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公開番号2025169831
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-14
出願番号2024075008
出願日2024-05-04
発明の名称海苔の異物検査装置
出願人株式会社川島製作所
代理人個人
主分類G01N 21/88 20060101AFI20251107BHJP(測定;試験)
要約【課題】第1に、操作が容易化され、第2に、異物の見逃し,選別ミス,操作ミス等も防止され、第3に、しかもこれらが、簡単容易に実現される、海苔の異物検査装置を提案する。
【解決手段】異物検査装置12は、海苔Bの外表面(表面や裏面)に付着した異物や、海苔B内に挟み込まれた異物の、除去作業に際して使用され、第1システムGと第2システムHとを備えている。第1システムGと第2システムHは、装置フレーム2に組み込まれ、同時に駆動オン可能であると共に、同時駆動オン状態で交替して検査可能となっており、もって、異物Bの有無や位置が判定,検査される。そして、第2システムHのカメラ15に、可視光カットフィルター14を設けてなり、検査対象の海苔Bが置かれる近赤外透過載置プレート13を、海苔Bの明度に見合った暗トーン,低明度としてなる。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
海苔の異物除去作業に際し使用される異物検査装置であって、第1システムと第2システムとを備えており、
海苔は、低明度の近赤外透過載置プレート上に置かれ、
該第1システムでは、可視光光源から下方に向け照射された可視光が、光源側偏光板にて偏光され、偏光光が該載置プレート上の海苔を照射し、その反射光が目視側偏光板に受光され、
もって、該目視側偏光板での光透過や遮光に基づき、海苔の外表面に付着した異物の検査が行われ、
該第2システムでは、赤外光源から上方に向け照射された近赤外光が、該載置プレートを介し海苔を照射し、もって、海苔での光透過や遮光、これに基づく可視光カットフィルター付カメラの撮影、撮影画像のディスプレイ表示により、
海苔内に挟み込まれた異物の検査が行われること、を特徴とする海苔の異物検査装置。
続きを表示(約 280 文字)【請求項2】
請求項1において、該第1システムと該第2システムとは、装置フレームに組み込まれ、同時に駆動オン可能であると共に、同時駆動オン状態で交替して検査可能となっており、もって、それぞれ異物の有無や位置が判定されること、を特徴とする海苔の異物検査装置。
【請求項3】
請求項1において、該載置プレートは、検査対象の海苔が載置され、海苔の明度に見合った暗トーンよりなると共に、近赤外光を透過し、
該カメラは、エリアカメラよりなり、該可視光カットフィルターは、可視光をカットし近赤外光を透過させること、を特徴とする海苔の異物検査装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、海苔の異物検査装置に関する。すなわち、海苔の外表面(表面や裏面)に付着した異物の除去作業や、海苔内に挟み込まれた異物の除去作業に際して使用される、異物検査装置に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
《技術的背景》
海苔(乾海苔)の生産ラインでは、生海苔摘採,水洗,抄き,脱水,乾燥等の前工程ラインの後、異物選別,カウント集積,折曲,結束等の後工程ラインを辿って、海苔が生産,出荷されている。
異物選別工程では異物選別機により、図4に示したように、各種夾雑物や金属等の異物Aが付着したり挟み込まれた、海苔Bの選別が行われる。選別され異物A有の海苔Bは、他の良品の海苔Bから取り除かれ、ラインから一旦取り除かれて、不良バケットに回収される。
そして事後、不良バケットから取り出し、1枚1枚について人手により、異物Aの除去作業がナイフ等を用いて行われ、もって、異物Aが除去された海苔Bが、商品として再びラインに戻されている。
【0003】
さて、このような異物Aの除去作業は、海苔Bを目視検査しつつ行われていた。目視により、異物Aを探し出し,位置を見定め,判定する目視検査により発見した異物Aを、手作業で除去していた。
ところで異物Aは、除去装置による除去にて、すなわち、上記生産ラインへの供給前に生海苔について予め実施される、除去装置による事前除去にて、大きなサイズのものは既に除去されている。
もって事後、異物A除去作業に供される異物Aは、小さなサイズのものが多く、目視検査での異物A発見は、容易でなかった。
【0004】
《従来技術》
このような状況に鑑み、従来、異物検査装置が開発されていた。異物A除去作業に際し、その補助として異物Aの検査に供される異物検査装置が、開発されていた。
図3に示したように、この異物検査装置1では、装置フレーム2に、第1システムCと第2システムDが組み込まれていた。海苔Bは、白色拡散板製の近赤外透過載置プレート3上に、置かれていた。
