TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2023181938
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-12-25
出願番号2022095350
出願日2022-06-13
発明の名称位置決め装置
出願人株式会社コスメック
代理人
主分類F16B 2/04 20060101AFI20231218BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】 確実に操作できる位置決め装置を提供することにある。
【解決手段】 ハウジング(1)の案内孔(6)にクランプロッド(7)が上下方向に移動可能に挿入される。前記案内孔(6)内に装着されるロックバネ(18)が、前記ハウジング(1)に対して前記クランプロッド(7)を下方に付勢する。前記案内孔(6)に交差する支持孔(22)に、操作ロッド(23)が軸心中心に回転可能に挿入される。前記操作ロッド(23)の外周壁に形成されるカム部(25)が、前記クランプロッド(7)の基端部に係合される。
【選択図】 図1

特許請求の範囲【請求項1】
ハウジング(1)の先端側に形成される筒状のプラグ部(5)と、
前記プラグ部(5)に形成される案内孔(6)に軸方向に移動可能に挿入されるクランプロッド(7)と、
前記クランプロッド(7)の先端側外周部に装着されると共に、弾性部材によって構成される筒状の押圧部材(11)であって、スリット(13)を有すると共に、前記プラグ部(5)の外周壁に形成される楔部(16)に摺動可能に係合される押圧部材(11)と、
前記案内孔(6)内に装着されると共に、前記ハウジング(1)に対して前記クランプロッド(7)を軸方向の基端側に付勢するロックバネ(18)と、
前記案内孔(6)に交差するように前記ハウジング(1)に形成される支持孔(22)に軸心中心に回転可能に挿入される操作ロッド(23)と、
前記操作ロッド(23)の外周壁に形成されると共に、前記クランプロッド(7)の基端部に係合されるカム部(25)と、
前記操作ロッド(23)の外周壁に形成されると共に、前記操作ロッド(23)の略径方向に向けて当該操作ロッド(23)に形成される段差部(44)を挟んで前記カム部(25)に隣接して設けられる挿入部(45)であって、前記クランプロッド(7)が挿入可能となっている挿入部(45)と、を備える、ことを特徴とする位置決め装置。
続きを表示(約 400 文字)【請求項2】
請求項1に記載の位置決め装置において、
前記ハウジング(1)に形成されると共に、前記支持孔(22)の内周面に開口される摺動孔(29)と、
前記摺動孔(29)内に収容される進出バネ(31)によって前記操作ロッド(23)に向けて付勢されるロック部材(30)であって、前記操作ロッド(23)の外周壁に形成される凹部(33)に挿入可能となっているロック部材(30)と、ことを特徴とする位置決め装置。
【請求項3】
請求項1に記載の位置決め装置において、
前記カム部(25)、又は、前記クランプロッド(7)の基端部に形成される凹部(46)と、
前記凹部(46)に挿入可能となるように当該凹部(46)に向けて前記クランプロッド(7)の基端部、又は、前記カム部(25)から突設される凸部(47)と、を備える、ことを特徴とする位置決め装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、手動操作することにより、ワーク、ワークパレット、金型、ツール等の位置決め対象物を、テーブル上や台車上やロボットの可動部上などの所定位置に位置決め固定する位置決め装置に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)【背景技術】
【0002】
この種のワークの孔を押圧して固定もしくは位置決めする装置には、従来では、特許文献1(日本国・特開2015-218814号公報)に記載された連結装置がある。その従来技術は、次のように構成されている。
