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公開番号
2025153133
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-10
出願番号
2024055445
出願日
2024-03-29
発明の名称
ラテックス組成物の評価方法
出願人
住友理工株式会社
代理人
弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類
G01N
27/62 20210101AFI20251002BHJP(測定;試験)
要約
【課題】本発明は、ラテックスの網羅的分析を利用したラテックス及び得られるゴム製品の評価方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は以下を提供する:工程A:ラテックス組成物の構成分子の網羅的質量解析を行い、分析結果を取得する工程、及び工程B:工程Aで得た分析結果と、ラテックス組成物に関する情報との関連を解析する工程を含むラテックス組成物の評価方法;工程a1:標準物質としてのラテックス組成物について上記評価方法により分析を行い、分析結果と、ラテックス組成物に関する情報との関連の解析結果を得る工程、及び工程b1:被検物質としてのラテックス組成物の網羅的分析を行い、工程a1で得た解析結果との比較から、当該被検物質としてのラテックス組成物から得られるゴム組成物の品質及び/又は特性を予測する工程を含むゴム組成物の品質及び/又は特性を予測する方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
工程A:ラテックス組成物の構成分子の網羅的質量解析を行い、分析結果を取得する工程、及び
工程B:工程Aで得た分析結果と、ラテックス組成物に関する情報との関連を解析する工程、
を含む、ラテックス組成物の評価方法。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
工程A:ラテックス組成物の構成分子の網羅的質量解析を行い、分析結果を取得する工程、
工程B:工程Aで得た分析結果と、ラテックス組成物に関する情報との関連を解析する工程、及び
工程C:工程Bの解析結果から、ラテックス組成物に関する少なくとも1つの情報に関連するラテックス組成物の構成成分を、評価マーカーとして特定する工程
を含む、ラテックス組成物の評価マーカーの選抜方法。
【請求項3】
工程a1:標準物質としてのラテックス組成物について請求項1に記載の方法により分析を行い、分析結果と、ラテックス組成物に関する情報との関連の解析結果を得る工程、及び
工程b1:被検物質としてのラテックス組成物の網羅的分析を行い、工程a1で得た解析結果との比較から、当該被検物質としてのラテックス組成物から得られるゴム組成物の品質及び/又は特性を予測する工程
を含む、ゴム組成物の品質及び/又は特性を予測する方法。
【請求項4】
工程a2:標準物質としてのラテックス組成物について請求項2に記載の方法により評価マーカーを決定する工程
工程b2:被検物質としてのラテックス組成物の網羅的分析を行い、工程a2で得た評価マーカーの有無又は量を確認することにより、当該被検物質としてのラテックス組成物から得られるゴム組成物の品質及び/又は特性を予測する工程
を含む、ゴム組成物の品質及び/又は特性を予測する方法。
【請求項5】
工程Aにおいて取得する分析結果は、ラテックス組成物の40以上の構成分子の分析結果である、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
工程Aにおいて取得する分析結果は、ラテックス組成物の400以上の構成分子の分析結果である、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
ラテックス組成物に関する情報は、ラテックス組成物から得られるゴム組成物の1以上の物性と構成分子との関係を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
ゴム組成物の物性は、ムーニースコーチ、加硫特性、機械的強度、及び耐熱老化性から選ばれる1以上の特性を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
網羅的質量解析は、メタボローム解析である、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
網羅的質量解析は、LC-TOFMS及び/又はCE-TOFMSによる解析である、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラテックス組成物の評価方法に関し、詳しくは、ラテックス組成物の構成分子の網羅的質量解析を利用したラテックス組成物の評価方法、評価マーカーの選抜方法、これ等の評価を利用したゴム組成物の品質及び/又は特性の予測方法に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
天然ゴムは、ラテックスと呼ばれる、主にパラゴムノキ(Hevea brasiliensis)の樹液を原料として生産されるゴム材料である(非特許文献1)。天然ゴムは石油由来の合成ゴムと比べて機械的特性が優れていることが知られており、輸送機器や医療など幅広い産業で用いられている(非特許文献2)。例えば、天然ゴムの優れた耐摩耗性や弾性によって、大型のトラックや航空機のタイヤには天然ゴムが使用されている。
【0003】
天然ゴムには、主成分のシスポリイソプレンと、非ゴム成分と呼ばれるタンパク質や糖、脂質などが含まれている。非ゴム成分の中には、アレルゲンや(非特許文献3)固体天然ゴムの粘度、安定性に影響する成分が含まれることが報告されている(非特許文献4)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
Mooibroek,H.;Cornish,K.Alternative Sources of Natural Rubber. Applied Microbiology and Biotechnology 2000,53(4),355-365.https://doi.org/10.1007/s002530051627.
Toki,S.;Che,J.;Rong,L.;Hsiao,B.S.;Amnuaypornsri,S.;Nimpaiboon,A.;Sakdapipanich,J.Entanglements and Networks to Strain-Induced Crystallization and Stress-Strain Relations in Natural Rubber and Synthetic Polyisoprene at Various Temperatures.Macromolecules 2013,46(13),5238-5248.https://doi.org/10.1021/ma400504k.