第1システムCでは、可視光光源4から照射された可視光Eが、光源側偏光板5にて偏光され、偏光光が海苔Bを照射し、その反射光が目視側偏光板6に受光される。そして、その光透過や遮光に基づき、操作者Mにて、海苔Bの外表面に付着した異物A(図4の(1)図,(2)図を参照)の、検査が行われていた。
第2システムDでは、赤外光源7から照射された近赤外光Fが、海苔Bを照射し、もって、海苔Bでの光透過や遮光、そしてこれに基づくカメラ8の撮影、撮影画像のディスプレイ9表示により、海苔B内に挟み込まれた異物A(図4の(3)図,(4)図を参照)の、検査が行われていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
このような従来技術としては、例えば、次の特許文献1や非特許文献1中に示されたものが、挙げられる。
特開2023-163836号公報(特許第7256567号公報)
中嶋 但著、株式会社テクノシステム発行、1995年1月6日初版発行、「目視検査の自動化技術」、291ページから293ページに掲載の「8.海苔のキズ・異物混入検査法」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、このような従来の海苔の異物検査装置1については、次の問題が課題として指摘されていた。
この異物検査装置1では、図3の(1)図に示したように、第1システムCを、その運転スイッチ10にて駆動オンすることにより、可視光光源4が点灯され、もって反射方式により、海苔Bの外表面に付着した異物Aの検査が行われていた。
その際、第2システムDは、近赤外光Fが第1システムCによる検査に影響を与えないように、その運転スイッチ11にて駆動オフされ、赤外光源7が消灯されていた。
これに対し、図3の(2)図に示したように、第2システムDを、その運転スイッチ11にて駆動オンにすることにより、赤外光源7が点灯され、もって透過方式により、海苔B内に挟み込まれた異物Aの検査が行われていた。
その際、第1システムCは、可視光Eが、第2システムDによる検査に影響を与えないように、その運転スイッチ10にて駆動オフされ、可視光光源4が消灯されていた。カメラ8が可視光Eの影響を受けないように消灯されていた。
【0007】
このように、従来の異物検査装置1では、第1システムCと第2システムDとが、順次交替して別々に駆動オン,オフされていた。そして、駆動オンに対応した、海苔Bの外表面の異物Aの検査や、内部に挟み込まれた異物Aの検査が、交替で行われていた。
もって、従来の異物検査装置1については、操作が面倒との指摘があった。
運転スイッチ10,11のオン,オフ切替の時間的ロスも発生し、スイッチ切替の分だけ検査に時間がかかっていた。
【0008】
特に、海苔Bでは一般的に、外表面(表面や裏面)の異物Aと内部に挟み込まれた異物Aとが、各種パターンで混在している。
すなわち、同じ1枚の海苔Bであっても、異物Aのパターンは様々である。海苔Bの表面,裏面,内部の各パートについて、そのいずれかのパート、又は、その両パート、又は、その全パート等について、異物Aが様々なパターンで混在している。
そして、このような海苔Bが、次々と異物検査装置1の検査対象となるので、その異物Aパターンに応じ、その都度、対応した第1システムC又は第2システムDが、駆動オンされ、対応しない第1システムC又は第2システムDが、駆動オフされていた。
このようにその都度、運転スイッチ10,11が度々オン,オフ切替され、その分、操作が複雑化し面倒であり、混在する異物Aの見逃し,選別ミス,操作ミス等も、発生し易かった。
【0009】
《本発明について》
本発明の海苔の異物検査装置は、このような実情に鑑み、上記従来技術の課題を解決すべくなされたものである。
そして本発明は、第1に、操作が容易化され、第2に、異物の見逃し,選別ミス,操作ミス等も防止され、第3に、しかもこれらが簡単容易に実現される、海苔の異物検査装置を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
《各請求項について》
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、特許請求の範囲に記載したように、次のとおりである。
請求項1については、次のとおり。
請求項1の海苔の異物検査装置は、海苔の異物除去作業に際し使用され、第1システムと第2システムとを、備えている。海苔は、低明度の近赤外透過載置プレート上に、置かれる。
そして第1システムでは、可視光光源から下方に向け照射された可視光が、光源側偏光板にて偏光され、偏光光が該載置プレート上の海苔を照射し、その反射光が目視側偏光板に受光される。
もって、該目視側偏光板での光透過や遮光に基づき、海苔の外表面に付着した異物の検査が行われる。
第2システムでは、赤外光源から上方に向け照射された近赤外光が、該載置プレートを介し海苔を照射する。
もって、海苔での光透過や遮光、これに基づく可視光カットフィルター付カメラの撮影、撮影画像のディスプレイ表示により、海苔内に挟み込まれた異物の検査が行われること、を特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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