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公開番号2025174277
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-28
出願番号2024080446
出願日2024-05-16
発明の名称発泡ウレタン樹脂組成物、ポリウレタンフォームおよびその製造方法
出願人住友理工株式会社,学校法人東京理科大学
代理人個人,個人,個人
主分類C08G 18/18 20060101AFI20251120BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】 硬化反応に光エネルギーを用い、成形性良くポリウレタンフォームを製造することができる発泡ウレタン樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 発泡ウレタン樹脂組成物は、イソシアネート成分と、ポリオール成分と、発泡剤と、触媒と、を有し、該触媒は、光照射により塩基を発生する光塩基発生剤と、該光塩基発生剤から発生した該塩基の作用により塩基を発生する塩基増殖剤と、を有し、該光塩基発生剤および該塩基増殖剤は、カルバメート構造を有する化合物、またはカルボン酸と塩基性化合物とからなるカルボン酸化合物であり、該光塩基発生剤および該塩基増殖剤から発生する該塩基は、アミンまたはグアニジンである。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
イソシアネート成分と、ポリオール成分と、発泡剤と、触媒と、を有し、
該触媒は、光照射により塩基を発生する光塩基発生剤と、該光塩基発生剤から発生した該塩基の作用により塩基を発生する塩基増殖剤と、を有し、
該光塩基発生剤および該塩基増殖剤は、カルバメート構造を有する化合物、またはカルボン酸と塩基性化合物とからなるカルボン酸化合物であり、
該光塩基発生剤および該塩基増殖剤から発生する該塩基は、アミンまたはグアニジンであることを特徴とする発泡ウレタン樹脂組成物。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記光塩基発生剤はカルバメート構造を有する化合物であり、o-ニトロベンゼン型化合物、ジメチルベンジルオキシ型化合物、o-アシルオキシム型化合物、ベンゾイン誘導体から選ばれる一種以上であり、該光塩基発生剤から発生する前記塩基はグアニジンである請求項1に記載の発泡ウレタン樹脂組成物。
【請求項3】
前記塩基増殖剤はカルバメート構造を有する化合物であり、次の一般式(I)で表される化合物から選ばれる一種以上であり、該塩基増殖剤から発生する前記塩基はグアニジンである請求項1に記載の発泡ウレタン樹脂組成物。
TIFF
2025174277000017.tif
25
130
[式(I)中、R