上記の連結装置が一方の部材に取り付けられ、その一方の部材を他方の部材に連結するものである。一方の部材の装着孔に連結部材のハウジングが挿入されてボルト固定される。そのハウジングに案内孔が上下方向に貫通され、その案内孔にクランプロッドが上下方向へ移動可能で軸心中心に回転可能に挿入される。ハウジングの下部の筒壁に支持孔が径方向に貫通され、その支持孔にボールが径方向に移動可能に挿入される。そのボールがクランプロッドの下部外周壁に形成される螺旋溝に挿入される。その螺旋溝は、下方に向かうにつれて深くなるようにクランプロッドの外周壁に形成される。そのクランプロッドの外周壁の高さ方向の途中部にフランジ部が径方向に向けて突出するように周方向に形成される。フランジ部とハウジングの内周壁との間にロックバネが装着される。このため、ハウジングに対して、ロックバネがクランプロッドを下方に付勢する。そのクランプロッドの上部に操作グリップが固定される。その操作グリップが作業者によって回転させられることにより、連結装置がロック駆動およびリリース駆動される。また、ハウジングの上部に筒状のカム部が形成され、その筒壁の頂面が平面視で時計回り方向に向かうにつれて、高さが低くなるように形成されている。その頂面によってカム面が構成される。そのカム面に摺動可能に係合されるピンが、クランプロッドの上部外周壁から水平方向に突設される。また、他方の部材に孔が形成されその内周壁が上方に向けにつれて小径となるようにテーパ状の係止部が形成される。その係止部に上記ボールが係合可能となっている。その連結装置のリリース状態では、クランプロッドのピンがカム面の上限位置付近に移動され、ロックバネの下向きの付勢力によってリリース状態が維持されている。連結装置をリリース状態からロック状態に切り換えるときには、作業者が操作グリップを平面視で時計回り方向に回転させる。すると、ロックバネの下方への付勢力と作業者による外力によってクランプロッドを回転させながら下降させていく。すると、ボールがクランプロッドの螺旋溝に沿って径方向の外方に押し出され、ボールが他方の部材の係止部に係合される。これにより、連結部材がリリース状態からロック状態に切り換えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-218814号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の従来技術は次の問題がある。
上記の連結装置をリリース状態からロック状態に切り換えるときに、作業者が操作グリップに回転方向への外力を加えると共に、ロックバネの下方への付勢力がクランプロッドに作用される。すると、クランプロッドの螺旋溝の周壁がボールを介して他方の部材の係止部に係合される。このとき、他方の部材の係止部とボールとの間や、ボールと螺旋溝との間や、ピンとカム面との間などの接触部分に作用する摩擦力は、利用回数が増すごとに大きくなる。このような場合、回転操作において上記摩擦力を作業者が感知したことにより連結装置がロック状態に切り換えられていない状態を切り換えられた状態として当該作業者が誤認することがある。また、上記摩擦力を考慮して、作業者が操作グリップを強力に操作すると、接触部分が摩耗や破損することがある。
本発明の目的は、確実に操作できる位置決め装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するため、本発明は、例えば、図1Aから図2B、図3A、図3Bに示すように、位置決め装置を次のように構成した。
ハウジング1の先端側に筒状のプラグ部5が形成される。前記プラグ部5に形成される案内孔6にクランプロッド7が軸方向に移動可能に挿入される。前記クランプロッド7の先端側外周部に装着される筒状の押圧部材11が弾性部材によって構成される。その押圧部材11が、スリット13を有すると共に、前記プラグ部5の外周壁に形成される楔部16に摺動可能に係合される。前記案内孔6内に装着されるロックバネ18が、前記ハウジング1に対して前記クランプロッド7を軸方向の基端側に付勢する。前記案内孔6に交差するように前記ハウジング1に形成される支持孔22に、操作ロッド23が軸心中心に回転可能に挿入される。前記操作ロッド23の外周壁に形成されるカム部25が、前記クランプロッド7の基端部に係合される。前記操作ロッド23の外周壁に挿入部44が形成される。前記操作ロッド23の略径方向に向けて形成される段差部44を挟んで、挿入部45が前記カム部25に隣接して設けられる。その挿入部44には、前記クランプロッド7が挿入可能となっている。
【0006】
本発明は、次のように作用効果を奏する。
上記位置決め装置をリリース状態からロック状態に切り換えるときに、ロックバネの付勢力によってクランプロッドがカム部に押しつけられた状態から段差部を跨いで挿入部に挿入された状態に確実に操作される。また、このとき、作業者は、回転操作するときにおける操作ロッドからの抵抗力が急激に減少したことや振動を感じ、または、挿入時の音を聞くことができる。これにより、位置決め装置がリリース状態からロック状態に切り換えられたことが作業者によって確実に認識される。
【0007】
本発明は、下記(1)および(2)の構成を加えることが好ましい。
(1) 例えば、図1Aから図2B、図3Bに示すように、位置決め装置が、次のように構成される。
