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公開番号
2025151709
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-09
出願番号
2024053262
出願日
2024-03-28
発明の名称
シール部材
出願人
住友理工株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C09K
3/10 20060101AFI20251002BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】金型成形工程の離型時における亀裂などの発生を抑制でき、耐銅害汚染性に優れるシール部材を提供する。
【解決手段】下記(A)~(E)成分を含有するゴム組成物の架橋体からなるシール部材であって、(A)成分のエチレン含有量が50質量%以上であり、(A)成分100質量部に対して、(B)成分の含有量が30~90質量部であり、(D)成分の含有量が0.5~10質量部であり、(E)成分の含有量が3~10質量部である、シール部材。
(A)エチレン-プロピレン-ジエンゴムおよびエチレン-ブテン-ジエンゴムの少なくとも一方。
(B)シリカ。
(C)有機過酸化物。
(D)ベンズイミダゾール系老化防止剤。
(E)酸化亜鉛。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記(A)~(E)成分を含有するゴム組成物の架橋体からなるシール部材であって、(A)成分のエチレン含有量が50質量%以上であり、(A)成分100質量部に対して、(B)成分の含有量が30~90質量部であり、(D)成分の含有量が0.5~10質量部であり、(E)成分の含有量が3~10質量部である、シール部材。
(A)エチレン-プロピレン-ジエンゴムおよびエチレン-ブテン-ジエンゴムの少なくとも一方。
(B)シリカ。
(C)有機過酸化物。
(D)ベンズイミダゾール系老化防止剤。
(E)酸化亜鉛。
続きを表示(約 700 文字)
【請求項2】
上記(A)成分のエチレン含有量が60質量%以上である、請求項1に記載のシール部材。
【請求項3】
上記(B)成分の含有量が(A)成分100質量部に対して、50~90質量部である、請求項1または2に記載のシール部材。
【請求項4】
上記(B)成分のBET比表面積が30~250m
2
/gである、請求項1または2に記載のシール部材。
【請求項5】
上記(D)成分に対する(E)成分の質量比(E/D)が0.5~10である、請求項1または2に記載のシール部材。
【請求項6】
さらに、エルカ酸アマイドを含有する、請求項1または2に記載のシール部材。
【請求項7】
上記エルカ酸アマイドの含有量が(A)成分100質量部に対して、1~15質量部である、請求項6に記載のシール部材。
【請求項8】
上記(A)エチレン-プロピレン-ジエンゴムのジエン成分が、5-ビニル-2-ノルボルネンである、請求項1または2に記載のシール部材。
【請求項9】
上記シール部材が、径方向外側に突出する複数の突起部を有するワイヤーシール部材である、請求項1または2に記載のシール部材。
【請求項10】
上記(D)成分として、2-メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩を含有し、(A)成分100質量部に対して、上記2-メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩の含有量が0.5~10質量部であり、(E)成分の含有量が0~10質量部である、請求項1または2に記載のシール部材。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴム組成物の架橋体からなるシール部材に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
電子機器などの各種機器には、その防水性などを担保するために各種のシール部材が用いられている。例えば、自動車用ワイヤーハーネスなどに使用されるコネクタのハウジング内などには、水などの侵入を防止する機能を奏するワイヤーシール部材が用いられている(例えば、特許文献1など参照)。
【0003】
かかるワイヤーシール部材は、ワイヤーを挿入するための貫通孔を有する筒状体からなり、防水機能を発揮するために径方向外側に突出する複数の突起部が形成されている。例えば、図1に示すワイヤーシール部材のように、略円筒状の小径部1と、径方向外側に突出する複数の突起部および溝部を有する大径部2とを有しており、突起部(2aなど)と溝部(2dなど)を複数形成することによって防水性などを担保している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平05-258802号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述のワイヤーシール部材のようなシール部材には、複雑で精密な形状が求められる場合も多く、金型成形工程において離型する際に亀裂(割れ)や変形が生じることが懸念されている。
また、シール部材は多種多様な製品に用いられ、金属部材と接触した状態で使用される場合も多いため、レドックス反応に起因する劣化が懸念されており、とりわけシール部材と銅との接触に起因する「銅害」による劣化は深刻である。
そこで、本発明は、金型成形工程の離型時における亀裂などの発生を抑制できると共に、さらに、銅害汚染による劣化を抑制できるシール部材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、(A)エチレン-プロピレン-ジエンゴムおよびエチレン-ブテン-ジエンゴムの少なくとも一方、(B)シリカ、(C)有機過酸化物、(D)ベンズイミダゾール系老化防止剤、および(E)酸化亜鉛を含有するゴム組成物の架橋体からなるシール部材において、(A)成分のエチレン含有量を特定範囲とし、(A)成分に対する他の成分の含有量を各々特定範囲とすることによって、金型成形工程の離型時における亀裂などの発生を抑制できることを見出し、さらに、銅害汚染による劣化をも抑制できることを見出した。
【0007】
本発明は、以下の[1]~[10]を、その要旨とする。
[1]
下記(A)~(E)成分を含有するゴム組成物の架橋体からなるシール部材であって、(A)成分のエチレン含有量が50質量%以上であり、(A)成分100質量部に対して、(B)成分の含有量が30~90質量部であり、(D)成分の含有量が0.5~10質量部であり、(E)成分の含有量が3~10質量部である、シール部材。
(A)エチレン-プロピレン-ジエンゴムおよびエチレン-ブテン-ジエンゴムの少なくとも一方。
(B)シリカ。
(C)有機過酸化物。
(D)ベンズイミダゾール系老化防止剤。
(E)酸化亜鉛。
[2]
上記(A)成分のエチレン含有量が60質量%以上である、[1]に記載のシール部材。
[3]
上記(B)成分の含有量が(A)成分100質量部に対して、50~90質量部である、[1]または[2]に記載のシール部材。
[4]
上記(B)成分のBET比表面積が30~250m
2
/gである、[1]~[3]のいずれかに記載のシール部材。
[5]
上記(D)成分に対する(E)成分の質量比(E/D)が0.5~10である、[1]~[4]のいずれかに記載のシール部材。
[6]
さらに、エルカ酸アマイドを含有する、[1]~[5]のいずれかに記載のシール部材。
[7]
上記エルカ酸アマイドの含有量が(A)成分100質量部に対して、1~15質量部である、[6]に記載のシール部材。
[8]
上記(A)エチレン-プロピレン-ジエンゴムのジエン成分が、5-ビニル-2-ノルボルネンである、[1]~[7]のいずれかに記載のシール部材。
[9]
上記シール部材が、径方向外側に突出する複数の突起部を有するワイヤーシール部材である、[1]~[8]のいずれかに記載のシール部材。
[10]
上記(D)成分として、2-メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩を含有し、(A)成分100質量部に対して、上記2-メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩の含有量が0.5~10質量部であり、(E)成分の含有量が0~10質量部である、[1]~[9]のいずれかに記載のシール部材。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、成形性および耐銅害汚染性に優れるシール部材を提供できる。具体的には、本発明のシール部材によれば、金型成形工程の離型時における亀裂などの発生を抑制でき、さらに、銅害汚染による劣化を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
ワイヤーシール部材の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明の実施形態について詳しく説明する。但し、本発明は、これらの実施形態に限られるものではない。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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