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公開番号
2025174124
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-28
出願番号
2024080208
出願日
2024-05-16
発明の名称
物品検査装置
出願人
アンリツ株式会社
代理人
弁理士法人有我国際特許事務所
主分類
G01N
23/087 20180101AFI20251120BHJP(測定;試験)
要約
【課題】低エネルギー成分のX線の透過限界厚さ未満でも以上でも、迅速かつ的確にX線検査が可能な物品検査装置を提供する。
【解決手段】照射される所定エネルギー範囲のX線のうち低エネルギー側と高エネルギー側のX線をそれぞれ検出するX線検出部23と、これで検出される輝度検出信号Lxa、Lxbを基に、低エネルギー側のX線画像データXcaおよび高エネルギー側のX線画像データXcbを生成するX線画像生成部31と、X線出力を制御する出力制御部30Bとを備えた物品検査装置であり、出力制御部30Bは、検査時に、物品に応じてX線照射部21からのX線出力の増大によりX線の透過力を増大させる透過力制御手段36bを有し、そのX線出力増大時に、物品Wのうち低エネルギー側のX線の透過限界厚さTnaを下回る透過厚さ小の領域では低エネルギー側の輝度検出信号Lxaの示す検出輝度を設定階調数の最大輝度Vbs2で飽和させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
X線管(22)により所定エネルギー範囲のX線(Xb)を発生し、物品(W)が搬入される物品検査領域(Zx)に前記X線を照射するX線照射部(21)と、
前記所定エネルギー範囲のうち低エネルギー側のX線を吸収して発光する一方のシンチレータ(23a)、および、前記所定エネルギー範囲のうち高エネルギー側のX線を吸収して発光する他方のシンチレータ(23b)を有するとともに、両シンチレータに装着された一方および他方の受光素子群(23c,23d)を有するX線検出部(23)と、
前記一方の受光素子群からの前記低エネルギー側のX線量に応じた第1の輝度検出信号(Lxa)および前記他方の受光素子群からの前記高エネルギー側のX線量に応じた第2の輝度検出信号(Lxb)を基に、低エネルギー側のX線画像データ(Xca)および高エネルギー側のX線画像データ(Xcb)を生成するX線画像生成部(31)と、
前記X線管の管電圧および管電流を調整し、前記X線照射部のX線出力を前記物品に応じて制御する出力制御部(30B)と、を備えた物品検査装置であって、
前記出力制御部は、
前記物品の品種が設定される検査時に、前記物品に応じて選択的に、前記X線照射部からのX線出力の増大によりX線の透過力を増大させる透過力制御手段(36b)を有しており、
前記物品に応じた前記X線出力の増大時に、前記物品のうち前記低エネルギー側のX線の透過限界厚さ(Tna)を下回る透過厚さ小の領域(P1)については前記低エネルギー側のX線の透過量に応じた前記第1の輝度検出信号の示す検出輝度を予め設定した階調数の最大輝度(Vbs2)で飽和させることを特徴とする物品検査装置。
続きを表示(約 1,900 文字)
【請求項2】
前記X線画像生成部は、前記物品の前記透過厚さ小の領域については少なくとも前記第2の輝度検出信号を用いて前記高エネルギー側のX線画像データを生成し、前記低エネルギー側のX線の透過限界厚さ以上の透過厚さ大の領域(P2)については少なくとも前記第1の輝度検出信号を用いて前記低エネルギー側のX線画像データを生成することを特徴とする請求項1に記載の物品検査装置。
【請求項3】
前記出力制御部は、前記物品検査領域に搬入される物品が前記低エネルギー側のX線の透過限界厚さ以上の透過厚さ大の領域を有するとき、低出力モードから高出力モードに切り替えるよう前記X線管の管電流を増大させ、前記X線照射部から照射されるX線の線質を変えることなく透過力を増大させることを特徴とする請求項1または2に記載の物品検査装置。
【請求項4】
前記出力制御部は、前記一方の受光素子群からの前記第1の輝度検出信号に対応する複数の検出輝度のうち所定数の検出輝度値が最小値であるとき、前記物品検査領域に搬入される物品が前記低エネルギー側のX線の透過限界厚さ相当の透過厚さを有すると判定する厚さ判定手段(33a)を有することを特徴とする請求項1または2に記載の物品検査装置。
【請求項5】
検査対象となる物品の品種が設定される品種設定手段(36a)が設けられており、
前記出力制御部は、前記品種設定手段で設定された物品の品種に応じて前記X線照射部から照射されるX線のX線出力を選択的に増大させることを特徴とする請求項3に記載の物品検査方法。
【請求項6】
前記出力制御部は、前記透過力制御手段により前記物品に応じて前記X線照射部からのX線出力の増大によりX線の透過力を増大させるとき、前記低エネルギー側のX線の透過限界厚さ以上の透過厚さ大の領域での前記第2の輝度検出信号の示す検出輝度値の範囲を前記最大輝度未満に設定することを特徴とする請求項1または2に記載の物品検査装置。
【請求項7】
X線管(22)により所定エネルギー範囲のX線(Xb)を発生するX線照射部(21)により、物品(W)が搬入される物品検査領域(Zx)に前記X線を照射するX線照射段階(S24)と、
前記物品検査領域を透過したX線のうち低エネルギー側のX線を吸収して発光する一方のシンチレータ(23a)、および、前記物品検査領域を透過したX線のうち高エネルギー側のX線を吸収して発光する他方のシンチレータ(23b)のそれぞれから、対応する一方および他方の受光素子群(23c,23d)を有するX線検出部(23)に受光させて、前記低エネルギー側のX線および前記高エネルギー側のX線を検出させるX線検出段階(S25)と、
