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公開番号
2025158085
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-16
出願番号
2025047322
出願日
2025-03-21
発明の名称
カバー
出願人
住友理工株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
F16L
57/00 20060101AFI20251008BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】簡易な構造で、対象物に締結部材が備えられていなくても対象物の被覆状態を好適に維持でき、信頼性の高いカバーを提供する。
【解決手段】カバー1は、第1カバー体2の下端縁7と第2カバー体3の上端縁11とを付き合わせた状態で、第1係止部20A,20Bと第2係止部30A,30Bとを互いに係止させることで、対象物が被覆可能となる。第1カバー体2は、第1係止部20Bを挟んで形成され、下端縁7を始端として下端縁7と交差する方向に延びる一対の第1スリット40,40と、第1スリット40,40の終端側に設けられる孔9と、を含む。第1係止部20Bを有して一対の第1スリット40,40で挟まれる開閉領域42を、一対の第1スリット40,40に沿って第1スリット40,40の終端41,41側に折り返した状態で、第1係止部20Bを孔9に係止させることで、対象物を部分的に露出させることができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
カバーであって、
エラストマーで形成され、第1端縁に第1係止部を一体に有する第1カバー体と、
エラストマーで形成され、前記第1端縁と対向する第2端縁に、前記第1係止部に係止可能な第2係止部を一体に有する第2カバー体と、を含み、
前記第1端縁と前記第2端縁とを付き合わせた状態で、前記第1係止部と前記第2係止部とを互いに係止させることで、前記第1カバー体と前記第2カバー体とで対象物が被覆可能となり、
前記第1カバー体は、
前記第1係止部を挟んで形成され、前記第1端縁を始端として前記第1端縁と交差する方向に延びる一対の第1スリットと、
前記第1スリットの終端側に設けられる被係止部と、を含み、
前記第1係止部を有して前記一対の第1スリットで挟まれる開閉領域を、前記一対の第1スリットに沿って前記第1スリットの終端側に折り返した状態で、前記第1係止部を前記被係止部に係止させることで、前記対象物を部分的に露出させることができるカバー。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記第1係止部は、前記第1端縁から前記第2端縁への突き合わせ方向に突出する突出片と、前記突出片から前記突き合わせ方向との反対側に突出する返し片と、を有し、
前記被係止部は、前記返し片が挿通可能な孔である
請求項1に記載のカバー。
【請求項3】
前記第1係止部は、前記突出片と前記返し片との間に形成された溝を有し、
前記孔は、前記開閉領域による前記対象物の被覆状態において、前記開閉領域の延長面上に設けられており、
前記返し片を前記孔に挿通させると、前記溝が前記孔の縁部に係止される
請求項2に記載のカバー。
【請求項4】
前記第1カバー体は、表面から裏面側に向けて凹む段差部を有し、
前記孔は、前記段差部に設けられている
請求項3に記載のカバー。
【請求項5】
前記第1カバー体の内面には、発泡樹脂により形成される第1吸音材が配置されており、
前記第1吸音材には、前記開閉領域の内側において、前記第1端縁側に位置する内側端縁を始端として前記第1端縁と交差する方向に延びる一対の第2スリットが形成されて、前記一対の第2スリットで挟まれる前記第1吸音材の内側開閉領域を、前記開閉領域と共に前記一対の第2スリットに沿って前記第2スリットの終端側に折り返した状態で、前記対象物を部分的に露出させることができる一方、
前記開閉領域による前記対象物の被覆状態において、前記一対の第2スリットは、前記開閉領域によって被覆されている
請求項1に記載のカバー。
【請求項6】
前記内側開閉領域は、前記開閉領域と固着されている
請求項5に記載のカバー。
【請求項7】
前記第2係止部は、前記第2端縁から前記突き合わせ方向に形成される切欠と、前記第2カバー体の外面側で前記切欠を跨ぐように前記第2端縁に沿って形成されるブリッジ部と、を有し、前記ブリッジ部の内側に、前記切欠と連通する差込孔が形成されて、
前記突出片を前記差込孔に挿通させて、前記返し片を前記ブリッジ部に係止させることで、前記第1係止部が前記第2係止部に係止する
請求項2に記載のカバー。
【請求項8】
前記突出片は、前記第1端縁から突出する基端部と、前記基端部の突出端部から前記突き合わせ方向に突出する先端部とを含み、前記返し片は、前記基端部と前記先端部との間に形成されて、前記基端部と前記先端部との間には、前記突き合わせ方向の反対側に開口する溝が形成され、
前記先端部及び前記基端部を前記差込孔に挿通させた状態で、前記溝を前記ブリッジ部に係止させて前記返し片を前記ブリッジ部の外側に位置させることで、前記第1係止部が抜け止め状態で前記第2係止部に係止する
請求項7に記載のカバー。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、対象物を被覆するためのカバーに関する。