前記ハウジング1に形成される摺動孔29が、前記支持孔22の内周面に開口される。前記摺動孔29内に収容される進出バネ31によってロック部材30が前記操作ロッド23に向けて付勢される。そのロック部材30が、前記操作ロッド23の外周壁に形成される凹部33に挿入可能となっている。
この場合、操作ロッドが軸心中心に回転されて、凹部がロック部材の先端部に対面したときに、ロック部材が凹部に挿入される。このため、作業者が操作ロッドの操作を停止しても、そのときの位置決め装置の状態が確実に維持される。また、このとき、操作ロッドが回転方向の所定位置に到達したことを挿入時に発生する音や振動、ロック部材と進出バネによって操作ロッドを回転させないように作用する抵抗力によって、作業者は操作ロッドが所定位置に到達したことを確実に認識できる。
(2) 例えば、図3Aに示すように、位置決め装置が、次のように構成される。
前記カム部25、又は、前記クランプロッド7の基端部に凹部46が形成される。前記凹部46に向けて凸部47が前記クランプロッド7の基端部、又は、操作ロッド23のカム部25から突設される。
この場合、操作ロッドが軸心中心に回転されて、凸部が凹部に挿入される。このため、作業者が操作ロッドの操作を停止しても、そのときの位置決め装置の状態が確実に維持される。また、このとき、挿入時に発生する音や振動、凸部が凹部などによる操作ロッドを回転させないようにする抵抗力によって、作業者は、操作ロッドが回転方向の所定位置に到達したことを確実に認識できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1Aは、本発明の一実施形態を示し、位置決め装置のリリース状態を示す断面視の模式図である。図1Bは、図1A中の1B-1B線の矢視図を示している。図1Cは、上記位置決め装置の外観図を示している。
図2Aは、上記位置決め装置のロック状態を示す図であり、図1Aに類似する図である。図2Bは、上記位置決め装置を示す外観図であり、図1Cに類似する図である。
図3Aは、本発明の実施形態の第1変形例を示し、図1Aに類似する図である。図3Bは、本発明の実施形態の第2変形例を示し、図1Aに類似する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を図1Aから図2Bによって説明する。
上記の位置決め装置では、ハウジング1の本体部2から小径の下部3が下方に突設される。そのハウジング1の下部3が、テーブルTに形成される装着孔に挿入されている。そのハウジング1の本体部2がボルト4によってテーブルTに固定されている。その本体部2から筒状のプラグ部5が上方に突設される。
【0010】
上記プラグ部5の筒孔としての案内孔6が上下方向に形成され、その案内孔6にクランプロッド7の本体部分8が上下方向に移動可能に挿入される。その本体部分8の上部がハウジング1から上方に突出している。その本体部分8の上側に円盤状の支持部分9が当該本体部分8と同芯状に一体形成され、支持部分9が本体部分8の径寸法より大径となっている。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
脚装置
2か月前
個人
配管固定金具
2か月前
個人
ポール制振装置
3か月前
個人
家具
1か月前
個人
ジャイロの軸受装置
1か月前
個人
アンカーボルト
18日前
株式会社ミクニ
弁装置
2か月前
日東精工株式会社
シールねじ
3か月前
株式会社ジェイテクト
玉軸受
3か月前
カヤバ株式会社
緩衝器
2か月前
マフレン株式会社
自動給脂器
1か月前
カヤバ株式会社
バルブ
26日前
カヤバ株式会社
ダンパ
26日前
株式会社ミクニ
弁装置
2か月前
株式会社ミクニ
弁装置
2か月前
株式会社フジキン
バルブ装置
18日前
株式会社テイエルブイ
自動弁
23日前
イワブチ株式会社
締結具
3か月前
株式会社奥村組
制振機構
3か月前
日星電気株式会社
多層チューブ
2か月前
株式会社不二工機
電動弁
1か月前
株式会社奥村組
制振機構
3か月前
株式会社テイエルブイ
熱応動弁
2か月前
株式会社ナジコ
自在継手
1か月前
株式会社不二工機
電磁弁
2か月前
個人
圧入成形物の製造法
1か月前
井関農機株式会社
作業車両
26日前
日本精工株式会社
転動装置
3か月前
日東工器株式会社
防振構造
18日前
株式会社ジェイテクト
転がり軸受
4か月前
個人
束ねばね
18日前
株式会社エステック
減速機
1か月前
株式会社伊藤製作所
連結具
1か月前
日本精工株式会社
ボールねじ装置
3日前
個人
穴なしナットと芯なしボルト
3か月前
明正工業株式会社
ねじ部材
3か月前
続きを見る