Yeang,H.Y.;Arif,S.A.M.;Yusof,F.;Sunderasan,E.Allergenic Proteins of Natural Rubber Latex. Methods 2002, 27(1),32-45.https://doi.org/10.1016/S1046-2023(02)00049-X.
Nimpaiboon,A.;Sriring,M.;Kumarn,S.;Sakdapipanich,J.Reducing and Stabilizing the Viscosity of Natural Rubber by Using Sugars:Interference of the Maillard Reaction between Proteins and Sugars.Journal of Applied Polymer Science 2020, 137(45),49389.https://doi.org/10.1002/app.49389.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ゴムノキに含まれる成分の網羅的分析結果と、製品である天然ゴムとの関連については知られていない。
【0006】
本発明は、ラテックスの網羅的分析を利用したラテックス及び得られるゴム製品の評価方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下を提供する。
〔1〕工程A:ラテックス組成物の構成分子の網羅的質量解析を行い、分析結果を取得する工程、及び
工程B:工程Aで得た分析結果と、ラテックス組成物に関する情報との関連を解析する工程、
を含む、ラテックス組成物の評価方法。
〔2〕工程A:ラテックス組成物の構成分子の網羅的質量解析を行い、分析結果を取得する工程、
工程B:工程Aで得た分析結果と、ラテックス組成物に関する情報との関連を解析する工程、及び
工程C:工程Bの解析結果から、ラテックス組成物に関する少なくとも1つの情報に関連するラテックス組成物の構成成分を、評価マーカーとして特定する工程
を含む、ラテックス組成物の評価マーカーの選抜方法。
〔3〕工程a1:標準物質としてのラテックス組成物について〔1〕に記載の方法により分析を行い、分析結果と、ラテックス組成物に関する情報との関連の解析結果を得る工程、及び
工程b1:被検物質としてのラテックス組成物の網羅的分析を行い、工程a1で得た解析結果との比較から、当該被検物質としてのラテックス組成物から得られるゴム組成物の品質及び/又は特性を予測する工程
を含む、ゴム組成物の品質及び/又は特性を予測する方法。
〔4〕工程a2:標準物質としてのラテックス組成物について〔2〕に記載の方法により評価マーカーを決定する工程
工程b2:被検物質としてのラテックス組成物の網羅的分析を行い、工程a2で得た評価マーカーの有無又は量を確認することにより、当該被検物質としてのラテックス組成物から得られるゴム組成物の品質及び/又は特性を予測する工程
を含む、ゴム組成物の品質及び/又は特性を予測する方法。
〔5〕工程Aにおいて取得する分析結果は、ラテックス組成物の40以上の構成分子の分析結果である、〔1〕~〔4〕のいずれか1項に記載の方法。
〔6〕工程Aにおいて取得する分析結果は、ラテックス組成物の400以上の構成分子の分析結果である、〔1〕~〔5〕のいずれか1項に記載の方法。
〔7〕ラテックス組成物に関する情報は、ラテックス組成物から得られるゴム組成物の1以上の物性と構成分子との関係を含む、〔1〕~〔6〕のいずれか1項に記載の方法。
〔8〕ゴム組成物の物性は、ムーニースコーチ、加硫特性、機械的強度、及び耐熱老化性から選ばれる1以上の特性を含む、〔7〕に記載の方法。
〔9〕網羅的質量解析は、メタボローム解析である、〔1〕~〔8〕のいずれかに記載の方法。
〔10〕網羅的質量解析は、LC-TOFMS及び/又はCE-TOFMSによる解析である、〔1〕~〔9〕のいずれか1項に記載の方法。
〔11〕網羅的質量解析の結果は、ピーク面積比、代謝物の有無、及び代謝物の含有量から選ばれる1つ以上で表される結果である、〔9〕又は〔10〕に記載の方法。
〔12〕解析は、多変量分析である、〔1〕~〔11〕のいずれか1項に記載の方法。
〔13〕解析は、階層クラスタリング分析である、〔1〕~〔12〕のいずれか1項に記載の方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ラテックス組成物の網羅的分析を利用して、ラテックス組成物の評価及び得られるゴム組成物の評価ができる。このため、ラテックス組成物に適したゴム組成物の用途の選抜、及び所望の性能を有するゴム組成物の原料としてのラテックス組成物の選抜に利用できる。また、所定の成分の添加等によるゴム組成物の物性改善が可能となり、ひいてはゴム産業、ゴム製造業の活性化に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、訓練データに対する重回帰モデルの回帰精度を示す図である。縦軸が予測値、横軸が実測値である。
図2は、テストデータに対する重回帰モデルの回帰精度を示す図である。縦軸が予測値、横軸が実測値である。黒丸はテストデータのプロットを、白丸は訓練データのプロットを、それぞれ示す。
図3は、テストデータにおける組成変更におけるばらつき改善の効果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
〔1.ラテックス組成物の評価方法〕
ラテックス組成物の評価方法は、以下の工程A及びBを含む。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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