続きを表示(約 4,700 文字)
【背景技術】
【0002】
対象物を被覆するカバーは、対象物の保護の他、対象物から発生する音の外部への遮音や、対象物から発生する振動の抑制を目的として設けられる。
例えば日本国公開特許公報(特開昭53-74401号)には、産業機械等の騒音発生源を被覆して騒音を防止する装置が開示されている。この騒音防止装置は、防水或いは防火シートの裏面に吸音材を貼り付けてなる被覆材を用いる。この被覆材を、対象物の必要箇所にベロクロテープ(面ファスナー)を用いて固定することで、外部への音漏れを防止する。特にこの騒音防止装置では、被覆材に切れ目を設けて部分的に開閉可能とした上で、常態では開閉部分を面ファスナーで固定する例を開示している。この例では、必要な場合は開閉部分を開放して対象物の一部を露出させることができる。よって、被覆材を固定した状態で保守作業や計器類の監視等が行えるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開昭53-74401号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記例では、露出場所や開閉部分の形状等によっては、開閉部分を開放しても手を離せば元の閉塞状態に戻ってしまう場合がある。この場合、作業者は、一方の手で開閉部分を押さえて戻らないようにした状態で他方の手のみで作業を行う必要が生じ、作業性が悪くなる。
【0005】
そこで、本開示は、対象物の被覆状態を好適に維持できるのに加えて、被覆状態のままでも必要箇所の点検作業等が良好な作業性で行えるカバーを提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本開示は、カバーであって、
エラストマーで形成され、第1端縁に第1係止部を一体に有する第1カバー体と、
エラストマーで形成され、前記第1端縁と対向する第2端縁に、前記第1係止部に係止可能な第2係止部を一体に有する第2カバー体と、を含み、
前記第1端縁と前記第2端縁とを付き合わせた状態で、前記第1係止部と前記第2係止部とを互いに係止させることで、前記第1カバー体と前記第2カバー体とで対象物が被覆可能となり、
前記第1カバー体は、
前記第1係止部を挟んで形成され、前記第1端縁を始端として前記第1端縁と交差する方向に延びる一対の第1スリットと、
前記第1スリットの終端側に設けられる被係止部と、を含み、
前記第1係止部を有して前記一対の第1スリットで挟まれる開閉領域を、前記一対の第1スリットに沿って前記第1スリットの終端側に折り返した状態で、前記第1係止部を前記被係止部に係止させることで、前記対象物を部分的に露出させることができることを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記第1係止部は、前記第1端縁から前記第2端縁への突き合わせ方向に突出する突出片と、前記突出片から前記突き合わせ方向との反対側に突出する返し片と、を有し、
前記被係止部は、前記返し片が挿通可能な孔であることを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記第1係止部は、前記突出片と前記返し片との間に形成された溝を有し、
前記孔は、前記開閉領域による前記対象物の被覆状態において、前記開閉領域の延長面上に設けられており、
前記返し片を前記孔に挿通させると、前記溝が前記孔の縁部に係止されることを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記第1カバー体は、表面から裏面側に向けて凹む段差部を有し、
前記孔は、前記段差部に設けられていることを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記第1カバー体の内面には、発泡樹脂により形成される第1吸音材が配置されており、
前記第1吸音材には、前記開閉領域の内側において、前記第1端縁側に位置する内側端縁を始端として前記第1端縁と交差する方向に延びる一対の第2スリットが形成されて、前記一対の第2スリットで挟まれる前記第1吸音材の内側開閉領域を、前記開閉領域と共に前記一対の第2スリットに沿って前記第2スリットの終端側に折り返した状態で、前記対象物を部分的に露出させることができる一方、
前記開閉領域による前記対象物の被覆状態において、前記一対の第2スリットは、前記開閉領域によって被覆されていることを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記内側開閉領域は、前記開閉領域と固着されていることを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記第2係止部は、前記第2端縁から前記突き合わせ方向に形成される切欠と、前記第2カバー体の外面側で前記切欠を跨ぐように前記第2端縁に沿って形成されるブリッジ部と、を有し、前記ブリッジ部の内側に、前記切欠と連通する差込孔が形成されて、
前記突出片を前記差込孔に挿通させて、前記返し片を前記ブリッジ部に係止させることで、前記第1係止部が前記第2係止部に係止することを特徴とする。
本開示の別の態様は、上記構成において、前記突出片は、前記第1端縁から突出する基端部と、前記基端部の突出端部から前記突き合わせ方向に突出する先端部とを含み、前記返し片は、前記基端部と前記先端部との間に形成されて、前記基端部と前記先端部との間には、前記突き合わせ方向の反対側に開口する溝が形成され、
