TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024073352
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-29
出願番号2023098638
出願日2023-06-15
発明の名称架橋型オルガノシロキサン重合物を有する化粧料
出願人信越化学工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類A61K 8/891 20060101AFI20240522BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】
本発明は、25℃で非流動性であり、かつ、特定のレオロジー特性を有する架橋型オルガノシロキサン重合物を化粧料に配合することで、塗布時の感触を改善することを目的とする。
【解決手段】
25℃で非流動性であり、かつ、炭素-ケイ素結合を含む架橋構造を有し、測定温度25℃、剪断歪10%、剪断周波数1Hzにおける損失係数が1.1以下であり、且つ、測定温度25℃、剪断歪10%、剪断周波数10Hzにおける損失係数が0.9~1.4である、架橋型オルガノシロキサン重合物を含有する化粧料。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
25℃で非流動性であり、かつ、炭素-ケイ素結合を含む架橋構造を有し、測定温度25℃、剪断歪10%、剪断周波数1Hzにおける損失係数が1.1以下であり、且つ、測定温度25℃、剪断歪10%、剪断周波数10Hzにおける損失係数が0.9~1.4である、架橋型オルガノシロキサン重合物を含有する化粧料。
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】
前記架橋型オルガノシロキサン重合物が、1種以上のオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、1種以上のアルケニル基含有有機化合物とのヒドロシリル化反応物であり、前記オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、ケイ素原子を2~10,000個有し、及び、前記オルガノハイドロジェンポリシロキサン1分子あたりヒドロキシ基を1.01~10個有し、前記アルケニル基含有化合物は、重量平均分子量50~9,000,000を有し、及び、前記アルケニル基含有化合物1分子あたりアルケニル基を1.01~10個有する、請求項1記載の化粧料。
【請求項3】
前記オルガノハイドロジェンポリシロキサンが、下記一般式(1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン(A1)である、請求項2記載の化粧料。
TIFF
2024073352000021.tif
9
170
(式(1)中、
Mは、R


SiO
1/2
であり、
M’は、R


HSiO
1/2
であり、
Dは、R


SiO
2/2
であり、
D’は、R

HSiO
2/2
であり、
Tは、R

SiO
3/2
であり、
T’は、HSiO
3/2
であり、及び
Qは、SiO
4/2
で示されるシロキサン単位であり、R

は、互いに独立して、炭素数1~30のアルキル基、炭素数6~30のアリール基、および炭素数7~30のアラルキル基から選ばれる基であり、a1、a2、b1、b2、c1、c2、及びdはそれぞれ0≦a1≦100、0≦a2≦10、0≦b1≦10,000、0≦b2≦10、0≦c1≦100、0≦c2≦10、及び0≦d≦50であり、2≦a1+a2+b1+b2+c1+c2+d≦10,000、1.01≦a2+b2+c2≦10である)
ただし、前記オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、上記一般式(1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと併せて、上記一般式(1)で表されa2+b2+c2=1であるオルガノハイドロジェンポリシロキサンを任意的に含んでよい。
【請求項4】
前記アルケニル基含有有機化合物が、下記(A2)成分、(A3)成分、(A4)成分、および(A5)成分の1種から選ばれる、請求項2記載の化粧料
(A2)下記一般式(2)で示されるアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン、
TIFF
2024073352000022.tif
9
170
(式(2)中、M、D、T、Qは前記と同じであり、
M”は、R