前記一方の受光素子群からの前記低エネルギー側のX線量に応じた第1の輝度検出信号(Lxa)および前記他方の受光素子群からの前記高エネルギー側のX線量に応じた第2の輝度検出信号(Lxb)を基に、低エネルギー側のX線画像データ(Xca)および高エネルギー側のX線画像データ(Xcb)を生成するX線画像生成段階(S26)と、
前記X線管の管電圧および管電流を調整し、前記X線照射部のX線出力を前記物品に応じて制御する出力制御段階(S23)と、を備える物品検査方法であって、
前記出力制御段階では、少なくとも前記物品検査領域に搬入される物品が前記低エネルギー側のX線の透過限界厚さ以上の透過厚さ大の領域(P2)を有するときに、前記X線照射部からのX線出力の増大によりX線の透過力を増大させて、前記物品のうち前記低エネルギー側のX線の透過限界厚さ(Tna)を下回る透過厚さ小の領域(P1)については前記低エネルギー側のX線量に応じた前記第1の輝度検出信号の示す検出輝度を予め設定した階調数の最大輝度(Vbs2)で飽和させることを特徴とする物品検査方法。
【請求項8】
前記X線照射段階に先立って検査対象となる物品の品種が設定され(S21)、
前記出力制御段階では、前記物品の品種に応じて選択的に、前記X線照射部から照射されるX線の線質を変えることなく透過力を増大させるようX線強度を制御することを特徴とする請求項7に記載の物品検査方法。
【請求項9】
前記X線画像生成段階では、前記物品の前記透過厚さ小の領域については少なくとも前記第2の輝度検出信号を用いて前記高エネルギー側のX線画像データを生成し、前記透過厚さ大の領域については少なくとも前記第1の輝度検出信号を用いて前記低エネルギー側のX線画像データを生成することを特徴とする請求項7または8に記載の物品検査方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品検査装置に関し、特に搬送物品を透過したX線の線量分布に応じた画像データをラインセンサ型のX線検出器の周期的な検出動作により取得し、その画像データを基に被検査物の品質状態を判定する物品検査装置に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
食品等の物品の品質状態、例えば混入異物の有無や欠品、内部の形状等を検査する物品検査装置においては、搬送中の物品にX線を照射し、透過したX線をラインセンサの周期的なスキャン動作により検出して画像データを取得し、その画像データに対する所定の画像処理結果を基に被検査物である物品の品質状態を判定するX線検査方式のものが知られている。
【0003】
このような物品検査装置では、一般に、被検査物を透過した透過X線画像データに対し、人の目の感度に応じた階調濃度データへの対数変換処理や、被検査物の品質状態を判定するためにノイズを低減する画像フィルタ処理、異物らしさを強調し誤判定を防止するための画像フィルタ処理等を必要に応じて適用し、更にしきい値処理を適用して、混入異物の有無判定を行うといった検査処理が実行される。
【0004】
従来のこの種の物品検査装置としては、例えば被検査物を透過したX線が入射するX線検出器に、X線透過方向の上下位置に2つのセンサモジュールを配置し、被検査物の同一箇所を同時に検査可能にしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
この装置では、上段のセンサモジュールでは、シンチレータでX線を可視光に変換した後、可視光反射体で反射させて受光素子によりX線透過量に対応したX線透過データを出力するようになっており、下段のセンサモジュールでは、X線フィルタでX線の所定の帯域成分のX線エネルギーを減衰させつつ、そのX線をシンチレータで可視光に変換した後に受光素子によりX線透過データを出力するようになっている。
【0006】
したがって、上段と下段のセンサモジュールではX線フィルタの有無により受けるX線の線質を相違させることができ、X線吸収率の高い金属などを比較的容易に検出可能なX線の出力や線質を設定しながらも、加工食品と組成やX線吸収率がほぼ同等の骨や殻などを検出する設定が可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2002-365368号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述のようなX線検査方式の物品検査装置にあっては、上段と下段のセンサモジュールのうち片方とX線源の間にX線フィルタを設けて、両センサモジュールに入射するX線の線質を相違させることで、多様な異物を検出することができるものの、通常の検査対象の物品に対して相対的に大きいサイズあるいは包装形態の食品等の物品を検査しようとすると、その物品を透過する間にX線強度が大きく減衰してしまうことで透過力が足りず、十分な検査性能を発揮させることができなかった。
【0009】
これに対し、例えば豆類等のばら物の物品のように搬送ベルト面付近でのみX線が透過・減衰する場合にはX線検出器の出力が最大検出輝度で飽和する程度にX線照射条件を高X線強度に設定し、X線透過方向の厚さが大きい大物物品であっても、物品検査できるようにすることが考えられる。
【0010】
しかし、その場合には、被検査物が全体として大物であっても、搬送ベルト面付近に位置しつつ搬送される部分や物品があると、X線検出器の出力が飽和するために検査対象の物品の全体を的確に検査できないことになってしまうという問題が残る。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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