前記先端部及び前記基端部を前記差込孔に挿通させた状態で、前記溝を前記ブリッジ部に係止させて前記返し片を前記ブリッジ部の外側に位置させることで、前記第1係止部が抜け止め状態で前記第2係止部に係止することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、簡単な構造で、エラストマーにより形成されても対象物の被覆状態を好適に維持できる。よって、信頼性の高いカバーを提供することができる。
一方、開閉領域を折り返した状態で第1係止部を被係止部に係止させれば、作業者は、開閉領域を手で押さえなくても開放状態が維持できる。よって、カバーを装着した状態で対象物を露出させることができる。このため、被覆状態のままでの必要箇所の点検作業等も良好な作業性で行うことができる。特に、カバー装着用の第1係止部を開閉領域の開放状態の維持に利用するので、合理的な構成となる。
本開示の別の態様では、被係止部を、第1係止部に設けた返し片が挿通可能な孔としている。この態様によれば、返し片を孔に挿通させて係止させる簡単な構造で、開閉領域の開放状態を維持することができる。
本開示の別の態様では、返し片を孔に挿通させると、第1係止部に設けた溝が孔の縁部に係止される。この態様によれば、返し片と孔との係止状態が効果的に維持され、開放状態の開閉領域が不意に閉塞状態へ戻りにくくなる。
本開示の別の態様では、孔は、段差部に設けられている。この態様によれば、段差部を利用して、孔を、第1係止部が係止しやすい位置に設けることができる。
本開示の別の態様では、内側開閉領域を形成する一対の第2スリットを、開閉領域による対象物の被覆状態において開閉領域によって被覆している。この態様によれば、第1カバー体の内側に第1吸音材が設けられていても、内側開閉領域の開放によって対象物を露出させることができる。また、閉塞状態で第2スリットは開閉領域によって被覆されるので、第1吸音材に第2スリットを設けても対象物の被覆状態が維持でき、外部からの異物の侵入を防止できる。
本開示の別の態様では、内側開閉領域は開閉領域と固着されている。この態様によれば、内側開閉領域が開閉領域の開閉動作に自動的に追従し、内側開閉領域を設けても開閉領域の開閉動作が支障がなく行える。
本開示の別の態様では、第1係止部の突出片を差込孔に挿通させて、返し片をブリッジ部に係止させることで、第1係止部が第2係止部に係止する。この態様によれば、第1係止部と第2係止部との係脱作業を容易に行うことができる。
本開示の別の態様では、先端部及び基端部を差込孔に挿通させ、溝をブリッジ部に係止させて返し片をブリッジ部の外側に位置させると、第1係止部が抜け止め状態で第2係止部に係止する。この態様によれば、第1係止部と第2係止部との係止状態の信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
カバーの斜視図である(開閉領域は閉塞状態)。
カバーの左側面図である(開閉領域は閉塞状態)。
カバーの平面図である(開閉領域は閉塞状態)。
上方から見たカバーの分解斜視図である(開閉領域は閉塞状態)。
下方から見たカバーの分解斜視図である(開閉領域は閉塞状態)。
図2のA-A線断面図である。
図2のB-B線断面図である。
図2のC-C線断面図である。
カバーを取り外す際の第1係止部及び第2係止部の状態を示す説明図である。
開閉領域を開放状態としたカバーの斜視図である。
開閉領域を開放状態としたカバーの左側面図である。
図11のD-D線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、カバーの一例を示す斜視図である。図2は、カバーの左側面図である。図3は、カバーの平面図である。図4は、上方から見たカバーの分解斜視図である。図5は、下方から見たカバーの分解斜視図である。説明の便宜上、図2の上側(第1カバー体側)を上、下側(第2カバー体側)を下とし、図2の左側を前、右側を後とする。そして、図2に表れる側面側を左、反対の側面側を右として各方向を規定する。
カバー1は、全体が直方体の形状となっている。直方体の前後両端は閉塞されている。カバー1は、上下方向の略中央で上下に2分割されている。カバー1は、箱状の第1カバー体2と、同じく箱状の第2カバー体3とを向かい合わせて上下に結合することで形成されている。
【0010】
第1カバー体2は、エラストマーで形成されている。エラストマーの硬度は、例えば、ショアA硬度90~95となっている。第1カバー体2の内面全体には、図6にも示すように、第1吸音材4が一体に固定されている。第1吸音材4は、ウレタンフォームで形成されている。ウレタンフォームは、本開示の発泡樹脂の一例である。
第2カバー体3も、エラストマーで形成されている。エラストマーの硬度は、例えば、ショアA硬度90~95となっている。第2カバー体3の内面全体にも、ウレタンフォームで形成される第2吸音材5が固定されている。
カバー1は、図6及び図7に二点鎖線で示す対象物Mを被覆して対象物Mの保護及び対象物Mから外部への遮音を図るために用いられる。対象物Mは、例えばモータである。対象物Mを被覆した状態で第1吸音材4及び第2吸音材5は弾性変形して対象物Mを保持する。
(【0011】以降は省略されています)
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