SiO
1/2
であり
D”は、R



SiO
2/2
であり、及び
T”は、R

SiO
3/2
で示されるシロキサン単位であり、R

は互いに独立して、炭素数1~30のアルキル基、炭素数6~30のアリール基、および炭素数7~30のアラルキル基から選ばれる基であり、R

は炭素数2~10のアルケニル基であり、e1、e2、f1、f2、g1、g2、及びhは、それぞれ0≦e1≦100、0≦e2≦10、0≦f1≦100,000、0≦f2≦10、0≦g1≦100、0≦g2≦10、及び0≦h≦50であり、2≦e1+e2+f1+f2+g1+g2+h≦100,000、1.01≦e2+f2+g2≦10である)
ただし、前記(A2)アルケニル基を有するオルガノポリシロキサンは、上記一般式(2)で表されるアルケニル基含有オルガノポリシロキサンと併せて、上記一般式(2)で表されe2+f2+g2=1であるアルケニル基含有オルガノポリシロキサンを任意的に含んでよく、
(A3)で表される両末端にアルケニル基を有するオキシアルキレン、
TIFF
2024073352000023.tif
9
170
(式中、iは互いに独立に、1以上の整数であり、1≦j≦100、及び0≦k≦100である)
(A4)下記一般式(4)で表されるアルケン、
TIFF
2024073352000024.tif
9
170
(式中、0≦r≦50である)
(A5)下記一般式(5)で表される、アリル基含有ポリグリセリン誘導体
TIFF
2024073352000025.tif
40
170
(式中、1≦m≦20、1≦n≦20、0≦s≦10である)。
【請求項5】
前記架橋型オルガノシロキサン重合物と25℃で液状の油剤とを含み、液状、ペースト状、もしくはゲル状である混合物を含む、請求項1~4のいずれか1項記載の化粧料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、特定のレオロジー特性を有する架橋型オルガノシロキサン重合物を用いた化粧料やパーソナルケア製品に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
シリコーン油や炭化水素油、エステル油等の油剤を化粧料やパーソナルケア組成物に安定に配合する方法として、架橋構造を有するオルガノシロキサン重合物が提案されている。これらは既に公知の技術であり、様々なタイプの架橋型オルガノシロキサン重合物が提案されている。この架橋型オルガノシロキサン重合物は、たとえば、ハイドロジェンシロキサンと、ジエン化合物やジアリル化合物などを反応させて得られる。このとき、該架橋型オルガノシロキサン重合物は、該油剤やその他の溶媒中で反応させて製造することも可能である(特許文献1~7)。
【0003】
これらの架橋型オルガノシロキサン重合物は、高いチキソ性を提供することでも知られており、化粧料に対して、増粘効果や安定性の寄与に貢献し、塗布後にべたつきのない膜厚感を与えることも知られている。しかし、チキソ性が高過ぎることで、力を加えた際の粘度変化が著しく、肌に塗布する際、急激な粘度の低下が生じるため、使用者に塗布初期の滑らかさに欠ける、と感じさせる面もあった。また、これらの架橋型オルガノシロキサン重合物は、樹脂状もしくは高粘度のガム状であり、高弾性の固体なので、塗布中に、肌への伸ばし難さや重さを感じさせる場合もあった。さらに、架橋型オルガノシロキサン重合物が、樹脂状もしくは高粘度のガム状であり、弾性の高い固体であるため、そのままの状態で化粧料に均一に配合することは難しく、予め、化粧料に配合される油剤の一部と混合し、液状やペースト状、ゲルの状態にしておく必要があり、使用性にも問題があった。
【0004】
上記問題を解決するため、微架橋構造を有する液状オルガノポリシロキサンが提案されている(特許文献8)。特許文献8記載の液状オルガノポリシロキサンは、液状であるため、他の液状油と馴染みやすく、容易に均一かつ安定に混合することが可能であるが、感触については、まだ改善の余地を残している。特許文献9には、前記液状オルガノポリシロキサンの剪断周波数10Hzにおける損失係数tanδの範囲を規定することで、感触や均一性を改善する方法も提案されている(特許文献9)。しかし、化粧料の塗布中に、刻々と変わっていく感触の変化を捉え切れてはおらず、問題を解決したとは言えない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平01-207354号公報
特開平04-272932号公報
WO2003/024413号
WO2004/024798号
特開平02-043263号公報
特開平11-292972号公報
特開2009-185296号公報
特開2012-246446号公報
特開2012-149052号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、25℃で非流動性であり、かつ、特定のレオロジー特性を有する架橋型オルガノシロキサン重合物を化粧料に配合することで、塗布時の感触を改善することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、特定のレオロジー特性を有するオルガノシロキサン重合物により、目的を達成することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、25℃で非流動性であり、かつ、炭素-ケイ素結合を含む架橋構造を有し、測定温度25℃、剪断歪10%の条件で剪断周波数を変えて損失係数(Tδ)の測定を行った時、剪断周波数1Hzにおける損失係数が1.1以下、剪断周波数10Hzにおける損失係数が0.9~1.4である架橋型オルガノシロキサン重合物を、化粧料に配合することで上記目的が達成されることを見出した。
【0008】
上記レオロジー特性を有する架橋型オルガノシロキサン重合物であれば、化粧品塗布後に、ベタツキの無い適度な膜厚感が得られるだけでなく、塗布始めや塗布中も、滑らかさや良好な密着性を伴う高い満足感を得ることが可能となる。
【0009】
本発明の架橋型オルガノシロキサン重合物は特定のレオロジー特性を有することを特徴とする。該架橋型オルガノシロキサン重合物は、炭素-ケイ素結合を含む架橋構造を有する以外、25℃で非流動性であり、本発明のレオロジー特性を満たせば、官能基の種類や、重合物の分子構造は特に制限されない。
好ましくは、前記架橋型オルガノシロキサン重合物は、1種以上のオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、1種以上のアルケニル基含有有機化合物とのヒドロシリル化反応物であり、前記オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、ケイ素原子を2~10,000個有し、及び、前記オルガノハイドロジェンポリシロキサン1分子あたりヒドロキシ基を1.01~10個有し、前記アルケニル基含有化合物は、重量平均分子量50~9,000,000を有し、及び、前記アルケニル基含有化合物1分子あたりアルケニル基を1.01~10個有することが好ましい。このようなオルガノハイドロジェンポリシロキサンとアルケニル基含有有機化合物を用いることにより、得られる架橋型オルガノシロキサン重合物の架橋度を調整し、特定のレオロジー特性が得やすくなる。
【0010】
前記オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、好ましくは、下記一般式(1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン(A1)である。
TIFF
2024073352000001.tif
9
170
(式(1)中、
Mは、R


