前記(A)成分100質量部に対し前記(B)成分を1~40質量部含むものであることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
【化1】
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024014410000009.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">28</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">160</com:WidthMeasure> </com:Image> 【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
エポキシ樹脂組成物であって、(A)エポキシ基を1分子内に2つ以上含むエポキシ樹脂、(B)下記一般式(1)で表されるポリオルガノシロキサン化合物、及び(C)エポキシ樹脂硬化剤を含み、前記(A)成分100質量部に対し前記(B)成分を1~40質量部含むものであることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
TIFF
2024014410000008.tif
28
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(一般式(1)において、R

は、互いに独立して炭素数1~12のアルキル基、炭素数6~12のアリール基、及び炭素数7~12のアラルキル基から選ばれる基、又は水酸基を示し、Xは、互いに独立して、炭素数1~10の2価のアルキレン基であり、Yは、互いに独立して、炭素数5~30のエーテル結合を有してもよいアルキレン基、炭素数6~30のアリーレン基、及び炭素数7~30のアラルキレン基から選ばれる基であり、Zは、互いに独立して炭素数1~20のエーテル結合を有してもよいアルキレン基であり、nは0~100の整数、mは1又は2である。)
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
前記一般式(1)で表されるポリオルガノシロキサン化合物において、ポリスチレン標準物質換算における数平均分子量が500~100,000であることを特徴とする請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項3】
前記一般式(1)で表されるポリオルガノシロキサン化合物において、エポキシ当量が、300~5,000g/モルであることを特徴とする請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項4】
前記(B)成分が、ヘキサメチルシクロトリシロキサン(D3)、オクタメチルシクロテトラシロキサン(D4)、デカメチルシクロペンタシロキサン(D5)、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン(D6)を総量で3,000ppm以下含むものであることを特徴とする請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項5】
前記(A)成分が、ビスフェノール型エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項6】
前記(C)成分が、アミン系硬化剤であることを特徴とする請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項7】
さらに(D)充填剤を含むものであることを特徴とする請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物が硬化したものであることを特徴とするエポキシ樹脂硬化物。
【請求項9】
請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物からなるものであることを特徴とする1液型エポキシ接着剤。
【請求項10】
第1液と第2液からなる2液型エポキシ接着剤であって、前記第1液が請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物のうち、前記(A)成分と前記(B)成分を含み、前記第2液が請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物のうち、前記(C)成分を含むものであることを特徴とする2液型エポキシ接着剤。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エポキシ樹脂組成物、その硬化物、及びエポキシ接着剤に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、従来のエンジン自動車から電気自動車への移行が進むのと並行して、自動車構造体の作り方も大きく変化してきている。また、接着する部材に関しては、同種の材料接合だけでなく、車体の軽量化のために鉄とAl、Alと鉄鋼板、AlとCFRPなど異種材料接合のニーズが高まってきている。このような異種材料接合を行い自動車の剛性を高めるためのボディシェル接着剤として、主にエポキシ接着剤が使用されている。エポキシ接着剤は、その優れた機械的強度、電気絶縁性、耐熱性、耐薬品性、耐水性、低収縮性、接着性により、自動車の接合用接着剤として非常に大きな役割を担っている。
【0003】
しかしながら、高強度接着が実現可能なエポキシ接着剤にも靭性が低いという課題がある。すなわち、衝撃剥離強度が低いという問題がある。それを解決するため、特許文献1のように耐衝撃改良剤としてエポキシ基を末端に有するポリウレタンポリマーを含むエポキシ接着剤の開発が進められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2010-521570号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のような構成のエポキシ接着剤では、ウレタンポリマーの混合により、伸び特性と引張剪断強度の両方を増大させることは非常に困難であるという課題があった。さらに、異種材料接合においては、伸び特性と引張剪断強度の両方を高める必要がある。
【0006】
本発明は上記問題点に鑑み、伸び特性と引張剪断強度の両方を増大させるという特性を発現する組成のエポキシ樹脂組成物、その硬化物、及びエポキシ接着剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明では、エポキシ樹脂組成物であって、(A)エポキシ基を1分子内に2つ以上含むエポキシ樹脂、(B)下記一般式(1)で表されるポリオルガノシロキサン化合物、及び(C)エポキシ樹脂硬化剤を含み、前記(A)成分100質量部に対し前記(B)成分を1~40質量部含むものであるエポキシ樹脂組成物を提供する。
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2024014410000001.tif
28
160
(一般式(1)において、R

は、互いに独立して炭素数1~12のアルキル基、炭素数6~12のアリール基、及び炭素数7~12のアラルキル基から選ばれる基、又は水酸基を示し、Xは、互いに独立して、炭素数1~10の2価のアルキレン基であり、Yは、互いに独立して、炭素数5~30のエーテル結合を有してもよいアルキレン基、炭素数6~30のアリーレン基、及び炭素数7~30のアラルキレン基から選ばれる基であり、Zは、互いに独立して炭素数1~20のエーテル結合を有してもよいアルキレン基であり、nは0~100の整数、mは1又は2である。)
【0008】
このようなエポキシ樹脂組成物であれば、(B)成分のオルガノシロキサン部分と(A)成分のエポキシ樹脂との相溶性が良くないため、(B)成分が島、(A)成分が海となる海島構造が形成される。(B)成分にウレタン基が存在するため、島の成分中で部分的に結晶化が生じることによって、シロキサンのみでは発現しえない高強度のシロキサンウレタンポリマーを形成できる。また、(B)成分のウレタン結合部及び末端のエポキシ基は(A)成分であるエポキシ樹脂との親和性が良いため、島部と海部の界面において適度な相溶性が生まれる。さらに本発明のエポキシ樹脂組成物の構成要素である(B)成分は両末端がエポキシ基であるため、そのエポキシ末端は(C)成分を介して(A)成分であるエポキシ樹脂とも結合する。それにより、海島構造を形成した状態で(B)成分を中心とする島構造体は海構造体の(A)成分と連結されたエポキシ樹脂構造となる。それ故、(B)成分がない場合と比較し、伸び特性と引張剪断強度の両方を増大させ得るエポキシ樹脂組成物となる。
また、m=1又は2にして、一般式(1)の分子鎖長を短くすることにより、形成される島構造の分散性が良好で、島成分が合一して分離するようなことなく、エポキシ樹脂が得られる。前記シロキサンウレタンポリマーの強度をより高くすることができる。さらに、m=1又は2にして、一般式(1)の分子鎖長を短くすることにより、(B)成分の両末端エポキシ間の距離が短くなるためエポキシ樹脂構造そのものの強化につながる。
【0009】
また、本発明では、前記一般式(1)で表されるポリオルガノシロキサン化合物において、ポリスチレン標準物質換算における数平均分子量が500~100,000であることが好ましい。
【0010】
このようなエポキシ樹脂組成物であれば、海島構造の島構造を構成する構造体の大きさが大きくなりすぎず、ミクロ相分離を形成することができる。また、この範囲内で数平均分子量を選ぶことで、島構造体の大きさを制御できる。
(【0011】以降は省略されています)

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