およびR

の少なくとも一方は電子吸引基であり、R

およびR

は水素原子またはメチル基であり、Zはグアニジンである。]
【請求項4】
前記グアニジンは、1,1,3,3-テトラメチルグアニジン(TMG)である請求項2または請求項3に記載の発泡ウレタン樹脂組成物。
【請求項5】
前記光塩基発生剤はカルボン酸化合物であり、キサントン構造を有し、該光塩基発生剤から発生する前記塩基は3級アミンである請求項1に記載の発泡ウレタン樹脂組成物。
【請求項6】
前記塩基増殖剤はカルボン酸化合物であり、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル基を有し、該塩基増殖剤から発生する前記塩基は3級アミンである請求項1に記載の発泡ウレタン樹脂組成物。
【請求項7】
前記3級アミンは、トリエチレンジアミンである請求項5または請求項6に記載の発泡ウレタン樹脂組成物。
【請求項8】
前記光塩基発生剤の含有量は、前記ポリオール成分の100質量部に対して0.5質量部以上4.0質量部以下である請求項1に記載の発泡ウレタン樹脂組成物。
【請求項9】
前記塩基増殖剤の含有量は、前記ポリオール成分の100質量部に対して2.0質量部以上10.0質量部以下である請求項1に記載の発泡ウレタン樹脂組成物。
【請求項10】
前記光塩基発生剤と前記塩基増殖剤とから発生する前記塩基は同じである請求項1に記載の発泡ウレタン樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、車両、建築物などに用いられる吸音材、防振部材に好適なポリウレタンフォームおよびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
自動車などの車両においては、振動や騒音の発生源となる部位に吸音材、防振部材などを配置して、振動の伝達および騒音の拡散を低減している。吸音材、防振部材には、軽量で防音性、振動吸収性が高いポリウレタンフォームなどの発泡体が用いられる。ポリウレタンフォームは、例えば特許文献1に記載されているように、イソシアネート成分、ポリオール成分、触媒、発泡剤などを有する発泡ウレタン樹脂組成物を成形型に注入し、発泡成形することにより製造される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-80585号公報
国際公開第2009/019979号
国際公開第2020/045458号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ポリウレタンフォームの製造においては、イソシアネート成分、ポリオール成分、触媒、発泡剤などを混合すると、直ちに発泡反応と硬化反応とが進行する。この際、発泡反応よりも硬化反応の進行が速すぎて発泡不足が生じたり、発泡ウレタン樹脂組成物が成形型の隅部、細部に行き渡らないうちに硬化反応が完了したりして、成形不良が発生する場合がある。
【0005】
ところで、特許文献2などに記載されているように、硬化反応に光エネルギーを用いる光硬化性組成物が知られている。この種の光硬化性組成物は、光塩基発生剤と硬化性化合物とを有する。光硬化性組成物においては、光の照射により光塩基発生剤が塩基を発生し、発生した塩基により硬化性化合物の硬化反応が進行する。通常、ポリウレタンフォームの製造には、アミンなどの塩基性触媒が用いられる。したがって、光照射により発生する塩基を、ポリウレタンフォームの製造に用いる触媒として用いることができれば、硬化反応の開始時期や反応速度などを制御できる可能性がある。
【0006】
しかしながら、ポリウレタンフォームが防音性、振動吸収性などを発揮するためは、ある程度の厚さが必要になる。このため、光エネルギーを用いて発泡成形する際、組成物の表面から照射された光が深部まで届かず、硬化反応を十分に進行できないという課題がある。また、ポリウレタンフォームには、用途に応じて熱伝導性、耐候性などを向上させるため、黒色のフィラーが配合される場合がある。この場合、照射された光が黒色フィラーにより吸収され、表層でしか硬化反応が進行しないおそれがある。
【0007】
光塩基発生剤の硬化性を改善する試みとして、例えば特許文献3には、光塩基発生剤、塩基増殖剤、多官能イソシアネート化合物、および多価アルコールを有する光硬化性組成物が記載されている。塩基増殖剤は、系内の塩基の作用で分解し、新たに塩基を発生する化合物である。光塩基発生剤と塩基増殖剤とが併用されると、光照射により塩基が連鎖的に生成されるため、組成物の硬化反応(ウレタン結合形成反応)が促進される。
【0008】
しかしながら、特許文献2、3に記載されている従来の光硬化性組成物は、硬化する際に発泡反応を伴わない。よって、光塩基発生剤、塩基増殖剤による発泡反応への影響や、発泡反応と硬化反応との進行速度のバランスなどは検討されていない。また、組成物に黒色のフィラーが配合される場合の検討もされてない。
【0009】
本開示は、このような実情に鑑みてなされたものであり、硬化反応に光エネルギーを用い、成形性良くポリウレタンフォームを製造することができる発泡ウレタン樹脂組成物を提供することを課題とする。また、当該発泡ウレタン樹脂組成物を用いて、成形性に優れるポリウレタンフォーム、およびその製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)上記課題を解決するため、本開示の発泡ウレタン樹脂組成物は、イソシアネート成分と、ポリオール成分と、発泡剤と、触媒と、を有し、該触媒は、光照射により塩基を発生する光塩基発生剤と、該光塩基発生剤から発生した該塩基の作用により塩基を発生する塩基増殖剤と、を有し、該光塩基発生剤および該塩基増殖剤は、カルバメート構造を有する化合物、またはカルボン酸と塩基性化合物とからなるカルボン酸化合物であり、該光塩基発生剤および該塩基増殖剤から発生する該塩基は、アミンまたはグアニジンであることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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