SiO
1/2
であり、
M’は、R


HSiO
1/2
であり、
Dは、R


SiO
2/2
であり、
D’は、R

HSiO
2/2
であり、
Tは、R

SiO
3/2
であり、
T’は、HSiO
3/2
であり、及び
Qは、SiO
4/2
で示されるシロキサン単位であり、R

は、互いに独立して、炭素数1~30のアルキル基、炭素数6~30のアリール基、および炭素数7~30のアラルキル基から選ばれる基であり、a1、a2、b1、b2、c1、c2、及びdはそれぞれ0≦a1≦100、0≦a2≦10、0≦b1≦10,000、0≦b2≦10、0≦c1≦100、0≦c2≦10、及び0≦d≦50であり、2≦a1+a2+b1+b2+c1+c2+d≦10,000、1.01≦a2+b2+c2≦10である)
ただし、前記オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、上記一般式(1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと併せて、上記一般式(1)で表されa2+b2+c2=1であるオルガノハイドロジェンポリシロキサンを任意的に含んでよい。
(【0011】以降は省略されています)

特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
穿刺補助具
2か月前
個人
錠剤撒き器
28日前
個人
男性用下着
2か月前
個人
聴診器
4か月前
個人
入れ歯
4か月前
個人
蓋付きしびん
4か月前
個人
挟圧手工爪矯正具
29日前
個人
入浴介護補助装置
4か月前
株式会社コロナ
脱臭機
25日前
個人
排便漏れ予防装具
2か月前
個人
鼻腔拡張具
1か月前
個人
マウスピース
2か月前
個人
口腔ケア用歯ブラシ
1か月前
株式会社ニデック
眼科装置
3か月前
株式会社ニデック
眼科装置
18日前
株式会社ニデック
眼科装置
14日前
個人
圧排器具
2か月前
株式会社ダリヤ
皮膚洗浄剤
21日前
池田食研株式会社
肌質改善剤
2か月前
株式会社ノエビア
皮膚外用剤
24日前
大正製薬株式会社
固形組成物
4か月前
株式会社ダリヤ
染毛剤組成物
1か月前
東レ株式会社
浄化モジュール
3か月前
個人
色調採得支援方法
3か月前
株式会社コーセー
水系化粧料
2か月前
株式会社八光
分岐管コネクタ
3か月前
大正製薬株式会社
外用組成物
2か月前
株式会社東洋新薬
経口組成物
1か月前
株式会社トクヤマ
唇用化粧料
3か月前
株式会社コーセー
水系組成物
2か月前
株式会社ニデック
SLO装置
2か月前
株式会社ニデック
OCT装置
2か月前
クラシエ株式会社
毛髪化粧料
3か月前
株式会社コーセー
香料組成物
2か月前
クラシエ株式会社
香料組成物
2か月前
株式会社TAT
冷却具
1か月前
続きを見る